シーズタイトル 機能性化学品製造に向けた流通式酵素リアクターの開発 氏名(所属、役職) 研究責任者:松浦俊一 (産業技術総合研究所 テム研究センター 研究員) コンパクト化学シス H23 年度採択課題名、 ナノ空孔材料とマイクロ流路を利用する食品関連機能性化学品製造 (課題番号) に向けた酵素固定化マイクロリアクターシステムの開発 (AS231Z03383E) 技術キーワード 固定化酵素、無機多孔質材料、マイクロ流体デバイス 【新技術の概要】 【従来技術・競合技術との比較】 酵素をマイクロ流路に安定に固定化した流通 本技術は、従来の発酵法による有用物質の生 式リアクターを開発し、食品関連機能性化学品 産技術と比較して、酵素量の低減、反応の精密 の連続合成における極めて高い酵素活性と繰り 制御、又、副生成物のない高効率生産を実現で 返し耐久性を実現した。本手法では、ナノ空孔 きるため、多品種適量生産に向けた反応プロセ 材料(メソポーラスシリカ)に酵素を内包化す スの構築に寄与できると期待される。 ることにより酵素の耐熱性・耐久性を向上でき る「ナノ空孔反応場利用技術」と、反応条件の 【本技術に関する知的財産権】 精密制御を可能にする「マイクロリアクター技 特許第4963117号 術」を融合することによって、両技術の特徴を 「酵素-シリカ系ナノ空孔材料複合体担持マイ 、 協働した協奏的酵素反応場の提供が期待できる。 クロリアクター及びその製造方法」 出願人:産業技術総合研究所 (特徴) ① 酵素の凝集体形成の抑制および高密度集積 【想定される技術移転】 実用化に向けては、従来の微生物発酵では製 化にシリカ系ナノ空孔材料を利用 ② ナノ空孔内への固 定化により酵素の耐熱 造が困難な有用物質(食品関連機能性化学品お 性・耐久性向上を実現 よび医薬中間体等)を高効率に生産するための ③ フロー式マイクロリアクターを利用した機 酵素リアクターの利用が挙げられる。今後、生 能性化学品合成の高効率化に期待 体機能模倣による複数の異種酵素を配列化、連 動することによる、高速で高選択性を有した酵 ナノ空孔材料 (メソポーラスシリカ) 生体触媒(酵素) 2~25 nm 素反応システムの利用が可能になれば、物質生 産プロセスの省エネルギー化、高速化につなが るものと期待できる。 複合化 酵素-メソポーラスシリカ複合体 熱安定性の向上 回収・再利用可 酵素 フロー式マイクロリアクター マイクロ流路に固定化 反応の精密制御 高効率反応、連続合成 用途 機能性食品、医農薬・化粧品原料などの多品種適量生産 【お問い合わせ先】 産業技術総合研究所 コンパクト化学システム研究センター 〒983-8551 宮城県仙台市宮城野区苦竹 4-2-1 松浦 俊一 TEL: 022-237-3039 FAX: 022-237-5215 E-mail: [email protected]
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