平成 28 年度弘前市地域公共交通利用促進事業支援業務 仕 様 書 1.業務名称及び業務範囲 (1)業務名称:平成28年度弘前市地域公共交通利用促進事業支援業務 (2)業務範囲:弘前市 2.委託期間 契約の翌日から平成29年3月31日(金)までとする。 3.業務の目的 本業務は、「弘前市地域公共交通網形成計画」に位置付けられた「公共交通と関 わる意識・機会・仕組みの創出」を展開するため、過度に自動車に頼る状態から公 共交通や自転車をかしこく使う方向への自発的な転換を促すモビリティ・マネジメ ントの知見に基づいた各種モビリティ・マネジメント事業や、公共交通の利活用、 維持存続を推進する取組やサポートする事業、ならびに、地域における利用促進施 策や支援のあり方に関する検討会等を開催するための資料作成及び検討会の運営支 援を目的とする。 4.業務内容 (1)小学生向けモビリティ・マネジメントの実施 公共交通の利用を促すにあたっては、幼少期から公共交通への「利用抵抗」を抑 制すると共に、一方で公共交通の「魅力・たのしさ」などを認識してもらう、興味 をもってもらうことが重要となる。 そこで、市内の小学校を対象に、バス・鉄道をはじめとした公共交通の利用促進 に資する出前講座を実施する(1校以上を想定)。乗り方・乗車時のマナー・環境 問題との関係・乗車体験など、学校側の要望・学年等に応じて適切な講座内容を設 定・実施すること。なお、学校の募集・選定方法については、発注者と協議のうえ 決定すること。 また、実施後には実施校またはクラスの担当教諭へのヒアリングを行い、出前講 座実施の効果測定を行うこと。 (2)中学生向けモビリティ・マネジメントの実施 大鰐線沿線には複数の高等学校が立地しているが、各校独自のスクールバスの運 行や送迎交通の増加などにより、近年通学での利用者が減少傾向にある。 そこで、本業務では高校生に対し「大鰐線や路線バスを使って通学する」ことに ついて、進学先を検討する中学生の段階から検討・イメージしてもらうために平成 27年度に作成した「通学カタログ」を更新・配布すると共に、公共交通の利用促 進に資する出前講座を実施する(3年生対象・2校以上を想定)。実施にあたって は、乗り方や運賃等の基礎情報の他、公共交通の社会的意義、生徒個人にとっての 重要性などを伝えるプログラムとする他、通学カタログの情報を地図上で表現する など、実施校付近から市内の高校に公共交通で通学する方法をわかりやすく伝える こと。なお、学校の募集・選定方法については、発注者と協議のうえ決定するこ と。 また、実施後には実施校またはクラスの担当教諭へのヒアリングを行い、出前講 座実施の効果測定を行うこと。 (3)高校生向けモビリティ・マネジメントの実施 中学生向けモビリティ・マネジメントは「高校進学前に公共交通での通学を促 す」取り組みであるが、すでに高校に通っている生徒への利用促進も不可欠とな る。その際、特に送迎交通からの転換を考える際には、生徒自身の認識・選択もさ ることながら、保護者の認識・考え方に訴えていくことが重要である。 そこで、高校生の大鰐線をはじめとした公共交通での通学を促すために、生徒の 保護者を対象としたアンケート調査を通じて、利用促進を実施すること(対象:大 鰐線沿線の弘前高校、実業高校、東奥義塾高校、聖愛高校の1年生、2年生の保護 者。規模:H27年度における1~2年生の概数2,200名)。これにあたって は、トラベル・フィードバック・プログラムの考え方を援用し、ツール種別(冊子 等)・内容を含めて適切に実施すること。なお、「ひろさき公共交通マップ」もあ わせて配布すること。また、アンケートは利用促進効果の測定ができる設計とする こと。(平成27年度中学生向けモビリティ・マネジメントで実施したアンケート調 査を踏まえ、利用促進効果について検証する)。 なお、学校側への協力依頼の実施方法を含め発注者と協議のうえ決定すること。 (4)情報誌の発行 大鰐線利用促進策、公共交通利用促進策を展開する際には、その十分な周知や取 り組みへの共感が重要となる。 そこで、平成27年度から大鰐線沿線住民に対して配布しているニューズレター 「鰐びより」を引き続き配布すること。配布は隔月で毎回8,000部程度を予定 する。 なお、掲載する情報を検討する際には、モビリティ・マネジメントの知見 を活かした内容とし、本業務以外に弘前市等が実施する大鰐線利用促進施策の周知 も検討すること。 配布については、弘前市で月2回発行している広報と同時配布する事を基本に、配 布範囲、方法については発注者と協議のうえ決定すること。 (5)トラベル・フィードバック・プログラムによる利用促進 弘前市では、本業務以外にも大鰐線のサービス改善に資する取り組みを予定して いることから、各種施策の内容や時期を考慮した上でモビリティ・マネジメントの 代表的な施策であるトラベル・フィードバック・プログラムによる利用促進を実施 すること。 平成27年度に千年駅周辺で実施した規模・効果等を参照し、本業務で実施する 規模・対象駅を検討すること。なお、規模については、基本的には1,500世帯 (各世帯2部)を想定しているが、適宜提案の上、効率的・効果的な方法で実施す ること。 また、効果測定については、アンケート結果と実際の利用者数の推移を比較する など適切な工夫のうえ検証すること。 (6)企画切符の販売利用促進 公共交通の利用促進においては、「移動の先(目的)」と連携し、移動と目的と セットでのPRが重要となる。 そこで、大鰐線沿線の施設等と連携し、乗車券と施設利用券等がセットになった 企画乗車券を検討するほか、既存の企画乗車券の販売促進活動を行う。 単純な当該企画乗車券PRではなく、活用可能性を広げるようなプログラム構成 による体験会の開催など、販売促進・利用促進に資する内容を検討すること。 (7)地域における利活用促進検討会等開催支援 本業務で実施する各種取り組みの他、地域における地域公共交通の利用促進のた めの検討、周知、理解促進のために実施する検討会の開催支援を行う。 また、地域公共交通会議に位置付けられた弘南鉄道大鰐線の存続に関する分科会 において使用する資料の作成、当日の運営支援、議事録・報告書の作成等を行うこ と。なお、資料の作成にあたっては、内容について発注者と充分に協議を行うよう 留意するものとする。 5.成果品 成果品は、報告書正副各1部、電子記録媒体(CD-R等)1部とする。
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