薬剤服用歴の記載状況の自主点検結果について

重要
日 薬 業 発 第 106 号
平成 27 年 6 月 24 日
都道府県薬剤師会会長 殿
日 本 薬 剤 師 会
会長
山本
信夫
薬剤服用歴の記載状況の自主点検結果について
平素より、本会会務に格段のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
薬剤服用歴の記載状況の自主点検につきましては、平成 27 年 2 月 23 日付け日
薬業発 366 号にてお願いしたところですが、本日開催された中央社会保険医療協
議会において、その結果が報告されたことを受け、厚生労働省保険局医療課医療
指導監査室より別添のとおり依頼がありました。
当該依頼は、①貴会会員に今回の結果をお知らせいただき、未記載があった保
険薬局には、追って地方厚生(支)局より調剤報酬の返還に係る連絡があること、
②保険調剤のルール等の教育研修等、健康保険事業の健全な運営や適正な費用の
請求など、適正な取扱いとなるよう積極的な取組を進めていただきたい―という
ものです。
②につきましては、既に研修会の実施をご依頼するとともに関係資料を送付さ
せていただいたところであり(平成 27 年 3 月 4 日付け日薬業発第 374 号、同 6
月 4 日付け日薬業発第 93 号)
、さらに、本年度日薬ブロック会議におきましても
ご説明させていただく予定です。
都道府県薬剤師会におかれましては、既にこうした取り組みを進めて頂いてい
ることと存じますが、改めて本件につきまして貴会会員にご周知いただくととも
に、引き続き適正な調剤報酬の保険請求等に関するご指導方、ご協力の程宜しく
お願い申し上げます。
<別添>
1. 薬剤服用歴の記載状況の自主点検結果について(平成 27 年 6 月 24 日付け、
厚生労働省保険局医療課医療指導監査室)
2. 薬剤服用歴の記載状況について(同日付け、中央社会保険医療協議会総会
資料より)
平成 27 年 6 月 24 日
保 険 局 医 療 課
医療指導監査室
薬剤服用歴の記載状況の自主点検結果について
先般、貴会に対し、傘下保険薬局等における薬剤服用歴の記載状況に
関する自主点検を要請し、その結果の報告を受け、別紙のとおり、とり
まとめたところである。
「薬剤服用歴管理指導料」については、患者等から服薬状況等の情報
を収集して薬剤服用歴に記録し、これに基づき薬剤の服用等に関して必
要な指導を行うことなど、算定要件を満たした上で調剤報酬の請求を行
う必要があることから、以下の内容についての取組をお願いする。
【依頼事項】
1 今回とりまとめた自主点検の結果については、傘下保険薬局等に
対しお知らせいただくとともに、薬剤服用歴の未記載があった保険
薬局等に対しては、追って、地方厚生(支)局から調剤報酬の返還
に係る連絡がある旨周知いただきたい。
2 保険薬局又は保険薬剤師が、関係法令等に基づき、健康保険事業
の健全な運営や適正な費用の請求など、適正な取扱いとなるよう、
傘下保険薬局等に対し、保険調剤のルール等の教育研修や保険薬剤
師等の情報交換の場を設けるなど、積極的な取組を進めていただき
たい。
薬剤服用歴の記載状況について
~関係団体による自主点検結果(平成27年6月24日現在)~
(調査に至った経緯)
○ 平成27年2月10日の新聞報道に、大手薬局チェーンにおいて、薬剤服用歴を記録することなく、薬剤服用
歴管理指導料を算定しているとの記事が掲載。さらに、同年2月22日の新聞報道においても、別の大手薬局
チェーンにおいて、薬剤服用歴の未記載があった旨の記事が掲載。
○ 薬剤服用歴の未記載の事例が報道されたことを受け、厚生労働省においては、全国の薬局について実態
を把握する必要があると判断し、関係団体(日本薬剤師会、日本保険薬局協会及び日本チェーンドラッグスト
ア協会)に対して、傘下の保険薬局に対しての自主点検を行うよう、平成27年2月23日に、協力を要請した
ところ。
(自主点検の概要)
○ 関係団体(日本薬剤師会、日本保険薬局協会、日本チェーンドラッグストア協会)では、傘下保険薬局に対
し、下記のとおり自主点検し、該当するケースがあれば報告するよう周知したところ。
・点検期間:平成26年1月1日~12月31日の間
・点検対象:保険薬局で算定した全処方せん
・報告事項:薬剤服用歴の未記載(当月を超えて記載されたものを含む)があった場合には、その件数及び
「薬剤服用歴管理指導料」算定件数
○提出状況
日本薬剤師会
日本保険薬局協会
日本チェーンドラッグ
ストア協会
対象保険薬局数
47,898
10,591
4,674
回答保険薬局数(A)
47,887
9,192
4,555
(99.98%)
(86.79%)
(97.45%)
(回収率)
※ 回収率について、日本保険薬局協会及び日本チェーンドラッグストア協会からは、傘下保険薬局が他の団体への報告をもって
提出済として未回答となっているものがあり、実質的にはほとんどが回答済との報告があった。
○調査結果
日本薬剤師会
薬剤服用歴未記載の保険薬局数(B)
983
日本保険薬局協会
225
日本チェーンドラッグ
ストア協会
団体間の重複を
除いた合計
323
1,220
(B/A)
上記保険薬局における平成26年1月1日~
12月31日の間の「薬剤服用歴管理指導料」
算定件数(C)
薬剤服用歴未記載件数(D)
(D/C)
(2.05%)
(2.45%)
(7.09%)
16,580,502
3,903,646
5,861,842
543,156
54,454
430,115
812,144
(3.28%)
(1.39%)
(7.34%)
(3.96%)
20,529,703