平成27年度事業報告及び 歳入歳出決算の概要 血液事業特別会計 1.血液事業の収支改善 結 果 テーマ 目 標 平成26年度決算 △155億円 事業の効率化・改善の推進 経営(収支)の改善 H27年度は△36億円以内に (1)平成27年度の改善への取り組み • 事業資金の安定確保 • 固定資産整備の抑制 等 • 数値目標を定めた具体 的な事業改善活動 等 事 業 財 政 改善 組 織 • ブロックセンター業務 と組織の見直し 等 意 識 • 事業運営状況の共有 • 各血液センターに改 善委員会設置 等 (2)具体的取り組み • 事 業 財 政 数値目標を定めた具体的な事業改善 活動 →400mL献血率、1稼動あたり献血者数の改善等 • ブロック内採血役割分担の推進 • • • • 事業資金の安定確保 材料費、委託費等、契約内容の見直し 予算管理の徹底、経費削減 固定資産整備の抑制 →更新計画の原則凍結 • 本部に広域事業運営推進室設置 →中長期事業計画に基づく経営改善等の施行 組 織 • • ブロックセンター業務と組織の見直し 職員配置数の削減 →中期目標に沿った164名削減(H27.4→H28.4) 意 識 • • 事業運営状況の共有 各血液センターに改善委員会設置 • 活動推進のための研修会実施 →”改善”活動の推進と評価実施 改善OJTを通じた次世代リーダーの人材育成 (3)400mL献血率の改善 100% 目標値95% 95% 91.8% 94.1% 90% 85% 80% 75% 医療機関からの赤血球2単位製剤(400mL由来)の割合は 96.3% H27年12月全国調べ (4)1稼動あたり献血数の改善 92 90 献 血 本 数 ( 本 ) 献血バス(全血) 目標:1稼動につき97本以上 200mL献血を1本、400mL献血を2本と換算 88 85.4本 86 84.3 84 82 14 12 献 血 者 数 ( 人 ) 献血ルーム(全血) 目標:1ベッドにつき10人/日以上 10.3人 9.1 10 8 6 4 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 2.平成27年度の事業報告 (1)血液製剤の安定供給 輸血を必要とする全ての患者に必要な血液を 適時に提供する。 • 輸血を行う医療機関数 1万ヶ所 • 年間供給本数 1,877万本 ※200mL献血由来製剤を1本と換算 • 年間献血者数 488万人 ※延べ人数(実人数は283万人) 適正な在庫量を常時確保 (2)輸血用血液製剤の供給量推移 血小板製剤 血漿製剤 赤血球製剤 万本 ※200mL換算 1,877万本 2,000 1,500 供 給 本1,000 数 (前年比99.9%) 884 万本 905 万本 913 万本 909 万本 911 万本 330 万本 327 万本 323 万本 321 万本 319 万本 657 万本 654 万本 651 万本 649 万本 647 万本 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 500 0 (3)献血者数の推移 成分献血 400mL献血 200mL献血 献血量 万人 700 203 万L 204 万L 万L 203 万L 198 万L 196 万L 600 200 488万人 献 血 者 (前年比97.9%) 500 152 万人 154 万人 400 148 万人 139 万人 136 万人 180 献 160 血 量 数 300 140 200 331 万人 330 万人 327 万人 331 万人 332 万人 120 100 0 42 万人 41 万人 40 万人 30 万人 21 万人 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 微減傾向にありますが、必要とされる献血量は賄えています。 100 (4)年代別献血者数の推移 総献血者数 10代 20代 30代 40代 50代 60代 540 140 530 120 520 総 献 血 者 数 ( 万 人 ) 510 30代 100 20代 500 80 490 60 480 40 470 460 20 10代 450 0 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 10~30代の献血者数が減少傾向にあります。 年 代 別 献 血 者 数 ( 万 人 ) (5)若年層に対する献血の普及啓発 将来にわたる血液製剤の安定確保のために 協力層の拡大を図る。 • 各種キャンペーンの実施 雑誌、放送媒体、ソーシャルネットワーク等の様々な手段を活用 • 学校教育等における献血セミナーの実施 小・中・高・大学等にて1,211回開催(17万人参加) 赤十字施設にて361回開催(9千人参加) • 学生献血ボランティアの育成 学生自らイベント等を企画・運営し、同世代から働きかけ (6)血液製剤の安全性向上 輸血の安全性向上を図る。 • 副作用低減に寄与する新規製剤の導入 洗浄血小板製剤の供給開始(H28年度予定)に向けた準備を進行 • 新たな感染症対策の検討 E型肝炎、シャーガス病等の新興・再興感染症に対し、新たな検査の実施や、 混入した病原体等の感染性を低減化する技術導入 に向けた準備を進行 3.血液事業特別会計歳入歳出決算概要 (注)金額は、1億円未満で切り捨てて いるため、合計額とは一致しません。 (1)収益的収入のあらまし (億円) 1,750 1,700億円 輸血用血液製剤供給収益 [1,477億円 → 1,476億円] 1,613億円 分画製剤供給収益 [ 89億円 → 1,500 △0.1% 0円] 原料血漿供給収益 [ 98億円 → 96億円] △2.2% 1,250 1,000 その他事業収益 [ 1.41億円 → 1.77億円] 750 500 250 0 平成26年度 平成27年度 平成26年度 収益的収入合計 1,700億円 → 25.2% 事業外収益 [ 18億円 → 19億円] 4.6% 関連事業収益 [ 15.4億円 → 16.6億円] 7.4% 特別利益 [ 0.07億円 → 3.65億円] 4,619.0% 平成27年度 増減率 1,613億円 △5.1% (2)収益的支出のあらまし (億円) 2,000 1,855億円 1,750 1,631億円 人件費 [ 737億円 → 材料費 [ 438億円 → その他供給原価 [ 80億円 → 1,500 677億円] △8.2% 406億円] △7.2% 0円] 1,250 経 費 [ 538億円 1,000 750 → 事業外費用 [ 36.2億円 → 関連事業費用 [ 15億円 → 特別損失 [ 11億円 → 500 250 0 平成26年度 △9.7% 36.0億円] △0.7% 13億円] △9.0% 6億円] △44.5% 平成27年度 平成26年度 収益的支出合計 収支差引額 486億円] 1,855億円 △155億円 → → 平成27年度 増減率 1,631億円 △17億円 △12.1% (3)収支改善の主な要因 平成26年度における一過性費用の減少 ア. 退職給付債務割引率変更 イ. 情報システム開発等に伴う費用 ウ. 個別NAT導入時危機管理費用 エ. 照射装置廃棄費用 △54億円 △31億円 △10億円 △8億円 費用削減努力による減少 ア.単価交渉と効率的な採血による削減 イ.経費削減 ウ.人件費(人員削減及び時間外手当等) △103億円 △45億円 △22億円 △21億円 △2億円 この他に分画製剤販売終了や輸血用血液製剤の供給減等による収入減 (△10億円)があり、差引138億円の収支改善となった。 (4)資本的収支のあらまし 【収入】 補助金等収入 8億円 【支出】 借入金等償還 4億円 70億円 70億円 その他収入 固定資産支出 62億円 66億円 東京都赤十字血液センター 資本的支出の内訳 内 容 土地の購入 金 額 0.3億円 血液センター、献血ルームの施設整備等 42.0億円 成分採血装置、血液保管庫などの整備 10.8億円 移動採血車、献血運搬車などの車両整備等 7.4億円 血液事業情報システム等 5.5億円 借入金等の償還 4.0億円 宇都宮大通り献血ルーム (5)キャッシュ・フロー 30億円 期首の現金 同等物残高 期末の現金 同等物残高 351億円 382億円 事業活動による キャッシュ・フロー H27.4 102億円 H28.3 △66億円 △5億円 (参考) 1カ月分運 転資金 約160億円 投資活動によるキャッシュ・フロー (固定資産取得等) 財務活動によるキャッシュ・フロー (6)収支状況の推移 収入 (億円) 2,000 支出 収支差引額 (億円) 200 1,855 1,800 収 入 及 1,600 び 支 出 金 1,400 額 1,734 1,669 1,661 1,656 1,766 1,675 100 1,700 1,613 8 1,631 △ 17 △ 78 0 収 支 差 引 額 △ 91 △ 100 △ 155 1,200 △ 200 1,000 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度 今後の方向性・課題 項目 目標 これまでの 取り組み 今後の方向性・課題 社会環境の変化に対応可 能な事業運営の追求、 日常的なカイゼン(改善) 活動の浸透 年齢層に応じた確保対策 と献血リピーターの拡充 事業運営体制の 充実 広域的・効率的な 事業の推進 事業効率の改善、 26年度対比138億 円の収支改善 献血者の確保対策 若年層の献血率 向上 年代別目標値には 未達 血液製剤の 安全性向上 新興感染症等への 安全性向上に寄与 対策、輸血副作用 する新規血液製剤 の軽減 の導入準備 新規血液製剤の導入、 新たな検査法の導入 • 事業資金の安定確保 • 固定資産整備の抑制 等 • 数値目標を定めた具体 的な事業改善活動 等 事 業 財 政 改善 “カイゼン(改善)”が事業スタイル、風土となるまで 組 織 • ブロックセンター業務 と組織の見直し 等 意 識 • 事業運営状況の共有 • 各血液センターに改 善委員会設置等
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