第 4 章 めざす健康なまちの姿と実践したい生活習慣 10 年前、健康づくり市民会議のメンバーが健康に対する熱い思いや希望を語って、まとめ あげた「南国市がこうあったらいいな・・」という思いは今も市民、行政ともにめざすべき 「まちの姿」と考えます。一人ひとりがもう一度この思いを再確認して「めざす健康なまち のすがた」を実現させましょう。 そのために 1 期の計画では市民自らが「実践したい生活習慣」を定め、実行してきました が、目標に到達していない項目もあります。今後 5 年間で市民が実践する健康づくりをもう 一度市民に呼びかけ、実践者を増やしていきましょう。 「実践したい生活習慣」については 1 期の計画をより、国、県の健康増進計画に沿って項 目別に整理を行い、単純化してまとめ、第2期として新たな目標値をそれぞれに設定しまし た。 1 めざす健康なまちの姿 ☆おいしく、楽しく、なんでも食べられる ☆気楽に、手軽に、続けて元気 ☆一歩踏み出す勇気をもてる ☆病気にならずに元気でいられる ☆自分の健康は自分でつくる ☆自分らしく輝いて生きていける ☆よく眠れ、気持ちよく目覚める ☆楽しくおいしくお酒が飲める ☆仲間との出愛♡ふれ愛♡語り愛♡ ☆思いやりを持ち、明るく、楽しく、いつも前向きに ☆たばこは吸わない、吸わせないようにしよう ☆笑って、笑って、笑う門には福が来る~生活に爽やかな笑いを~ 「こうありたい」というみんなの夢を言葉にしたもので、誰もが健康であるための条件 ではありますが、全て当てはまらなくても大丈夫です。少しでも当てはまる項目を増やし ていきましょう。 25 2 実践したい生活習慣 第 2 期の計画では「めざす健康なまちの姿」を実現するために、実践したい生活習慣を アンケート結果や座談会での意見を入れて分野別にそれぞれ 3 つの行動にまとめてみまし た。 (1)栄養・食生活 ●1 日 3 食、バランスよく食べよう ..... ●地元食材で手作りしよう。でも「しょっぱいがはいかん」 ●楽しくみんなでゆっくり食べよう 食事は日々健康に過ごすための大切なエネルギー源です。食事を3食きちんととるだけで なく、体に必要な栄養がとれるよう、いろいろな食材をバランスよく食べましょう。規則正 しい食事は生活リズムの基本です。年齢に応じた食事の量とバランスも大事です。だらだら 食いや食べすぎによる肥満を予防しましょう。 また、地元食材は旬のもので栄養価も高く、新鮮でおいしいというだけではなく、産地や 生産者がわかる安全で安心できるものです。食材の持ち味を生かした手作り料理で日々生活 している郷土への愛着もわいてきます。 だれかと一緒に食べることは、体だけでなく、こころも満たしてくれます。楽しい会話と ともに食事ができる環境をできるだけ作ってみませんか。 【目標値】 ●朝食を食べる人の割合を増やす 現状値(平成26年度) 84.6% →目標値(平成32年度) 90% ●塩分の多いものを控える人の割合を増やす 現状値(平成26年度) 66.3% →目標値(平成32年度) 70% ●体重管理のために、食事の量や内容に気をつけている人の割合を増やす 現状値(平成26年度) 74.4% →目標値(平成32年度) 【朝食を食べている市民の割合】(%) 84.6 94.8 88.7 86.5 79.7 73.9 68.8 毎日食べる 全体 70代 60代 50代 40代 30代 20代 (健康増進計画アンケート) 26 80% (2)運動・身体活動 ●歩くことを生活の中に取り入れよう ●自分に合った運動(量)を見つけよう ●外に出て人との交流を大切にしよう 車中心の生活を見直し、歩くことを生活の中に取り入れてみませんか。道端や景色の中に 季節の移り変わりや自然の何気ない様子にこころが癒され、脳も活性化されます。たった 5 分間のストレッチでも毎日行うと、体は変化していきます。少しの時間でいいので、無理せ ず、気負わずにできる自分に合った運動の仕方を見つけましょう。 あなたの住んでいる地域ではどんな活動や行事があるかご存知ですか。もしもの時助け合 えるのは隣近所の地域のみんなです。お互い声を掛け合い、自分ができる事からやってみま せんか。いつの間にか知らず知らずに、人の役にたっていることでしょう。それはきっと自 分のこころの糧にもなるはずです。外に出ていろんな人と交流を持ちましょう。 【目標値】 ●日頃から運動をしている人の割合を増やす 現状値(平成26年度) 42.3% →目標値(平成32年度) 50% ●何らかの地域活動に参加している人の割合を増やす 現状値(平成26年度) 32.6% →目標値(平成32年度) 50% 【日頃から運動(仕事を除く・ウォーキングを含む)をしている人の割合】 年代別に見た男性の日頃からの 運動割合 年代別に見た女性の日頃からの 運動割合 70代 70代 60代 60代 50代 50代 40代 40代 30代 30代 20代 20代 0% 20% 40% 60% 80% 100% 0% 20代 30代 40代 50代 60代 70代 20% 40% 60% 80% 100% 20代 30代 40代 50代 60代 70代 はい 9 14 21 26 60 28 はい 11 20 14 35 74 45 いいえ 25 24 23 30 66 30 いいえ 29 53 65 47 73 32 (健康増進計画アンケート) 27 (3)睡眠・こころ(休養) ●規則正しい生活リズムをつくろう ●気分転換でリフレッシュ ●趣味や楽しみを持とう しっかり眠れていますか、睡眠はこころとからだの疲れをとり、生活リズムを整えます。 「わたしは大丈夫」と思っていても、ストレスは知らず知らずに溜まっているものです。自 分なりに気分を変えてリフレッシュできる時間を作りましょう。 時には趣味や好きなことで、自分だけの、または仲間と一緒に楽しい時間を持ちましょう。 忙しい人こそ積極的にこうした時間を作りましょう。 一人であれこれ悩んでいませんか、だれかに悩みを話し、また、相手の話を聴いてあげま しょう。聴いてもらうだけでもこころは軽くなるものです。 【目標値】 ●睡眠で休養が充分またはまあまあとれている人の割合の増加 現状値(平成26年度) 78.4% →目標値(平成32年度) 【現在の睡眠で休養が充分とれている人の割合】 51.4% 27.0% 18.6% 3.1% 充分 まあまあ あまり 全く (健康増進計画アンケート) 28 83% (4)アルコール ●休肝日をつくろう ●飲みすぎないよう、適量を知ろう ●家族や仲間と楽しく飲もう お酒を楽しく飲むためには、健康な体とこころが必要です。飲みすぎは禁物。長時間飲み 続けない、強いお酒は薄めて飲む、無理に周囲の人にすすめない、また、自分の適量を知っ て、お酒とは上手に付き合いましょう。時には休肝日を作って、肝臓を休めましょう。一人 で飲むとついつい飲みすぎてしまうことも。仲間と会話をしながらまた食事とともに飲みま しょう。飲むときは食事の質や量にも注意しましょう。 飲酒後の運動や入浴は酔いが急激に回り、血圧低下など危険がいっぱい。十分注意しまし ょう。 【目標値】 ●飲酒する人で、週 1 回以上はお酒を飲まない日(休肝日)をつくっている人の割合を 増やす 現状値(平成26年度) 64.3% →目標値(平成32年度)70% 【お酒を飲む人のうち、週 1 回以上は お酒を飲まない日(休肝日)を作って いる人の割合】 毎日飲 む, 35.7% 休肝日が ある, 64.3% (健康増進計画アンケート) 適切な 1 日当たりの飲酒量 お酒の適量は、年齢や体格、またその日の体調などによっても異なります。一般成人男性 の場合、純アルコール量を 1 日 20g以内に抑えることを心がけましょう。女性や高齢者の場 合は、これより少ない量が目安になります。 1 日の飲酒量(純アルコール 20g)の目安 ・ビール(中びん)なら・・・1 本(500ml) ・日本酒なら・・・・・・・・1 合(180ml) ・焼酎なら・・・・・・・・・0.6 合(110ml) ・缶酎ハイなら・・・・・・・1.5 缶(520ml) ・ウイスキーなら・・・・・・ダブル1杯(60ml) ・ワインなら・・・・・・・・グラス 1.5 杯(180ml) 29 (5)たばこ ●たばこを吸わないようにしよう ●たばこをやめたい人を応援しよう ●妊婦やこどもをたばこの害から守ろう 喫煙が体に悪影響を及ぼすことは科学的に示されています。たばこを吸う人の身体に直接 影響があるだけでなく、その周りでたばこの煙にさらされる人への影響がより深刻なことも 科学的に立証されています。健康への害を理解し、たばこは吸わないようにしましょう。妊 娠中の喫煙はお腹の中の赤ちゃんにも影響があります。迷わず禁煙をしてください。 たばこをやめたい人には医療機関の禁煙外来を紹介し、禁煙治療の費用の助成もあること を教えてあげましょう。禁煙でつらいときは励まし、応援してあげましょう。 また、たばこを吸わない人をたばこの煙の害から守りましょう。受動喫煙※は直接喫煙する 人が身体に影響を受けるよりもっと影響があることを理解して、マナーを守り、人がいる場 所では吸わないようにしましょう。特に、妊婦や子どもの近くでは気を付けましょう。 地域活動のため学校や公民館などに人が集まる場合も地域みんなで禁煙、分煙対策に取り 組みましょう。 ※受動喫煙・・・たばこを吸わない人が、他の人のたばこの煙を吸い込んでしまうことです。 【目標値】 ●たばこを習慣的に吸っている人の割合の減少 男性 現状値(平成26年度) 24.6% →目標値(平成32年度) 20.0% 女性 現状値(平成26年度) 6.8% →目標値(平成32年度) 4.0% 【現在たばこを習慣的に吸っていますか】 60.0% 50.0% 40.0% 30.0% 20.0% 10.0% 0.0% 吸ったことがない いいえ 吸っている(やめ るつもりはない) 吸っている(やめ たい) 男性 24.1% 51.3% 13.9% 10.7% 女性 54.4% 38.8% 3.0% 3.8% 全体 42.0% 43.9% 7.5% 6.6% (健康増進計画アンケート) 30 (6)歯・口腔 ●時間をかけて丁寧に歯をみがこう、特に寝る前は ●定期的に歯科健診を受けよう ●よく噛んで食べよう 歯を失う原因の多くはむし歯と歯周病です。日本人の成人の約 8 割が歯周病にかかってい るといわれる大変多い病気です。原因は細菌や食べかすなどの塊(プラーク)の中の細菌が 歯ぐきに炎症を起こし、支える骨を溶かしてしまいます。食生活の乱れや喫煙、睡眠不足な ど悪い生活習慣が免疫力を低下させ、歯周病を悪化させます。歯ブラシでの歯みがきだけで なく歯間ブラシや糸ようじなども使って丁寧にみがきましょう。特に妊婦が歯周病になると 早産や低体重児を出産する原因となる場合があります。妊婦歯科健診を利用しましょう。 1 年に 1 回は歯医者さんに点検してもらいましょう。知らない間に歯周病がすすんでいる こともあります。痛みが出るのは末期症状で、歯がぐらついたり、抜けたりするようになり ます。定期的に健診を受けるようにすると、自然と日常でも歯や口の健康に関心が持て、自 分から予防習慣が身に付きます。80 歳で 20 本の歯を残す8020運動にみんなで挑戦しま しょう。また、よく噛んで食べると歯や歯ぐきの健康はもとより、消化がよくなります。自 分の口でおいしく食べることができる幸せをかみしめましょう。 【目標値】 ●定期的(年 1 回以上)に健診や予防のために歯科医院を受診する人の割合を増やす 現状値(平成26年度) 35.2% →目標値(平成32年度) 40% 【定期的(年 1 回以上)に歯の健診や予防のために歯科医院を受診していますか】 70.6% 29.4% 39.1% 60.9% 64.8% 男 35.2% 女 全体 受診している 受診していない (健康増進計画アンケート) 【歯みがきの時に歯ぐきから血が出ることがありますか】 いつも 出る, 5.0% 血は出 ない, 57.7% 時々出 る, 37.3% (健康増進計画アンケート) 31 (7)健康管理 ●毎日の体重測定で適正体重を維持しよう ●血圧を朝晩測って記録しよう ●健(検)診を定期的に受けよう 自分の適性体重をご存じですか。定期的に体重を計って適正体重の維持に努めましょう。 太りすぎは生活習慣病になる確率が高くなり、過度なダイエットは健康を損ないます。 また、自分の普段の血圧を知っていますか。いつの間にか血圧が高く・・・なんてことも あるかもしれません。朝晩の血圧を測る習慣をつけて自分で自分の健康管理に努めましょう。 そして 1 年に 1 回は必ず健康診査(特定健診)を受けて、自分の健康状態を数値で確認し ましょう。生活習慣病は自覚症状が出る頃にはかなり進んでいます。病気を早期に発見し、 早期に治療するために健診は欠かせません。がん検診もすすんで受けましょう。自分だけは がんにならないという思い込みは捨てましょう。 人は何らかの病気にかかるものです。たとえ病気になっても病気と上手に付き合って、重 症化しないように生活習慣を見直すことも大切です。 【目標値】 ●健康診断をいずれか(市、医療機関、職場など)で受診している人を増やす 現状値(平成26年度) 81.9% →目標値(平成32年度) 【健康診断(病気での診療を除く)を受けています 受診なし 18.1% 市が行う健 診・検診を受 診 17.1% 医療機関で受 診 23.7% 職場で受診 41.1% (健康増進計画アンケート) 32 90%
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