報道資料 平成28年6月21日 「国民健康保険料」及び「後期高齢者医療保険料」の賦課ミス (「肉用牛売却所得の課税特例」の誤適用)について 1 概 要 〇国民健康保険料の賦課については、平成28年1月から新システムで稼動しているが、平成28年度国民健康保険料の 本算定時において、平成27年度賦課分と比較確認したところ、一部の賦課について差異がみられた。差異分を調査し た結果、肉用牛の売却に対する税法上の特例を誤って適用したことによる平成27年度以前の賦課ミスが判明した。 また、このことを受けて、後期高齢者医療保険料についても調査したところ、同様の賦課ミスが確認できたもの。 〇現時点で確認可能な平成23年度以降の算定結果については、下記のとおりであった。 ①国民健康保険料 年 度 賦課期間内 賦課期間外 (参考) 件数 総額(円) 最大(円) ※3 その他件数 最小(円) 平成27 37 4,781,398 637,078 1,313 18 平成26 40 4,246,735 563,336 1,410 21 平成25 34 2,852,293 513,182 229 15 平成24 51 3,672,517 448,468 488 17 平成23 43 4,368,234 463,540 826 27 計 168 15,139,779 - - 80 205 19,921,177 - - 98 総合計 【参考】 平成28年度国民健康保険料を、“従前の方法で算出した場合”の保険料との比較表 年度 件数 平成28年度 総額(円) 32 4,580,499 最大(円) ※3 その他件数 最小(円) 642,313 3,237 18 ※賦課決定の期間制限※1 内の平成27年度保険料 37件、4,781,398円 を、7月1日付で賦課※2 する。 (平成28年度分の保険料については、正しい保険料で算定して6月に賦課済み。) ②後期高齢者医療保険料 年 度 件数 総額(円) 最大(円) ※3 その他件数 最小(円) 平成27 7 537,800 259,700 16,800 平成26 9 427,300 126,300 1,900 計 16 965,100 - - 平成25 8 301,000 77,100 19,200 賦課期間外 平成24 3 172,800 83,300 43,200 (参考) 平成23 10 312,800 105,400 9,400 計 21 786,600 - - 37 1,751,700 - - 賦課期間内 総合計 【参考】 平成28年度後期高齢者医療保険料を、“従前の方法で算出した場合”の保険料との比較表 年度 件数 平成28年度 総額(円) 7 ※1 494,400 最大(円) 232,300 最小(円) ※3 その他件数 2,400 ※賦課決定の期間制限 内の平成27・26年度保険料 16 件、 965,100円 を、 7 月1日付で賦課※2 する。 (平成28年度分の保険料賦課については、正しい保険料で算定して7月に賦課する。) ※1 「賦課決定の期間制限」については、法令において、「保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期の翌日から起 算して二年を経過した日以後においては、することができない。」と定められている。 ・国民健康保険料では、最初の保険料の納期が6月30日であるため、6月中に所得の変更処理を行い、賦課決定日をH28.7.1と することから、6月30日の翌日から起算して2年を経過する平成26年度以前の保険料は賦課できないこととなる。 ・後期高齢者医療保険料では、最初の保険料の納期は7月31日であるため、6月中に所得の変更処理を行い、賦課決定日をH28. 7.1とすることから、7月31日の翌日から起算して2年を経過する平成25年度以前の保険料は賦課できないこととなる。 ※2 遡及賦課分は、原則として一括でお支払いいただく必要があるが、分割納付など納付の相談にも可能な限り柔軟に対応していく。 ※3 保険料算定の過程において同様の誤りがあるが、保険料の最高限度額に達している等の理由で、追加の賦課とならないもの。 2 ミスの内容 ○ 肉用牛の売却所得は、一定の条件を満たす場合には、所得税や市県民税については免税扱い(昭和 57 年度から) の特例があるが、国民健康保険料、後期高齢者医療保険料の算定においては、その特例は適用されないため、通 常の賦課所得として取扱う必要があるが、システム設定において賦課所得として算定していなかった。 所得税・市県民税の場合 国民健康保険料等の場合 免税所得 免税所得 農業所得 農業所得 賦課所得 課税所得 3 ミスの原因 (国保) 〇 市・県民税の課税情報から、必要なデータを抽出して基準総所得を算出するが、システム設定において 免税所得分を算定していなかったため、保険料が過少賦課されていたもの。 (後期) 〇 熊本県広域連合において保険料を賦課するにあたり、本市の課税情報から必要な所得情報のデータ抽 出して広域連合に送付するが、システム設定において免税所得分を算定していなかったため、保険料が 過少賦課されていたもの。 ※原因については、電算システム開発時(国保は昭和 61 年、後期は平成20 年)に、当時の担当職員、開発担当SE 供 に、当該制度における税と国保料の算定の違い等を十分に理解しておらず、さらには十分な検証を行っていなかった ためと考えられる。 4 対 応 ○遡及賦課の対象者に対しては、6月18日までに金額の多寡に関わらず全件訪問してお詫びした。 ○7月中旬に保険料変更通知書を発送予定。 5 再発防止策 ○保険料確定前に、本市課税マスターの所得情報をサンプル抽出し、正しく反映されているかの確認を行う。 ○新たなシステム構築や変更を行う際は、想定される全てのケースについて複数の職員による十分な検証を徹底する。 ○情報システム導入に関する協議は、詳細な記録を残し、責任の所在を明確にする。 (問い合わせ先) 熊本市国保年金課 課長 河本 英典 (096-328-2285)
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