6 抗がん剤の血管外漏出率

6 抗がん剤の血管外漏出率
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血管外漏出とは投与中の抗がん剤が血管外に浸潤、あるいは血管外に漏出し、静脈内への投与
された薬液が周囲の軟部組織へ広がることをいいます。
外来化学療法室では、血管外漏出を防ぐために採血後の上肢を避け、弾力があり
できるだけまっすぐな血管を選んで点滴をするようにしています。
抗がん剤を繰り返し受けている方は、血管が細く、もろくなっているため血管外漏出が起こりやすく
なります。
そのため、点滴中の観察はもとより、確実な止血を心がけています。また万が一、血管外漏出が
起きた場合でも早期に発見できるように患者様にも情報提供や点滴中のルート管理にご協力を
求め、処置もマニュアルに沿って早急に対応するようにしています。
血管外漏出の件数と漏出率
漏出件数(件) 化学療法件数(件) 漏出率(‰)
平成23年度
1
1962
0.5
平成24年度
2
2455
0.8
平成25年度
3
3076
0.9
平成26年度
3
3232
0.9
血管外漏出率(‰)=抗がん剤の血管外漏出件数/外来におけるがん化学療法件数×1000