ゲノム・遺伝子・DNA 染色体=タンパク質(ヒストン)+DNA 細胞分裂時の染色体(青)と紡錘糸(緑Microtubule) 遺伝子とDNA 遺伝子:細胞から細胞へ、親から子へ受け継がれ、 肌の色や性格など特定の性質(分子レベルで見ると 主に蛋白質の一次構造=アミノ酸の並び方)を規定す るもの(抽象的な概念) DNAはその物質的実体、直線あるいは環状分子で、 遺伝子を構成する領域が並んでいる(上のイメージ) 染色体とは、そのDNAを含む目に(顕微鏡で)見える 構造 ヒトの23対の染色体 X染色体と Y染色体 染色体 DNAの折りたたみ Nucleosomes-H1 linker histone ヒトの染色体の構成 Intron(余計な切り 取られるところ)と Exon(タンパク質 に翻訳されるとこ ろ) DNAとRNA 4(5)つの塩基 RNA AとT(U) GとCが水素結合する 塩基対形成Base pairing • 核酸 染色体のDNAは、2本の高分子が対 になっていて、2重らせん構造をしていま す。対を作っているのは、アデニン(A)、 チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の核 酸塩基とよばれるものです。水の水素結 合は結構でたらめですが、核酸塩基の 水素結合は決まった組み合わせで作ら れます。アデニンはチミンと、グアニンは シトシンと図のような水素結合しています。 二重らせん double helix 水素結合の重要性 同じく水素結合で 保持されているが、 DNAは塩基を内 側に(塩基間の水 素結合)、蛋白質 のα-Helix は,主 鎖間の水素結合 で成り立ち,アミノ 酸側鎖を外側に出 している DNAの複製 Replication 半保存的複製 DNA複製と 細胞分裂 大腸菌のDNAは 環状 複製開始が頻繁 だとこんな感じ 半保存的複製と分かる 遺伝情報発現の Central Dogma DNA 複製 Replication 転写 Transcription RNA 翻訳 Translation 蛋白質 転写 Transcription =mRNA合成 転写 翻訳 Translation =タンパク合成 リボソーム上で mRNAの塩基配列がタンパク質のアミノ酸配列に変換される Ribosome 大サブユニット グレーとオレンジどちらがRNA, どちらがタンパク?? 先の図オレンジがタンパク リボソーム P-site-bound peptidyl tRNA, 緑; SSU (40S) proteins, 青 緑; small subunit (18S) rRNA, 黄色yellow LSU (60S) proteins, オ レンジ; large subunit (25S/5.8S/5S) rRNAs, 青. 小胞体(ER)膜についている Poly(ribo)some 転写と翻訳 (バクテリアでは転写と翻訳は同時に起こる) 1. An aminoacyl-tRNA molecule binds to a vacant Asite on the ribosome 2. A new peptide bond is formed at the P-site (LSUずれる) 3. The mRNA moves a distance of three nucleotides through the small-subunit chain (SSUが移動) IF : (開始因子) initiation factor 1, 2, 3 fmet-tRNA IF1 IF2 IF3 GDP IF GTP IF mRNA EF : (伸長因子) elongation factor Tu, G GTP Tu GTP IF E P E P A 開始反応 50S A GTP Tu GDP Tu 三者複合体の結合 (PサイトにfMet-tRNAをチャージ) E P A E P A 50S 30S E P A 30S E P A 伸長反応 ペプチド転移 (23S rRNAが触媒?) RF トランスロケーション 終結反応 E RF P A E P (A,PサイトからE,Pサイトへ移動) E P A RF RF RF : (終結因子) releasing factor RRF : ribosome recycling factor 翻訳の素過程 RF1 RF2 RF3 RRF GDP G A GTP G 系統樹を作るための予備知識 • 遺伝子の系譜≒種の系譜 なのだが • 遺伝子の系譜を正確に求めるのは困難(化 石がない) • どんな遺伝子を比較するか 相同遺伝子を比較する 相同遺伝子には種類がある • 小数の遺伝子をいい加減に比較したのでは、 正確な系統樹は得られない computerを利用して 大量の正確な情報を用いる パラログ、オルソログ、ホモログ パラロジー(paralogy): 1つの種の中で塩基配列がよく似ていること、種形成以前に進 化的に近い関係であった。 パラログ(paralog):遺伝子重複で生まれた類似遺伝子で、同一 ではないが、類似の機能を持っているタンパクの遺伝子。 オーソロジー(orthology): 異なる種の間で塩基配列がよく似ていること。 オルソログ(ortholog):共通の先祖遺伝子から垂直に伝えられ( 通常の遺伝)、異なる種で同じ機能を示すタンパクの遺伝子。 ホモロジー(homology): 相同性、種の内部、種間でも共通の進化的起源を示唆する類 似性。(収斂進化ということもある) ホモログ(homolog):相同性を示す配列をもったもの。 種の系譜(系統樹)と遺伝子の系譜 全生物の系統樹を作るのに適当な遺伝子 全生物が持っている生命に必須なもの • rRNA(リボソームRNA) • リボソームタンパク質 例 Ribosomal protein L1 • ATP合成酵素と真核生物のV-ATPase rRNAs rRNA tree ATPase 細胞質 リボソーム が多数 Cell wall (外膜)と 細胞膜 鞭毛基部体とATP 合成酵素-二つの ロータリーモーター F-ATPase Movies Fo部分 Gogarten, J.P. and Taiz, L. (1992) Photosynth. Res. 33: 137-146. ATP合成酵素から液胞膜V-ATPaseが進化した (ATPを利用して液胞内部を酸性にする) V-ATPase 真核生物 古細菌 真正細菌 外群 古細菌ATP 合成酵素 真核生物液胞 膜ATPase 古細菌 菌類 ニンジン ハエ ラット 細菌 真正細菌ATP 合成酵素 トウモロコシ葉緑体 ラン藻 細菌 菌類 ミトコンドリア トウモロコシ ミトコンドリア ラット ミトコンドリア 現在でも遺伝子の移動は起こっている ミトコンドリア プラスチド 核には,ミトコンドリアゲノム 丸ごとあるいは多数の断片 常にプラスチドゲノムから核 への移動が起こっている 核 なぜか,プラスチドゲノムに は移動しにくい??
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