神奈川労働局・平塚労働基準監督署が新東名の 橋梁建設現場の合同

神奈川労働局・平塚労働基準監督署が新東名の
橋梁建設現場の合同パトロールを実施しました。
神奈川労働局(局長
藤永芳樹)は、
「新名神高速道路」の橋梁建設工事において、本年
4 月 23 日に神戸市内で橋桁落下事故が発生したこと、さらに、5 月 19 日に同じ大阪府箕
面市内で、橋桁の仮受け台(ベント)が崩壊する事故が発生したことを受け、現在、神奈
川労働局では橋梁建設工事現場について、厚生労働省が要請した6つの事項の的確な点検
実施(安全総点検の実施)の確認も併せた監督指導等を実施し、橋梁建設工事現場の事故
防止の取組を行っており、本パトロールはその一環として実施したものです。
パトロールは、中日本高速道路(株)東京支社厚木工事事務所が発注し、元請として(株)
横河ブリッジ・JFEエンジニアリング(株)JVが施工する伊勢原市下糟屋にある「新東
名高速道路下糟屋第三高架橋工事」の現場に対して実施しました。当該現場は、橋梁の「横
取り方式」による橋桁の架設作業が行われていて、今後の工程において、国道 246 号線を
跨ぐ橋桁の「送り出し」作業が行われる現場です。
当日のパトロールは神奈川労働局の労働基準部長、安全課長ほか 2 名と平塚労働基準監
督署の監督課長、安全衛生課長の2名により実施し、当該工事現場における現在までの「横
取り方式」による作業状況、また、今後の改善された「送り出し方式」による作業方法、
6つの事項の点検実施状況、安全管理状況等について確認しました。
パトロール挨拶において、労働基準部長は新東名の建設工事は日本経済を支える大きな
仕事であり、これ以上橋梁建設工事の事故が繰り返されないよう、安全確認を徹底するよ
う要請しました。パトロール実施後の講評において、神奈川労働局からは、安全総点検の
項目について実施が確認できたこと、夏場の作業における熱中症対策を徹底すること等申
し述べ、また、平塚労働基準監督署からは、現場内の「安全の見える化」をさらに推進す
ること、
「送り出し」作業においては、準備の上安全が確保されたことを確認して作業を行
うことを申し述べました。
写真1
【神奈川労働局
労働基準部長の挨拶】
「新名神の2件の橋梁建設
工事現場での事故を受け、
新東名でも同様の橋梁建設
工事が行われていることか
ら、安全確認の徹底等を要
請した。
写真2
【JV現場所長による
説明】
NEXCO中日本から受
けた新東名の事業概要の説
明に続き、JV現場所長か
ら工事概要、進捗状況、架
設方法の説明を受ける。
店社パトロールの回数を
倍にすること等で安全を強
化。
写真3
【JV詰所での説明】
JV現場所長から安全総
点検6項目の対応状況につ
いて説明を受ける。
写真4
【現場パトロール1】
施工現場の橋脚上に設
置された仮設ステージ上
に移動し、現場説明を受け
る。
奥側に仮設ステージ上
で組み立てる橋桁の各部
材を地面から吊り上げる
移動式クレーンが設置さ
れている。
写真5
【現場パトロール2】
仮設ステージ上の橋桁
の「送り出し」起点側から
送り出し作業の説明を受
ける。
JV現場所長が指示し
た先は国道246号線上
部を跨いだ「送り出し」終
点側。
送り出し(起点側)下り線(秦野方面)
受け台(ベント)
写真6
【現場パトロール3】
送り出し(終点側)下り線(秦野方面)
地上に下りて、国道を渡
り、橋桁の「送り出し」の
起点側、終点側について説
明を受ける。
送り出し(終点側)上り線(海老名方向)
送り出し(起点側)上り線(海老名方向)
県道22号線
国道246号線
送り出し(終点側)上り線(海老名方向)
写真7
【現場パトロール4】
地上で橋桁の上り線の
「送り出し」終点側の端部
について説明を受ける。
写真8
【現場パトロール5】
橋桁を支える受け台(ベ
ント)の状況について説明
を受ける。(地盤沈下等に
より変位が生じていない
ことを確認している。
)
変位が生じていないか計測するための目印(レーザーを照射して測定)
写真9
【パトロール後の講評】
神 奈川 労 働局 安全 課
長による講評。
安全総点検が実施さ
れ て いる こ とが 本パ ト
ロ ー ルの 実 施で 確認 で
きたことを申し述べた。
熱中症対策にも留意
し て 作業 を 行う こと も
要請した。
写真10
【パトロール後の講評】
平塚労働基準監督署安
全衛生課長、監督課長に
よる講評。
安全衛生課長は、
「安全
の見える化」にさらに取
組んでいただき、作業者
の安全意識の向上に努め
てほしいと要請した。
写真11
【講評後の言葉】
発注者であるNEXC
O中日本の東京支社側が
労働局のパトロール講評
を受けて、発注者として
現場の安全管理を徹底さ
せていくこと等申し述べ
た。
JV現場所長がその後
挨拶を行いパトロールは
終了した。