IBM High IOPS アダプター [Fusion-io ioDrive / ioDrive2] 導入ガイド(Linux 版) ヒント集 <はじめに> High IOPS MLC アダプターは、PCI-Express に対応したカード上に大量の不揮発性半導体メモリーおよび コントローラーを集約し搭載したものです。 半導体メモリーと優れたコントローラーにより、メモリーに近い非常に高速な I/O 性能とハードディスクに近い 大きな容量という相反する要素を高い次元で実現するとともに、非常に高い信頼性・耐久性をも備えていま す。 大規模なストレージ・エリア・ネットワークや多数のハードディスク・ドライブからなるディスク・アレイを構成し なくとも、同等もしくはそれ以上の I/O 性能を実現できるため、新たにストレージ・ネットワークのスキルを習 得することなくシステムの性能向上はもちろんのこと、導入・運用コストの削減、設置スペースの削減、発熱 量の削減、および消費電力の削減を実現することができます。 オペレーティング・システムからは、従来のハードディスク・ドライブ同様にストレージ・デバイスとして使用す ることができるうえ、直感的な管理ツールを提供しているため操作や管理が容易です。 ラック形状の System x サーバーはもちろんのこと、System x iDataPlex や Flex System にも取り付けて使 用することが出来ます。 Windows Server 2008 R2、Window Server 2012、Red Hat Linux 等の主要な 64bitOS をサポートしてい ます。(32bit OS はサポートしていません) 最新のサポート状況については、システムガイドおよび ServerProven にて確認してください。 システムガイド http://www.ibm.com/systems/jp/x/system/guide.shtml ServerProven http://www.ibm.com/servers/eserver/serverproven/compat/us/ <本ガイドで使用した構成> 本書では、以下の構成を用いて検証しています。 Flex System x240 (PCIe 拡張ノード) - Red Hat Enterprise Linux 6.2 x64 IBM 785GB High IOPS MLC Mono アダプター (46C9081) ※Windows 版の導入ガイドは以下をご参照ください。 【IBM High IOPS アダプター [Fusion-io ioDrive / ioDrive2] 導入ガイド(Windows 版)】 http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd08.nsf/jtechinfo/SYJ0-01A1D07 また、適用する UEFI/IMM2 のバージョン、High IOPS アダプターを取り付けられるスロット、最大枚数に関 しては各システムガイドにて確認してください。 ※x3650 M4 において、2.4TB High IOPS MLC Duo アダプター (90Y4397)を 4 枚以上導入する場合には、 AUX 電源接続用ケーブル(8-pin 3drop 34.7(95cm)ケーブル(46C9087))が必要となります。 <導入手順> 以下の手順では、OS の導入は完了しているものとします。 1.アダプターの取り付け 取り付ける前にシステムを停止させ、電源コードを取り外しておきます。 アダプターを取り付ける際には、各種インストール・ガイドをご確認ください。 Flex System のコンピュート・ノードに取り付ける場合には、対応した PCIe 拡張ユニットを使用して取り付け ます。 2.システムの起動 電源コードを取り付け、システムを起動します。この時点ではまだ使用することはできません。 3.デバイス・ドライバーの導入 1) 最新のデバイス・ドライバーおよび管理ツールを、IBM の Web サイトよりダウンロードします。 製品に付属の USB メディアには、ドキュメント類が含まれますが、ドライバーおよび管理ツールは含まれて いません。 IBM High IOPS Driver and Utilities v3.1.1-2 for Red Hat Enterprise Linux 6 - IBM BladeCenter and System x https://www.ibm.com/support/entry/myportal/docdisplay?lndocid=migr-5091654 IBM High IOPS Driver and Utilities v3.1.1-2 for Red Hat Enterprise Linux 5 - IBM BladeCenter and System x https://www.ibm.com/support/entry/myportal/docdisplay?lndocid=migr-5091664 IBM High IOPS Driver and Utilities v3.1.1-2 for SUSE Linux Enterprise Server 11 - IBM BladeCenter and System x https://www.ibm.com/support/entry/myportal/docdisplay?lndocid=migr-5091663 IBM High IOPS Driver and Utilities v3.1.1-2 for SUSE Linux Enterprise Server 10 - IBM BladeCenter, System x and PureFlex System https://www.ibm.com/support/entry/myportal/docdisplay?lndocid=migr-5091577 Linux 版においては、デバイス・ドライバーと管理ツールが 1 つの ZIP ファイルにまとめられています。 この ZIP ファイルには、デバイス・ドライバーやファームウェアなどのパッケージが展開されます。 当ガイドでは、Red Hat Enterprise Linux 6.2 x64 を使用するため、 ibm_dd_highiop_ssd-3.1.1-2_rhel6_x86-64.zip を使用します。 2)ダウンロードした ZIP ファイルを展開します。 # unzip ibm_dd_highiop_ssd-3.1.1-2_rhel6_x86-64.zip 3)展開された RPM パッケージの中からデバイス・ドライバをインストールします。(当ガイドでは、RHEL 6.2 を使用しております。RPM パッケージはカーネルバージョンなどをご確認の上、環境に応じて適用して下さ い。) # cd software_binaries # rpm -ivh iomemory-vsl-2.6.32-220.el6.x86_64-3.1.1.172-1.0.el6.x86_64.rpm 4)インストールされたドライバをロードします。 # modprobe iomemory-vsl 5)正常に認識されてい事を確認します。 # fdisk -l /dev/fioa 【例】 # fdisk -l /dev/fioa ディスク /dev/fioa: 785.0 GB, 785000000000 バイト ヘッド 256, セクタ 63, シリンダ 95064 Units = シリンダ数 of 16128 * 512 = 8257536 バイト セクタサイズ (論理 / 物理): 512 バイト / 512 バイト I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 32768 bytes ディスク識別子: 0x00000000 デバイス ブート 始点 終点 ブロック Id システム /dev/fioa1 1 266306 2147483647+ ee GPT 6)デバイスとして確認することが出来ました。fdisk コマンドなどで環境に応じたパーティション設定を行いご 使用下さい。 4. その他 1) LED 表示 IBM SSD PCI-Express カード本体には、3 色の LED が付属しており、動作状況を確認することができます。 LED の点灯状態と、状況は以下の通りです。 2) コマンドラインツールの利用 コマンドラインツールの導入手順やコマンドの種類、オプションなど、詳細については製品に付属の USB に 格納されているドキュメントもしくは、デバイス・ドライバー内のパッケージに含まれているドキュメントにてご 確認ください。 コマンドラインツールを利用するためには、まず「3.デバイスドライバーの導入」でダウンロードした ZIP ファイ ルを展開し、展開された RPM パッケージの中から、必要となる RPM パッケージをインストールします。 (必ずしもすべての RPM パッケージの導入が必須なわけではありません。導入する RPM パッケージはカー ネルバージョンなどをご確認の上、環境に応じて適用して下さい。) 当ガイドでは以下のパッケージをインストールします。(当ガイドでは、RHEL 6.2 を使用しております) # cd utilities # rpm -ivh fio-util-3.1.1.172-1.0.el6.x86_64.rpm # rpm -ivh fio-common-3.1.1.172-1.0.el6.x86_64.rpm # rpm -ivh fio-sysvinit-3.1.1.172-1.0.el6.x86_64.rpm # rpm -ivh libvsl-3.1.1.172-1.0.el6.x86_64.rpm # rpm -ivh fio-remote-util-3.1.0.63-1.0.noarch.rpm # rpm -ivh fio-snmp-agentx-3.1.0.63-1.0.x86_64.rpm # cd sdk # rpm -ivh libfio-dev-3.1.2.83-1.0.x86_64.rpm # rpm -ivh libvsl-dev-3.1.2.83-1.0.x86_64.rpm # cd software_source # rpm -ivh iomemory-vsl-3.1.1.172-1.0.el6.src.rpm # cd firmware # rpm -ivh fio-firmware-highiops-108609-1.0.noarch.rpm 各パッケージのインストール後、コマンドラインツールをご利用いただくことが可能です。 【例】寿命の確認 # fio-status Found 1 ioMemory device in this system Fusion-io driver version: 3.1.1 build 172 Adapter: Single Controller Adapter IBM 365GB High IOPS MLC Mono Adapter, Product Number:00D8415, SN:11S00D8415xxxxxxxxxxxx External Power: NOT connected Connected ioMemory modules: fct0: Product Number:00D8415, SN:11S00D8415xxxxxxxxxxxx fct0 Attached as 'fioa' (block device) ioDrive2 Adapter Controller, Product Number:00D8415 PCI:0c:00.0, Slot Number:2 Firmware v6.0.2, rev 108609 Public 365.00 GBytes block device size Internal temperature: 35.93 degC, max 36.42 degC Reserve space status: Healthy; Reserves: 97.27%, warn at 10.00% 【例】ローレベルフォーマット(fct0 のデバイスを detach → format → attach) # fio-detach /dev/fct0 Unclaiming vmhba2...done Detaching: [====================] (100%) fio/c0d0 - detached. # fio-format /dev/fct0 /dev/fct0: Creating block device. Block device of size 365.00GBytes (339.93GiBytes). Using block (sector) size of 512 bytes. WARNING: Formatting will destroy any existing data on the device! Do you wish to continue [y/n]? y Formatting: [====================] (100%) ¥ /dev/fct0 - format successful. # fio-attach /dev/fct0 Attaching: [====================] (100%) fio/c0d0 - attached. Claiming vmhba2...done # 3) ホストに必要なメモリー量 デバイス・ドライバー(ioMemory VSL)に要求されるメモリーの量は、平均書き込みブロック・サイズと、High IOPS アダプターの総容量によって概算できます。 各平均書き込みブロック・サイズと GB 容量あたりのメモリー必要量の関係は、以下の表のようになっていま す。 例えば、1.2TB High IOPS MLC Mono アダプターを 4096 バイトセクターでフォーマットした場合、必要なメ モリー量の最大値は、 1200[GB] × 2.85[MB/GB] = 3420MB (約 3.4GB) となります。(平均書き込みブロック・サイズが 4096 バイトよりも小さくなることはないため) 4) バージョンアップに関する注意点 High IOPS アダプターをバージョンアップする際には、作業の前に必ずバックアップの取得を行ってください。 詳細に関しては以下ドキュメントをご確認ください。 【IBM High IOPS アダプター [Fusion-io ioDrive / ioDrive2]のバージョンアップに関する Tips】 http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd08.nsf/jtechinfo/SYJ0-01CF7B3 <免責> 当内容は、お客様、販売店様、その他関係者が、System x, Flex Systemなどを活用するこ とを目的として作成しました。 詳細につきましては、URL(http://www.lenovo.com/legal/jp/ja/)の利用条件をご参照くださ い。 当技術資料に含まれるレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社およびLenovo Enterprise Solutions (以下総称して、LES) 以外の製品に関する情報は、各提供ベンダー より提供されたものであり、LES はその正確性または完全性についてはいかなる責任も負 いません。 当技術資料の個々の項目は、LESにて検証されていますが、お客様の環境において全く同 一または同様な結果が得られる保証はありません。お客様の環境、その他の要因によって 異なる場合があります。お客様自身の環境にこれらの技術を適用される場合は、お客様自 身の責任と費用において行なってくださいますようお願いいたします。 Copyright 2014 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社
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