中国:山西省 石炭供給側構造改革の実施細則を発表

中国:山西省 石炭供給側構造改革の実施細則を発表
2016 年 6 月 23 日掲載
5 月 20 日付けの地元報道によると、国が全面的に生産制限を押し進める中、山西省は「山西省石炭供給
側構造改革実施意見」で定められた 30 項目の業務任務を遂行するため、山西省発展改革委員会、省煤炭
庁等の部門をまとめ、実施細則を制定した。その内、20 の実施細則が 5 月 18 日より正式に対外的に発表
された。うち 3 件は、以下のとおり
①炭鉱の違法な生産・建設の禁止に関する実施細則
炭鉱の違法な生産・建設の範囲及び処罰の内容が明確に記載され、炭鉱プロジェクトにおける建設
秩序を厳格に規範化している。山西省石炭工業庁が発表した通知によると、6 月末に完了するとして
いた省全体の炭鉱安全生産大検査は更に 3 カ月間延長され、9 月末に完了する。
②省全体の石炭企業における 276 営業日及び法定休日公休制度の厳格な執行に関する実施細則
生産炭鉱は、276 営業日内での生産を遵守し、国が定める法定休日及び日曜日は原則として生産活
動を行ってはならない等、その内容が明確に記載されている。しかし、調査によると、生産停止して
いた一部の私営小型露天炭鉱が続々と生産を再開し、更に、基本的には 276 営業日が守られていない
ことが判明した。
③省全体の石炭業界の現有生産能力の最適化や過剰な生産能力の撤退に関する実施細則
2016 年 6 月末までに、コークス集団及び陽煤集団はそれぞれ炭鉱を 1 箇所選出し、撤退業務を先
行展開し、省全体に広めていく。山西省は 2015 年末、2016 年の生産能力削減目標を 1 億トンと定めた
が、予想を上回る達成状況で、供給側の改革は全体的に加速している。合併効果もあり、2016 年の山
西省石炭生産量は 1 億トン以上減少する見込み。
(石炭開発部 辻
誠)
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