発表資料

カジュアルギフトによる花き市場の可能性
〜花で繋ぐ人と未来〜
慶應義塾大学商学部清水聰研究会
鈴木班 鈴木麻央・木村夏子・福島広大・古川真太朗
2
花き市場の不況に打ち勝つマーケティング
1
• 花き市場分析
2
• ギフトと花き
3
• 既存モデルと問題点
4
• 仮説・新モデル構築
5
• 検証・考察
6
• インプリケーション
7
• 総括
3
花き卸の売上高
5000
4800
億円
4600
4400
4200
4000
3800
2004年 2005年 2006年 2007年 2008年
日本経済新聞 2009/7/3 朝刊
・花き卸の売上高は年々減少傾向にある。
・近年の不況の影響を大きく受けている。
4
N=3809
ここ1年で花を購入しましたか?
ギフト用に購入した
自宅用に購入した
その他の用途で購入した
ここ1年に花は購入していない
%
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
50
DIMSDRIVE より
・ここ1年以内に花を購入した人は約7割
・用途はギフト用と自宅用に分けられる
5
自宅用
・巣ごもり消費
・ガーデニングブーム
ギフト用
・不況
・ギフト商品の増加
ガーデニングをしていますか
母の日に何を贈りますか
100%
N=5949人
90%
100%
N=6317人
90%
80%
80%
70%
70%
60%
その他
したことはない
以前はしていた
現在している
増加
50%
40%
30%
50%
40%
30%
20%
20%
10%
10%
0%
DIMSDRIVEより
2007
2008
減少
60%
お花以外
のものを
贈る
お花を贈
る
0%
母の日コムより
2008
2009
6
ギフト
フォーマルギフト
カジュアルギフト
・不況下の現在でも成長している。
・お誕生日やお歳暮
・親しい人に贈る
・花という財はカジュアルギフトに適している。
・義務感が伴う
・コミュニケーションの一環
ナビパラ.コム 2008/4/8
7
カジュアルギフト
花
象徴的価値が高い
コミュニケーションの一環
負の感情を伝えられない
大和総研ホールディングスより
『「象徴」としての商品』 古田隆彦著
花はカジュアルギフトに適している
花き市場を活性化させるために
カジュアルギフトとして花きが購入される機会を
増加させる
8
Belk(1979)
ギフト・コミュニケーション・モデル
状況
贈り手
符号化
ギフト
解読
受け手
フィードバック
・コミュニケーションが1段階しかない
・贈り手/受け手の意思決定プロセスの言及がない
→実務への応用が効かない
9
仮説1:コミュニケーションモデルが二段階ある
仮説2~19:(パス図化)
仮説20:贈り手はフォーマルギフトよりカジュ
アルギフトの方が再購買意図につながる
仮説21:受け手はフォーマルギフトよりカジュ
アルギフトの方が購買意図につながる
10
受け手
贈り手
びっくり!
感激!
花って
きれい
お花をあげて
よかった
またお花を
買おう!
ありがとう!
贈り手
受け手
インパクト
今度お花を
買ってみよう
フィードバック
Ⅰ
情動
態度
態度Ⅰ
Ⅰ
再購買意図
購買意図
11
贈り手
時間経過後
やっぱり
お花をあげて
よかった
また花を
買おう!
あの花すごい
素敵ね!
贈り手
受け手
経験刺激
受け手
気分が
良くなる!
想われてる
んだな…
やっぱり今度
お花を
買ってみよう
フィードバック
Ⅱ
感情
態度
態度Ⅱ
Ⅱ
再購買意図
購買意図
12
アンケート調査
調査手法
調査対象
有効回答数
対象の財
質問項目
インターネット調査(株)JMRサイエンス
20~50代 847人
受け手 614 贈り手 411
花
4点尺度で80問程度
分析手法
・SPSS Inc. Amos17.0を使用
・共分散構造分析、多母集団分析により検証
13
受け手
経験刺激
インパクト
0.876(0.876)
じわじわ感
情動
e30
-0.061
感情
0.944(0.965)
0.953(0.989)
態度Ⅱ
態度Ⅰ
0.312(0.417)
関係性
0.736(0.776)
フィードバック
Ⅰ
次の分散は負です。
1.656(3.304)
互酬性
0.727(0.68)
1.979(5.653)
購買意図
フィードバック
Ⅱ
・GFI 0.908 AGFI 0.874 CFI 0.961 RMSEA 0.042
・推定値はすべて1%水準で有意
・()内はフォーマルギフトにおける推定値
14
贈り手
フィードバックⅠ
フィードバックⅡ
0.81(0.71)
0.40(0.34)
態度Ⅰ
態度Ⅱ
0.24(0.28)
0.47(0.46)
関係性
0.11(0.22)
0.14(0.09)
再購買意図
・GFI 0.882 AGFI 0.818 CFI 0.907 RMSEA 0.069
・推定値はすべて5%水準で有意
・()内はフォーマルギフトにおける推定値
15
仮説1:コミュニケーションモデルが二段階ある
仮説立証
仮説1:コミュニケーションモデルが二段階ある
仮説立証
仮説2~19:(パス図化)
仮説2~19:(パス図化)
仮説6:第一段階での態度は財の購買意図に正の影響を与える
仮説棄却
仮説6:第一段階での態度は財の購買意図に正の影響を与える
仮説10:花という財による経験刺激は感情に正の影響を与える
仮説棄却
仮説棄却
仮説10:花という財による経験刺激は感情に正の影響を与える
仮説11:感情は第二段階の態度に正の影響を与える
仮説棄却
一部立証
仮説11:感情は第二段階の態度に正の影響を与える
仮説20:贈り手はカジュアルギフトの方が再購買意図につながる
一部立証
仮説立証
仮説20:贈り手はカジュアルギフトの方が再購買意図に
仮説21:受け手はカジュアルギフトの方が再購買意図につながる
一部立証
16
カジュアルギフト
フォーマルギフトより購買意図に大きな影響を与えている
受け手
「じわじわ感」が購買意図に大きな影響を与えている
贈り手
「フィードバック」が購買意図に大きな影響を与えている
17
「じわじわ感」
インパクト
フィードバックⅠ
情動
態度Ⅰ
関係性
再購買
じわじわ感
態度Ⅱ
互酬性
フィードバックⅡ
店側の「じわじわサービス」開始
Bring Back Memory Service
・花を贈って数日後に贈り手のメッセージを
受け手に届ける
・手作りドライフラワーやポプリに必要な材
料をキット化し一緒に届ける
18
「フィードバック」
フィードバックⅠ
態度Ⅰ
関係性
再購買
フィードバックⅡ
態度Ⅱ
店側の「じわじわサービス」開始
Thank You Flower (390yen)
・ギフトの受け手に訴求する、お返し用のカ
ジュアルフラワー
・贈り手にもカジュアルギフトをもらった受
け手の気持ちを体感させる
390
円
19
• 花はインパクトだけだと思われていたが、そ
の後に「じわじわ感」という概念が存在し、
購買に影響を与えていることが判明した。
• 購買意図に与える影響は、フォーマルよりカ
ジュアルギフトの方が大きいことが判明し
た。
カジュアルギフトはまだ日本に浸透してしきって
いないが、今後花き市場の活性化にはカジュアル
ギフトを伸ばす意義がある!
20
小島豪[2003]『国際化の時代地域農業振興-その理論と実践方策-』
hahanohi/hahanohi_enquete/report1.html〉
日本経済評論社
『財団法人日本生産性本部/レジャー白書』
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〈http://activity.jpc南知恵子[1998]『ギフトマーケティング』千倉書房
net.jp/detail/yoka/activity000929.html〉2009年8月
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田中洋[2008]『消費者行動論体系』中央経済社
〈http://www.dir.co.jp/publicity/column/080218.html
安藤清志[1999]『性格・社会・産業』ブレーン出版
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(http://www.stat.go.jp/data/kakei/index.htm) 2009年8月
9月
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日経新聞2009年7月3日朝刊
(http://www.tsukigatanohana.net/archives/540)2009年8月
清水聰[2006]『戦略的消費者行動論』千倉書房
『ナビパラ.コム』(http://www.navipara.com/)2009年8月
清水聰[2004]『消費者視点の小売戦略』千倉書房
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(http://www.maff.go.jp/j/tokei/tyousa/kaki_si/index.html 藤本高志 [1997]『鉢物の消費・流通動向とマーケティング戦略
)2009年8月
(第2報) 鉢物の流通動向の解明』
『農林水産省/平成20年産花きの作付(収穫)面積及び出荷量』
D. L. Scammon, R. T. Shaw, G. B. Bamossy [1982] 『Is a
Gift Always a Gift? An Investigation of Flower
(http://www.maff.go.jp/j/tokei/sokuhou/kaki08/index.htm
l〉2009年8月
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〈http://www.maff.go.jp/j/study/kaki_sangyo/01/pdf/data2 S. K. Banks [1979] 『Gift-Giving: A Review and
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『DIMSDRIVE/花の購入調査結果/ガーデニングに関するアンケー
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〈http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2006/060131/index
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<http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2007/070525/>
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Russell W. Belk[1979] 『Gift-Giving Behavior』Research
in Marketing, Vol. 2
〈http://www.e-baby.co.jp/campaign/
ご静聴ありがとうございました
総務省統計局の「家計調査年報」からつくった
『日本の、切り花に対する1世帯当たりの年間
支出金額(棒グラフ)と購入世帯割合(折れ線
グラフ)の推移』です。
(註:2人以上の世帯で、農林漁家世帯を除く。
2007年は速報ベース。)
・2007年時点で、切り花に対する1世帯当たりの年間支出金額は、10,722円。
・1年に1回でも切り花を購入した世帯は、40.19%
・60歳以上の世帯は、40歳未満の世帯の3倍以上切り花を買っている。
・30歳未満の若年単身世帯の年間支出金額平均は、1,200円弱。
・30歳未満の「男性」の若年単身世帯の年間支出金額平均は、たったの550円。
http://katovsky.blog66.fc2.com/blog-entry-244.html
あなたのお宅にお花はありますか?
1位
鉢植えの花を飾っている
2位
ガーデニングをしている
3位
切り花を買ってきて飾っている
4位
花はない
5位
自分で育てた花を切って飾っている
48.0
%
37.6
%
28.4
%
22.6
%
20.3
%
その花はどこにありますか?
花のある暮らしの最も良いところは?
1位 心が癒やされる
33.0%
2位 季節感が出る
23.2%
3位 家の中が華やぐ
15.3%
4位 心が豊かになる
11.9%
5位 生命力を感じる
3.9%
6位 家の外観がオシャレに見える
3.0%
1位
玄関
50.7%
2位
リビング
47.5%
3位
庭
46.1%
7位 家の中がオシャレになる
12.5%
4位
ベランダ・テラス
30.1%
8位 家の中がきれいに見える
2.4%
5位
台所
15.3%
9位 良い香りが漂う
2.1%
6位
トイレ
13.5%
7位
和室
8.5%
8位
洗面所
7.0%
9位
寝室
5.5%
10位 温室・サンルーム
2.0%
10
位
花を通して近所の人とのコミュニ
ケーションがとれる
2.0%
あなたのお宅にお花がない理由は?
1位
水やりなどの世話が面倒だから
25.4%
2位
すぐに枯れるから
16.0%
3位
お金がかかりそうだから
9.3%
4位
小さな子どもやペットがいるから
7.6%
5位
枯れてしまったあとの処分が面倒だから
7.2%
6位
どうやって飾れば(育てれば)良いかわからない
から
6.7%
7位
虫がつくから
6.4%
8位
自分に似合わない感じがするから
3.4%
9位
長期の外出ができないから
3.4%
10位
アレルギーがあるから
2.9%
http://www.tepore.com/research/co/070517/index.htm
あなたは、ここ1年間に「花」を購入しましたか?
どのような形態の花を購入しましたか。MA
過去1年に花を購入した人 N=2570
全体ベース N=3809
■性年代別
どこで購入しましたか?
過去1年に花を購入した人 N=2570
DIMSDRIVE http://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2006/060131/index.html
購入先を選ぶ際の重視点は
どこですか?
どんな時に花を購入しましたか?
ネットで購入することの利点は?
1年以内に花を贈った相手はどんな人?
花を贈った相手にそれぞれいくらくらい購入しましたか?
花と一緒に送ったものはなんですか?
花を部屋などに飾る・育てる事は好きですか。
プレゼント・贈答用の花を購入するときに
気になる事はなんですか。MA
性年代別回答
NO以外の方へ・・・「彼氏以外の男性からの花のプレゼントはアリですか?」
(アンケート YES:75% NO:25%)
男性に聞きました・・・「女性に“花”をプレゼントしたことありますか?」
(アンケート YES:20% NO:80%)
http://www.rentame.jp/identity/life/present/flower01.html
業界のトレンドは
「ガーデニング」と「カジュアルフラワー」
「ガーデニング」・・・鉢花を購入し、自分の庭、ベランダ、玄関先などで花や樹木を育
てること。
一般的な解釈として景気が悪いために家にいる時間が長くなっており、家族揃って
ガーデニングを楽しむ傾向にある。
ワークシェアの影響や、失業による余暇時間の増加。
余暇に関しては「余暇の論理」
「カジュアルフラワー」・・・農林水産省の提唱により、始まる。
「使いやすく、鮮度が高く、花持ちがよく(1週間程度鑑賞できる)
手ごろな価格の花」と定義されている。スーパーなどで花束として
売ら
れていたり、セルフサービスで花束にしてもらうようにあまり
手をかけないで店
先に並べられている。
http://www31.ocn.ne.jp/~hanayasan/hanaya/hanaya02.htm
*日本の花き生産額は世界第3位!!
*国別に、一人当たりのGDPに占める切り花購入金額でみると14位。
上位13位は日本より緯度高く、冬が長い、暗い時間が長い国ばかり!
(花で、お家に明るさを、短い夏を思いっきり、楽しもうという国ばかり)
しかし、消費額は先進各国と比べて最低レベル。
*花き産業の経済取引規模は酪農と同程度!
他産業では運動用品と同程度!
*花き生産従業員数は、全農業生産従業員数の7%
花き産出額は、農業総生産の5.9%
*経営的に見ても
1戸当たりの粗収益、1戸当たりの農業所得、作付面積10a当たりの農業
所得、家族農業労働時間単位当たり所得どれも他の農業(米、麦、野菜、果
樹)部門と比べても遜色 ないどころか、優れた数字を上げています。
http://www.redcruise.com/instill/?p=858
(20年前は、仕事花60%、家庭用10%)
英国では、自分のため63%。
世界から見た日本の花き産業
日本の花き生産面積は、全世界の5%しか占めていないが、生産金額は13%を占める。
中国やインドでは逆に、面積比は大きいが、生産額比率は小さい。
→今後、高単価の花きを作るようになれば脅威に。
日本の花きは栽培技術はトップクラスだが、採花後の水揚げ処理を含めた、流通対応はほ
とんどできていない。
→きれいな水で正しい水揚げ、予冷処理、保冷輸送といったサプライチェーンの確立。
http://www.tsukigatanohana.net/archives/date/2009/02/18
卸売市場のIT化とかが進んでないのが現状。
また、生産者と市場が遠い(フラワーショップのMKTGより)
花の浸透度と文化度
最初に飛びつくのはマニアと呼ばれるごく少数の人達。
それが浸透していくにしたがって、流行を先取りする人へと広がる。
この状態までは仕事花が主用途であり、家庭や個人消費は期待できない。
やがて一般でも流行を早めにキャッチする人が現れ、仕事花→家庭花へ消費が拡
大。
そして一般の流行に後れた人が取り入れるようになると、
個人で楽しむ花にまで用途が広がる。
→前のスライドのつづきのお話。
これを花の購入度と用途の関係で示すと、
Step1(購入度~10%)仕事花、高級ギフト。(中国、ベトナム)
Step2(購入度~25%)仕事花の伸張、家庭花の始まり。(韓国、香港)
Step3(購入度~40%)仕事花の伸び悩み、家庭花の伸張。(日本、ドイツ)
Step4(購入度~60%)家庭花の普及、カジュアル・ギフトの伸び。(英国、米国)
つまり、現在の仕事花の伸び悩みはある意味必然であり、
家庭花をいかに伸ばしていくかが今後の課題であると言える。
また、上記のStepごとに花の用途の割合を見てみると、
Step1からStep4へ移行するにつれ、仕事花の割合は落ち込むが、
反面、家庭花が伸びることでギフトも伸びる傾向にあるという。
購入金額もStepが進むにつれて増加していく。
言い換えれば、家庭用需要を伸ばせればパイ全体が大きくなることを意味する。
http://www.tsukigatanohana.net/archives/date/2009/02/18
【インプリ候補】
花き産業を躍進させるために
1) リピート購入を促すため、切花の日持ち保証や顧客満足度保証販売の導入。
2) 消費者選択を可能にするため、環境と人に優しい栽培・流通認証制度の導入。
3) 企業に対し花きの購入も社会貢献の一つであるという認識の植え付け。
4) 魅力的で買いやすいディスプレイの提案。
5) 価格競争を避けるために、他人(店)との差別化を図る。
6) 家庭花の普及のために、生活必需花の提案。
7) いつでも、どこでも購入できるよう、オンライン販売の普及。
8) 幼い頃から花きに親しんでいない人は、将来の花きの購入者にはならないことから、花育を
推進して未来の需要を育てる。
9) 花き産業全体でPR(販売促進活動)を実行。
1)の日持ち保証や顧客満足度保証とは、消費者が求めているものをいかに実現させていく
かの典型とも言える。
英国のスーパーで導入した結果、来店客当たり購入率が1%から8%へ上昇した。
生産者としては、適切な水揚げ処理、鮮度を維持するために迅速でかつ適切な温度管理、
保水を施した流通面で貢献できる。
2)および3)に関しては、
・フェアトレード
・カーボン・マイル(カーボン・フット・プリント)導入による、地産地消の促進。
・梱包資材の軽減化
・MPSやエコファーマー等の認証制度の導入
・環境保全型農業の励行
・企業の社会的責任の認識と表明。
→持続可能な供給先からの購入。3R推進、パートナーシップ
といった項目が挙げられる。
MPSの意義は、いずれは消費者へも浸透していく可能性もあるが、
一義的には、記録を付けることで、
自分たち(生産者)の立ち位置や問題点を考え、話し合うためのツールとしての活用が
望ましい。
4)~7)の項目については、直接生産とは結びつかないが、実際に自分の花が売ら
れている場所へ赴き、
自分の商品が消費者意識にあっているのか確認する手段となりうる。
同じものばかりでは魅力がないことの気づき。
ネットやブログでの情報発信。
8)の花育は、子どもを通じて親にアプローチする。
9)の販促は、オランダや米国では基金の積み立てに基づいて活動が行われている。
サイトの活用、CMの利用、花きの効用。