西村 光博

25 ロバスト制御に基づく柔軟ベルト駆動二慣性系の外乱抑制制御
機械創造工学課程 10307288 西村光博 担当教員 小林泰秀 准教授
1.研究背景
市販のサーボモータ
オートチューニング
チューニングレス
慣性負荷ディスク1,2ごとに周波数応答実験を行った.Fig.3
からFig6に周波数応答実験の結果を示す.
PID制御による
世の中の制御系は
様々な事に使用できる
ゲインの自動調整
PID制御が主流
しかし…
PIDコントローラの構造が単純
制御対象が低剛性・高慣性の場合は困難
Fig.3 TLからωL
Fig.4 TMからωL
Fig.5 TLからωM
Fig.6 TMからωM
PID制御の問題をロバスト制御で改善
ロバスト制御: 制御対象の特性の変化や外乱に対し,制御系が
あまり影響を受けない
目的
周波数応答実験を行いコントローラを設計する
制御実験を行い外乱抑制制御の効果を確認する
2.実験装置の概要
4.制御実験
D/A Board
D/A Board
PC
Counter
Counter
Servo Pack
周波数応答実験の結果に
基づきコントローラを設計し,
慣性負荷ディスクごとに速度
制御実験を行った.
Servo Pack
Encoder
Driving
Motor
Driven Motor
Encoder
目標速度は通常で5[rad/s]
とし,3~7[s]間で10[rad/s]に
切り替える.4~6[s]間で従
動モータのトルクに外乱を与
える.
Inertial load
Belt
Fig.7に実験結果を示す.
Fig.1 実験装置概観
結果の考察
3~7[s]における従動モータの速度が10[rad/s]に追従し,外
乱の影響は見られない.
Table 1 慣性負荷ディスクの仕様
慣性モーメント
材質
外形[mm] 内径[mm] 厚さ[mm]
-4
2
[×10 kgm ]
ディスク1 アルミニウム
70
16
22
0.727
ディスク2 アルミニウム
95
16
25
4.66
慣性負荷ディスクを変更しても外乱抑制制御が行われてい
る.
制御時における外乱抑制制御の効果が確認でき,慣性負荷
によらず制御性を維持できている.
3.周波数応答実験
一方向に回転するという状況を想定しPI制御を組み,周波数応
答実験を行った.
実験は駆動・従動モータを一台づつ回転させ,回転しているモー
タの回転トルク[Nm]を入力,速度[rad/s]を出力としている.
Fig.2に閉ループ系を示す.
ωL
ωM :駆動モータの速度[rad/s]
TM :駆動モータのトルク[Nm]
ωL :従動モータの速度[rad/s]
TL :従動モータのトルク[Nm]
Fig.7 従動モータの速度
ωM
TL
P
K
Fig.2 閉ループ系
5.まとめ
周波数応答実験よりコントローラを設計し速度制御実験を行い,
外乱抑制性能を確認する.
実験結果から外乱抑制制御を行えていることが確認で
きた.
TM
6.今後の課題
 従動モータの位置決め制御