平成27年度 事 業 報 告 - 一般社団法人 福島県LPガス協会

平成27年度
事 業 報 告
1.東日本大震災への対応
(1)避難区域内のLPガス容器回収・処分
昨年に引き続き、福島再生加速化交付金の基幹事業である避難区域内化学物質等処理促進事業を
実施し、富岡町及び浪江町の両町内の解体する家屋等に設置されているLPガス容器(339戸から733
本)を回収した。
2.自主保安の推進・法令の遵守
(1)保安講習会の開催
8会場で保安講習会を開催し、県が今年度実施した立入検査の結果並びに事故の発生状況につい
て説明し、法令の遵守と事故防止対策の徹底をお願いした。また、保安専門技術者が、LPガス事故の
未然防止のため、保安業務の実施方法及びCO中毒事故防止対策等について説明し、販売事業者に
起因する事故防止、CO中毒事故防止等LPガス安全安心運動の推進を図った。
(2)LPガス安全応援推進運動“すべてはお客さまのために”の展開
本運動については、重大事故(B級以上の事故)ゼロ、及びCO中毒事故件数ゼロを全国目標に、販
売事業者に起因する事故防止、自然(雪害含む)災害対策、CO中毒事故防止(業務用厨房施設・一般
消費者含む)、お客様の不注意による事故防止対策等を実施することとなった。各々の防止対策を記載
し、また、講習会等の参加記録を記入できるセーフティーカードを配布し本運動の推進を図った。また、
安全機器等の設置・期限管理等の普及状況調査を実施した。さらに、自主保安活動チェックシートを全
販売事業者に配布し、自ら事業所の保安活動レベルの検証を行ってもらいより一層の保安確保に努め
た。
(3)LPガス販売指針等講習会の開催
エネルギー基本計画において、LPガス料金の透明化のため、国が小売価格の調査・情報提供や事
業者の供給構造の改善を通じコストを抑制することが明記された。これを受けて、総合資源エネルギー
調査会資源・燃料部会は平成26年7月に石油・天然ガス小委員会中間報告書を取り纏め、消費者団
体等より要望が多い、積極的な料金情報の提供等についてLPガス業界の自主努力を求める提言がな
された。また、平成26年12月に開催された同資源・燃料部会において、輸入・卸価格の急落に比して、
小売価格が高止まりしていることが問題視され、業界の自助努力を強く促された。
これを受け、全国LPガス協会では、「LPガス販売指針」を改訂し、LPガスの取引の適正化、料金の
透明化について再度周知徹底を図るとした。電力・都市ガスの全面自由化により、エネルギー間の競争
は今後より一層厳しいものとなることが予想される中、LPガスがお客さまから選択されるエネルギーとな
るため「LPガス販売指針」の講習会を実施した。
3.LPガス需要拡大等の推進
(1)ライフパートナーキャンペーン事業の展開
昨年度に引き続き「ライフパートナーキャンペーン」を実施し、顧客接点の強化に努め、LPガスの周知
と安全装置の付いたLPガス機器や高効率給湯器等の拡販を通じ、LPガスの販売量の増加を推進し
た。
(2)LPガス需要開発推進運動の展開
①需要開発セミナーの開催
需要開発推進運動については、災害時避難拠点等への災害バルク等のLPガス機器の設置推進、
子どもたちへ火と食の文化を伝えるための活動などを実施してきた。また、「ライフパートナーキャンペー
ン」、各支部でのガスフェア等を通じ、LPガス機器の販売促進を図ってきた。
今後、電力・都市ガスの全面自由化により、エネルギー間の競合は今後一層厳しいものとなることが
容易に予想されています。LPガスがお客様から選ばれるエネルギーとなるためにも、暮らしにおける省
エネ性、快適性、安全・安心など様々な角度から提案し、販売促進の一助となるよう、「LPガス需要開発
セミナー」を開催した。
②火育・食育事業の展開
ⅰ 子どもたちに火の事・炎の事を伝え、業界として「炎」の文化の伝承に寄与したいとの思いから、
大阪ガスが育成している「火育マイスター」の資格取得講習会を実施した。
ⅱ 今年度9回目を迎えた「ウィズガス全国親子クッキングコンテスト福島県・4地区大会」へ福島県都
市ガス協会と共催し、需要開発運動のテーマの一つ「人を育む LPガス」を実践する事業と位置づ
け、各支部、青年委員会において参加者の募集に努め、LPガスのPRを図った。
福島県大会は11月15日(日)会津若松市の若松ガス(株)クッキングスタジオで開催され、各地
区の予選を勝ち抜いた5組が「わが家のおいしいごはん」をテーマに腕を振るい、いわき市吉田真
紀子・郁也親子が優勝した。
ⅲ 青年委員会では、8月22日(土)にあぶくま洞「やっぺフェスタ in 滝根」、10月3日~4日四季の里
「収穫祭」、10月12日(月)に「こおり万福まつり」、「浄土松公園まつり」において、「火おこし」、「ポ
ンポン船」、「マッチ擦り」、10月17日(土)、10月18日(日)には、「いわき街なかコンサート 2015」、
「鮫川村うまいもの祭り」、11月21日(日)には、東明幼稚園において「ガスでクッキング!」などで
子どもたちや親御さんに料理や遊びを通じ、食や火の大切さ、LPガスの良さなどの啓発に努めた。
②地方自治体等への活動
大規模な災害が発生した時に、系統電力が途絶した場合でも、ライフラインの機能を維持する必要
があるため、公的避難所となり得る施設等に対して、災害対応型バルクの設置を要望した。また、4月
1日から県の公用車へ「ライフパートナーLPガス」等の広告を掲載、7月11日~12日開催の「福島市
民のくらし展」にはLPガス小型発電機等を展示し、災害時の非常用電源として活用等の周知に努め
た。本年度は国の補助金制度を活用し、二本松市給食センターに災害対応型バルク等を設置した。
③防災協定締結の推進活動
大規模災害発生時には、県市町村の防災担当部署等との連携を提携する等して、避難所の情報
共有、支援物資の提供、緊急車両の指定、災害情報の広報等に関する事項など防災協定の締結に
ついて、本部、各支部において積極的に活動した。今年度は、本宮市、いわき市、大玉村、会津坂下
町、三春町と防災協定を結んだ。これまで12市、12町、5村と協定を交わした。
4.お客様相談事業の実施
本年度の相談件数は前年度より多い42件の相談が寄せられ、相談内容も LP ガスの価格について特
に他販売店との料金比較や地域における平均料金についての相談が寄せられた。今後、消費者に選
択されるエネルギーとして勝ち残るためには、LPガス販売事業者が事前の説明責任を果たすとともに、
消費者の要求や疑問に的確に応えていくことが極めて重要である。
消費者相談所委員会は、上期、下期にそれぞれ1回開催し、消費側委員、行政側委員、業界側
委員による活発な意見交換が行われた。
また、消費者相談所の広報は、民報新聞、民友新聞の県内の2紙にそれぞれ2回ずつ計4回掲載し、
福島テレビ、福島中央テレビ、テレビユー福島、福島放送に15秒スポット放送を10月1日から12月15
日まで計80回放映した。
5.消費者保安啓発運動の実施
LPガスの消費者保安啓発については、毎年10月を「LPガス消費者保安月間」とし、経済産業省及
び県の支援のもと高圧ガス保安協会及び関係団体と協力の上、LPガス消費者保安啓発活動の推進
に努め、CO中毒事故防止についてラジオでの注意喚起を実施し、また、雪害対策についてはチラシを
作成し、会員事業者を通じ消費者保安啓発に努めた。
6.東北地方液化石油ガス懇談会への参加
国のLPガス消費者行政の一環として、東北経済産業局及び(財)石油情報センターが主体となって、
毎年、東北経済産業局管内の消費者団体、行政関係者等による懇談会を開催し、LPガスの流通及び
取引の適正化等に関し、それぞれの立場から意見交換を行い、LPガス業界の健全な発展と消費者の
理解向上に寄与することとしている。
当協会も本懇談会に参加し、LPガスに関する消費者の理解を深め、消費需要の拡大と発展に努め
た。
7.LPガス消費需要について
LPガスの需要については、全国・本県のLPガス販売トン数(簡易ガスを除く)及び1販売所当たりの
消費者戸数、月平均の消費量は次のとおりである。『(一財)全国LPガス保安共済事業団調べ』
家庭業務用LPガスの販売トン数は、6,191,414トンと前年度定期契約に対して153,814トン減少
した。全国の付保ベースによる平成26年度の1販売所あたりの消費者戸数は、976戸、販売トン数は2
62トンで、前年はそれぞれ963戸、262トンであった。また、本県は、1販売所あたりの消費者戸数は、
790戸、1戸あたりの消費量は月平均21.4kg(年間256.8Kg)と前年のそれぞれ779戸、21.2kg
(254.4kg)に対し、消費者戸数、消費量ともに増加した。
8.各部会・委員会活動等の展開
(1)総務部会
事業計画(案)・収支予算(案)並びに事業報告・収支決算等について審議したほか、取引の適正化・
料金の透明化の周知徹底を図るため、「LPガス販売指針」説明会を実施した。また、各種表彰、国の構
造改善支援事業等を審議検討した。
(2)保安部会
保安講習会の実施、事故半減のための安全安心向上運動の推進のほか、CO中毒事故防止の広報
及び雪害対策のチラシの作成し、消費者への保安啓発に努めた。
(3)経営部会
「需要開発推進セミナー」、「ライフパートナーキャンペーン」の実施、また、各支部で開催されたガス
機器等の展示会等への協力を通じ、LPガス機器の販促、需要開発に努めた。
(4)卸・自動車委員会
大規模災害時に安定的なLPガス供給が維持されるよう、福島県中核充填所と連携し、国が指定した
中核充填所で防災訓練を実施した。
(5)青年委員会
「火育マイスター」認定講習会の開催、「ライフパートナーキャンペーン」事業への参画、火育・食育の
一環として全国親子クッキングコンテスト事業への協力、各地域でのイベント等に参加するなど子どもた
ちへエルピーガスの利便性等をPRするために活動した。