建設業の今後

建設業界の今後
法規制の改定・制定
• 住宅の品質確保の促進等に関する法律の一部を改
正する法律案 H16.10.12
• 地域における多様な需要に応じた公的賃貸住宅等
の整備等に関する特別措置法案 H17.2.8
• 建築物の耐震改修の促進に関する法律の一部を改
正する法律案 H17.10.7
• 建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等
の一部を改正する法律案について H18. 3.31
• 住生活基本法案 H18. 1.31
• 建築士法等の一部を改正する法律案 H18. 10.24
耐震偽装
背景に企業利益優先の規制緩和
• 2005年11月千葉県のMの構造計算書の耐
震データー偽装
• 建築基準法の規制緩和→建築確認・官僚検
査体制
• 建設業界→利益追求→鉄筋量を減らす→検
査体制(機能していない)1998年6月建築基
準法改正
• 国→民間へ移行
改正の経緯
• 1995.1→阪神淡路大震災
• 人員不足(建築主事)で検査体制不充分
• 1995.11→建築基準法の見直し、法改正作
業
• 指定確認検査機関(民間)→利潤追求
• スピード審査、回転良く手数料
• 1ヶ月→1週間(スピードアップ)
• 法改正は“米国”の要求(住宅分野の規制緩
和)→仕様規定から単体規定
• 検査機関の民間解放→後期の短縮
• 民間企業(ゼネコン関連含む)の出資による
建築の安全性の確保を図るための建
築基準法等の一部を改正する法律案
• 都道府県知事による構造計算適合性判断の
実施
• 指定確認検査機関に対する監督の強化
• 建築基準法に違反する建築物の設計者に対
する罰則強化
• 建築士及び建築士事務所に対する監督及び
罰則の強化
• 建設業者及び宅地建物取引業者の瑕疵を担
保すべき責任に関する情報開示義務
建築士法等の1部改正する法律案に
ついて
1.建築士の資質・能力の向上
建築士に対する定期講習の受講義務(講習機関の登録制度)
建築士試験の受験資格の見直し(学歴要件、実務経験の適正化)
2.高度な専門能力を有する建築士による構造計算及び設備設計の適正化
一定の建築物について、構造設計一級建築士、設備設計一級建築士による
適合性チェックの義務付け
小規模木造住宅等に係る構造関係規定の審査省略見直し
(専門能力を有する建築士が設計した場合のみ省)
3.設計・工事監理業務の適正化、消費者への情報開示
建築士事務所を管理する管理事務所の要件強化(実務経験等の要件付加)
設計・工事監理契約締結前に管理建築士等による重要事項説明
及び書面交付の義務付け(工事監理の方法、報酬額、設計
又は工事監理を担当する設計士の氏名)
分譲マンションなど発注者とエンドユーザーが異なる一定の
建築の設計等について、一括再委託を全面的に禁止
建築士名簿の閲覧、顔写真入携帯用免許証の交付
(建築士、建築士事務所の登録・閲覧事務の実施に当たり、指定登録法人制度を創設)
4.団体による自立的な監督体制の確立
建築士事務所協会等の法定化及び協会による苦情解決業務の実施等
建築士会、建築士事務所協会等による建築士等に対する研修の実施
5.建設工事の施工の適正化【建設業法の改正】
分譲マンションなど発注者とエンドユーザーが異なる一定の工事について、
一括下請負を全面的に禁止
資格者証の交付等を受けた監理技術者の配置を有する場合を学校・
病院等の民間工事に拡大(現在は公共工事のみ)
建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の
一部を改正する法律案
1.建築確認・検査の厳格化
一定の高さ以上等の建築物について指定機関による構造計算審査の義務付け
(木造:13m超又は軒高9m超 RC:高さ20m超等)
3階建て以上の共同住宅について中間検査を法律で義務付け
申請
建築主事又は
指定確認検査機関
特定行政庁
建築確認
審査方法の指針に
基づき審査
今回新設
指定構造計算適合性判定機関【新設】
(知事指定)
専門家による審査(ピアチェック)
2.指定確認検査機関の業務の適正化
指定要件の強化(損害賠償能力、校正中立要件、人員体制等)
特定行政庁による指導監督の強化
・特定行政庁に立入検査権限の強化
・指定確認検査機関に不正行為があった場合、特定行政庁からの報告
に基づき、指定権者による業務停止命令等の実施
報告(内容を充実)
特定行政庁
指示、確認取消等
立入検査
違反事実の報告
指定権者
(大臣又は知事)
今回拡充
報告を受け業務
停止命令等
指定確認
検査機関
3.建築士等の業務の適正化及び罰則の強化
建築士等に対する罰則の大幅な強化
違反内容
耐震基準など重大な実体規定違反(建
築基準法)
現行
改正案
罰金50万円 懲役3年/罰金300万円
(法人の場合罰金1億円)
建築士・建築士事務所の名義貸し、建築 なし
士による構造安全性の虚偽証明(建築
士法)
懲役1年/罰金100万円
不動産取引の際に重要事項の不実告知 懲役1年/罰金
等(宅建業法)
50万円
懲役2年/罰金300万円
(法人の場合罰金1億円)
名義貸し、違反行為の指示等の禁止を法定し、これらの違反者に対する処分強化
4.建築士、建築士事務所及び指定確認検査機関の情報開示
処分を受けた建築士の氏名及び建築士事務所の名称等の公表
指定確認検査機関の業務実績、財務状況、監督処分の状況等の情報開示の徹底
5.住宅の売主等の瑕疵担保責任の履行に関する情報開示
宅建業者に対し、契約締結前に保険加入の有無等について相手方への
説明を義務付け等
6.図書保存の義務付け等
特定行政庁に対して、図書の保存を義務付け
建築物の耐震改修の促進に関する法
律の一部を改正する法律案
どこで、何時地震が発生してもおかしくない状況
中央防災会議『地震防災戦略』
東海・東南海・南海地震の
死者数を10年後に半減
地震防災推進会議の提案
住宅及び特定建設物の
耐震化率の目標約75%→90%
耐震改修促進法の改正
効果
耐震改修促進法の改正のポイント
1.計画的な耐震化の推進
国は基本方針を作成し、地方公共団体は耐震改修促進計画を作成
2.建築物に対する指導等の強化
道路を閉塞させる住宅等に指導、助言を実施
地方公共団体による指示等の対象に学校、老人ホーム等を追加
地方公共団体の指示に従わない特定建築物を公表
倒壊の危険性の高い特定建築物については建築基準法により改修を命令
3.支援措置の拡充
耐震改修計画の認定対象に一定の改築を伴う耐震改修工事等を追加
耐震改修支援センターによる耐震改修に係る情報提供
効果
地震による死者数・経済被害が減少
地震による死者数・経済被害が減少
東海地震の被害の軽減(耐震化の効果)東南海・南海地震の被害の軽減(耐震化の効果)
・死者数 6700人→3200人
・死者数 6600人→2900人
・経済被害 11.6兆円減少
・経済被害 18.8兆円減少
建築物の耐震化により緊急輸送道路や避難路が確保
仮設住宅や瓦礫の減少が図られ、早期の復旧・復興に寄与