平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて

平成26年度社会保険講習会
長崎県薬剤師会
p1
調剤報酬の算定
調剤報酬点数表一覧
平成26年4月1日改定
【第1節 調剤技術料】
項 目
調剤基本料 (処方せんの受付1回につき)
〃
(上記で、妥結率50%以下の場合)
〃
(月4,000回超かつ集中率70%超)
〃
(上記で、妥結率50%以下の場合)
分割調剤 (14日分を超える投薬の場合、1分割調
剤につき) (2回目以降)
後発医薬品分割調剤 (2回目に限り)
基準調剤加算1
基準調剤加算2
後発医薬品調剤体制加算1
後発医薬品調剤体制加算2
点数
41点
31点
25点
19点
5点
5点
12点
36点
18 点
22 点
3
調剤報酬点数表一覧
平成26年4月1日改定
項 目
調剤料
1 内服薬[浸煎薬及び湯薬を除く]
(1剤につき)
イ 14日分以下の場合
(1) 7日目以下の部分(1日分につき)
(2) 8日目以上の部分(1日分につき)
ロ 15日分以上21日分以下の場合
ハ 21日分以上30日分以下の場合
ニ 31日分以上の場合
嚥下困難者用製剤加算
一包化加算
イ 56日分以下の場合(投与日数が7又はその
端数が増すごとに)
ロ 57日分以上の場合
p1
点数
5点
4点
71点
81点
89点
80点
32点
290点
4
調剤報酬点数表一覧
p1
平成26年4月1日改定
項 目
調剤料
2 内服用滴剤 (1調剤につき)
3 屯服薬 (剤数にかかわらず、処方せんの受付1
回につき)
4 浸煎薬 (1調剤につき、3調剤まで)
5 湯薬 (1調剤につき、3調剤まで)
イ 7日分以下の場合
ロ 8日分以上28日分以下の場合
(1) 7日目以下の部分
(2) 8日目以上の部分(1日分につき)
ハ 29日分以上の場合
点数
10点
21点
190点
190点
190点
10点
400点
5
調剤報酬点数表一覧
p1
平成26年4月1日改定
項 目
調剤料
6 注射薬
(調剤数にかかわらず処方せんの受付1回につき)
無菌製剤処理加算
(1日につき)
中心静脈栄養法用輸液 (6歳以上、成人)
中心静脈栄養法用輸液 (6歳未満)
抗悪性腫瘍剤
(6歳以上、成人)
抗悪性腫瘍剤
(6歳未満)
麻薬
(6歳以上、成人)
麻薬
(6歳未満)
7 外用薬 (1調剤につき、3調剤まで)
点数
26点
65 点
130 点
70 点
140 点
65 点
130 点
10点
6
調剤報酬点数表一覧
p1
平成26年4月1日改定
項 目
点数
麻薬等調剤加算 (1調剤につき)
麻薬
向精神薬、覚せい剤原料、毒薬
70 点
8点
時間外加算
100分の100
休日加算
100分の140
深夜加算
100分の200
夜間・休日等加算
(処方せんの受付1回につき)
40点
7
調剤報酬点数表一覧
平成24年4月1日改定
項 目
自家製剤加算 [1調剤につき(イの①は投与日数が7又は
その端数を増すごとに)、予製剤の場合は100分の20]
イ 内服薬及び屯服薬
① 錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、エキス剤の内服薬
② 錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、エキス剤の屯服薬
③ 液剤
ロ 外用薬
① 錠剤、トローチ剤、軟・硬膏剤、パップ剤、リニメント剤、
坐剤
② 点眼剤、点鼻・点耳剤、浣腸剤
③ 液剤
p2
点数
20点
90点
45点
90点
75点
45点
8
調剤報酬点数表一覧
p2
平成26年4月1日改定
項 目
点数
計量混合調剤加算
(1調剤につき。予製剤の場合は100分の20)
① 液剤の場合
35点
② 散剤または顆粒剤の場合
45点
③ 軟・硬膏剤の場合
80点
在宅患者調剤加算 (処方せんの受付1回につき)
15点
9
調剤報酬点数表一覧
p2
平成26年4月1日改定
【 第2節 薬学管理料 】
項
目
薬剤服用歴管理指導料
[処方せんの受付1回につき]
〃、手帳による薬剤情報提供を行わない場合
[処方せんの受付1回につき]
麻薬管理指導加算
点数
41 点
34 点
22点
重複投薬・相互作用防止加算
イ 処方に変更が行われた場合
ロ 処方に変更が行われなかった場合
特定薬剤管理指導加算
乳幼児服薬指導加算
10点
20点
4点
5点
10
調剤報酬点数表一覧
平成26年4月1日改定
p2
【 第2節 薬学管理料 】
項
目
点数
長期投薬情報提供料
1 長期投薬情報提供料1 (情報提供1回につき)
18点
2 長期投薬情報提供料2 (服薬指導1回につき)
28点
11
平成26年4月1日改定
調剤報酬点数表一覧
p2
【 第2節 薬学管理料 】
項
目
点数
在宅患者訪問薬剤管理指導料
[月4回(がん末期患者及び中心静脈栄養法の対象
患者については週2回かつ月8回)まで]
1 同一建物居住者以外の場合
650点
2 同一建物居住者の場合
300点
麻薬管理指導加算 (1回につき)
100点
12
平成26年4月1日改定
調剤報酬点数表一覧
p2
【 第2節 薬学管理料 】
項
目
在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料 (月4回に限る)
麻薬管理指導加算 (1回につき)
在宅患者緊急時等共同指導料 (月2回に限る)
麻薬管理指導加算 (1回につき)
退院時共同指導料
服薬情報等提供料 (月1回に限り)
外来服薬支援料
点数
500点
100点
700点
100点
600点
15点
185点
13
調剤報酬点数表一覧
p2
平成24年4月1日改定
【 第3節 薬剤料 / 第4節 特定保健医療材料料 】
項
目
点数
使用薬剤料
1 使用薬剤の薬価が調剤料の所定単位につき15円
以下の場合
1点
2 使用薬剤の薬価が調剤料の所定単位につき15円
を超える場合の加算
10円又はその端数を増すごとに
1点
特定保健医療材料料
材料価格を10円で除して得た点数
14
通
則
○点数表 (平成26年3月5日厚生労働省告示第57号)
第1部 調剤報酬
通則
1 投薬の費用は、第1節から第3節までの各区分の所定点数を
合算した点数により算定する。
2 第1節の各区分の所定単位を超えて調剤した場合の調剤料
は、特段の定めのある場合を除き、当該所定単位又はその端数
を増すごとに同節の各区分の所定点数を加算する。
3 投薬に当たって、別に厚生労働大臣が定める保険医療材料
(以下この表において「特定保険医療材料」という。)を支給した
場合は、前2号により算定した所定点数並びに第4節の所定点
数を合算した点数により算定する。
15
調剤報酬点数表解釈
p8
通 則
○実施上の留意事項 (平成26年3月5日保医発第0305第3号)
<通則>
1・2・3・4
(略)
5 保険薬局は、薬局内の見やすい場所に調剤報酬点数表の一
覧等を掲示するとともに、患者の求めに応じて、その内容を説明
すること。
16
調剤報酬点数表解釈
通
p8、9
則
【解説】
(変更点) 今回、変更はありません。
(留意点)
① 調剤に関する費用は、[第1節 調剤技術料]+ [第2節 薬
学管理料] + [第3節 薬剤料] + [第4節 特定保険医療材
料料] の点数を合算したものです(「点数表」1,2,3)。
② 平成20年度改定により、医療費の内容の分かる領収書の交
付に伴い、調剤報酬の各点数について患者からの疑問に保
険薬局にて適切な対応を促す観点から、全ての保険薬局は、
薬局の見やすい場所に調剤報酬点数表の一覧等を掲示し、
患者の求めに応じて、その内容を説明することとされました。
17
平成26年度調剤報酬
主な改定内容
1.調剤基本料 ・ 調剤基本料の特例の追加
・基準調剤加算の施設基準の要件の見直し
・後発医薬品調剤体制加算の見直し
2.調剤料
・一包化加算の消費税率8%に伴う改定
・注射薬のうち支給できるものの追加
・無菌製剤処理加算の改定
3.薬学管理料 ・薬剤服用歴管理指導料に、薬手帳を提供しない
場合の点数の追加
・在宅患者訪問薬剤管理指導料の見直し
4.特定保健医療材料料
・処方せんに基づき交付できる特定
保健医療材料の追加
18
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -3-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【調剤基本料】
① 消費税率8%に伴う対応として点数を改定
(40点→41点、24点→25点)
② 特例の区分の追加 :
「処方せん受付回数が1月2500回超(集中率90%超)」の区分
が新設 ※1
③ 医療用医薬品の取引価格の妥結率が50%以下の薬局につ
いて算定区分が新設 ※2
調剤基本料(処方せんの受付1回につき)
注1 イ 処方せんの受付回数が1月に4000回超かつ集中率70%超
ロ 処方せんの受付回数が1月に2500回超かつ集中率90%超、
イに該当するものを除く※1
注6 妥結率50%以下の場合(処方せんの受付1回につき) ※2
注1(イ及びロ)に該当する場合
41点
25点
25点
31点
19点
19
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -3-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
※1 「注1 ロ」に該当する薬局(処方せんの受付回数1月に
2500回超で4000回以下、かつ集中率が90%を超える薬局)で
あっても、「24時間開局」している旨を地方厚生局に届け出た
薬局は、「41点」を算定する。
「24時間開局」とは、次に掲げるすべての要件を満たす保
険薬局をいう。
(1) 保険薬剤師が当直を行う等保険薬剤師を24時間配置し、
来局した患者の処方せんを直ちに調剤できる体制を有して
いること。
(2) 当該保険薬局が客観的に見て24時間開局していることが
わかる表示又はこれに準ずる措置を講じること。なお、防犯
上の観点から必要であれば、夜間休日においては、夜間休
日専用出入口又は窓口で対応することで差し支えない。
20
日本薬剤師会、調剤と情報、20(4)、p449、2014年4月
21
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -3-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
※2 医薬品価格調査の信頼性を確保する観点から、毎年9月
末日においても妥結率が低い状況のまま、調剤を行った場合
は、「注6」の所定点数を算定する。
妥結率の実績の算定期間は、報告年度の当年4月1日から9月
30日とする。当該期間の妥結率の実績が50%以下の場合、当
年11月1日から翌年10月31日まで、「注6」の所定点数を算定す
る。
なお、平成26年度改定後、最初の報告は平成26年10月に行い、
「注6」に該当する場合は、平成27年1月1日より適用される。
妥結とは、取引価格が決定しているもの。価格は決定したが、支
払い期間が決定していないなど、取引価格に影響しない契約状
況が未決定の場合も含まれる。ただし、契約書等の遡及条項に
より、取引価格が遡及することが可能な場合は未妥結とする。
22
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -3-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
※2 医薬品価格調査の信頼性を確保する観点から、毎年9月
末日においても妥結率が低い状況のまま、調剤を行った場合
は、「注6」の所定点数を算定する。
卸売販売業者と当該保険薬局との間で取引価格が定め
られた薬価基準収載の医療用医薬品の総額
(各医療用医薬品の規格単位数×薬価を合算したもの)
妥結率=
当該保険薬局で購入した薬価基準収載の医療用医薬品
の薬価総額
妥結率の割合は、「別紙様式1」に「妥結率の根拠となる資
料」(保険薬局と卸売販売業者で取引価格の決定に係る契約
書の写し等)を添付し、毎年10月に地方厚生局長へ報告する。
23
p11
区分00
調剤基本料 注1 ただし書きに規定する施設基準
○特掲診療料の施設基準等(平成26年3月5日厚生労働省告示第59号)
第15 調剤
1 調剤基本料の注1ただし書に規定する施設基準
24時間開局していること。
24
p11
区分00
調剤基本料 注1 ただし書きに規定する施設基準
○ 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについ
て (平成26年3月5日保医発0305第2号)
別添1 特掲診療料の施設基準等
第88 調剤基本料の特例に関する施設基準
1 当該保険薬局において、24時間開局をしていること。24時間開
局とは、次に掲げるすべての要件を満たす保険薬局をいう。
(1) 保険薬剤師が当直を行う等保険薬剤師を24時間配置し、来
局した患者の処方せんを直ちに調剤できる体制を有しているこ
と。
(2) 当該保険薬局が客観的に見て24時間開局していることがわ
かる表示 又はこれに準ずる措置を講じること。 なお、防犯上の
観点から必要であれば、夜間休日においては、夜間休日専用
出入口又は窓口で 対応することで差し支えない。
2 調剤基本料の特例の施設基準に係る届出は、別添2の様式84
25
を用いること。
p11
区分00
調剤基本料
○ 平成26年度診療報酬改定 「疑義解釈資料」(その1) 厚生労働省保険
局医療課 事務連絡 (その2で一部訂正)
(問) 処方せんの受付回数が月平均4,000回を超え、か
つ特定の保険医療機関に係る処方せんによる調剤の
割合が90%を超える薬局においては、調剤基本料の
特例に関する施設基準(24時間開局)を満たした場合
であっても、調剤基本料は41点を算定できないと理解
して良いか。
(答) 貴見のとおり。
26
p12
区分00
調剤基本料
○ 平成26年度診療報酬改定 「疑義解釈資料」(その1) 厚生労働省保険
局医療課 事務連絡 (その2で一部訂正)
(問) 特例の除外規定である「24時間開局」とは、特定
の曜日のみ等ではなく、いわゆる365日無休で開局して
いることを意味すると理解して良いか。
(答) 貴見のとおり。
27
p12
区分00
調剤基本料
○ 平成26年度診療報酬改定 「疑義解釈資料」(その1) 厚生労働省保険
局医療課 事務連絡 (その2で一部訂正)
(問) 特例の除外規定(24時間開局)に該当しない場合
にも、該当する調剤基本料の点数の区分について地
方厚生局への報告が必要か。
(答) 平成26年4月中、全ての保険薬局に対して一律
に報告を求めるものである。
また、平成25年12月1日以降に新規で保険薬局の指定
を受けた薬局については、指定日の翌月から起算して、
4ヶ月目の月に報告することで差し支えない。
なお、その後については、変更が生じた都度、報告が
必要である。
28
28
区分00
調剤基本料
p12
○ 平成26年度診療報酬改定 「疑義解釈資料」(その1) 厚生労働省保険
局医療課 事務連絡 (その2で一部訂正)
(問) 24時間開局薬局においては、時間外加算は算定で
きるか。
(答) 調剤技術料の時間外加算については算定できない。
ただし、24時間開局薬局で、専ら夜間における救急医療
の確保のために設けられている保険薬局については、
調剤技術料の時間外加算を算定できる。また、客観的
に休日又は深夜における救急医療の確保のために調
剤を行っていると認められる保険薬局においては、開局
時間内に調剤した場合であっても、調剤技術料の休日
加算又は深夜加算についても算定できる。
さらに、調剤技術料の時間外加算等が算定できない場
29
合には、調剤料の夜間・休日等加算は算定可能である。
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -3-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【基準調剤加算】
① 施設基準の要件強化のため点数を改定
(10点→12点、30点→36点)
② 基準調剤加算1の施設基準に、「在宅業務に対応できる体制」
「麻薬小売業の免許」が追加され、「24時間調剤体制」について
改定が行われた。 ※3
③ 基準調剤加算2の施設基準の「自局単独での24時間調剤体
制」及び「在宅業務に対応できる体制」について改定が行われた。
※4
④ 調剤基本料の特例に該当する場合は、基準調剤加算の算定
はできない。ただし、新設の特例(調剤基本料の特例(処方せん
の受付回数1月に2500回超で4000回以下、かつ集中率が90%を
超える薬局)については、「24時間開局」している旨を地方厚生局
に届け出た薬局では基準調剤加算1の算定が可能とされた。30
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -4-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【基準調剤加算】
イ
ロ
基準調剤加算1
基準調剤加算2
12点
36点
31
日本薬剤師会、調剤と情報、20(4)、p452、2014年4月
32
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -4-
【基準調剤加算】
※3 基準調剤加算1の変更点について
(1) 24時間調剤に対応できる体制が整備されていること。すなわち、
単独の保険薬局又は近隣の保険薬局との連携により24時間調
剤が速やかに実施できる体制を整備していることをいう。ただし、
連携体制を構築する複数の保険薬局の数は、当該薬局を含め
て10未満とする。
(2) 在宅業務に対応できる体制が整備されていること。
患者に対して在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨の情報提供をす
るために、当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に、
在宅患者訪問薬剤管理指導を行う薬局であることを掲示し、当
該内容を記載した薬剤情報提供文書を交付すること。
(3) 麻薬及び向精神薬取締法第3条の規定による麻薬小売業者の
免許を取得し、必要な指導を行うことができること。
33
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -4-
【基準調剤加算】
※3 基準調剤加算1の変更点について
(4) 「薬局の求められる機能とあるべき姿」の公表について(平成26
年1月21日薬食総発0121第1号)の別添に掲げる機能について
整備するよう努めること。特に次に掲げる機能について可能な限
り整備するよう努めること。
ア 薬学管理等の内容が他の患者に漏れ聞こえる場合があること
を踏まえ、患者との会話のやりとりが他の患者に聞こえないよう
パーテーション等で区切られた独立したカウンターを有すること。
イ 一般用医薬品を販売していること。なお、一般用医薬品の販売
の際には、購入される一般用医薬品のみに着目するのではなく、
購入者の薬剤服用歴の記録に基づき、情報提供を行い、必要
に応じて医療機関へのアクセスの確保を行っていること。
ウ 栄養・食生活、身体活動・運動、休養、こころの健康づくり、飲
酒、喫煙など生活習慣全般に係る相談についても応需・対応し、
地域住民の生活習慣の改善、疾病の予防に資する取組みを行
うといった健康情報拠点としての役割を果たすこと。
34
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -4-
【基準調剤加算】
※4 基準調剤加算2の変更点について
(1) 単独の保険薬局により24時間調剤が速やかに実施できる体制
を整備していること。
(2) 単独の保険薬局により在宅業務が速やかに実施できる体制が
整備されていること。
・医療材料及び衛生材料を供給できる体制を有していること。
当該患者に在宅患者訪問薬剤管理指導を行っている保険薬局に
対し保険医療機関から衛生材料の提供を指示された場合は、原
則として衛生材料を患者に供給する。当該衛生材料の費用は、
当該保険医療機関に請求することとし、その価格は保険薬局の
購入価格を踏まえ、保険医療機関と保険薬局との相互の合議に
委ねる。
・地方公共団体、保険医療機関及び福祉関係者等に対して、在宅
業務実施体制に係る周知を自ら又は地域の薬剤師会等を通じて
十分に行っていること。
35
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -4-
【基準調剤加算】
※4 基準調剤加算2の変更点について
(2) 単独の保険薬局により在宅業務が速やかに実施できる体制が
整備されていること。
・在宅患者に対する薬学的管理及び指導について、相当の実績を
有していること。実績としては、当該加算の施設基準に係る届出
時の直近1年間の在宅患者訪問薬剤管理指導、居宅療養管理
指導及び介護予防居宅療養管理指導の実施回数(在宅患者訪
問薬剤管理指導料、居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療
養管理指導費を算定したもの並びに各算定要件を満たしている
が、算定はしていない場合を含む。)が、合算して計10回以上で
あること。
36
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
【基準調剤加算】
※4 基準調剤加算2の変更点について
(2) 単独の保険薬局により在宅業務が速やかに実施できる体制が
整備されていること。
・当該地域において、在宅療養の支援に係る診療所又は病院及
び訪問看護ステーションとの連携体制が整備されていること。あ
らかじめ患家の同意が得られた場合には、訪問薬剤管理指導の
結果、当該医療関係職種による当該患者に対する療養上の指
導に関する留意点等の必要な情報を関係する診療所又は病院
及び訪問看護ステーションの医師又は看護師に文書(電子媒体
を含む。)により随時提供していること。
・当該地域において、他の保健医療サービス及び福祉サービスと
の連携調整を担当する者と連携していること。
(3) ※3の基準調剤加算1の(4)も追加された。
37
調剤報酬点数表における留意事項
-278-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
3.調剤基本料
○ 基準調剤加算は、患者に対して一定の水準の医療
サービスを提供するために保険薬局の有する機能
を評価したものである。したがって、この施設基準
は恒常的に満たされていなければならない。
○ 当該施設基準における各種体制の整備は、ハード
面はもちろんのこと、具体的な手順書等を作成する
などソフト面についても整備を行うこと。
38
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
3.調剤基本料
(1)基準調剤加算1・2の施設基準
・ 基準調剤加算1は700品目以上、基準調剤加算2に
あっては1000品目以上の医薬品を備蓄
・ 24時間調剤及び在宅業務が速やかにできる体制
の確保:基準調剤加算1は自局又は近隣の10未満
の保険薬局との連携、基準調剤加算2は自局のみ
・ 担当者及び担当者と直接連絡が取れる連絡先電話
番号等、連携している近隣の保険薬局の所在地、
名称及び連絡先電話番号等を記載した文書の患者
への交付、説明及び掲示
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
3.調剤基本料
(1)基準調剤加算1・2の施設基準 (つづき)
・ 処方せんの受付回数が1月に4,000回(基準調剤加算2
にあっては600回)を超える保険薬局については、特定の
保険医療機関に係るものの割合が70%以下
・ 麻薬小売業者の免許を取得し、必要な指導が可能
・ 患者毎の薬剤服用歴管理記録の作成及び必要な指導
・ 地域の保険医療機関の通常の診察時間に応じた開局
時間
・ 在宅患者訪問薬剤管理指導の届出、体制の確保、掲示
及び患者への文書の交付
・ 調剤従事者等の資質向上を図るため研修実施計画を
作成し、当該計画に基づき研修の実施
40
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
3.調剤基本料
(1)基準調剤加算1・2の施設基準 (つづき)
・ 薬局内にコンピューターを設置し、インターネットを通じ
て定期的に医薬品情報の収集及び保険薬剤師への周
知
・ 次の医薬品情報の提供体制の確保
一般名、剤形、規格、製剤の特徴、医薬品緊急安全性
情報、医薬品・医療機器等安全性情報、医薬品・医療機
器等の回収情報
・ 上記医薬品情報の入手手段(連絡方法及び連絡先等)
の掲示
・ 「薬局の求められる機能とあるべき姿」の公表について
(平成26年1月21日薬食総発0121第1号)の別添に
掲げる機能について整備するよう努める
41
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
3.調剤基本料
(1)基準調剤加算1・2の施設基準 (つづき)
(以下は基準調剤加算2のみ)
・ 医療材料及び衛生材料を供給できる体制の確保
・ 地方公共団体、保険医療機関及び福祉関係者等に対し
て、在宅業務実施体制に係る十分な周知
・ 直近の1年間の在宅患者訪問薬剤管理指導等の実施
回数が、合計して10回以上
・ あらかじめ患家の同意が得られた場合に、訪問薬剤管
理指導の結果、必要な情報を関係する診療所又は病院
及び訪問看護ステーションの医師又は看護師に文書
(電子媒体を含む。)により随時提供
・ 地域において、他の保健医療サービス及び福祉サービ
スとの連携調整を担当する者との連携
42
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
3.調剤基本料
(2) 留意事項
① 資質の向上を図るための研修について
・ 調剤従事者等の全員を対象として研修を実施すること
・ 研修会の実施計画書を作成するとともに実施状況を
把握すること
・ 研修内容は、医薬品の情報(メーカーによる製品の説
明会)だけでなく、調剤報酬請求等に関する内容の研
修も実施すること
43
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
3.調剤基本料
(2) 留意事項
② 医薬品緊急安全性情報、医薬品・医療機器等安全性
情報について
・ 薬局内にコンピュータを設置し、インターネットを通じて
最新の医薬品緊急安全性情報、医薬品・医療機器等
安全性情報等の医薬品情報の収集を行い随時提供
できるようにしておくこと
・ 患者への情報提供及び指導の際に有効に活用できる
よう情報を整理しておくこと
44
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
3.調剤基本料
(2) 留意事項
③ 在宅患者訪問薬剤管理指導の体制について
・ 保険薬剤師に当該指導に必要な研修等を受けさせ、
薬学的管理指導計画書等の必要書類の様式や当該
業務マニュアルを作成するなど、いつでも実施が可能
なようにしておくこと
・ 保険薬局の所在地と患家の所在地との距離が16キロ
メートルを超える場合、特殊の事情がある場合を除き
算定できない。
45
《基準調剤加算1》 の施設基準について
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問5) 近隣の複数薬局で連携体制を構築して基準調
剤加算1を算定している場合において、連携体制にあ
る薬局のうちある特定の薬局が主として夜間休日等
の対応を行うことは認められるか。
(答) 当該加算の趣旨としては、自局のみで24時間体制を構築
することが難しい場合において、近隣の複数薬局の連携を行
うことを評価するものであり、当該例は適切でない。
46
《基準調剤加算1》 の施設基準について
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問6) 連携する保険薬局の要件である「近隣」の定義
はあるか。
(答) 地域における患者の需要に対応できること等が必要である。
47
《 基準調剤加算2 》 の施設基準について
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問7) 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績
として、在宅患者訪問薬剤管理指導料、居宅療養管
理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費の各算
定要件を満たしているが算定はしていない場合を実
施回数に合算できるが、その際も、在宅患者訪問薬
剤管理指導料で規定される薬学的管理指導計画書
の策定及び薬剤服用歴の記載は必要であると理解し
て良いか。
(答)貴見のとおり。算定したもの以外に実施回数とし
て認められるのは、算定要件を満たすものだけであ
る。
48
《 基準調剤加算2 》 の施設基準について
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問8) 在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績
として、医師からの指示はなく、自主的に実施した場
合については、認められないと理解して良いか。
(答)貴見のとおり。算定したもの以外に実施回数とし
て認められるのは、算定要件を満たすものだけであ
る。
49
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【後発医薬品調剤体制加算】
① 後発医薬品の調剤を促進するため、後発医薬品調剤体制加
算の施設基準の要件を「後発医薬品のさらなる使用促進のた
めのロードマップ」の新指標に基づき2段階で評価する。※5
② 上記要件に、「当該保険薬局において調剤した薬剤の規格単
位数量に占める後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬
品を合算した規格単位数量の割合が50%以上であること」を
追加。※6
イ 後発医薬品調剤体制加算1 新指標で55%以上
ロ 後発医薬品調剤体制加算2 新指標で65%以上
18点
22点
50
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
【後発医薬品調剤体制加算】
※5 新指標の数量シェア
当該保険薬局において調剤した後発医薬品の規格単位数量
= 当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬
品及び後発医薬品の規格単位数量
「規格単位数量」とは、使用薬剤の薬価(薬価基準)別表
に規定する規格単位ごとに数えた数量
51
日本薬剤師会、調剤と情報、20(4)、p452、2014年4月
52 52
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
【後発医薬品調剤体制加算】
※6 新指標のカットオフ値が50%以上と設定されました
=
当該保険薬局において調剤した後発医薬品のある先発医薬
品及び後発医薬品の規格単位数量
当該保険薬局において調剤した全医薬品の規格単位数量
「規格単位数量」とは、使用薬剤の薬価(薬価基準)別表
に規定する規格単位ごとに数えた数量
53
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
【後発医薬品調剤体制加算】
※5及び※6について
・ 「「診療報酬における加算等の算定対象となる後発医薬品」
等について」 (平成26年3月5日 保医発0305第13号)に、別
紙1として「診療報酬における加算等の算定対象となる後発医
薬品」が、別紙2として「平成26年4月1日以降は診療報酬にお
ける加算等の算定対象とならない後発医薬品」が、別紙3とし
て診療報酬において算定の対象となる「後発医薬品のある先
発医薬品」が、別紙4に算定対象とならない「後発医薬品のあ
る先発医薬品」が示されている。このリストは、厚生労働省
ホームページ
(http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/index.html)にも掲
載され、随時更新される。
・ 従来と同様に、後発医薬品の規格単位数量の割合を算出す
る際には、経腸成分栄養剤、特殊ミルク、生薬及び漢方製剤
54
等も除外される。
県薬だより2014年7月号に掲載
○ 後発医薬品調剤体制加算の計算について
Q1
平成26年6月20日に、後発医薬品が薬価基準に収載された
が、新たに後発医薬品が収載された先発医薬品があるが、後発
医薬品調剤体制加算の計算に、いつから反映させるのか。
A1
平成26年6月20日付けで、後発医薬品等454品目(内用薬
353品目、注射薬71品目、外用薬29品目、歯科用薬剤1品目)が
薬価基準に収載されました。このうち、新しく後発医薬品が収載
されたのは、4成分15規格です(該当後発医薬品176品目)。
厚生労働省Web siteの「使用薬剤の薬価(薬価基準)に収載さ
れている医薬品について」ページ
(URL http://www.mhlw.go.jp/topics/2014/03/tp0305-01.html)
の「5.その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情
報)」の項に、平成26年6月20日収載分について、後発医薬品調
剤体制加算の際に必要となる情報が一覧表で掲載されていま
55
す。
県薬だより2014年7月号に掲載
その表の該当部分を下記に抜粋します(右端の列は付記しました)。
56
県薬だより2014年7月号に掲載
※ 各先発医薬品における後発医薬品の有無に関する情報:
「1:後発医薬品がない先発医薬品」(後発医薬品の上市前の
先発医薬品等)、
「2:後発医薬品 がある先発医薬品」(先発医薬品と後発医薬
品で剤形や規格が同一でない場合等を含む。 後発医薬品と
同額又は薬価が低いものについては、「☆」印を付す。)、
「3:後発医薬品」(先発医薬品と同額又は薬価が高いものに
ついては、「★」印を付す。)
57
県薬だより2014年7月号に掲載
同項の後発医薬品の数量シェア(置き換え率)の説明に、「各先
発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報」欄の区分が途中で
切り替わる品目は、備考欄にその変更日を記載しています。」と掲
載されていますので、「その変更日」から区分を変えて、計算する
必要があります。
つまり、平成26年7月1日より、アーチスト錠1.25mg、同錠2.5mg、
ディオバン錠20mg、同錠40mg、同錠80mg、同錠160mg、ディオバ
ンOD錠20mg、同OD錠40mg、同OD錠80mg、同OD錠160mg、プ
レミネント配合錠LD、ゾメタ点滴静注4mg/5mLについては、「後
発医薬品のある先発医薬品」として、計算に加える必要があります。
また、ブロプレス錠2、同錠4、同錠8、同錠12は、平成26年10月1
日から「後発医薬品のある先発医薬品」として、計算に加える必要
があります。
なお、この表によると、今回薬価基準に収載された他の後発医薬
品は、平成26年6月20日付けで、計算に加えることになります。
58
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
3.調剤基本料
(3) 後発医薬品調剤体制加算1・2の施設基準
・ 直近3ヵ月間で調剤した薬剤の規格単位数量(薬価基
準上の規格単位ごとに数えた数量)に占める後発医薬
品のある先発医薬品及び後発医薬品を合算した規格単
位数量の割合が50%以上であること。
・ 直近3ヵ月間で調剤した後発医薬品のある先発医薬品
及び後発医薬品の規格単位数量に占める後発医薬品
の規格単位数量の割合が、それぞれ、55%以上、65%
以上であること。
・ 後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨を薬局の内
外の見えやすい場所に、当該加算を算定している旨を
薬局の内側に掲示すること
59
調剤報酬点数表における留意事項
-279-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
4.調剤料
○ 具体的にどのような場合に算定が可能なのか(算定
要件)を十分に理解するとともに、算定が可能であると
判断し算定する場合にあっては、その根拠となる事項
について、必要に応じて調剤録、薬剤服用歴管理記
録に記載することが必要である。
60
区分01
調剤料
p32
1 内服薬
○点数表(平成26年3月5日厚生労働省告示第57号)
1 内服薬(浸煎薬、湯薬及び一包化薬を除く(1剤につき))
イ 14日分以下の場合
(1) 7日目以下の部分(1日分につき) 5点
(2) 8日目以上の部分(1日分につき) 4点
ロ 15日分以上21日分以下の場合
71点
ハ 22日分以上30日分以下の場合
81点
ニ 31日分以上の場合
89点
注1 服用時点が同一であるものについては、投与日数にかかわ
らず、1剤として算定する。
なお、4剤分以上の部分については、算定しない。
61
区分01
調剤料
p32
1 内服薬
○実施上の留意事項(平成26年3月5日保医発第0305第3号)
ア 内服薬(浸煎薬及び湯薬を除く。以下同じ。)の調剤料につ
いては、内服用滴剤とそれ以外の内服薬とは所定単位及び所
定点数が異なる。
イ 内服薬(内服用滴剤以外のもの)についての調剤料及び薬
剤料の算定は、各々「1剤」及び「1剤1日分」を所定単位とし、
内服用滴剤についての調剤料及び薬剤料は「1調剤」を所定単
位として算定する。この場合の「1剤」とは調剤料の算定の上で
適切なものとして認められる単位をいうものであり、次の点に
留意する。
62
区分01
調剤料
p33
1 内服薬
【解説】
(変更点) 今回(平成26年度)の改定では、変更はありません。一
包化加算の点数が消費税対応ということで、改訂されました。
※ 平成22年度の改定で、内服薬調剤料は、投与日数が15日
分以上の場合の算定を引き上げられ、31日分以上の区分が新
設されました。また、一包化の算定が調剤料から、内服薬調剤
料の加算「一包化加算」に変更されました。
(留意点)
① 内服薬(浸煎薬、湯薬、内服用滴剤を除く)の調剤料及び薬
剤料の算定はそれぞれ「1剤」及び「1剤1日分」を所定単位とし
て算定します。
② 1剤について
63
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
4.調剤料
(2) 嚥下困難者用製剤加算
・ 嚥下障害等がある患者に対してのみ算定できるもの
であり、単に医師が粉末化の指示を行ったのみでは
算定できないため、患者状態を確認し、理由を明確に
しておくこと
・ 市販されている剤形で服用可能であると思われる患
者については算定できない
64
平成22年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を
求めた主な指摘事項 (平成23年9月 関東信越厚生局)
○ 嚥下困難用製剤加算において、不適切な例が認められ
たので改めること。
・市販されている剤形・含量で対応できるものを算定して
いる
・すべてを散剤に加工していない
・嚥下障害でない患者に算定している
・ 嚥下障害等がある患者に対してのみ算定できるものであり、
単に医師が粉末化の指示を行ったのみでは算定できないため、
患者状態を確認し、理由を明確にしておくこと
・ 市販されている剤形で服用可能であると思われる患者につい
ては算定できない
65
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【一包化加算】
① 消費税率8%への引上げに伴う対応として、点数が引き上げ
られた。
イ
ロ
56日以下の場合(7日分ごとに)
57日分以上の場合
32点
290点
66
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
4.調剤料
(1) 一包化加算
・ 服用時点の異なる2種類以上又は1剤であっても3種類
以上の内服用固形剤を服用時点ごとに一包として調剤
した場合にのみ算定できる
・ 多種類の薬剤が投与されている患者で飲み忘れや誤り
がある場合、また、心身の特性により薬剤を被包から取
り出せない患者に対して一包化した場合に算定できるも
のであり、治療上の必要性が認められる場合に行う
・ 一包化の算定を行う場合には一包化が必要な理由を
明確にしておくこと
・ 一包化加算を算定した場合は、自家製剤加算及び計量
混合加算は算定できない。
67
平成22年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を
求めた主な指摘事項 (平成23年9月 関東信越厚生局)
○ 一包化加算の算定において、調剤録等へ一包化を行う理
由の記載が不十分な例が認められたので改めること。
○ 一包化加算の算定において、不適切な例が見られたので改
めること。
・剤のまとめ方において、同じ薬剤の規格違いを別剤として
いる
・嚥下困難者に対して算定している
・治療上の必要性の確認が行われていない
・対象とすべき薬剤すべてを一包化していない
・服用時点の異なる2種以上の内服薬固形剤が処方されて
いないにもかかわらず一包化としている
・PTPシートのまま一包化している
68
一包化加算
・服用時点の異なる2種類以上又は1剤であっても3種類以上
の内服用固形剤を服用時点ごとに一包として調剤した場合
にのみ算定できるものをいう。
・多種類の薬剤が投与されている患者で飲み忘れや誤りがあ
る場合、また、心身の特性により薬剤を被包から取り出せな
い患者に対して一包化した場合に算定できるものであり、治
療上の必要性が認められる場合に行うものである
・一包化の算定を行う場合には一包化が必要な理由を明確に
しておくこと
69
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
4.調剤料
(3) 自家製剤加算
・ 医薬品の特性を踏まえ、薬学的に問題がないと判断さ
れる場合に行うこと
・ 製造工程を調剤録又は薬剤服用歴管理記録に記載す
ること
・ 予製剤がある場合には、20/100に相当する点数を
請求すること
・ 同一剤形及び同一規格の医薬品が薬価基準に収載さ
れている場合は算定できない
70
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
4.調剤料
(4) 在宅患者調剤加算
・ 施設基準に適合している薬局において、在宅患者訪問
薬剤管理指導料等を算定している患者に対して調剤し
た場合に算定する。
71
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -5-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【注射薬】
① 「イ 注射薬のうち支給できるもの」について、「pH4処理酸性
人免疫グロブリン(皮下注射)製剤、電解質製剤※7、注射用抗
菌薬※8」が追加された。
※7 「電解質製剤」とは、経口摂取不能または不十分な場合の
水分・電解質の補給・維持を目的とした注射薬(高カロリー
輸液を除く)であり、電解質製剤以外に電解質補正製剤(電
解質製剤に添加して投与する注射薬に限る)、ビタミン剤、
高カロリー輸液用微量元素製剤、血液凝固阻止剤を投与す
ることができるとされた。
※8 「注射用抗菌薬」とは、病原体に殺菌的又は静菌的に作用
する注射薬をいう。
72
《保険医が投与することができる注射薬》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その3)
(問25) C200薬剤において、「厚生労働大臣の定める
注射薬のうち、「注射用抗菌薬」とは、病原体に殺菌
的又は静菌的に作用する注射薬をいう。」とあるが、
抗真菌薬と抗インフルエンザ薬についても該当するか。
(答) 該当する。
73
《保険医が投与することができる注射薬》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その3)
(問26) C200薬剤の留意事項通知の(1)の厚生労働大
臣の定める薬剤に「pH4処理酸性人免疫グロブリン
(皮下注射)製剤、電解質製剤及び注射用抗菌薬」が
追加されたが、電解質製剤には、脂肪乳剤は含まれ
るか。
(答) 該当しない。
74
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【無菌製剤処理加算】
① 消費税率8%への引上げに伴う対応として、点数が引き上げら
れた。
② 麻薬(希釈を含む)の注射薬を無菌製剤処理した場合、及び、
6歳未満の乳幼児の場合の加算が新設された。※9
③ 無菌調剤室を共同利用する場合についても、加算の算定が
可能となった。※10
75
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【無菌製剤処理加算】
中心静脈栄養法用輸液
1日につき
65点
〃 6歳未満の乳幼児の場合
〃
130点
抗悪性腫瘍剤
〃
70点
〃 6歳未満の乳幼児の場合
〃
140点
麻 薬
〃
65点
〃 6歳未満の乳幼児の場合
〃
130点
※9 同一日の使用のために製剤した場合又は組み合わせて1つ
の注射剤として製剤した場合においても、1日につき1回に限り、
主たるものの点数のみ算定する。
※10 無菌調剤室を共同利用する場合については、「薬事法施行
規則の一部を改正する省令の施行等について」(平成24年8月
22日 薬食発0822第2号)を遵守し適正に実施することとされて
いる。
76
《 無菌製剤処理加算 》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問10) 施設基準に適合した薬局において麻薬を無菌
製剤処理した場合、無菌製剤処理加算と併せて麻
薬加算も算定可能と理解して良いか。
さらに、当該麻薬の服用及び保管状況等について
説明の上で必要な薬学管理等を行った場合は、無
菌製剤処理加算及び麻薬加算と併せて麻薬管理指
導加算についても算定可能と理解して良いか。
(答) いずれも貴見のとおり。
77
《 無菌製剤処理加算 》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問11) 中心静脈栄養法用輸液及び抗悪性腫瘍剤のう
ち1以上に加えて麻薬を合わせて一つの注射剤とし
て無菌製剤処理を行い、主たるものとして、中心静
脈栄養法用輸液又は抗悪性腫瘍剤の所定点数の
みを算定した場合であっても、無菌製剤処理加算と
併せて麻薬加算も算定可能と理解して良いか。
さらに、当該麻薬の服用及び保管状況等について
説明の上で必要な薬学管理等を行った場合は、無
菌製剤処理加算及び麻薬加算と併せて麻薬管理指
導加算についても算定可能と理解して良いか。
(答) いずれも貴見のとおり。
78
《 無菌製剤処理加算 》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問12) 中心静脈栄養法用輸液、抗悪性腫瘍剤又は麻
薬のうち2以上を合わせて一つの注射剤として無菌
製剤処理を行った場合、無菌製剤処理加算につい
ては、主たるものの所定点数のみを算定すると理解
して良いか。
(答) 貴見のとおり。
79
《 無菌製剤処理加算 》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」
(平成26年3月31日)
(問13) 無菌調剤室を有しない薬局が他の薬局の無菌
調剤室を利用して無菌製剤処理を行った場合(薬事
法施行規則第15条の9第1項のただし書における無
菌調剤室の共同利用)、予め無菌調剤室提供薬局
の名称・所在地について地方厚生局に届け出てい
れば、無菌製剤処理加算を算定できると理解して良
いか。
(答) 貴見のとおり。
80
《 無菌製剤処理加算 》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問14) 以下について、無菌製剤処理料を算定できると
理解して良いか。
① 無菌製剤処理を行うにつき十分な施設又は設備
を有しない薬局の薬剤師が、他局の無菌調剤室を
利用して無菌製剤処理を行う
② 無菌製剤処理を行うにつき十分な施設又は設備
を有しない薬局の薬剤師が、他局のクリーンベン
チを利用して無菌製剤処理を行う
(答) ① については、薬事法施行規則第15条の9第1
項のただし書に該当するケースであり、届出を行った
上で算定可能である。
② の設備(クリーンベンチ、安全キャビネット)の共同利
用については、薬事法において認められていない。 81
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
5.薬学管理料
○ 薬学管理料における各種指導や情報提供は、その時
点における個々の患者の状態等を考慮して、当該患者
にとって何が必要かをその都度判断することが必要で
ある。
○ 単に前回算定したからという理由や機械的に一律に
算定を行うような行為は不適切である。
82
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【薬剤服用歴管理指導料】
① 手帳への記載を除くすべての指導を行った場合の点数が新設
された。※11
② 「処方せんの受付後、薬を取りそろえる前に、患者等に確認す
るよう努めること」とされていた事項が、「確認すること」と変更さ
れた。※12
③ 一般名処方を応需した際に、後発医薬品を調剤しなかった場
合は、その理由を調剤報酬明細書の摘要欄に記載すること追記
された。※13
薬剤服用歴管理指導料
(処方せん受付1回につき)
41点
手帳への記載を除くすべての
〃
34点
指導を行った場合
83
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
【薬剤服用歴管理指導料】
※11 所有している手帳を持参しなかった患者に対して、必要な情
報が記載された簡潔な文書(シール等)を交付した場合は、34点
を算定する。
※12 下記の事項(エ~セ)については、処方せん受付後、薬を
取りそろえる前に、患者等に確認することとされた(平成24年度
は、「確認するよう努めること」)。
エ
オ
カ
ケ
コ
サ
ス
患者の体質・アレルギー歴・副作用歴等の患者についての情報の記録
患者又はその家族等からの相談事項の要点
服薬状況
キ 残薬の状況の確認 ク 患者の服薬中の体調の変化
併用薬等(一般用医薬品、医薬部外品及び健康食品を含む)の情報
合併症を含む既往歴に関する情報
他科受診の有無
シ 副作用が疑われる症状の有無
飲食物(現に患者が服用している薬剤との相互作用が認められているものに
限る。)の摂取状況等
セ 後発医薬品の使用に関する患者の意向
84
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
【薬剤服用歴管理指導料】
※13 一般名処方が行われた医薬品について、後発医薬品の使
用について説明したが後発医薬品を調剤しなかった場合は、そ
の理由を調剤報酬明細書の摘要欄に記載するとされた。
85
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
① 薬剤服用歴管理記録
○ 薬剤服用歴管理記録は患者情報を集積したものであ
り、適切な服薬指導を行うために必要不可欠なもので
ある。
○ 患者情報を収集・整理した上で、必要な服薬指導を行
う。
○ 薬剤服用歴管理記録は、調剤報酬請求の根拠となる
記録である。
○ 疾病に関する一般的な生活指導は、薬学的管理指導
とはいえない。
86
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
① 薬剤服用歴管理記録
(記載すべき事項)
ア 氏名・生年月日・性別・被保険者証の記号番号・住
所・緊急時連絡先
イ 処方した保険医療機関名及び保険医氏名・処方日・
処方内容
ウ 調剤日・処方内容に関する照会の要点等
エ 患者の体質・アレルギー歴・副作用歴
オ 患者又はその家族等からの相談事項の要点
カ 服薬状況
キ 残薬の状況の確認
ク 服薬中の体調の変化
・・・つづきあり
87
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
① 薬剤服用歴管理記録
(記載すべき事項)
つづき
ケ 併用薬 情報の変更に留意
コ 合併症を含む既往歴に関する情報
サ 他科受診の有無
シ 副作用が疑われる症状の有無
ス 飲食物(薬剤との相互作用)の摂取状況
セ 後発医薬品の使用に関する患者の意向
ソ 手帳による情報提供の状況
タ 服薬指導の要点 →その時点に必要な指導の要点を具
体的に記載する
チ 指導した保険薬剤師の氏名 →忘れないように!!
88
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
① 薬剤服用歴管理記録
「エ」から「セ」までの事項については、処方せん受付後、
薬を取りそろえる前に、患者等に確認すること。
エ 患者の体質・アレルギー歴・副作用歴
オ 患者又はその家族等からの相談事項の要点
カ 服薬状況
キ 残薬の状況の確認
ク 服薬中の体調の変化ケ 併用薬 情報の変更に留意
コ 合併症を含む既往歴に関する情報
サ 他科受診の有無
シ 副作用が疑われる症状の有無
ス 飲食物(薬剤との相互作用)の摂取状況
セ 後発医薬品の使用に関する患者の意向
89
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
① 薬剤服用歴管理記録
キ 残薬の状況の確認
残薬の状況については、薬剤服用歴の記録に基づいて、
また、患者又はその家族等から確認すること。
残薬が相当程度認められると判断される場合には、処
方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努める
こと。
確認できなかった場合には、次回の来局時には確認で
きるよう指導し、その旨を薬剤服用歴の記録に記載する。
90
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
① 薬剤服用歴管理記録
(電子薬歴について)
・ 運用管理規定を作成しているか?
→ 操作マニュアルと混同しないように!
・ 何時、誰が記録したかが判別可能か?
修正の記録はどうか?
91
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
②薬剤服用歴管理指導料における薬剤情報提供文書
○ 情報提供の内容は、個々の患者の病状に応じた内容
となっていなければならない。
○ 処方された薬剤の用法用量が不明確であれば正確な
情報提供は不可能である。
92
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
②薬剤服用歴管理指導料における薬剤情報提供文書
(記載すべき事項)
ア 当該薬剤の名称(一般名処方による処方せん又は後
発医薬品への変更が可能な処方せんの場合において
は、現に調剤した薬剤の名称)、形状(色、剤形等)
イ 用法、用量、効能、効果
ウ 副作用及び相互作用
エ 服用及び保管取扱い上の注意事項
オ 保険薬局の名称、情報提供を行った保険薬剤師の
氏名
カ 保険薬局又は保険薬剤師の連絡先等
93
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
②薬剤服用歴管理指導料における薬剤情報提供文書
(記載すべき事項)
※ 上記の事項に加えて、調剤した薬剤に対する後発医
薬品に関する情報
① 該当する後発医薬品の薬価基準への収載の有無、
② 該当する後発医薬品のうち、自局において支給可能
又は備蓄している後発医薬品の名称及びその薬価
(備蓄しておらず、かつ、支給もできない場合はその
旨)についても患者に提供すること。
94
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
②薬剤服用歴管理指導料における薬剤情報提供文書
(留意事項)
・ 複数効能を有する薬剤の効能・効果を患者の病状に応
じて特定しているか?
・ 性別の違いにより注意事項が異なる薬剤の記載は適
切か?
例) 男性患者への「妊産婦、授乳に関する注意」
成人患者への「乳幼児に関する注意」
・ 副作用に関する記載があるか?
→ 服用上の注意と勘違いしていないか?
95
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
③ 手帳への記載
・ 調剤日、薬剤の名称(一般名処方による処方せん又は
後発医薬品への変更が可能な処方せんの場合におい
ては、現に調剤した薬剤の名称)、用法、用量その他必
要に応じて服用に際して注意すべき事項を手帳に経時
的に記載すること。
・ 患者の氏名、生年月日、連絡先等患者に関する記録、
患者のアレルギー歴、副作用歴等薬物療法の基礎とな
る記録、患者の主な既往歴等疾患に関する記録につい
ては、保険薬局において適切に記載されていることを確
認するとともに、記載されていない場合には、患者に聴
取の上記入するか、患者本人による記入を指導するな
どして、手帳が有効に活用されるよう努めること。
96
調剤報酬点数表における留意事項
-280-
5.薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
③ 手帳への記載
・ 所有している手帳を持参しなかった患者に対して必要
な情報が記載された簡潔な文書(シール等)を交付した
場合は、34点を算定すること。
97
《薬剤服用歴管理指導料》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問18) 患者がお薬手帳を持参しなかったため、手帳に
貼付するシール等を交付した場合であっても、他の
要件を満たしていれば、薬剤服用歴管理指導料は算
定できると理解して良いか。
(答) 34点を算定すること。
なお、薬剤の記録を記入する欄が著しく少なく手帳
とはいえないもの(例えば、紙1枚を折って作っただけ
の簡易型のもの)では、薬剤服用歴を経時的に管理す
ることができないため、34点を算定すること。
98
《薬剤服用歴管理指導料》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問19) 患者がお薬手帳を持参し忘れたため、新しい手
帳を交付した場合には、他の要件を満たしていれば、
薬剤服用歴管理指導料は41点を算定できると理解し
て良いか。
(答) 貴見のとおり。
ただし、次回来局時に従前のお薬手帳を持参する
ように患者に説明するとともに、次回患者が複数のお
薬手帳を持参して来局した際には1冊にまとめること。
99
《薬剤服用歴管理指導料》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問20) 薬局において患者からお薬手帳を預かることは
認められるか。
また、調剤の際に、当該薬局において保管している
お薬手帳により情報提供を行い、薬剤服用歴管理指
導料を算定することは認められるか。
(答) お薬手帳については、記載した薬局以外の医療
機関等との情報共有を行うこと等を目的とするもので
あることから、患者が保管し活用することを前提として
いる。複数のお薬手帳を1つに集約化するために一時
的に預かったような場合を除いて、患者にお薬手帳を
渡していない状態が持続することは想定していない。
なお、薬局において保管しているお薬手帳に記入等
を行った場合は、薬剤服用歴管理指導の要件に係る
100
業務を行ったとは認められない。
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
5.薬学管理料
(1) 麻薬管理指導加算
・ 患者又はその家族等に対して、電話等により定期的に、
投与される麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況
について確認し、残薬の適切な取扱方法も含めた保管
取扱い上の注意等に関し必要な指導を行うこと。
・ 麻薬による鎮痛等の効果や副作用の有無の確認を行
い、必要な薬学的管理指導を行うこと。
・ 指導の要点を薬剤服用歴の記録に記載すること。
101
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
5.薬学管理料
(3)重複投与・相互作用防止加算
・ 複数の保険医療機関又は複数の診療科で発行された
処方せんが対象となる
※ 同一医療機関の同一診療科や1枚の処方せん中の
重複は対象外
・ 複数の処方せんに係るもの以外にもOTC薬や飲食物と
の相互作用が判明した場合も対象となる
102
平成22年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を
求めた主な指摘事項 (平成23年9月 関東信越厚生局)
○ 麻薬管理指導加算の算定において、不適切な例が認めら
れたので改めること。
・定期的に電話等により残薬(服薬状況)確認、残薬の適切な
取扱い方法(廃棄等)の指導をしていない
・「疼痛の緩和状況」「副作用の有無」の確認が行われていな
い
・指導の要点が、薬剤服用歴に記載されていない
103
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
5.薬学管理料
(4) 特定薬剤管理指導加算
・ 薬剤服用歴管理指導料に係る薬剤の管理及び指導等
に加えて、患者又はその家族等に当該薬剤が特に安全
管理が必要な医薬品である旨を伝え、当該薬剤につい
てこれまでの指導内容等も踏まえ適切な指導を行う。
※ 日本薬剤師会「薬局におけるハイリスク薬の薬学的
管理指導に関する業務ガイドライン」参照
・ 特に安全管理が必要な医薬品が複数処方されている
場合には、そのすべてについて必要な薬学的管理及び
指導を行うこと。
※ ただし、処方せんの受付1回につき、1回に限り算定
する。
104
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
5.薬学管理料
(4) 特定薬剤管理指導加算
・ 特に安全管理が必要な医薬品として当該加算の対象は、次のとおり。
【抗悪性腫瘍剤】
【免疫抑制剤】
・ 副腎皮質ステロイドの内服薬と外用薬の一部
・ 関節リウマチ剤のうち、メトキサレート(リュウマトレック
ス)、ミゾリビン(プレディニン)、レフルノミド(アラバ)、イン
フリキシマブ(レミケード)、エタネルセプト(エンブレル)、ア
ダリマブ(ヒュミラ)、トシリズマブ(アクテムラ)
・ 移植にともなう拒絶反応の抑制等
バシリキシマブ(シムレクト)、アザチオプリン(イムラン)、
エベロリムス(サーティカン)、塩酸グスペリムス、タクロリ
ムス水和物(プログラフ)、シクロスポリン(サンディミュン)、
ミコフェノール酸モフェチル
105
調剤報酬点数表における留意事項
-281-
5.薬学管理料
(4) 特定薬剤管理指導加算
・ 特に安全管理が必要な医薬品として当該加算の対象は、次のとおり。
【不整脈用剤】 ・ その他不整脈の効能を有するものを含む。
【抗てんかん剤】
【血液凝固阻止剤】 ・ワルファリンカリウム、塩酸チクロビン
(パナルジン)、硫酸クロピドグレル(プラビックス)、シロスタ
ゾール(プレタール)、アスピリン
※ なお、EPA、アンプラーグ、ドルナー、プロサイリン、オ
パルモン、プロレナールは対象外
【ジギタリス製剤】
【テオフィリン製剤】・ テオドール錠、ユニフィルLA錠
【カリウム製剤】 ・ 注射薬に限る。
【精神神経用剤】 ・ なお、睡眠鎮静剤、抗不安剤、抗パー
キンソン剤は対象外
【糖尿病用薬】 【膵臓ホルモン製剤】 【抗HIV薬】 106
○ 薬学管理料に関する事項
5 特定薬剤管理指導加算
1)過去の服薬指導歴の記録を参照すること。
2)服用に際して注意すべき副作用やその対処法、服用及び管理
に係る取扱い上の注意事項等について説明すること。
3)上記について説明し、必要な指導を行った場合に算定すること。
4)特に安全管理が必要な医薬品が複数処方されている場合には、
そのすべてについて必要な薬学的管理及び指導を行うこと。
5)対象となる医薬品に関して患者等に対して確認した内容及び
行った指導の要点について薬剤服用歴の記録に記載していない。
6)特に安全管理が必要な医薬品の服用に関し、次の事項につい
て、患者に確認していない。
①服用状況、②効果の発現状況、③注意すべき副作用に係る自
覚症状の有無及び当該症状の状況、④注意すべき併用薬の有
無
107
平成22年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を
求めた主な指摘事項 (平成23年9月 関東信越厚生局)
○ 特定薬剤管理指導加算の算定において、不適切な例が認
められたので改めること。
・ハイリスク薬に関するガイドラインに沿っていない
・対象薬剤に関して詳細な説明、必要な指導が行われていな
い
・対象薬剤に関して確認した内容及び指導の要点について薬
剤服用歴に記録していない
・ハイリスクチェック表を作成し管理しているが、薬剤服用歴に
その内容を記載していない例が認められた
108
調剤報酬点数表における留意事項
-282-
調剤報酬点数表における留意事項
(平成26年度集団指導テキストより抜粋)
5.薬学管理料
(5) 乳幼児服薬指導加算
・ 乳幼児に係る処方せんの受付の際に、体重、適切な剤
形その他必要な事項の確認を行った上で、患者の家族
等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬
指導を行うこと。
・ 算定した処方せん中の薬剤の服用期間中に、患者の
家族等から電話等により当該処方薬剤に係る問い合わ
せがあった場合には、適切な対応及び指導等を行うこと。
・ 確認内容及び指導の要点を薬剤服用歴の記録及び手
帳に記載すること。
109
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【在宅患者訪問薬剤管理指導料】
① 在宅患者訪問薬剤管理指導料の同一建物居住者以外と同一
建物居住者の点数が改定された。
② 「保険薬剤師1人につき1日に5回に限り算定できる」と追記さ
れた。※14
1 同一建物居住者以外の場合
2 同一建物居住者の場合
650点
300点
※14 保険薬剤師1人につき、「1」と「2」を合わせて1日につき5回
までの算定とされた。
ただし、介護保険の居宅療養管理指導費及び介護予防居宅
療養管理指導費については、上記の算定制限はない。
110
《在宅患者訪問薬剤管理指導料》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問15) 在宅患者訪問薬剤管理指導料は、保険薬剤師1
人につき「1」と「2」を合わせて1日につき5回に限り算
定できるとされたが、当該回数には、介護保険の居宅
療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費
の算定回数は含まれないと理解して良いか。
(答) 貴見のとおり。
111
《在宅患者訪問薬剤管理指導料》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問16) 1つの患家に同居する同一世帯の患者が2人以
上いる場合であって、同一日に当該同居している患者
を2人以上、在宅患者訪問薬剤管理指導を行った場
合は、患者ごとに同一建物居住者の場合の点数を算
定することと理解して良いか。
また、その場合、在宅患者訪問薬剤管理指導を算
定した人数は、薬剤師1人当たり5回の上限規定にい
ずれも算定されると理解して良いか。
(答) いずれも貴見のとおり。
112
《在宅患者訪問薬剤管理指導料》
平成26年度診療報酬改定「疑義解釈資料(その1)」(平成26年3月31日)
(問21) 主治医が、在宅医療に必要な衛生材料の提供を
指示できる薬局については、当該患者に健康保険に
基づく「在宅患者訪問薬剤管理指導」を行っている薬
局とされているが、介護保険法に基づく「居宅療養管
理指導」又は「居宅予防療養管理指導」を行っている
場合についても、同様と理解して良いか。
(答) いずれも貴見のとおり。
113
介護保険 -215-
薬剤師による在宅での薬学的管理・服薬指導を行うに当たって、
患者の介護保険の認定の有無を確認する必要があります。
介護保険で要支援1~2及び要介護1~5として認定を受けてい
る場合は介護保険の居宅療養管理指導費を請求し、医療保険の
在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できません。
114
介護保険 -216-
○業務の流れ
115
介護保険 -216-
○業務の流れ
116
介護保険 -216-
○業務の流れ
117
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて -6-
平成26年度調剤報酬改定における変更点ついて
【特定保険医療材料】
処方せんに基づき保険薬局で交付できる特定保険医療材料に、
「特定保険医療材料及びその材料価格(材料価格基準)」 (平成20
年3月厚生労働省告示第61号)の別表のⅠに規定されている特定
保険医療材料が追加された。
118
-123- 第4 節 特定保険医療材料料 > 区分30 特定保険医療材料
-124-
119
疑義解釈資料の送付について(その8)
(平成26年7月10日 厚生労働省保険局医療課事務連絡)
(問1) 在宅訪問薬剤管理指導を行っている患者につ
いては、医療機関からの指示に基づき、薬局から当
該患者に衛生材料を供給した場合、指示があった医
療機関に当該材料に係る費用を請求でき、その価格
については、薬局における購入価格を踏まえ、保険
医療機関と保険薬局との相互の合議に委ねていると
ころであるが、特定保険医療材料となっていない保
険医療材料(例えば注射針)についても衛生材料と
同様の取扱いと考えてよいか。
(答) 貴見のとおり。
120
疑義解釈資料の送付について(その8)
(平成26年7月10日 厚生労働省保険局医療課事務連絡)
(問2) 外来患者については、疑義解釈資料の送付につ
いて(その1)(平成24年3月30日事務連絡)において、
自己注射に用いる針が特定保険医療材料として設
定されていない場合には、医療機関において針を支
給することとされており、衛生材料や特定保険医療
材料以外の保険医療材料を用いる場合も、原則とし
て医療機関から必要な量の当該材料が提供されるも
のと考えられるが、自己注射に用いる針等を在宅自
己注射に用いる薬剤と一緒に交付するよう処方せん
に記載されていた場合においては、自己注射に用い
る針等の費用の取扱いについては、在宅患者におけ
る取扱いと同様と考えてよいか。
(答) 貴見のとおり。
121