平 成 2 4 年 1 2 月 全国農業協同組合中央会 1 説明の流れ 1.TPP(環太平洋連携協定)とは 2.農業・くらしに与える影響 3.推進派の主張への反論 4.TPP交渉をめぐる議論の経過 2 1.TPP(環太平洋連携協定)とは 3 TPPとは? TPP交渉参加国 (9カ国) 米国 オーストラリア ニュージーランド ペルー チリ ベトナム シンガポール マレーシア ブルネイ 新規参加国 カナダ メキシコ 参加に向けて 協議中の国 日本 TPP =11カ国が参加する、多国間経済連携協定(EPA) 4 TPPの原則 例外なき関税撤廃 農林水産物や工業製品などにかかる関税を、 原則として全ての品目について撤廃 輸出を伸ばせる企業にとってはメリットかもしれないが、 国内農業に大きな影響が生じる懸念 様々なルール・しくみの統一 TPP参加国のあいだで、様々なサービス、 食品安全性、医療、雇用、投資などに関する ルールや仕組みを統一する 食の安全・安心、自給率、医療など 私たちのくらしに大きな変更を迫られる危険性 5 5 TPPの交渉分野 例外を認めない 関税撤廃交渉 関税分野 “農業 vs 工業”の 構図をマスコミが 強調 わが国の仕組みや基準が一変しかねない問題も 多く含まれている ルール・仕組みに関する分野 あまり注目されないが、これらの分野も非常に重要 政府調達 サービス (クロスボーダー) 投資 市場アクセス (農業) 原産地規則 サービス (電気通信) 知的財産権 市場アクセス (工業) 検疫等 サービス (金融) TBT (貿易の技術的障害) ほか、合計24分野 農業だけでなく、 私たちのくらし全体に大きな影響 出典:農文協「よくわかるTPP48のまちがい」 6 2.農業・くらしに与える影響 7 農業・食料自給率への影響 関税撤廃を原則とするTPPに参加した場合・・・ 平成22年3月30日 閣議決定 「食料・農業・農村基本計画」 「平成32年度の食料自給率目標は、 国際情勢、農業・農村の状況、課題克 服のための関係者の努力を前提として、 供給熱量ベースで50%まで引き上げ」 大国 きの な方 矛針 盾と の 国内農林水産物に大きな影響、多くが外国産に置換 食料自給率は40%から13%に低下 8 米への影響 ○ 関税撤廃をした場合の輸入米の価格は、60kgで3000円程度と試 算されている。*東京大学 鈴木宣弘教授の試算 ○ 60kgあたりの平均生産コスト(約14000円)と輸入米の試算価格 (3000円)との差額を補てんするには、年間約1.65兆円の予算が必 要(現在は3400億円) 主要国の生産者米価比較(2008年) 国名 米価 豪州 豪州 2,043円 中国 中国 1,625円 米国 米国 2,229円 日本 日本 12,300円 2043 1625 2229 12300 0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 (円) 14000 外食産業等の業務用の米から、外国産に置換する懸念 *既に、松屋は豪州産米の導入(4千t/年、全体2万t/年)を決定、すかいらーくも中国・米国産米の導入を検討 出典:農文協「よくわかるTPP48のまちがい」、2012年2月12日付日本経済新聞記事 9 輸入牛肉の価格が38.5%下がるという嘘 ○ 一部で「TPPによる関税撤廃で、スーパーの牛肉の販売価格が38.5%安 くなる」といった報道があるが、関税は消費税ではない。国内の物流、流通コス トは変わらないので、消費段階の値下がりは5%程度と見込まれる。 ○ 同様に、「牛丼が100円になる」も嘘。コメと牛肉の関税撤廃で、原料コス トを削減しても、流通経費や店舗の人件費・家賃が安くなる訳ではないので、価 格はほとんど下がらず、消費者メリットは小さい。 【輸入牛肉の主な流通経路別仕入れ量および仕入れ割合】 【輸入牛肉の価格イメージ】 海外からの輸入価格(バラ肉・CIF) 36円/100g 関税38.5% 50円/100g 関税0% ▲14円/100g (▲27.8%) 36円/100g 物流・流通経費 198円/100g 資料:農林水産省「食品産業活動実態調査」 関税そのまま 248円/100g ▲14円/100g (▲5.5%) 関税撤廃 234円/100g 資料:財務省「貿易統計」農畜産物振興機構資料をもとにJA全中作成 注:流通経費は、H22バラ肉の小売価格と輸入価格(CIF)より産出 10 食の安全・安心への影響-BSE問題 ○ 米国通商代表部(USTR)からBSE規制の緩和要求⇒日本政府は食品安全 委員会へ諮問 ○ 輸入肉用牛の月齢制限が緩和され、BSE(牛海綿状脳症)リスクのある牛肉 が日本国内に入ってくる可能性 【食品安全委員会への食品健康影響評価の諮問内容】 輸入を認める牛肉の月齢 国内の検査対象月齢 現行 20カ月齢以下 20ヵ月齢超 諮問 内容 30ヵ月齢以下。 その後、さらに引き上げ 30ヵ月齢超。 その後、さらに引き上げ 20ヶ月齢以下輸入 緩 和 30ヶ月齢以下輸入 圧 力 規制撤廃 科学的根拠が 無い! 特定危険部位(SRM) の除去 頭部・へんとう・脊髄・脊柱・腸を 全月齢で へんとう・腸は全月齢。頭部・脊 髄・脊柱は30ヵ月齢超 輸入規制緩和の 対象国 米国 カナダ 米国、カナダ フランス、オランダ 米国 国際獣疫局(OIE)認定 「リスクが管理された国」 米国では・・・ ・年間出荷肉牛の1%しか検査していない ・BSEの可能性のある「へたり牛」のうち、 無検査で出荷されているものもある 食の安全・安心が脅かされる 出典:関岡英之「国家の存亡」 11 食の安全・安心への影響 「日米経済調和対話」において再三要求されている下記の分野についても、TBT (貿易の技術的障害)等に抵触するなどの理由で、米国から緩和を求められる懸念 残留農薬基準の緩和 残留農薬基準が緩和されたり、現在日本で禁止されているポスト ハーベスト農薬の規制が緩和される懸念 遺伝子組み換え食品等の輸入拡大の懸念 遺伝子組み換え食品等の輸入拡大も懸念される上に、遺伝子組 み換えである旨の国内表示ルールに対して、「貿易障壁」として ルール変更が求められる恐れ 食品添加物の規制緩和の懸念 日本で使用できる食品添加物は現在800種類ほどだが、米国 では約3000種類。 この中で、日本では認められていないものについても、「国際規 格で認められている」という理由で認可を求められる懸念がある。 出典:家の光2012年2月号 12 医療への影響 ①営利企業の参入 医療サービスの自由化で営利企業(株式会社)の病院経営参入が 可能となり、株主優先・利益追求型の経営を行うようになる結果・・・ ○ 過度なコスト圧縮や患者の選別により、医療の質の低下の懸念 ○ 不採算部門・地域からの撤退が起こる懸念 既に米国から医療の市場化が要求されている これまでの米国からの医療の市場化要求 01年10月 年次改革要望書 日本の医療に市場原理を導入す ることを要求 10年3月 外国貿易障壁報告書 日本の医療サービス市場を外国 企業へ開放することを要求 患者の不利益・負担が拡大し、地域医療が崩壊 出典:日本医師会「 TPP交渉参加に対する日本医師会の見解」 13 医療への影響 ②混合診療の全面解禁 ○ 混合診療(保険診療と保険外診療の併用)が全面解禁されること により、高額で利益率の高い保険外診療が拡大する可能性。 ○ その結果、公的医療保険の給付範囲の縮小を招き、患者の医療 費負担が増加する懸念。 適 宜 、 審 査 し て 保 険 に 組 み 込 み 保険外の 分だけ 財政 圧迫 負担感 がある が組 なみ く込 なむ る動 機 ・ ・ ・ 新医療は 依然保険外 保険給付分 は縮小 保険医療の範囲が縮小⇒医療費高騰 出典:日本医師会「 TPP交渉参加に対する日本医師会の見解」 14 土木・建設業界への影響(政府調達への影響) ○ TPPに参加した場合、これまでは開放されていなかった市区町 村の案件も海外企業に門戸が開かれます。さらに、調達の基準額 も大幅に引き下げられ、小規模の公共事業も入札対象になりま す。 ○ この結果、地方の公共事業を通じて地域経済を支えてきた中小 企業が、安い労働力を背景とした海外企業との熾烈な競争にさらさ れ、地域の経済と雇用に大きな影響を与える可能性があります。 15 投資の自由化による影響(ISD条項) ○ 国民の生命や財産を守るために国や地方自治体が行う規制に 対し、海外企業による損害賠償訴訟が認められるようになる ○ 訴訟審査は「国際仲裁委員会(ICSID,本部ワシントン)」で行わ れるが、審理は非公開、判定は強制力を持ち、判決は一審制 規制を撤廃させられ、賠償金を払わされる可能性 16 TPPには米韓FTAの毒素条項等が盛り込まれる可能性がある ○ 米韓FTAでは、韓国が得るとされる経済効果の一方で、国家の制度や基準を崩壊させる 「毒素条項」により、徹底した制度・規制の緩和が義務付けられた。 ○ 他方、米国通商代表部(USTR)のカトラー代表補は、TPPの内容を考えるにあた り、米韓FTAが参考になる旨の発言をしていることから、これらの「毒素条項」等がTP Pにも盛り込まれる可能性がある。 妥結事項 サービス市場開放の ネガティブリスト ラチェット条項 (逆進防止措置) 韓米FTA批准を強行採決した韓国与党 韓国国民の反対の声の高まり 内容の詳細・国内への影響 等 サービス市場を全面的に開放する。例外的に禁止する品目だけを明記する。 一度規制を緩和すると、どんなことがあっても元に戻せない。 (例)BSEが発生しても牛肉の輸入を中断できない 投資家と国家間の 紛争解決手続き (ISD) 韓国に投資した企業が韓国の政策によって被害をこうむった場合、世界銀行傘下の国際投 資紛争仲裁センターに提訴できる。韓国で裁判は行わない。かつ韓国にだけ適用される。 (例)韓国政府が国民健康保険を強化する政策を実施 ⇒米国の保険会社は直ちに民間医療保険市場の縮小を理由に、韓国政府に対し、損害賠 償請求訴訟を起こすことが可能。 非違反申立 (GATT23条の措置) FTAによって米国企業が期待した利益を得られなかった場合、韓国がFTAに違反していなく ても米国政府が米国企業の代わりに、国際機関に対して韓国を提訴できる。 米韓FTAの優先適用 米企業・米国人に対しては、韓国の法律より米韓FTAを優先適用する。 (例)韓国の法律で食用に出来ない牛肉の部位 ⇒米国法で加工用食肉として認めている場合、そうした部位も輸入しなければならなくなる。 など 「毒素条項」により、韓国側が極めて大きな不利益を被る内容になっている 出典:JA全中「国際農業・食料レター」特別号「韓国におけるFTA推進の政治・経済的意義と国内への影響について」等 ○ (TPPの内容について)日本側としては,米韓FTAをよく見ておくとよい。 知財・その他のセクター(分野)について,どのような議論がされているかが分かる。 ○ (TPPにおいては、非関税分野では)米韓FTA以上のものを求める 米国通商代表部(USTR) カトラー代表補 TPPにも「毒素条項」が盛り込まれる可能性がある 17 TPPへの日本の関心表明に関するUSTRパブコメの結果 パブコメで提出された主要な意見 ④SPS ○残留農薬、食品添加物の承認、検査について、科学的根拠、国際的な 整合性を確保すべき。(西部生産者協会ほか多数) ○牛肉のBSE基準の早期の見直しを求める。(全米肉用牛生産者・牛肉協 会ほか) ○サクランボほかの検疫措置の改善を求める。(カリフォルニア・チェリー協 会ほか) ⑤鋼鉄 ⑥保険 ○関税・非関税措置が日本に残っており、米国製品への市場開放が進 むか定かでない。(米国鋼鉄協会) ○かんぼ生命は、民間業者との対等の競争条件が確保されるまで、新 商品の販売を禁止すべき。(米国生命保険協会ほか) ○共済は、競争を歪める政策・法令・慣行の撤廃・改正を求める。(米国生 命保険協会) ○日本郵政の国際スピード郵便(EMS)は、民間企業と同等の競争条件 ⑦サービス、 を確保すべき。(フェデックスほか) 政府調達 ○政府調達について、公共事業の基準額引下げ、鉄道事業の除外を廃 止すべき。(サービス産業連盟) ○漁業補助金、マグロ、フカヒレなど漁業資源の乱獲、違法伐採等に取 ⑧環境 り組むべき。(世界自然保護基金ほか) 資料:自民党PT資料や日本農業新聞をもとに全中作成 18 米韓FTAの交渉経過と米国の交渉姿勢 米韓FTA 交渉経過 2006年2月 交渉開始 2007年4月 政府間合意 2009年1月 オバマ政権誕生 →突如として、韓国に再交渉を要求(とりわけ、牛肉、自動車) 2010年夏 同11月中旬 同11月下旬 12月上旬 オバマ大統領が11月のソウルでのG20までの決着を宣言 G20前日、韓国が合意拒否し、交渉決裂 ヨンピョン島砲撃事件 最終合意 【交渉決裂翌日のワシントン・ポスト 2010年11月12日】 60年前の朝鮮戦争で4万人近い米兵が命を落とし、今なお数万人の米軍が 駐留する韓国という米国が影響力を持ちえるはずの国で、米国政府の要求が 退けられたことは、特筆に値する。 米国と対等な交渉ができると考えない方がよい 2011 JA-ZENCHU all rights reserved. 19 農業の犠牲による経済的メリット ○ 内閣府試算のTPPの経済的メリット(10年間で2.7兆円→年 2,700億円)は、農業生産の減少や農家の失業などによって実 現すると考えられるが、政府は試算の詳細を明らかにしていな い。 【内閣府が試算した経済的メリットの前提と考えられる条件】 ・輸入農産物等の価格が低下し、可処分所得が増大するため、工業製品、サー ビス部門での消費が拡大する。 ・農業生産の減少により農業者が職を失い、余剰労働力として生産性の高い産 業(工業、サービス部門)へ移動し、生産力が増大する。 ・他国の関税撤廃により日本からの工業製品の輸出が拡大する。 2011 JA-ZENCHU all rights reserved. 20 3.推進派の主張への反論 21 「TPPで輸出拡大」?「アジアの成長を取り込む」? ○ TPP交渉参加国のうち、日本の輸出先となり得る市場は米国市場のみ ○ 米国は輸出拡大戦略をとっており、日本から米国への輸出拡大は困難 ○ TPP参加9カ国と日本のGDPの合計のうち、アジア(ベトナム、ブ ルネイ、マレーシア、インドネシア)が占める割合は2%程度しかない。 ○ アジア諸国のうち、GDP規模が大きく、成長著しい中国、韓国、イン ド、タイ等はTPPに参加していない 「TPPで輸出拡大」は困難 「アジアの成長」は取り込めない 22 「TPPで輸出拡大」?「アジアの成長を取り込む」? ○ 米国の失業率は全体で9.2%、20~24歳で15%超という高水準 になっており、再選を目指すオバマ大統領にとって厳しい数字。10月 にはアメリカ全土で反失業デモが発生している。 ○ オバマ大統領は、2011年1月の一般教書演説において、「201 4年までに輸出を倍増させ、国内雇用を創出させる」ことを目標に掲げ た。 【アメリカ合衆国の失業率の推移】 【アメリカ全土で発生した反失業デモ】 失業率は全体で9%、 20~24歳で15%超と 高水準! 23 「TPPで輸出拡大」?「アジアの成長を取り込む」? ○ 米国へ輸出する工業品の平均関税率はすでに低く、日本の大企業は現地 生産・現地販売を進めている(関税の向こう側で商売をしている)ことか らも、関税撤廃による輸出拡大は望み薄 ○ 一方、高関税の日本農産品については、関税の撤廃により大きな打撃を 受ける 出典:トヨタ、日産、ホンダ 平成23年度第2四半期決算報告書 (%) 60 全品目 農産品 非農産品 50 【平均関税率(2009年)】 48.6 両国とも既に非農産品の関税は低い =狙われるのは日本の農産品の 関税と非関税障壁の撤廃 40 30 21.0 20 10 13.5 4.9 現地生産 現地販売 2.5 3.5 4.7 3.3 5.3 12.1 6.6 4.0 0 日本 アメリカ 2011 JA-ZENCHU all rights reserved. EU 韓国 出典:WTO Trade Profiles 軒並み低率 24 輸出が増えても生活は豊かになってこなかった 輸出が増えても生活は豊かになってこなかった 25 「ルール作りに参画する」?「守るべきものは守る」? 「(TPP交渉に参加し)ルール作りに参画する!」 「守るべきものは必ず守る!」 しかし 【メキシコ・カナダが同意した新規参加国の条件】 ・現行交渉参加国がすでに合意した条文は全て受け入れる。 ・ある交渉分野について現行の交渉参加国が合意した場合、 その合意に従わなければならず、「拒否権」は有さない。 ・新規参加国は、交渉分野を追加することも、削除することもで きない。 (既に決まった部分については)ルール作りに参加できな い 守るべきものも守れない 2011 JA-ZENCHU all rights reserved. 26 「情報を開示し、国民的議論を尽くす」? 1月27日 衆議院代表質問 TPPの交渉文書などを(TPP参加国間で)「4年間極秘扱いに する」というニュージーランド政府の公式発表について追及 野田総理:「承知している」としてこれを認める 政党の部会、議員連盟などでの政府答弁 カトラー米通商代表補と政府要人の会談内容について、 「相手もあることなので、詳細をつまびらかにすることは控える」 肝心な情報は開示されない可能性 情報が無ければ国民的議論もできないのでは 2011 JA-ZENCHU all rights reserved. 27 4.TPP交渉をめぐる議論の経過 28 米国・ハワイで開催されたAPECにおける 野田総理「事前協議開始表明」に至るまでの経緯 日時 できごと 10年10月 ○ 菅総理が臨時国会冒頭の所信表明演説において、TPPへの参 加の検討を唐突に提起 10年11月 ○ 「包括的経済連携に関する基本方針」閣議決定。菅首相は、 APEC首脳会議(横浜)において、TPPに関して「情報収集を進めな がら、関係国との協議を開始する」と表明。 ○ 「食と農林漁業の再生実現会議」を設置し、「高いレベルの経済 連携と農林漁業の再生を両立する」ための検討を開始。 11年3月 ○ 東日本大震災 発災 11年9月 ○ 野田総理就任。日米首脳会談において、TPP交渉参加について、 「しっかりと議論し、できるだけ早期に結論を出したい」と発言。 11年10月 ○「食と農林漁業の再生実現会議」、基本方針・行動計画とりまとめ 11年11月 ○ 野田総理、「交渉参加に向けて関係国との協議に入る」と表明。 ハワイ・APEC首脳会議において、その旨を関係国に伝達 29 国民・国会・地方議会の多くがTPP交渉参加に反対 ○ 「TPP交渉参加反対1千万署名全国運動」では、約1,167万人にも のぼる署名が寄せられた。 ○ 「TPP交渉参加反対」を求める国会請願では、全国会議員の過半とな る365名の国会議員から賛同が得られた。 ○ また、地方自治体の約8割がTPPへの拙速な参加に反対または慎重な 対応を求める声をあげている。 【TPPに関する地方議会の意見書採択状況】 「TPP交渉参加反対」署名数 合計 (注) 11,668,809 筆 都道府県議会 「TPP交渉参加反対」国会請願 紹介議員数 議員数 割合 衆議院 参議院 合計 237 (479) 128 (242) 365 (721) 市町村議会 うち政令指定都市 50.6% *政務3役、首相補佐官、衆・参正副議長(約80名)は、慣例で 紹介議員になれない。その他役職上、紹介議員になれない方がいる。 慎重に検討 農業の国内 すべき 対策が必要 その他 49 14 29 4 2 1,425 1,056 302 38 29 13 4 7 2 0 全国1774の都道府県・市町村議会 (政令指定都市を含む)の約80%が TPPに対して反対もしくは慎重対 応。 52.8% *カッコ内は、衆議院・参議院・全体の全国会議員数。 参加すべき でない 出典:平成23年10月農林水産省資料等を元に全中作成 49.5% *平成23年11月4日現在 意見の概要 参加すべきでない 慎重に検討すべき (注)1.TPP・EPA・貿易自由化等を件名に含む意見書で、昨年10月から 本年9月末までに到着したものについて集計した速報値。 2.同一団体で複数の意見書が決議されている場合には、団体数では なく、意見書の件数を集計。 3.2件以上提出した道県が4あり、意見書を提出した道府県の合計は 44 30
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