しょうじ幼稚園東側崖を中心とした .地 質調 査 報 告 書 1989輩 F3月 豊 中市教 育委 員会 しょうじ幼稚園東側崖 を中心 とした 地質調査報告書 \ 1989:午 3月 豊 中市教 育委 員会 序 文 豊中市 は大阪平野 の北西部 に位置 し、北摂地域 の中心都市 として古来 より豊 かな 自然 と文化 を受継 いで きました。 また近年 は大 阪 のベ ッ トタウ ンとして、 また交通 網 の要所 として開発 が 進み、大 きな変貌 をとげて まい りました。 この地 の過去 を振 り返れば、次々に行われて い る埋 蔵文化財発掘調査 によ り先人 の営 みの姿 は徐 々に明 らか になって きてお ります。その反面、遠 い音 か ら今 日まで人 々が住居 を建 て、農 業 を営み、 また道路や鉄道 な どを支 えて きた この大地 については、 かつて どんな所 であったの か、 また どのような変遷 をた どって きたのか、私 たちはともすれば見過 ごしがちで あ ります。 しか し、 この豊中の地 の生立 ちには、大阪平野や 日本列島の推移 のみな らず、地球全体 の様子 を知 るうえで も貴 重 な ことが らが秘 められてお ります。 この報告書 は昭和 61年 に豊 中市教育委員会 が、大阪大学中世古幸次郎教授 (現・ 神戸山手女 子短期大学教授 )の 協力 を得 て、西緑丘 2丁 目、 しょうじ幼稚園東側 の露頭 (第 四紀/大 阪層 群 )を 中心 に実施 した総合的な地質調査 の結果 をまとめた ものであ ります。 この調査 において は、地層の観察 のほか微化石 や古地磁気な どの調査分析 も行われ、従来考 えられていた年代 が 改 め られ るな ど大 きな成果 を得 ることがで きました。 今後 はこれ らの成果 が、 日頃 このよ うな知識 を得 る機会 が少ない私 たちに とって、豊中 の 自 然 が持 つ魅力的な一 面 を知 る貴 重な資料 として生か され るよう望む ものであ ります。 なお、調査 の実施 にあたっては、諸先生方 に多 くの ご指導 を賜 る とともに、各方面 の研究機 関、会社等 の ご協力 をいただ きました。 こうした多 くの方々のご支援 によ り本市 における地域 研究 を進 める ことがで きました ことに対 し、関係各位 の皆様 に深 くお礼 を申 しあげます。 平 成 元 年 3月 31日 豊中市教育委員会 教育長 青 木 伊 織 え が 昭和 60年 4月 1日 発行 の豊 中市 の広報冊子 “グラフ とよなか"に おいて しょうじ幼稚園の前 の崖がカラー写真 によって市民 に紹介 された。 この崖 は、千里丘 陵な ど大阪の丘陵 を形成 してい る大 阪層群 の地 層 が、ほぼ垂直 にたった状 態 にあるため、砂・ 砂礫 。粘 土な ど未固結 の地 層 が分布 してい るのが屏風 のように観察する こ とがで きる。 その中 には厚 さ数cmの 薄 い火山灰層 を換む海成粘 上がみ られ、 また この海成粘土 層 の下部 には著 しく破砕 をうけた部分 もみ られ る。 この ように、 この崖 は高 さ約 4mに 過 ぎない小 さな崖であるが、長 さ約42mの なかには過去 の地 球 の歴史や環境 の変化 を知 る手がか りが豊富 に秘 め られてい る。 しか し、豊中市のように全市が市街化 区域 の ところで は、自然が次第 に破壊 され、地層 はほ とん ど住宅や コンクリー トで舗装 された道路 な どの建 設 によって覆われ、直接 目で地層 を観察 で きる露頭 がほ とん ど無 くなって い るのが現状である。今 日、 この崖 は、大阪層群 の模式地 と して地 質学上 の重要な資料 であるとともに、教育上 において も自然観察誌 にも取上 げられ るな ど貴 重 な資料 となっている。 豊 中市教育委員会で は、近 い将来開発 の波 がお よぶ と予想 され ることか ら、崖の保存 につ い て も検討 を くわ えるため、周辺部 を含 めた調査 を行 う こととした。 そして、現地 での調査 は昭 和 61年 2月 17日 か ら 3月 31日 にか けて実施 された。 調査 は側災害科学研究所が中心 となって実施 したが、大阪大 学、京都大学、同志社大学、大 阪教育大学、奈良教育大学、山形大 学、奈良国立文化財研究所、川崎地質lMl、 および梶谷 エ ン ジエ ア リングlMl、 ・ トラック、い近畿 ウ レタ ンエ業 な ど各方面 の研究機関、 lMl京 都 フ ィッション 会社等の協 力 お よび土地 所有者 の理解 の もとに行われ た。 また、地質資料 について大阪府建築 部 か ら提 供 を受 けた。 ご協力下 さった方々 に深 く深謝 を表 したい。 なお、本報告書 は調査担 婆者 (2-5。 調査組織 参照 )が 各章 を作成 し、全体 の編集 は中 世古幸次郎 と於勢員十郎 (豊 中市教育委員会 )が 担当 した。 次 …………………1 しょうじ幼稚園前 の崖 の保存 の意義 …………………………………………Ⅲ 1。 1-1 1-2 学術上 の重要性 ………………………………………………………………………… … 1 教育上 の重要性 … ………………………………………………………………………… 2 2.調 査概要 …………………………………………………………………………………………… 4 2-1 2-2 2-3 2-4 2-5 調査地 区…………………………………………………………………………………… 4 調査 目的 …………………………… ……………………………………………………… 5 調査 フロー………………………………………………………………………………… 5 崖面保存上 の問題点 と調査計画 ………………………………………………………… 6 調査組織 ……… …… ………… ……… …………… ………………………… … … … …… 6 3.地 質調査結果 ……… …………… …… ……………………・― ……………… ……… … ………………8 3-1 3-2 3-3 3-4 地質概要および周辺地質調査結果 ……………………………………………………… 8 しょうじ幼稚園前 の崖の調査結果 …………… ………………………………………… 9 トレンチの調査 … …………………………………………………………………………35 しょうじ幼稚園前の崖 とトレンチの調査 の まとめ… ………… ……… … ……………・36 4.分 析結果 ………… …………………… … ……………………………・…………… … ……………。 36 4-1 4-2 4-3 4-4 4-5 5。 ・36 ………………・ 調査計画 および項 目……………………………………………………Ⅲ 火山灰調査 …………………………………………………………………………………37 ……・………… ……………… ……………・…Ⅲ …… …………… … … …… …・54 微化石 …Ⅲ 古地磁気測定 ………………………………………………………………………………81 …… …… ……………………………………… … … … ………・86 砂粒組成調査・………Ⅲ 地質調査 と分析調査 のまとめ と考察 ……… …………………………………・…………………89 5-1 5-2 調査 のまとめ………………………………………………………………………………89 しょうじ幼稚園前 の崖 を中心 とした 自然史 の復元 :年 代・ 環境 。構造運動 ………90 1. しよ う じ幼 稚 国 の 崖 の 保 存 の 意 義 1-1.学 術上の重要性 豊中市 は、千里丘陵・ 豊中段丘・ 庄内低地 の上 に発達 した都市 で、全市が市街化区域 に属す る。市 を構成す る地質 は、千里 丘 陵 の北部 に一部第 二紀中新世 (約 1,500万 年前 )の 地層が分布 す るほか は大部分第四紀層 (約 200万 年前以降)か らなる。 千里 丘 陵 は、大阪層群 とよばれ る砂礫・ 砂・ 粘 土お よび火 山灰 よ りな り、その年代 は一部第 二紀鮮新世 (約 500∼ 200万 年前 の間)の 地層 を含むが、大部分 が第四紀更新世 の地 層 で約 300万 年前 か ら数 10万 年前の間 に形成 された地 層群 である。豊中段丘 は、大部分 が砂礫層か らな り、 中位段 丘 に相当 し、約 10数 万年前 に形成 された地 層 である。庄 内低地 は、沖積層 よ りな り、 そ の形成年代 は 1万 年以後 の もので、軟弱地盤 を形成す る。以上 のように豊 中市 は大部分 が第四 紀 の地 層群 か らなって い る。 第四紀 の特徴 の一つ は、人類時代 とい う ことで ある。人類 は、約200万 年 の第四紀 を通 じて、 猿人 一原人 一旧人 一新人 一現代人 と進化 して きた。豊 中市 の千里丘 陵や豊中段丘 は古代人 の活 動 の場であ り、それを証明す るように各所 か ら埋 蔵文化財 が 出上 して い る。 また、庄 内低地 は 農耕 の場 として開発 され、低地部 へ の洪水 を防 ぐため自然堤防 を改 良 して人工 的 な堤防 が築 か れた。 こうして低地 の一部 に集落 が発達 して きた。 第四紀 の もう一つの特徴 は、氷河時代 で あるとい う ことで ある。 この時代 の地球 は気候変動 が著 し く、寒冷期 と温 暖期 とが何回 も繰 り返 され、寒冷期 には現在 の何倍 もの氷 河 が発達 し、 北米や ヨーロ ッパ の中部 までが氷で閉 ざされた。そのため海水面 は低下 し、例 えば最終氷期 (数 万年前 )で は現在 の海水面 と比較 して約 150m低 下 した といわれている。 したが って、当時 は大 阪湾 はまった く陸地 と化 して い た。温暖期 になるとその反対 に極域 の氷床 は融解 しはじめ、海 水面 は徐 々 に上 昇 し、 その結果陸地 に海 が進入 し、広 い海域 が形成 され、そ こに は海成粘 土 層 が堆積 した。現在 の大阪平野 に分布す る梅 田粘 土 層 は、 このよ うな温暖期 の海域 に形成 された もので十分固結 して い ない ため地盤 沈下 を引 き起 こ して い る。第四紀 はこのように寒冷期 と温 暖期 が繰 り返 し、寒冷期 の堆積物 は主 として砂礫 あるい は砂層 が、温暖期 は主 として海成粘土 層 が形成 された。 この事実 は、千里丘陵 を構成す る大阪層群 の中 にみごとに記録 されてお り、 海成粘土層 と砂礫層が何枚 も重 な り互層 して い る。 また、豊 中段丘 な ども海水面変動の結果形 成 された ものである。 第四紀 の特徴 として、 さらに挙 げなければな らない ものに激 しい地殻変動がある。地殻 は絶 えず水平 に、あるい は上 下 に運動 して い る。 その運動量 はきわめて小 さい のでわれわれ は平素 ほ とん ど感 じない。 しか し時 として発生す る地震 は、われわれ に地殻の運動 を感 じさせ る。 と ころで第四紀 の地殻変動 は、緩や かな糟 曲運動 でな く、断層運動 が主で ある。約 100万 年前 は、 一 ′ 1 -― ― 生駒 山地 はな く大阪盆地 と奈良盆地 は一連 の堆積盆地 であった。 また、六 甲や北摂の山地 は低 い山地 であった。 それが第四紀の地殻変動 ―断層運動 ―に よ り隆起 し、現在 のような地形 を形 成 した。その運動 は主 として約数 10万 年間 に起 こった ものである。段丘形成の原因の中 にはこ のような地殻変動 も参加 して い る。 ところで千里 丘陵 は、大阪層群 の模式地 であ り、最下部 か ら最上部 までの地層がみ られ、 9 枚 の海成粘 土層がみ られ る。 また、 い くつかの火山灰層がその中 に介在 してい る。 さらに丘陵 を南北 にわ ける仏念寺 山断層 ※がみ られ、この断層 は島熊山北部 に端 を発 し、東豊中、緑地公園、 新大阪 をとお り、西大阪の堺筋 か ら天王寺 まで延びる上町断層 に続 く。 この断層 は前述の第四 紀 の地殻 変動 によるもので活断層 に認 定 されてい る。 これ らの地層 は大阪 はもちろんの こと、 日本 さらには世界 の第四紀層の研究 に欠 かせない し、その研究の発展 に大 きく寄与 して きた。 しか し千里 ニ ュー タウ ンをはじめ として千里丘陵で は宅地 開発 が進行 し、大阪層群 を観察で き る露頭 はきわめて少な くなってしまった。 豊中市緑 ケ丘の しょうじ幼稚園前の崖 は、豊中市 の市道建設 の際 に現 れた崖である。 この崖 には大阪層群 が分布 し、砂・砂礫・ シル ト・ 粘 土な どの種 々の種類 の地 層 がみ られる。砂や砂 礫層中 には当時 の水流 の影響 による堆積 構造 が よ く保存 されて い る。 そして粘土層 には海成層 と非海成層 があ り、それぞれ特徴的な微化石 を含 んで い る。 その ことは堆積環境 がいろい ろ変 化 した ことを示 して い る。 また崖 の中央部 に分布す る海成粘 土層中には薄 い (厚 さ約 5 cm)火 山灰層 が はさまれてお り、火山活動 があった ことを物語 って い る。 この粘土層 は古地磁気の測 定 か ら現在 の地磁気 とはまった く逆 の方向 に帯磁 してい る ことが判明 した。 さらに仏念寺山断 層 の影響で地層 はほ とん ど垂直 に立 ち、粘土層 には断層 による破砕粘 土がみ られ る。 この崖 に み られる地層 は単 に大阪層群 の地 層 というだけでな く、前述 の第四紀 の気候変動・ 古地磁気変 化・ 地殻変動 の状態 が模式的 によ く保存 されてお り、大阪府下で も数少ない学術上 きわめて重 要な崖 である。 ※仏念寺 山 とい う地名 は現在 の地形図にはないが、 かって東豊中町 5丁 目付近 の丘 陵部 の名 称 であった。 1-2.教 育上の重要性 しょうじ幼稚園東側 の崖 は市道建設 に伴 つて現れ た もので、早 くか ら市民の目に とまり、市 の広報紙 に何回か写真入 りで報道 された。 また、 この崖の観察 に小 。中・ 高校 生、あるいは大 学生、教師 が多 く訪れ た。 このよ うに この崖 は、第四紀 の地質学の研究 に重 要 であるだけでな く、教育上 もきわめて重要な露頭である。 小 。中・ 高校 において、地層 やそれに関連する学習 は、小学校 で は 1・ 2・ 4・ 6年 生で、 -2- 中学校 で は 3年 生で、高校で は 1年 の理 科 お よび 2∼ 3年 の地 学 にお いて行われ ている。 その 詳細 は省略す るが、 自然 の事物 。現象 を観察 し、理解 し、 自然 へ の関心 を高めるとともにその 探求過程 か ら科学 の方法 を修得す る指導 目標 を示 している。 この崖 は、地 層 が垂 直 であるため水平 な地 層 より種 々の疑間が生 じ、考 えさす良 い教材 を提 供す る。崖 は小規模 であるが、地層 が垂直 であるためい くつかの種類 の地 層 が分布 し、堆積環 境 の変遷 な どを考察す るにも適 している。地学教育 のために野外実習 は欠かす ことがで きない 項 目であるが、適当な地層な どの観察 を行 う場所 の選 択 が困難 なのが現状である。 とくに都市 化 の進んだ地域で は野 外観察用 の崖がほ とん ど見 られない。 この崖で は個 々の地層の観察 に適 して い るだけでな く、 自然認識 にお ける時間的および空 間 的な概念 を養 う上 で良 い教材 となる。 さらにこの崖の保存 が重 要 であるのは、 この崖 自体 が都 市化 の進んだ全 市 が市街化 区域 によって 占められて い る豊 中市 にある ことで ある。 日本の社会 は高齢化 がすすみ、生涯教育 の重要性 が叫ばれてい る。近畿 の各所 か ら発掘 された埋 蔵文化財 の見学 には多 くの人 々が現地 を訪れて い る。 この ことは一般市民が いかに古代史 に興味 を持 っ て い るか を物語 って い る。 この崖 は第四紀 の大 阪層群 の地 層 が分布 している。 さきに述 べ たよ うに第四紀 は人類 の時代 であ り氷河時代で もあ り、地殻変動 の激 しい時代で もある。 この崖の 観察 を通 じ、 自然 と人間生活 との関連 を認識 させ るのにも役立 つで あろう。 以上述 べ て きたように、 しょうじ幼稚園東側 の崖 は、学術上 も教育 上 も重要であ り、 その保 存 はきわめて意義深 い もの と考 えられ る。 -3- 2.調 査 概 要 2-1.調 査地区 調査地 区 は、 しょうじ幼稚園前の崖 を含 む周辺地域である。 (図 図 2-│― 1 -4- 調 査位 置 図 2-1-1) 2-2.調 査 目的 調査 目的 は、 しょうじ幼稚園前 の崖 の保存 を考 えた地 質学的資料 の入手 と分析 である。 2-3.調 査 フロー 崖 の保存計画策定 にも役立 てるには、崖面お よびその後背地 に トレンチを掘削 して地 質調査 を実施 す る案 が考 えられたが、現地が私 有地 で ある こと、 またこの崖 のす ぐ 東側 で都市計画道 路 工 事 が施行 され ることを考慮 し、調査 フロー を作 成 した。 (図 2-3-1) ■ 野 土 工 の た め の 調 査) (崖 面 保 存 の た め の調 査 地 質 調 査 面及び 露 頭の 観 翡 奮 整 絣雲 スケ ッチ及び写 世圧 トレ ン チ踏査 │ 真 調査ボー リング 1火 山灰 ,珪 藻,ダ ィ ノフ ラゲラ 地質微化石分析 夕,古 地磁気,砂 粒組成 室 内土 質 試 験 デ ー タ整 理 CII 解 デ ー タ 整 理 析 析 奎霞房 斜冥 篠妻 1 僚存署曇房 緩嘉 │ 総 合 報告 書 成 果 品提 出 図 2-3-1 -5- 調 査 フ ロー │ │ │ 2-4.崖 面保存上の問題点 と調査計画 現存す るしょうじ幼稚園前 の崖面 を保存す る場 合、保存範囲 をどの程度取ればいい のか とい う ことが まず第一である。そのためには崖面 の詳細 な地質調査お よび周辺部の地質調査 を実施 し、地質構造 を把握す る必要がある。 ざらに、今 回の調査 を通 じで きるだけ多 くの地質情報 を 収集す る ことが重要である。 この考 えに もとづ き以 下 のような調査計画 を立案 した。 (1)地 表踏査 地表踏査 は、 まず崖面 について表層 を整備 し詳細 な調査 を行 う。 この際、写真撮影 な どによ る詳細 な観察 とスケ ッチを行 い精度 の高 い データを収集す る。一方崖東側 の後背地 の都市計画 道路 のデータ (ト レンチ調査 )を 力日 味 し、地 区 の層序 お よび地質構造 を明 らかにす る。 さ らに 島熊 山以西 の地 区を対象 にして、中央環状線・ 千里川・ 新箕面街道 の囲 まれた地域 の地質調査 を行 い、本地 区 の大 阪層群 における位置 を明確 にす る。 このため、 で きるか ぎりの既存 の地質 デー タを収集す る。 (2)地 質資料 の収集 と微化石調査 崖 の保存 に関 してで きるだけ地 質情報 を収 集す る と同時 に崖 に露出す る地層 についての調査 研究 を行 う。 そのため微化石分析 (微 化石総合調査、花粉・ 珪藻・ ダイノフラゲラータな どの 微化石詳細調査 )、 古地磁気測定、火山灰調査 (火 山 ガラスの屈折率測定・ EDX分 析 な ど)、 堆積物 の分析 な どを行 う。 僧)資 料 の保存 資料 の保存 について は、 崖面の現状 の写真撮影 を行 い、パ ネル を作成 して保存す る。調 査作業 な どの状態 につ いて は ビデオに撮影 し保存す る。地 層面 にみ られ る堆積構造 な どを接着剤 を使 用 し、布 上 に移 し取 り、はぎとり保存す る。これ らのほかに採取 された試料 について も保存す る。 以上 の ような調査計画 とそれに伴 う調査項 目について調査 を実施 した。 2-5。 調査組織 今 回の調査 は (財 )災 害科学研究所が豊中市 の依頼 をうけて行 った ものであるが、調査 が 多 岐 にわた り、多 くの方々の協力 の下 で実施 された。調査担当 は以下 のようである。 ワーキング・ グループ 中世古幸次郎 (大 阪大学教養部地学教室、現在 :神 戸 山手女子短期大学 ) 中川要 之助 (同 志社大学工 学部 ) 竹村恵二 (京 都大学 理学部地質学鉱物学教室、現在 :附 属地球物 理学研 究施設 ) 菅野耕 三 (大 阪教育大学地学教室 ) 仲村公治 (川 崎地質株式会社、現在 :川 崎土木株式会社 ) -6- 中世古幸次郎 於勢 員十郎 (豊 中市教育委員会 ) 地表地質調査 中世古幸次郎 竹村恵二 菅野耕 三 山内守明 (大 阪大学教養部地学教室、現在 :甲 南大学附属高校 ) 梶谷調査 工事株式会社 川崎地質株式会社 微化石調査 中世古幸次郎 西村明子 菅野耕 三 原田憲― (山 形大学理学部地球 科学教室 ) 古谷正和 (川 崎地質株式会社 ) 火山ガラス調査 竹村恵二 西 田史郎 (奈 良教育大学地学教室 ) い京都 フ ィッシ ョン・ トラック 古地磁気調査 伊藤康人 (京 都大学理学部地質 学鉱物学教室、現在 :石 油公団) 堆積物分析 竹村恵二 写真撮影お よび ビデォ撮影 山内守明 柴山元彦 (大 阪教育大学附属高校 ) 地層堆積構造保存 肥塚隆保 (奈 良国立文化財研究所 ) 近畿 ウ レタ ンエ事株式会社 資料提供 大阪府建築部 -7- 3.地 質 調 査 結 果 3-1.地 質概要 および周辺地質調査結果 対象地域 は、 しょうじ幼稚園前 の崖 を含む周辺地域 (島 熊山以西、中央環状線、千里川 に囲 まれた地域 )で ある (付 図 2-1-1)。 全体的 に東部 の島熊山の南北 にのびる尾根 (高 度200 m程 度 )か らなだ らかに西方千里川 (高 度約 40m程 度 )へ ゆる く高度 を減 じ、丘陵性 の地形か ら段丘状 の地形 へ変化 してい ることがみ られ る。 本地域 の地質 は現在、緑丘地区の造成 がすすみ、地表踏査のみで は解決がつかない部分 も多 くなって きてお り、従来 の資料 と今回採取 した資料 か ら、本地域 の地質の概略 を述 べ る。 本地域 の地 質 は、第 二 紀中新世 の神戸層群、第二 紀鮮新世 ∼第四紀更新世 の大 阪層群、 お よ び第四紀更新世 の段 丘 堆積物 か らなる (付 図 3-1-1)。 神戸層群 は、島熊山北方 か ら尾根沿 い に分布 し、流紋岩質凝灰岩礫、石英粒 を合む暗緑灰色砂質泥岩や花蘭岩質砂岩 を主 とす る。 千里丘 陵 は大 阪層群 の模式地 とされて きた (藤 田ほか、 1951,市 原 ほか、 1955)。 主 として、 千里丘陵東部 でその層序 が編 まれ、全層約200mで 、下半部 が淡水成層、上半部 は海成層、非海 成層 の規則的な互層 よ りな り、上半部 は海成粘土層 と火山灰層 の組合 せによ り詳細 な層序 が編 まれて きた。 島熊山以西 の大阪層群 は、島熊山西方 を南北 に走 る仏念寺 山断層 の影響 で断層 の西方で は地 層 が ほぼ垂 直 に傾 いてい ることが明 らかにされて い た (市 原 ほか、 1955)が 、調査地域 で は、 大阪層群 の鍵層 であるピンク火山灰 やアズキ火山灰が発見 されてい なかったため、千里丘陵東 部 の層序 と正確 な対応 はで きに くい状態 であった。 藤田・ 笠間 (1982)は 、調査地域 を含む大阪西北部 の地 質図中で大阪層群 を下部亜層群、中 部 亜 層群、上部亜層群 にわ けて説明 した。 この区分 は、地質区分単元 として考 えやす いので、 今回 も地質図 はこの 区分 を採用 し、千里丘陵東部 との海成粘土層や火山灰対比 は第 5章 で考察 す る ことにした。 下部 亜層群 の分布域 は、 ほ とん ど住宅化 され、露頭観察 で きるところが少ない。島熊山では 神戸層群 を不整合 におお う露頭がみ られ、尾根沿 いに分布す る。尾根 と中央環状線 が交差す る 地点で は、厚 さ90cm以 上 の黄 白∼ 白灰色 の火山灰層 (島 熊山火山灰層 )を 含 む砂泥互層 の下部 亜層群 がみ られ る (付 図 3-1-2、 付図 3-1-3)。 このよ うに下部亜層群 は淡水成 の砂・ 泥・ 砂礫層 か らなる。 中部 亜 層群 は、海成層 と淡水成 の地 層 の互 層 か らな り、調査地域 で は、 しょうじ幼稚園前 の 崖 と市道建設 の際 の露頭 で よ く観察 された。 上部亜層群 も、海 成層 と淡水成 の地 層 の互 層 か らな り、少路高等学校南 の崖で よ く観察 され る。 ここで は、 暗灰∼ 暗青灰色 のシル ト∼粘 土 と砂礫 の互 層 で、粘土 は上部 と中部 でみ られ、 -8- 中部 の粘土層の上部 にサ ン ドパ イプの発達 が著 しい。礫 はチャー ト礫 を主 とし、砂岩、花 南岩、 石英斑岩礫 を含 む。 3-2.し ょうじ幼稚園前の崖 の 調査結果 この崖 は、巾約 45m、 高 さ約 4mの 大 きさである。 この崖で は地層 の走向がほぼNSで 直立 してお り、層厚 約 31mの 地層が観察 され、方法の項 でのべ られたよ うに写真 を使用 して 詳細 な スケ ッチを行 い、付図 3-2-1に み られ る崖全体 のスケ ッチを作成 した。なお、図 3-2- 1に は、対応す る地 質柱状図 をつ けた。 また、 10地 点でのスケ ッチ と写真 を図 3-2-2に 示 したが、 その地 点 も図 3-2-1に P Noで 示 した。付図 3-2-3に は詳細 な地 質柱状図 を示 した。以下 この柱状 図を参照 して、 この地 層 についてのべ る。 この崖で は地層が直立 して い る が、本来 は向 かって左側が下位 (よ り古 い)、 右側 が上位 り新 しい)で ある。 この崖でみ ら (よ れ る地 層 は、大 きく、粘土や シル トか らなる細粒部 と砂礫 や砂 を主体 とする粗粒部 の互 層 か ら な り、細粒 部 で崖 の後退 が著 しい特徴 が ある (図 部 のユニ ッ トが 5回 認 め られ、下位 よ り粗粒部 4、 3-2-1)。 1、 2、 粗粒部のユニ ッ トが 6回 、細粒 4、 3、 5、 6、 細粒部 1、 2、 3、 5と す る。以 下、下位 よ り記載す る。 粗粒部 1は 、下位 よ り、黄色細礫 まじり極細砂 シル ト質細砂 (95cm)、 (20cm)、 細礫 まじ り 砂質 シル ト (15cm)、 責色細砂 (50cm)か らな り、細礫 まじり極細砂 中の礫 は、径 5 mm程 度 のチ ャー トや石 英 がめだつ。 シル ト質細砂 には、平行棄理が発達 している。 細粒部 1は 、下位 よ り、新鮮 な場 合 は暗青灰色 の灰色粘土 (40cm)と シル ト (70cm)か らな り、 シル ト上 部 は破砕 されて細 か く割れ る。 最上部 に リモ ナイ ト (褐 鉄鉱 の層)が 発達す る。 粗粒部 2は 、下位 よ りゆるい傾斜 (5∼ 10度 程度)の 斜交棄理が発達す る細礫 まじり粗砂 (10 cm)、 最下部 に最大径 10cmの 泥塊 を含 む粗砂 と細礫 含 む細砂 まじり粗砂 (90cm)、 黄 白色細砂 (40cm)、 理 と斜交葉理 が発達す る細礫 まじり極粗砂 細礫 (10cm)、 白色細礫 まじり粗砂 (60cm)、 (20cm)、 (20cm)、 細礫 細礫 の斜交棄理が発達 し、泥塊 を (5 cm)、 灰色 シル ト 泥塊 を含 む細 ∼ 中砂 赤褐色細礫 まじり粗砂 (30cm)、 (15cm)、 (10cm)、 平行葉 泥塊 を含 む 赤褐色細礫 (20cm)、 灰色細礫 まじり砂質 シル ト (15cm)、 最上部 に リモ ナイ トが発達 し、泥塊 を含 む黄掲色粗砂 (15 cm)か らな り、粗粒部 で は 2回 の上方細粒化サイ クルがみ とめ られ る。 細粒部 2は 、下位 よ り、上部が破砕 された灰色砂 まじリシル ト(60cm)、 下部 が破砕 された暗 灰色粘土 cm)、 (90cm)、 灰 白色粘土 (20cm)、 平行葉理が発達する責褐色 シル ト(45cm)、 白色細砂 (10 平行葉理が発達す る灰 色 シル ト (locm)、 シル トの薄層 をはさむ細砂 (35cm)、 平行葉理 の 発達す る灰 白色 シル ト質細砂 (15cm)か らなる。細粒部 2は 、上部で小 断層の発達が著 し く、 共役関係がみ られ、上部 の粗粒部 3と の関係 も、 N70° W、 -9- 60° Nの 断層 で接する。 粗粒部 3は 、斜交葉理 の発達する細礫 まじり粗砂 (250cm)、 中砂 (80cm)、 塊 が多 く、 斜交葉理が発達す る粗砂∼ 中砂 (110cm)、 泥塊 を含 む中∼粗砂 を合み、斜交葉理が発達す る粗∼ 中砂 (40cm)、 最下部 と上部 に泥 (15cm)、 上部 に細礫 中砂 (30cm)か らなる。 細粒部 3は 、下位 よ り、上部が破砕 された褐色 シル ト(20cm)、 上部 が あ らくなる白色細砂 (20 cm)、 灰 白色粘土 (40cm)か らなる。 粗粒部 4は 、下位 よ り、下部 に細礫 の レンズ をはさむ 中∼ 粗砂 と砂質 シル トの不規則 な互 層 白色粗 ∼ 中砂 (30cm)、 る白色 の中∼ 粗砂 (15cm)、 (60cm)、 シル ト塊 を含 む細砂 (10cm)、 ゆるい傾斜 の斜交葉理 の発達す 褐色細礫 まじり細砂 (15cm)か らなる。 細粒部 4は 、下位 よ り破砕 された黄灰色 の粘土 (35cm)、 破砕 された赤茶色の粘土 (2∼ 5 cm)、 クラックが発達 し、 ブ ロ ック状 にこわれ るが風化面 は細 か くこわれ、黄色 の粉 が付着 してい る 暗青灰色粘土 (390cm)、 黄褐色 で葉理 が発達 し、細砂 の薄層 をはさむシル ト (80cm)、 灰∼ 灰 白 色で斜交 葉理 が発達す る細砂質 シル ト (35cm)か らなる。390帥 の暗青灰色粘上 には、火山灰 が 下位 よ り40cmの 層準 と170cmの 層準 にみ られ る。下位 の火 山灰 は、白色細粒で きれ ぎれ に分布す る。上位 の火 山灰 は、約 3 cmで 白色で、細∼ 中粒 で ある。上位 の火山灰 によって断層 による く い ちが いが はっ きり観察 され る。 粗粒部 5は 、下位 よ り、斜交葉理 に沿 って泥塊が配列す る中∼粗砂 達す る灰 色 シル ト (5 cm)、 (105cm)、 平行棄理が発 灰色中砂 (10cm)か らなる。 細粒部 5は 、下位 よ り、黄褐色 で平行棄理が発達す る砂質 シル ト(30cm)、 灰 白色の砂質 シル ト (15cm)、 色 シル ト リモ ナイ ト、灰色粘土 (80cm)、 (80cm)、 白灰色で淘汰の良 い中砂 下部 が凝灰質で上部が波 打 つ構造 がみ られ る白灰 (25cm)、 葉理 が最上部 と最下部 でめだつ灰色粘土 (20伽 )、 中砂 (5 cm)、 葉理 の発達す るシル ト (10cm)か らなる。 粗粒部 6は 、下位 よ り、平行葉理の発達す る中砂 (20cm)、 最下部 に細礫 が入 る粗砂 (20cm)、 細礫や泥塊 を含 み斜交葉理が発達す る中∼粗砂 (30cm)、 最下部 に最大径 10cmほ どの泥塊 を含 む 細礫 お よび小礫 (20c14)、 平行葉理が発達 し上 部 に細礫 が密集する細砂 まじり粗砂 (60硼 )、 最 大径 30cmの 泥塊 や最大径 10cmの チャー ト礫 を含 む泥塊 、細礫、小礫か らなる部分 (30cm)、 小礫 まじりの粗砂 お よび細礫 (50cm)、 (90cm)、 斜交棄理 の発達す る細礫 まじりの粗砂 ∼ 中砂 粗砂 お よび細礫 (40cm)か らなる。 ―- 10 -― (90cm)、 中砂 図 3-2-2の │ ︼i . ` 雪 ド てド ● ■ . ・Ff( 学 、 礁囃串 引一 i、 ェ ェヽ︱ , i摯 ゞ オⅢ ミ , メ ︹ ︰︰! ギ P-1:写 真 の左 よ り灰色 の粘 上 、平行 葉理 (黒 い点線 )の 発 達 す るシル ト、細 レ キ を混入 す る砂 。 ―- 11 -一 そヽ ヽ 年 一 一 ︷ 一 ヽ ・ .ミt 1 舘翡上 ユ≒ デ \ P-2:断 層 (赤 い実線 )、 及び割れ 目 (赤 い破線 )が 発達す る。 -13- r 3-2-2の 爵平 図 3 r I F ヽ ィ守 , ● ■■ ● o・・ 上 IP ′ :J う P-3:斜 交棄理 (黒 い点線 )が 発達 す る砂 層。 -15- 図 3-2-2の 4 1:11 II ■ ■■ヤ II , ´ ケ 任 , │ヤ │ ││ I・ ゛ │´ : │ ` 「 1 け P-4:斜 交葉理 (黒 い 点線 )が 発 達 し、 マ ッ ドボー ル を多 く含 む砂 層 。 -17- 図 3-2-2の 「 ′ │││:│′ ::Ⅲ 5 │ 4れ 彬肝 声 穏 i 1 P-5:中 央部 にマ ッ ドボー ル を含 む砂 層。 ―- 19 -一 図 3-2-2の 6 螢 i 即 鞠 ― 藤 │こ 十 1と ' , 畿│ iヽ 即 歯 ・ イ ● ' 1想単 P-6:波 状構 造 を示 す砂 層。 -21- サ 図 3-2-2の 7 P-7:Ma2粘 土層の下部。割 れ 日 (赤 い破線 )が 多 く観察 され る。 ―- 23 -― 図 3-2-2の 8 P-8:山 田火 山灰 。 きれ ぎれ に分布 す る。 - 25 -一 P-9:マ ッ ドボールが 葉埋 面 に配 列 す る。 ―- 27 -― 図 3-2-2の 10 ェ ´ 一 ´ 与i ″ ・ , 一一 一 .上=7″ II ` ・ , サ ・ 11,' P-10:マ ッ ドボー ル 、及 びチ ャー トレキ を荻 む。 ―- 29 -― 深友 雇厚 言 已号 t40' 土 質 名 360 小状 況 上部て袖襟及び小探 を落案する 9 〆二 際 島 撲ダ 暴楯協 物 崩 駐 艤 集 鶏 著 ` 紳駈力見 りを砂 約明乗及が ト療 景 下部でてッドボール (宏 纂 ″=/ρ Cπ ) ヾ 発遂 し灰色で制僚を混入,タ ロスラミナカ 最下部 のぢr江 在は綱藤滉入 'ツ やド ド 及Jiil妙 ,レ レ シ ァ レ 秒 石 ケ か上沙 と 糧 ヤ 夕 や繕ヤ ・ 。 的開 5 Ю Ю3 9 5 詢 知 わЮ5﹃ 2 300 び判ヽ 探が差集 斜交ラミナカ 現達 (30) (20' r4ar及 細擦 泥 り 影 ∼ヤ″ 翻 ″な が 細 蕨 (CO〕 !ζ 秒 〔 90〕 270 最上部 組 砂 及び 御 族 ヤ 300 言 己 ヨ 喜 テg7慕 縛 灰色ぜ景 上部次が瑕下部 にお いて業球 逹 含反 色で洵太長 台灰 色で、上部 4ぃ て茨灰構造 ト l二 590 190, 灰 色 土杯!ウ 得あ色の)毛 ナイトタ宮灰亀 黄掲 色。平行 ラミナパ必逹 石 原 ン,レ ト ::g l151 秒ト レ ヤシ (30〕 子 ど : │ピ 主 釉 岳 邑.ラ ミ ナ為垂 ! 1051 〔 e35 t35' 870 クロスラミナri,sヮ て、くッドボール配列 十秒∼粗砂 叩 錨》│十 幹 努3Я 歩争 ナ 為 竜 シ ,レ ☆揚色ぜラミナ為迄 団″の薄層左│ま とど 畜 │ (eol ト 9SO 図 3-2-3の I 保 存対象 崖 面 (1) ―-31 -― 深度 層厚 言已│テ ≡ 言 己ヨ 上 質 名 eso 嗜 守仄 急 土 火 d.灰 暗青 仄 色 1380 139S (3S' 5 5 。m 8 6 5 蜘頭 4 4 4 `iO) (15' (30) (40〕 (20, 140) 1635 ISSS f25, イ 20, t30) :685 t40, 1疵 ;l 為 土 藉 主 印喘 カレ 形 り と 剛 tIS' t60〕 16tO 灰 上 lSD ,身 `電 キ ∼ 狙少 粒 色乞色色 色 働 lgag 12・・ 浄 鞠 教〃灰 t40, 宮 皓 レ黄褐 宮 火 J」 1300 子行ラミナ必逹 ウるいつ幹 │の タロスラミナ シルト 差拶め児入コ中央言稗iン ルトの線 オール′ 盤∼ゃ移 ト ∼猫顕″朔 期な襲 晃?藍 哲 ゲ 主 粘 灰 台 色 石芽 営 口 と 色 主 ∼ 粘 灰 灰 色色 リモナイ ト 宮 細 秒 色 ン ル ト 掲 色 ↓ 5ナ ` 紳 しキのレンズを狭 む 上部ヤ砂 魏 粋 上引陥阿レキ クロス ミナ凝簑こ 窯ッ ドボとル滉 入 れ ∼ ヤ少 ヤ ∼粧″ 上部 、マッドボール滉入 ‖0〕 〔 糧 ∼ ヤ汚 ケ ・ 最下部 、マッ ド ドール滉入 クロスラミタ為遠 1950 (80, 少 1930 図 3-2-3の 2 保 存 対象崖 面似 - 32 - ) 上 質 宅 言 已ヨ ま Bレ キ滉 り糊砂 令 又 白 色 沙 話 (4S, シ ,レ ト (20, 杵 土 ル か 灰 褐 (10) (10) (30, 監 キ 畜 ロレキ滉 り造瑯少 下界 、祓砕質 上部1よ 械辟寮 (10〕 tiO〕 f?0〕 tiS, tS, tЧ 猟 9, 270S 景 箆 翻 毛ナイト、マッドボー″滉入 最 上部は厚さJ♂ 狂のりとオイト ミ ラ ナ 縫 _牌 り停生_灰 亀 __藍 :能 与 黍ス `田 鶏 二4う 争田 万 ケ 黄 含 色 細 レキ滉 り紗 細淀 ⑭m m ⑭ 9 2 9 7 引8 “ 8 景 上部 約 レキ寇集 マツ ドボ ル濃入 ・ ξVレ キの タロス ラミナ愛筆壼 リ 琳 トト レレ , , 触 館 ン ン 190, り毛ナイト(′ rπ ) しキ,兄 )箔 部防 (60〕 260S 2● IS 2625 2645 2660 2665 子行 テミナ碁蓬 色 色 色往 色 継 霧 ルト 日 レ ti5, 120〕 湯 揚掲 2345 tIS, ス ﹁ なk赤 示 2400 2499 2515 砂胡りカレト テ ミナ権 色 240S t60' 夢 づ マ秀 鍵桑む 宙 色 JEL反 190) 色色 色 ンル ト緊 朗タ 細 灰0 黄 2295 23:5 tiS, (3S, クロス ラミナ発逹 零軍 癬 ≠ダ黎 5堂 事 懃 貨 褐 図 3-2-3の 3 色 最上部 にリモナイト、彼砕 されて細ウ` く釧れる。 保 存対象崖 面 (31 ―-33 -― が 及 К ・ r D ―-34 -― ろ 一 色 ル 儀黄鶏 女 謡一 坐 m 口 田口 側 3 8 “ れ 如抑 中 午 餅 9 2 保 存 対象 崖 面 141 4 図 3-2-3の 3-3.ト レンチの調査 トレンチ調査 は、都市計画道路翠丘東豊中線西緑丘地区 の道路予定部分 にそって行われた。 トレンチは巾約 lm、 高 さ lm程 度 で作 られ、付図 3-3-1に 示 したように、南北方向 に約 130mの トレンチを、さらにこれ と直交 して東西方向 に北 か ら、約 12m、 約 14m、 約 20m、 約 12 mの 4本 の トレンチを作 って行われた。図 3-3-1に 示 したように、壁面 を中心 として トレ ンチに番号 をつ け記録 をとった。 また、図 3-3-1に は、下面 の地 層 の分布状態 を示 した。 各 トレンチの柱状図 は、図 3-1-3に 示 される。 以下、 トレンチで観察 され る地 層状態 について述 べ る。 まず、全体 の構造 については、床面地質図 にみ られ るように、 L-1で 走 向 N20-25° E、 傾 斜 が70-80° Wで あるが、L-5で は、N5° W,85° W程 度、L-7で ほぼ南北走向で、傾斜 が65° W程 度、 L-9で 南北走 向、傾斜55° W程 度 とな り、走向が30° 程度変化 し、傾斜 も南 にい くに したが い ゆる くなる傾 向 にある。 また、小 断層 の発達 が著 し く、L-1で は走向 N25° E、 傾斜30° Eの 断層 が、また L-2で は、 床面地質図にみ られ るような走向 N40° W、 傾斜 90° の断層 が発達す る。粘 上部分 には破砕部 や鏡 肌 が顕著 にみ られ、 クラックの発達 が著 しい。 L-7の 中央部 で は、傾斜が急 にゆる くなる部 分 が あ り、断層 によるはさみ こみ と考 えられ る。なお、 この部分 は、はぎとり保存 されてお り、 現在 も観察 が可能である。 地層 は、粘土 を主体 とす る細粒部 と砂礫 や砂 を主 とす る粗粒部 の互 層 か らな り、各 トレンチ の地 層 の対比 は、床面地質図 お よび図 3-1-3の 柱状図 でみ られ、 3回 の粗粒部分 に分 けら れる。 それ らを下位 よ り、粗粒部 A,B,C,細 粒部 A,Bと す る。 トレンチ内での最下部 の 地層、粗粒部 Aは 、 トレンチ L-1で 、約 195cm観 察 される。細 ∼ 中砂 を主体 とし、 シル トの薄 層 をまじえる。細粒 部 Aは 、 トレンチ L-1、 L-2、 L-3、 L-5で 観察 され、全層厚 は、 トレンチ調査 を行 った地 区の北側斜面 の崖 (地 点 7)で 約 8mで ある。下部 は、細砂 まじリシ ル ト∼ シル トが60-100cm程 度 であ り、平行葉理 が発達す る。中部 は、暗灰色 の粘 土で、約6.5 mの 層厚 で貝殻状 に細 か く割 れ る性質 がある。 また、破砕がめだち、 L-2、 砕粘 上 の中 に細粒 白色 の火山灰の ボールがみ とめ られ る。上部 は約 L-5で は、破 lmの 平行葉理 の発達す る シル トか らなる。 粗粒言【Bは 、 トレンチ L-4、 L-5、 L-6、 L-7、 L-8、 L-9で み られ、 トレン チ L-7で の層厚 は約 12.5mあ る。泥塊 を含む粗砂 や礫 まじり粗砂 か ら細砂や シル トヘ の上方 細粒化 のサイクルが繰 り返 しみ られ、 L-7で 14回 み とめ られ る。 細粒吉[Bは 、 トレンチ L-5、 L-6、 L-7、 L-8、 L-9で み られ、 トレンチ L-9 での層厚 は約 3.5mで ある。下部 は責灰色粘土 か らな り、上部 は平行葉理の発達す るシル トや細 ―-35 -― 砂質 シル トか らなる。 また、 クラックの発達 が著 し く、 L-9で は最下部 に破砕粘上 がみ られ る。 粗粒部 Cは 、 L-8の 床面、 L-9で み られ る。 L-9で 約 180cmあ り、細礫 まじりの中∼ 粗 砂 か らな り、斜交 葉理 がみ られ る。 3-4。 しょうじ幼稚国前崖 と トレンチ調査の まとめ 幼稚 園前崖 お よび トレンチを含 めた地域で は、幼稚園前崖 の細粒部 1と トレンチの細粒 部 B が対比可能である。全体 として この地域 の地 層 は、 3-2、 3-3で のべ たような粗粒部 と細 粒部 の互 層 か らな り、対比 の結果、粗粒部が 7回 、細粒部が 6回 くりかえす ことが明 らか にな った。全層厚約 50cmに 達す る。地 層 の傾斜 は西側 に位置す る幼稚園前崖が直立 してお り、西 ほ どきつい傾 向 にある。堆積環境 や年代 について は、 4章 の分析結果 もまじえて、 5章 で議論 さ とる。 ″ 4.分 析 結 果 4-1.調 査計画 および項 目 今回、調査対象 となった しょうじ幼稚園前の崖 の年代推定 お よび堆積時 の環境 を調 べ るため に以下 の分析 を行 った。 ・ 火 山 灰 調 査 :大 阪層群 の模式地 である千里丘 陵東部 の層序 との対 応 関係 を調 べ るため、 EDX分 析、重鉱物分析、火山ガラス届折率分析 を行 った。 ・ 微 化 石 調 査 :堆 積時 の堆積環境や気候 を調 べ るため行 い、微化石総合調査、珪藻分 析、グ イノフラゲラータ分析、花粉分 析 にわ けられ る。 ・ 古地磁気調査 :当 時 の地磁気方向を測定 し、年代 を推定す る。 ・ 砂粒組成調査 :堆 積物 の供給方向や供給源 を推 定す る。 試料採取位置 は付図 4-1-1、 付図 4-1-2に 示 され る。 ―-36 -― 4-2.火 山灰調査 火山灰層 はその地点の堆積環境 に関わ りな く、降 り積 もるので、 もし同一の火山灰 であるこ とが確認 で きればその時点で遠 く離 れた地点であって もその火山灰 も介 して同時間面 を決 める ことがで きる。 したが って、ある火山灰 を他 の火山灰 と同 じである と認定す る こと (こ れ を火 山灰の同定 とい う)が 種 々の分析 によって行われ ている。 今回 は、調査地 の層序 と大阪層群 の模式地 である千里丘陵東部 の層序 と比較するため、千里 丘陵東部 で海成粘土層 にはさまれ る山田火山灰 と八町池火山灰 とし ょう じ幼稚園前崖 の 2層 の 火山灰 を対象 にして行 った。 4-2-1.試 料 T-1:豊 中市緑丘二丁 目しょうじ幼稚園前崖、細粒部 4の 粘土中の上位火山灰。 T-2:豊 中市緑丘二丁 目 しょうじ幼稚園前崖、細粒部 4の 粘土 中の下位火山灰。 T-3:吹 田市山田東二丁 目伊射奈岐神社横、第 2海 成粘土層中の山田火山灰。 T-4:吹 田市南春 日丘一丁 目万博公園東 口、第 5海 成粘土層中の八 町池火山灰。 T-5:吹 田市穂積台、吹田イ ンターチ ェンジ北東、第 5海 成粘土層中の八 町池火山灰。 4-2-2.火 山灰試料の分析項 目および分析方法 分析 を行 う火山灰試料 は、保存用 の未処理試料 を確保 したのち、1試 料 あた り約 50gを とり 粉砕・ 水洗 を行 う。 この際粉砕 は、粒度組成 を人為的に大 き く変化 させない ように指圧粉砕 の みにとどめ、乳鉢 等 での強制的 な粉砕 は行わな い。 また粒子 の分 離・ 水洗 を能率的に行 うため 6-10%の H202に よる処理 も加 え、最終的 には 1-2%の 分散剤 (ヘ キサメタ リン酸 ソーダ) 溶液 で超 音波洗浄 を行 った。 次 に分析項 目を示 し、分析方法 をのべ る。 ・ 重鉱物分析・ 火山ガラス形態 師別 された1/8∼ 1/16mm粒 径段階 の試料 を、 封入剤 を用 いて岩石用薄片 に封入 し検鏡 を行 う。 この際、一般 に重鉱物含有 の少ない試料 は重 液処理 により重鉱物 を濃集す ることが行われ る が、風化 による比重変化や粒径 の違 いが組成分布 に影響 を与 える懸念があるため、今回の分 析 で は重液処理 は行 ってい ない。なお重 鉱物分析 は横 山・ 楠木 (1969)お よび吉川 (1976) に準拠 し、火山 ガラスの分類 は吉川 (1976)に 準拠す る。 。火山ガラスの屈折率測定 舗別 された1/8∼ 1/16mm粒 径段階の試料 を対象 に、温度変化型屈折率測定装置 を用 いて個 々 の火山 ガラスの屈折率 を測定す る。なお、測定結果 は測定値 の頻度分布 を描 くとともに各火 ―- 37 -一 山ガラスの屈折率 の最大 。最小値 をはじめモー ド、平均値、標準偏差値 を計 算 し表示す る。 ・ EDX分 析 EDX(エ ネル ギー分散型 マイクロアナライザー)を 用 いて、火山ガラスの主成分 8元 素 (Na,Mg,Al,Si,K,Ca,Tl,Fe)の 割合 を求 め、結果 を散布図で示 した。 4-2-3 分析結果 分析結果の うち、重鉱物 組成 は表 4-2-1、 火山ガラス形態分類結果 は表 4-2-2、 火 山 がラス屈折率測定結果 は表 4-2-3お よび図 4-2-1∼ 図 4-2-5に 、 EDX分 析結 果 は表 4-2-4お よび図 5-2-6∼ 図 4-2-10に 示 され る。 図 4-2-1∼ 図 4-2-5の よみかたは以 下 のようである。 最上位 に試料名 (Sample Name)が E「 刷 され る。Emersion oilは 測定 に使用 した浸液 の種 類 を示 し、 Ndの 式 はその浸液 の温度 と屈折率 の相関関係 を表 し、Ndは 屈折率、tは 温度 を示 す。 この式 は一 次式 であるので火山ガラス と浸液の屈折率が合致 した温度 が測定 によって得 ら れ るので この式か ら火山ガラスの屈折率 が計算 され る。 Number of glassは 測定 された火山ガ ラスの個数 を示す。Dateは 測定 日時、Timeは 測定時亥!、 Room temp.は 測定時室内温度であ る。 (As.+De.)/2は 合致温度 を温度 を上昇 させた時 (Ascent)と 下降 させた時 (Descent)の 平均値 として求 めた時の値 の意 味 である。Temperature(° C)は 各火山ガラスの浸液 との合致 温度 の値 で ある。 Temperatureの 項 の Mean,Max,Min,St,Dev.,は それぞれ温度の平均値、 最大値、最小値、標準偏差 を示す。Refract す。 Refract e lndexは 各合致温度 に対応す る屈折率 の値 を示 e lndexの 項 の Mean,Max,Min,St.Dev.は それぞれ屈折率の平均値、最大値、 最小値、標準偏差 である。Refractive lndex histogramの 図 はたて方向に0.001ご との屈折率 を、 横方向 にその屈折率 の値 に対応す る火山ガラスの個数 が表現 され る。 *一 つが一個 の火山ガラ スで ある。 図 4-2-6∼ 図 4-2-10の 各元素 の酸化物 の百分率 を求 め、左側 には Si02と 各元素 との 相関が表現 されて い る。横軸 が Si02ヽ たて軸 が各元素 で あ り、黒点 1つ が火山ガラス 1個 に対 応す る。右側 には Si02と FeOtt MgOの 相関、Si02と 関、K20と Na20+K20の 相関、K20と Mgoの 相 CaOの 相関 が表現 されて い る。 結果 をまとめると以 下 のようになる。 ・ T-1と T-2の しょうじ幼稚園前 の崖 の 2層 の火山灰 は、以下 の ことか ら明 らかに区分 さ れ る。 重鉱物 の合有量 の違 い :T-1は 薄片中にかな りの緑色 角閃石 を含 み、斜方輝石や単斜輝 石 もぶ くむのに対 し、 T-2は ほ とん ど重鉱物 を含 まない。 ―- 38 -― 火 山 ガ ラス の形状 :T-1の 火山ガラス はTタ イ プ (多 孔質型 )が 多 く、 T-2は H タイプ (偏 平型 )が 多 い。 火 山 ガ ラス の屈 折 率 :T-1の 火山ガラスの屈折率 はレンジが1.511∼ 1.517で 平均値が 1.5139、 モ ー ドが1.514∼ 1.515で あ り、 T-2で は レ ン ジ が 1.502∼ 1.508で 平均値 が1.5051、 モー ドが 1.505∼ 1.506で あ りあ きらかに異なる。 EDX分 析 結 果 i Si02の 分析値 の平均値 で約 4.3%程 度異な り、有意 の差 と考 えられ る。 また、K芝 0,CaOの 分析値で もあ きらか に区別 で きる。 ・ T-4と T-5は 層位的 に同 じと考 えられ る試料 であるが、各分析結果か ら同一の火山灰 と 考 えて矛 盾 しない。 ・ T-3(山 田火 山灰 )と T-4、 T-5(八 町池火山灰 )と 比較す る と以下の ことか ら区別 が 可能である。 重鉱 物 の含有量 の違 い :T-3が 明 らかにかな りの緑色角閃石 を含 み、斜方輝石 と単斜輝 石 も含 むのに対 し、T-4と T-5は 重鉱物 の合有量 もす くな く、 ほ とん ど両輝石 か らなる。 火 山ガ ラス の屈 折 率 :T-3は 屈折率の平均値が1.5135,T-4の 屈折率平均値が1.5154 で、T-5で は1.5152で あ り、0.002程 度 T-3が 大 きい。モー ド もT-3が 1.5131.514で あるのに対 し、 T-4と T-5は 1.516 1.517で あ りあ きらか に区別 で きる。 EDX分 析 結 果 :T-3が A1203が 多 く、K20が 少な く、CaOが 多 く、T102が 少な く、FeOが 少 ない傾向 にあ り、区別が可能 で ある。 ・ T-1(し ょうじ幼稚 園前崖 の上位火山灰 )と T-3(山 可能性が高 い データの一致 を示す。 一-39 -― 田火山灰 )は 同一 の火山灰である 表 4-2-I 重鉱 物分類 結果一 覧表 Composition of ‖eavy Minerals Abtinddllce oF ※(1) Opalllle lli n. Sample tiame Opaque Min. Tl T2 少鵬幼稚岡 上位タフ Other pemarks ※ (2) CPx O thers T4 T合 :岡 少 FTlと 幼刊 タフ 伊射奈 岐tlll社 フ (Ha2 山田タ ド の 喜い 20cm) 8,AM 99,5 95.0 2 1 1 50.0 50.0 98.0 91.0 万 1111公 剛東ロ ノ(‖「池タフ 62.0 42.0 2 1 29,0 29,0 2 1 一 一 80.0 2().0 0 91.0 0 , 吹 田 イ ンタ ー 引ヒ ノ(‖ r'Lタ フ G.Am 4 38,0 T5 ※ (4) 1 93.0 T3 ※ (3) 注 .※ (1)上 段 言1測 粒 子数 下段 % ※121 0と IЮ rs:Opaque Mineralsを 除 い た他 の重鉱物 ※(3) G。 lm:Green Am ※(1)8.An:Brown Am ―- 40 -― 4-2-2 表 火 山ガ ラス分 類 結果一 覧表 Ыmpe oF Class(by吉 川 ,1976)※ (1) 随 Colour sample llame O ther llemarks Class 1 少V占 幼TttFil 上イ 立タフ Taが 主 。 0 :岡 少r占 幼邪 Fイ 立タフ 0 YI,S ilL 十 罪剪!努 ドL吏 † ‖ フ (Ma2の 山田タ Fttl120cin) 0 と公鳳1東 口 万卜 ヽ‖r池 タフ ′ 4 大部分 のglass表 面 に多 くの小 穴 あ り。 Taが 主。 3 3 T o C typeが 主。 4 5 吹 Hイ ンター北 (‖ r池 タフ ′ 2 1` ・ C type力 ヽ 主。 2 ※(1) 上段 討測粒子数 下段 % ※ ―- 41 -― H:扁 平型 C:中 間型 T:多 孔質型 表 4-2-3 火 山ガ ラス屈 折 率 測定 結果一 覧表 胴1折 率範囲 (ran「 e) 州世 フ タ 11れ w 埜 雇 凧折率平均 値 凧 折率最 頻十 直 ( mean ) ( mode ) 火山ガ ラス形態 (BIass type) T a typeが 主。 1.5165 1 1.5139 1 1.514≦ Nd< 1.515 ‖b>Cb>Ca 少V魯 〃,1にド 日 とタフ 化 │ 伊射奈岐神社 山lHタ フ (Ma2の 下書卜 20cm) 1.505≦ Nd< 1.506 1.513≦ Nd<1.514 1.5112 万 IW公 剛東 Iコ ノ(‖「 タフ 1,516≦ Nd<1.517 T a typeが 主c 也│こ C〕 H type イ 含む。 「F b typeが L。 '也 ンターHヒ ノ(W「 池タフ I火 I11イ 1.516≦ Nd<1.517 ※ T b type力 ` 主。 H:濡 平型 C:rlJIΠ 酉」 T:多 孔質型 ―- 42 -― 与Sュ BF ltt nant :ン ョウン“ヨウチェン ウI IDate Nd=1.320Ь 5-0,00038it lHunbers口 f91nsョ : 30(shard勇 〕 │[Bersion ail:Ho.4 ‖iti(∩ 島 .+De.)/2‖ li〕 i〕 (T l) ,1 18.▼ 17.2 17.5 :8.2 1B.b l▼ .5 20.9 14,0 22.b 15。 7 i3,4 15.9 23.5 Hin 10.9 He an TenPeraturE Indttx 17,7 1RooB tettP, : 18.0 1・ c) Sti Dttv. 2.8 ll:ti 1,5,11 1.5111 '.5'10 1.5,37 l.5136 1.5133 1.5145 1.5142 1.5141 1.5130 1.5137 1,5133 1,5134 1.5132 1.5117 1,5127 1.5153 1.5121 1.5117 1.5156 1.3146 1.5153 1.513B 1.511∇ I.5134 1.5145 1.5127 1.5112 1.5121 Refra〔 tive index l.5139 REfractive indEX hiStagrnn hax l.5165 Iti n l,51i7 10 10 20 M d H d N 1.50さ 0 d H 削 1.5040 1,5050 1.50b0 1.5070 M 1.5080 W 削 剛 M = d H M d N d N 削 d N d N 1,5090 1.5100 hSH0 1.5120 1.5130 1.5110 1.5150 比5160 h5170 d N 1.5180 1.5190 d N 115200 M Ⅲ 削 Ⅲ d N Ⅲ 削 d N d N d N くぐ く く くく くく く く くく くく く くくくくくくくくくく玉くくくく 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 0 0 0 0 0 5 8 ∇ 8 2 嗣 脚 脚 嗣 嗣 嗣 2 嗣 脚 脚 嗣 嗣 嗣 嗣 嗣 i 嗣 嗣 嗣 嗣 嗣 ︲ ︲ 嗣 嗣 嗣 嗣 嗣 0 嗣 S 5 5 ・ ・ ・ , 5 , 5 1,5010 1,5020 St,D口 v, .IIE-02 ititt 0 1,5210 1.5220 115230 1,5240 1.5250 1.5260 1.5270 1,5280 1.5290 1.5300 図 4-2-1 火 山 ガ ラ ス屈 折 率 測 定 結 果 ―- 43 - 03′ 03 li:02 l.5165 hean 1ilit : i‖ 19,0 R口 fractiv口 :B6′ c)│い ii TenP,rature l・ lЬ 1itil 4Tine 60 :ン ョウン `ョウチエン ISanplt nan臀 IEBErSiOn oil:No,4 ン, Hd=1.52065‐ 0,00038tt ‖Iil(∩ 日 .+De.)/21‖ (T 2) │‖ IDュ te 1ritte unbErs o, glass : 30 1shBrd日 ) : 86′ : .8 3日 37.3 10.3 40.6 41,3 3▼ 39,2 40.1 10,日 .η 40.5 12.2 37.8 41,1 12,4 Hi n nean Tぼ 1〕 mpgrature 〕ti Rけ fraに tiV口 indEx 10.9 1,5057 1.5057 1.5056 1.5054 1,5052 1.3019 l.6 1,5055 1,5053 1.5046 ,15053 1.5052 1.5046 1.505: 115015 1.5053 1.5051 1.5012 1.5052 1.5019 1,5057 1.5052 1.504も 1.5056 1.5051 Httan l.5051 Refra〔 tiv口 index histo9ra旧 1.5120 0 M :.5130 d N 7 22 0 0 0 0 d N d N く く く く くく くく く く く Xく くく く く くくく く く く く く くく く く く 〓 〓〓 〓 〓 〓 d N M d N 削 d N Ⅲ M 1.5150 h5ib0 M 115H0 M M 1.5170 M M d N W d N M M 〓 〓 〓 〓 〓 〓〓 〓 〓〓 〓 〓〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓〓 〓 〓 00 03 04 05 06 07 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 8 i 0 2 7 8 ︲ ︲ 5 7 8 剛︲ 帥5 蜘︲ 脚蜘5 蜘蜘5 脚蜘脚5 鰤5 脚 0 0 0 05 0 0 0 ︲ ︲ ︲ ︲ ︲ 2 2 2 2 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 5 3 l.5050 1,5060 1.5070 1.5080 1,5070 1.5100 1.5110 i〕 〕〕i 二iti4ii11:ti〕 〕i〕 i〕 iliB 0 比5180 0 1.51,0 1.5200 1.5210 1.5220 1.5230 0 0 0 0 0 d N U N d N d N 1,5210 0 1.3260 1.5270 1,5280 0 0 0 h5250 10.3 16=9 illI〕 Refractive ind口 x 1ti;〕 39,4 SL Dev. 38,日 0 d N 比5290 0 1.5300 0 図 4-2-2 火 山 ガ ラス屈 折 率 測定 結果 ―- 44 -― 03 1Roon ttB卜 :IB.0〔・ c, ‖ ititi TenPerature tec, I‖ 〕│ 37.5 03′ lo:11 1.5057 1.5055 i.3050 1.5057 1.5053 1.5028 ISEn伊 I鬱 nane :イ ン ,す キ」ンゴ 争 中マタ ` IEDerSiOn oll : No.l ‖‖B(n島 Nd=1.52065‐ 0,000381七 .+Deぃ )/2i‖ ‖,II T口 BperBLure t'c, 3‖ 〕i 13.5 16.B (T 3) IDBle 1Tllぼ INuabgrs ol gilss : 〕 '〕 RPiraに tiV口 indgヌ 17.2 1B.1 1,,I l▼ .6 16.V 20,0 22.I 17,6 17.▼ 10,b l甲 .7 lS,3 15,6 1B,6 20,6 19,1 2111 St.Dttv. 2.2 il:IB 1.5155 1,5143 1.5131 1.513日 1.5,11 1.5136 !.5131 1.5130 1.5137 1.5130 1.5135 1.5128 1.5131 ‖ean Refra〔 tivビ indEX ,titi 20,D Hin i3.5 18,日 1,5112 1.51i2 I.5135 Rぼ frttctiv口 indEx histo9ran li:23 ' Itean │〕 : 1RooB IPB,. : 18.O t・ に " たI I&I IttI Itt i鰐 TenP口「 31ure 30 1邸 hard3' tOと ′03′ 03 仕 計活 仕 計鴛 仕 ]需 1.513b l.5132 1.5130 Hin ‖ュ x l.5112 l.5155 仕 計 督1.5126 仕 譜1 1.5128 Stt,ev, .8E-03 tilit 20 40 d dW d削 d Wd W d d M削 Ⅲ MⅢ ⅢⅢ=d N N M Ⅲd NⅢ 削 W ⅢⅢ Ⅲ M N N N N NN く く く く く く くく く くく く く くく く くく く く 玉 くく く く く く く く 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓〓 〓 〓 〓〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓く 〓 0 0 00 0 00 , 0 2 6 09 7 90 0 0 0 0 0 ︲ ︲ 2 脚帥5 酬 酬 2脚 酬 脚 帥 脚 脚 脚 帥 脚 5脚 5 5 5酬 5 5脚 脚 脚 脚 脚脚 脚 5 ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ︲ ︲ ︲ ︲, ︲ ︲︲ ︲ l.5010 1.5020 1.5030 1.5010 1.5050 1.5060 1.51170 1.5000 1.50▼ 0 1.5100 1.5110 1・ 5!20 〕 .5i30 h5HC I.5150 1.5ib0 1.S170 1.S180 1.SI,0 1,5210 '.5200 1,3220 1,5230 1.5240 1.5250 1,5260 1.5270 1.5200 1.5270 1.3300 図 4-2-3 火 山ガ ラス届 折率 測定 結果 - 45 - 60 IS‖ PIB Лュ ne :,ヽ ン,ヽ ワコウェン rtaperatur曖 1・ 10,1 1310 12.1 18.2 12.B 11.2 15,7 12,1 nビ Rerractivtt indttx 1,51b▼ 1.5161 1.5112 │‖ uttbぼ rs or gias島 : 30 1shards, an httx i3.7 IIi n 22,8 Stt DEv. 1o,o l,5,67 1.5160 1.515B ',5167 1,5137 3.2 1.る 161 I.3117 1.5157 1,516i 1.5160 1.5152 l,5154 1。 3167 1,5145 1.5162 1.5118 1.5140 1.5112 1,5112 1.51bl 1.5138 hean l.S154 Rerractive index hislogran d ⅢⅢ Ⅲ削 M d削削 d用 d 削Ⅲ d W Ⅲ d Ⅲ Ⅲ Ⅲ 刑 Ⅲ W 剛d NⅢ Ⅲ削削 N N N N N N く く く くく くくく く く くく く くく く く く く く くく く 〓 〓 〓 〓 〓ポ く 〓 〓 〓 〓ポ く 〓 〓く 〓く 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓 〓く 〓〓〓〓〓〓〓 0 00 0 00 0 0 00 0 0 0 0 ︲ 脚 3 ︲蜘 6 78 0脚 ︲ ︲胸 脚 7 8脚 帥 ︲ 捌 脚 4 脚 6 鰤 8 脚 帥0 0 0 00 00 i蜘 蜘︲ ︲︲ 2 2 2 2 , 5 5 5 5 55 5 5 5 55 5 5 5 5 1,3010 1.5020 1.5030 1.5010 1.5050 1,5060 1,5070 1.5000 1,5090 ,,5100 1.5110 1.5120 1,Si30 :.5110 1.5:50 1.5160 h5170 : iBI〕 i I I It illl IIIIItit ilI1111 ltiliti11〕 1.5100 │ ,,SI甲 0 I ti: 〕 1.5200 1,3210 1.5220 1.5230 1.5240 1.5250 1.5260 1.5270 !.5280 115270 1.5300 図 4-2-4 火 山ガ ラス屈 折率 測定結 果 ―- 46 -― ll:37 1RooB LEBP. : IB・ O tec, llili RPfractive indEx 1illi :B心 ′03′ 03 〔I lli‖ 10.0 TEEPerature i〕 li〕 1riBe '〕 雪 rSi口 n ail:No。 ‖H〕 IDate (T 4) ヒ ンクチ 1 ‖d=1.52065-0,00038it ‖‖│(∩ 島 .+D口 .)/2 13tit IE白 1.る 169 i.5157 1.5164 1.5154 1,5136 1.5120 nBB電 ISEttp lぼ :ス イタ I[RBrSiOn cil:No.4 t‖ ‖‖〕 TenPttratur但 1・ (T ‖d=1.52065-0.0003日 {ns.+De.)/21‖ ‖ キ, イン47- it 5) │‖ IDat口 unbers 01 91nss: 30 1shards' 16.7 hean TenPErature Rぼ fractive indttx 1.516' 門ュx ll,3 I.5168 1,3160 1.5166 1.5114 1,5141 2比 3 11,2 12.6 St,Dev. 1,2 IIi n 26.1 1.5166 1.5163 1,5135 1.5161 1.515b 1.5ib5 ‖Edm l.5152 Refrattive index hislogran 10.0 1.5151 l.5113 1.31凸 4 1,5113 1.5126 1.5106 1.る !b▼ 7 1.5162 1,5ibl 1,5157 l,5160 1.5154 1.5152 1.5135 1.51き Him l.5106 HEx SL DEv, l,5169 ,IbE-02 iltii 10 d l 1 削 d H d N d N d N d N Ⅲ d N d l i Ⅲ d N M d N J N d N 削 田 Ⅲ 1す るt121J l,5030 1.5010 1.5り 50 1.5060 1.5070 1.5080 1,5090 1.5100 1,5H0 1,5120 1.5130 1。 5110 1.51S0 1.5160 5170 h5,80 I I I l l I I I I I I〕 I ││: IIII llltit li1111 11111〕 ]ititili〕 '・ Ⅲ 1.S190 1.5200 1.5210 1,3220 M 1,5230 Ⅲ d N Ⅲ Ⅲ d N d N 削 Ⅲ d N くく玉くくくくくtくくくくくくくくくくくくくくくくくくくくく 〓〓 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 〇四3 04 0m6 07 00 07 00 0︲ 02 0 1 0団6 07 08 0 0 0︲ 02 03 0︲ 0獅6 000 09 0 山0 1 〇0 00 00 ︲i 1︲ ︲m︲ ︲m2 22 22 27 222 20 it5010 : 31tit REfractive indEx iili〕 :Bb′ 03′ 03 1.5210 1.5250 1.5260 1.5270 1.5280 1.5290 1.5300 図 4-2-5 火 山ガ ラス屈 折率 測定 結果 ―-47 -― lo:24 1RooB t口 BP. : 18,0 1・ ‖ に 〕 ti‖ ' 17,7 11.B liil〕 1Tine 60 〕.516▼ 1.5115 1.5122 c〕 r‐ gl'0 と と こI・ O ,│=・ E 甲 11・ O IIDO・ O 910・ 0 ・O T:0・ Sと こ IBO・ 0 とEl・ 1 , 0t3・ 010・ 1 0雪 I'0 1 0全 9・ 18ζ・E 雪IC'0 B01'1 00,・ ミ 01ド 0 0Ⅲ 9,こ・0 9・ , 争10'E 0 900'9 911・ 0 E13・ 0 0と こ'0 ・0 0と も 00と '0 - 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49 -― 析 結果 4-2-6 EDX分 図 85 80 75 K20 4 75 S192 70 65 85 80 S102 70 65 80 (T l) U〕 SH□ 」I TF〔 フ95 0呵 D∝ ω り DりΣ 0 0 ︻ い 0 ∽ 0 ⑭ N X + D 飩C Z い N O N り ︼ 〇 ︼ 切 Dり Σ D 憮 ∝ Z い 0 い 一 0 一 ∽ Dり〓十DШ﹂ 0 0N ∽引 0︼ り 切 0 0 N 碗 ︻ 0 ﹁ い 0 0 ︻ D憮X ЮD爛コ∝ K20 ︻ 0 0︻ い 0 0﹁ D Ш ﹂ 飩 D ︼卜 ⑭ ∝ ω 0 6 . 0 - 50 -― 析結果 4-2-7 EDX分 図 85 80 75 6 4 フ5 S192 70 65 85 80 S102 70 65 80 (T 2) L〕 SHO」 I TF〔 799 り D∝ω DNX+D蝉CZ り N O N ゆ 一 0 ﹁ 詢 ︺∝O D図X ЮD岬コ∝ DりΣ 6 0︻ n 0 DりΣ D咽旺Z い 0 口一 0 0N 切一 0︼ り D り 〓 + DШ ﹂ い 0 0 ︻ い 0 0 N い H O ﹁ い 0 0 ﹁ 0 〇一 切 0 DШ﹂ 側DЦ卜 0 ↓ い 0 一 0 口 引 51 - ―- 析 結果 4-2-8 EDX分 図 80 S102 K20 4 75 S102 70 65 60 85 80 75 70 65 60 (T 3) YRMRDR TF/YRM∩ DR フgフ 0 一 〇 0︼ DNX+DmCZ 口N ON ∽一 0︻ ∽ 口 り 〓 D N C Z 切 0 切 引 0 ﹁ い 0 Dり 〓+ DШ ﹂ 0 0N ∽︻ 0︻ ゆ い 0 〇 一 い 0 0 N 切 ︻ 0 ︼ い 0 0 ︻ D∝ω D国X Ю口硼コ∝ 0 8 5 7 2 0 T■ 0 S 7 析 結果 5 6 -― 一-52 ゆ D⊂ω 0︻ 謗 0 D Ш ﹂ N D 出ト S102 4-2-9 EDX分 図 85 60 0 85 80 75 70 65 80 (T 4) HRTCHgIKE/K∩ SUGR9K日 798 0 一 い D国堂+D国CZ ゆ N O N い 一 0 ︻ ∽ D ∝ ω D 山 章 Ю D傲 コ 唖 ︺りΣ 〇 0﹁ り 0 0 ﹁ い 0 口 N い 一 0 ﹁ 0 〇 一 い 0 0︻ 碗 0 0N ∽” 0︼ り Dり 〓+ DШ ﹂ 0 い引 Dり〓 D岬CZ 0 0︻ い 0 53 - ―- い 0 D∝ω い D Ш ﹂ N □ ︼ト 0﹁ 7S 析 結果 4-2-10 EDX分 図 85 80 75 S102 70 85 60 85 80 S102 70 65 60 (T 5) 」CD TCH91KE/SUITR H∩ 4-3 微化石調査 4-3-1 概 説 化石 には直接 肉眼 で観察 で きるもの と顕微鏡 の助 けを借 りないと観察 で きない もの とがあ り、 前者 を大型化石 、後者 を微化石 と呼 んでい る。 ところで豊中市緑丘地区お よびその周辺 に分布す る地 層 は大阪層群 とされてい るが、従 来大 阪層群 には一部 をのぞ き、大型化石 の産 出 は極 めて散点 的 である。従 って、今回の調査 にお い て も化石 の調査 は大型 化石の産 出が期待 で きな い ため、微化石調査 を実施 した。 微化石 は種類 によってその生息環境範囲が決 ってお り(図 4-3-1)、 それ らの産 出 によっ てそれ らを含 む堆積物 の堆積環境 が推定 で きる。 とりわ け、大阪層群 は海成層 と非海成層 の互 層 か ら構成 されてお り、海成層 を示す海成 粘 土 層 は火山灰層 と共 に層準 を決定す る鍵層 とされ ているので、 その識別 が非常 に重 要 になる。 しか しなが ら、 これ までの大阪層群 の調査 で は、 海成層 の識別 は主 として野外 にお ける岩相 の肉眼観察 に基づいた ものであった。今 回の調査 で は岩相観察 と共 に微化石 による海成粘土層 の判定 お よび堆積環境の推定 を行 った。 X Ж一 〇 章 ” 歩)削,t (ppt) 'と T,7LJl(I少 Fl) ウ ニ 図 4-3-1 各微 イと石 の生 息 環 境 範 囲 - 54 - 4-3-2 調査方法 微化石調査 としては、総合調査 と詳細調査 を実施 した。総合調査 とは採取 された試料 を200メ ッシュの舗 で水洗 しつつぶ るい、残澄試料 を双眼実体顕微鏡 で検鏡す るものである。 この調査 では残澄試料 に含 まれ る微化石の総合判断 によって、図 4-3-1に 示 され る生息環境範囲 と 比較 してその堆積環境 を知 ることがで きる。また、残澄試料 には生物化石 でない他 の無機物 (火 山ガラス・ 雲母片・ 黄鉄鉱 な ど)も 入 ってお り、 これ らも地 層 の総合判断 には重 要 と考 えられ るので、 同時 に検鏡 した。 一 方、微化石の研究 につ いて は最近急速 な進歩 をとげ、属 や種 の レベルで、 それぞれの生存 期間や古生態 が半J明 して い るものが数多 くあるので、 これ らの定量的な産 出頻度 を求めるな ど 詳細 に検討す ることによ り、総合調査 よ り、 よ り詳 しい ことが推定 で きる。今回 の調査 で は、詳細調査 として珪 ・ 花粉 について検討 した。 藻・珪質鞭毛虫・ダイノ シス ト これ らの調査方法 につ いて は、それぞれの種類 によって F 特有 の方法 があるので、後項 で述 べ る。 F B. B. 微化石総合調査結果 B. 4-3-3 今回 の調査 で は、珪藻用 に採取 された試料 を微化石総 合調査試料 とした。 しか し、検鏡 の結果、大阪湾 の海底 地盤 の大阪層群 相当層 に産出 した有孔虫、貝形虫、貝殻 片、放散虫、海綿骨針 な どは全 く産出 しなかった。ただ、 珪藻 につ いては多 くの試料で産出 し、時 には珪藻土 を思 わせ る産出 もあった。図 4-3-2に は、 しょうじ幼稚 園前 の崖 の最 上部 の細粒堆積物 における珪藻総合調査 に よる珪藻化石 か ら判断 された堆積相 が示 されて い る。一 Tl μ l 上 方、火山ガラスについて は、調査試料中で は特 に多産 し た試料 はなかった。 m 図 4-3-2 Loc Dt-3に お ける 珪藻 総合調 査結果 ―- 55 -― 4-3-4 微化石詳細調査 A.珪 藻詳細調査 a。 調査方法 試料 は図 4-3-3に 示 した次の12地 点 で採取 した。 Loc.Dt-1 しょうじ幼稚園前の崖 の最下部 の粘土層 (細 粒部 1) Loc.Dt-2 しょうじ幼稚園前 の崖 の中部 の粘土層 (細 粒部 2) Loc.Dt-3 しょうじ幼稚園前 の崖 の上 部 の 2枚 の火山灰層 を含む海成粘 土層 とその上 位 (細 粒部 4と 細粒部 5) Loc.Dt-4 トレンチ北側土手 の海成粘土層 Loc.Dt-5 トレンチ L-7-N'の 粘 土 層 Loc,Dt-6 トレンチ L-8-Eの 粘 土層 Loc.Dt-7 トレンチ L-9-Nの 粘 土 層 Loc.Dt-8 吹田イ ンター チ ェンジ北方の南春 日丘 1丁 目の八 町池火山灰層 を含 む第 5 海成粘土層 (Ma5) Loc.Dt-9 吹田イ ンターチ ェンジ北方 の穂積台の八町池火山灰層 を含む第 5海 成粘 土 層 (Ma5) Loc,Dt-10 千里川河崖 の第 3海 成粘土層 (Ma3) Loc.Dt-11 Loc.Dt 10よ り北 へ20mの 崖 Loc.Dt-12 千里川河床 の第 3海 成粘土層 (Ma3) 試料 は層準間隔20∼ 50cm毎 に採取 し、地 層境界 で はその直上 と直下 をも採取 した。 採取 した試料 は以 下 の方法 で処理 し、検鏡用 プ レパ ラー トを作成す る。(1)約 lgの 試料 に過 酸化水素水 (約 15%)を 試料 が水没す るまでそそ ぎ、 3∼ 4時 間放置する。9)塩酸 を少量加 え、 3∼ 4時 間放置す る。●)蒸 留水 を満 たし 3∼ 4時 間放置 した後、珪藻殻 を含む ビーカー の底 の 沈澱物 を逃が さない ようにしなが ら上澄 みを捨 て る。化に の操作 を酸分がぬけるまで、通常 3 ∼ 4回 繰 り返す。15)蒸 留水 を加 え、粗粒 の砕暦粒子が沈澱 した後、直 ちに l cc駒 込 ピペ ッ トの 先端 を懸濁液 のなかほ どに入れて懸濁液 を吸 い取 る。(6)ホ ッ トプ レー トの上 にあ らか じめ並 べ ておいたカバ ー グラスの上 に吸 い取 った懸濁液 を適量移 した後、乾燥 させ る。9)乾 燥後、封入 剤 (プ ルー ラックス)を 使 ってスライ ドガラスには りつ ける。 この様 にしてで きたプ レパ ラー トを生物顕微鏡 を使 って珪 藻殻 が50個 体 になるまで10(W)× 100(油 浸 )倍 で 同定 と算定 を行 った。 - 56 - r l \,メ 了、 t 一 ↓│`\\\ iヾ f中 一 t 出 l . . 韻 Loc.Dt-6 ‐ q rr /́ │ t \二 Loc.Dt-7 ケ /ィ tr イ イ κ f ‐ 「 0) i/′ 図 4-3-3 珪藻化石試 料採 取 地 点図 ―- 57ハ ヤ58 -― b.調 査結果 珪藻化石 は多 くの試料 で産 出 した。各 々の Loc.(地 点 )に お ける各試料 の産 出種 お よび産個 体数 は表 4-3-1∼ 表 4-3-9に 示 した。今 回の調査 において産 出 したお もな種 は海棲種 で は、CycloteHa striata, C. styloreunl, ActinOptychus senarius, CoccOneis suctenunl, Di‐ ploneis bunbus, D. s■ lithii, Nitzschia granulata, N. punctata, Cymatotheca ttreissflog Navicula lyra,N alha,ThalasSonema sppの 12種 、汽水棲 種 で は、Amphora ovalね , ,Cos‐ cinodiscus subtilis,Diploneis fusca,OpherOma matyiの 4種 、 淡水オ 妻種で は CoccOneis plan‐ centula,Cymbella rlinuta,C tumida,C.cymbiformis,Epithemia rorex,E.zebra,Eunotia spp.,Fragilaria construens,F,inflata,Gomphonema lingulatuna,G clevel,1ヽ /1elosira itahca, A/1 granulata, Navicula spp., Nitzschia tribiOneHa, Pinularia spp., Rhopalodia gibbetula, StephanOdiscus astrae,S.astrae var.rninor,S.carconensis,StaurOneis spp,Synedra alna, ThalassiOsira lacustrisの 23種 であった。 珪藻 は種や属 によって海域・ 汽水域・ 淡水域 と生 息環境 が決 まってい るものが多 く、 これか ら堆積県境 を知 る ことがで きる。 そ こで緑 ケ丘地 区 に分布す る粘土層 の堆積環境 を珪藻化石か ら,ヒ 較 した。 図 4-3-4に は、 しょうじ幼稚園前 の崖 にある,ヒ 較的厚 い 2枚 の粘 土 層 (Loc.Dt lお よび Loc.Dt 3)と トレンチ北側土手 の海 成粘 土層 (Loc.Dt 4)に お ける珪藻化石の海棲種 。汽水棲 種・淡水棲種 の産 出頻度 を百分率で表 してある。 この図か らわか るように Loc.Dt lの 粘 土 層 か らは、下部 の試料 で は産 出量 は少 ないが海棲種 のみが産 出 し、次第 に上 位層準で汽水棲種 を加 え、試料 13か ら上位 で は淡水棲種 が50%以 上 を占めるようになる。 しか し、Loc Dt 3の 2枚 の 火山灰層 を換 む肉眼的 に海成粘土層 とされ る試料 か らは、珪藻 の産 出が悪 く、下位 の試料 では、 全 く産 出せ ず、試料 7で 海棲種 のみが僅 かに産 出 し、試料 10∼ 12で は淡水棲種 が多産 し、大部 分 を占めるようになる。一 方、Loc Dt 4の 海成粘土層で は、下位 に海棲種 のみを産す る層準が 連続 して見 られ、 また、 これ らは前 の 2地 点の海棲種 のみか らなる試料 に比 してその種類 が豊 富 になっている。この様 にこれ ら 3枚 の粘 土 層 はそれぞれ に珪 藻化石 の産 出 に特徴 があ り、 各々 の別 の粘 土層 と判断 で きる。 ところで、 しょうじ幼稚園前 の崖 の最下部 の粘土 層 (Loc.Dt l)は 、層序学的 には、その延 長 が トレンチの L7-Nウ (Loc.Dt 5),L8-E(Loc.Dt 6),L9-N(Loc.Dt 7)に 露出 してい る とされているので、同種 の方法で比 較 した。その結果 は図 4-3-5の 如 くで、ここで は、Loc. Dt l,Loc.Dt 6お よび Loc.Dt 7の 粘土層 を比較 したが、3枚 の粘 土 層 とも下位 に海棲種 のみが 産出 し、上位 に行 くに従 って汽水棲種、淡水棲種 の割合 が増加 してい くとい うほぼ同 じ産 出傾 向を示 して い る。 この ことか ら珪藻 化石 によって もこれ ら 3枚 の粘 土 層 は同 じ層準 の もの と判 ―- 59 -― N︹ 一ω い0 おい Ⅲ 工︵ Nエ │ 博旧 │ 圏 ■ ω Ⅲ ヽ い0 心 ヽ “〇 ω ■ ヽ ヽ fusca ■inqu■ aturn . qranu■ ata TOta■ Number gen. et sp. ■ndet Stephanodiscus astrae Nitzschia tribione■ la Pinnularia sp. Navicu■ a sっ っ M. M. Me■ osェ ra ■talica 3omphonema Epithemia sorex Fragi■ aria construens Coscinodiscus subti■ is Cocconeis plancentu■ a Dip■ oneis Cyc■ ote■ la sty■ oreum Nit2SChia punctata Cymatotheca weisf10qii Cyclote■ ■a str■ ata g ヽl ωl 一 ⊂特も c首 辞 団卦耐 e却引 襲誉 肝嗣 ︵ 5o マ上 ︶ 百酎 睡辞 心綽漸詩餌 ・ ︺ ヽ ① り″ 葛 ″ 付 o唱 め ω0 菊 一呻 い0 一︼ 餌D ЛD 田0 Fresh Water Spec■ es M B H On 日 J Z 引に や 0 日 ∽ 引 掏 や め戸 O 、 ﹁ “ H ﹁ ∽ ∽ d 相 再 声田 O d H や り 、 めβ O m 引 噂 O 膚 鵡 寵 0 0 や ∽ ω出 ” O 引 > 僣 Z O m 、 日 〓 O り N や g 硝 H 0 め “ や 、 出戸 目 硝 ︼ 0 .属 “ や 、 相 ︼ E 引 .伽 X O 常 0 ∽ 硝 引宮 O 点 や ﹁ ● 国 , H on g β z H ヽ や 0 山 ρ ∽ 硝E O H ∽ O H メ n ・ ρ u 側 角 H m O = 0事 ・ C げ 口引 相ω H HH炉 ∽ ・ 硝膚 引β 、 H 可 Og 卜 ∽ ω O Ч つ ∽ 0 .∽ り の ﹁ 0 奮 O H 声 に つ ∽ ∽H ﹁ つ ∽β O 硝 引 、 隣 H ∽ ∽ に 出 、 召 印 ・ ・ H O 自 ■日 .胸 硝 > ・ ∽ に H H 硝 瀾J 宙 目 = 斜 ・ ・ O “ H や ∽電 ∽β υ ∽ H O O g 馬 F 臼 o や 翰 ・ ∽ 硝 相β O ﹁ > d Z ヽ “ o 引 引側 や H “ 胸 引 ∽ 0 ﹁ O麗 ・ Q や 側 円 口 官 硝 H b .定 引 O > O 劇 o .り げ F C F ド ■ げ r C C く 十ド Q F Tり R 卜 L 日J ︺ 硝 出口 O g H 相 “ 日 0 営 0 寵 α 日 O ⑭ ・ X O H O ∽ 欝 ﹁E O 寵 や H α 四 ・ に 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R ど 。 Loc.Dt-3 ︱I Φ﹃ ︱︱ も 朽 ― - VA 8も 1も 。% -… 1 Loc.Dt-1,Loc.Dt-6,Loc.Dt-7に おけ る珪藻群 集 変化 中‐ 1 R 20CI R -2 IR ざo --2 7 4も -3 日 お --3 -6 も 冒 A C -7 -8■ -9 _欄 Loc.Dt-7 -4 =ヨ 1 VA C -4 図 4-3-5 A 7 A 6日 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 匡 墓 匡 7 B 8 H C HC ll 10 1PI vA 日 ∫ 0 1も 0% 1 ? J R 6る 12 あ 4Ъ 回 A R -5 C C R 13日 も ‖日 Loc.Dt-6 -5- 1c -6 ―-7 ― R ic iЬ O“ ■ ■ ■ ■ ≡ ≡ 王 コ HC -10 BI■ P A -9 ざ O IA ■ ■ ■ ■ 医 妻 王 コ │?IC ゴ 0 610 1?IA -1l -121■ -13- ― ‖ ― lコ ゴ 0 卜16- Loc.Dt-1 LOC.Dt-8 む 4106108ち 亮 ,も o% VR Loc.Dt-9 む 2も 4る お 8も VR ■ 図 ■ ■ 4-3-6 ■ ■ ■ ■ EE]R 吹 田市 南春 日丘 I丁 目近 くの Ma5に お ける珪藻群 集 の 変化 - 68 -― 1も 0% ︱1 0Φ II ―-1 -2- -3H ■0 図 4-3-7 I vA I VA あ -4巨 1C 1 VA 」。 1A あ -51 -61 -71 心 Loc,Dt― お O% m ド 1も 辞 -6: 1 -4口 -… ¬ O -8H お -2 │?I VR ゴ 。 お -5 ′ i IP i vA IR IA JA -4日 -7日 亮 ■2 1C -31 …… 3 と Loc.Dt― R IA あ -2■ 4も IPI C 亮 ■■ -1日 心 Loc.Dt― 豊 中市春 日町 の千 里川 河崖 お よび,可 床 に露 出す る Ma3に お け る珪藻群 集 の 変化 日 R iЬ 1上 T1 お iも 0% 断 で きる。 さらに、Loc.Dt 3の 火山灰層 を含む海 成粘土 層 はこれ までの研 究 で は大阪層群第 5海 成粘 土 層 (Ma5)│こ 対比 されて い ることか ら、第 5海 成粘土層 (Ma5)の 模式地近 く (Loc.Dtr8お よ び Loc.Dt 9)で 採取 した試料 と比較 した。Loc.Dt-8お よび Loc.Dt 9と こおける珪 藻化石 の産出傾 向を図 4-3-6に 示す。Loc.Dt 2と Loc.Dt 8お よび Loc.Dt-9と は距離的 にや ゝ離 れてお り、 珪藻 の性格 か ら直接比較 す る ことは問題 が あるが、 この図 を見 る限 りその産 出 の変遷 はかな り 異な ってい る。 このため、 これ らの粘 土層 はおそ らく別 の層準 の ものであろう。 なお、図 4-3-7に は、参考資料 として調査地域西方の千里川の河崖お よび河床 に露 出す る (Loc.Dt 10,Loc.Dt■ ,Loc.Dt 12)第 3海 成粘土層 における珪 藻化石 の産 出傾向 を示 して お く。 以上 の結果、珪藻化石 か らみた本地域 の粘 土 層 は、1)3枚 の粘 土 層 が識別 で き、 それ らは、 個 々別 々の海成粘土層である。 2)し か し海成粘 土 層 と判断 した産 出海棲種 には、公海性 の種 が全 く含 まれず、内湾性 の もののみか ら構成 されていることか ら、 これ らの堆積環境 は、比較 的浅 い内湾域 と考 えられ る。 3)従 来第 5海 成粘土層 (Ma5)と されて い た 2枚 の火山灰層 を 含 む海成粘土層 は、模式地近 くの第 5海 成粘土層 (Ma5)と は異 なることが判明 した。 B。 珪質鞭毛虫詳細調査 珪質鞭毛虫 (Silicoflagellates)は もっぱ ら海域 に生 息 して い る生物 であ り、 これが産出すれ ば海成 層 と判断 で きる。今回 の調査 で は瑳藻用 プレパ ラー トを検鏡時 に珪 藻 と共 に観察 で きた 試料 があつたので 、チ ェ ックした。すなわち、緑 ケ丘地 区で は Loc.Dt 4の 試料番号8602170111 の 1試 料 にのみ数個体産 出 した。 しか し、吹田市南春 日丘 の 5海 成粘土層 (Ma5)の 試料 か ら はほぼ連続す る 4試 料 で数個体ず つ産出 した。 この南春 日丘 の第 5海 成粘土層 (Ma5)で の産 出 と、Loc,D← 3の 試料 か らは全 く産出 しない ことか ら、珪藻の項で述 べ た如 く、Loc.Dt 8の 粘 土 層 とLoc,Dt 3の 粘 土 層 が 同一 層準 でない ことの傍証 になろ う。 なお、珪質鞭毛虫 は環境 と同時 に最近 の研 究 で は種 によってその生存期間 が判明 してい るも の もあ り、今後 の研究 によって は年代決定 にも使 える可能性 がある。 ただ現在 まで陸域 の大 阪 層群 か らは報告 された例 はな く、今後 の研究 が待 たれ る。 C.ダ イノ化石詳細調査 a.調 査方法 ダイノフラゲラーター (渦 鞭毛藻 Dinoflagellates)は 有機質 の殻 をもち、一般 に浅海∼ 汽水 域 に生 息 して い る。従 って、 これ らの産 出 か ら堆積環境 解析 を行 った。 ―- 70 -― ダイノ化石用試料 は図 4-3-8に 示す 4地 点で採取 した合計10試 料 を用いた。すなわち、 Loc.Dn-1 :し ょうじ幼稚園前 の崖の最下部粘土層 Loc.Dn-2 :し ょうじ幼稚園前 の崖の上部海成粘土層 Loc,Dn 3 :ト レンチ L-5Sの 粘土層 (2試 料 Loc.Dn-4 :少 路高校南方の 2枚 の海成粘土層 1)(3試 料 (細 粒部 4)(3試 料 (細 粒部 ) ) ) (そ れぞれ 1試 料ずつ) である。採取 した試料 は次の方法で処理 し、検鏡用 プレパ ラー トを作成 した。①乾燥重量で約 lgの 試料 をとり、300ccの プラスチックビーカーに入れ、蒸留水を加 えて 1時 間放置 してお く。 ② ビーカー を約45度 に温め過酸化水素水を加 え、発泡 させて有機物 に分解する。③発泡が完了 した ビーカーに塩酸数ccを 加 え、一晩放置 して炭酸塩類 を溶解する。④ ビーカーを静かに傾 け て溶液だけを捨 て (こ の操作 をデカンディングと言 う)、 そこに蒸留水を加 え 4時 間放置す る。 ⑤再 びデカンティングし、溶液の PHが 7近 くなるまで この作業を繰 り返す。⑥残澄を超音波 洗浄機にかけてか ら25μ mの メッシュでふるい、その残澄をビーカーに戻す。⑦約50度 に保ち、 フ ッ酸溶液を数cc加 え、1昼 夜以上放置 して珪酸塩 を溶解する。③反応終了後、蒸留水 を加 え て数時間放置 し、デカ ンティングを行 う。③残澄を検鏡用試料 とモ ン、スライ ドガラス上に水溶 液を広げ、カバ ーグラスをかけずに検鏡する。 =FI 法十 ∬ぶ =T 勲葺蕉婆 ︵ くミ﹁直 i Ff 上 新 出ミ J 図 4-3-8 ダイ ノシ ス ト試料採 取 地 点 図 -71- b。 調査結果 調査結果 をまとめた ものを表 4-3-10に 示す。 表 4-3-10 地点 試料 ダイノシス トの産出表 特徴的な化石 環境 Loc.Dn 1 3 クンショウ藻 2 クンショウ藻 (工 zθ 励 ゅケ) 1 クンショウ藻 Loc Dn 2 3 砂 力披 劾盗 属 2 2zθ 励 ゅケ 1 産出せず Loc.Dn 3 2 ユ zο 励 ヮゲ (ク ンシ ョウ藻) 1 互 之θ協 リケ Loc.Dn 4 2 産 出せず 1 産 出せず 淡水 汽水 (低 塩分濃度 ) 淡水 汽水 汽水 汽水 汽水 ? 今回 の調査 で は10試 料 の うち、ダイノシス トが検 出されたのは、Loc.Dn-1の 1試 料 と、Loc. Dn 2の 2試 料 お よび Loc.Dn 3の 2試 料 で あ り、 この うち Loc,Dn 3の 1試 料 で は数種類 の 影 婉披 万熔 属 のみが産 出 し、他 の 4試 料 で は rrO%勒 陶 zθ 励 リガ(Rossingnol)の wallだ けが産 出 した。これ らの産 出 はこれ らの粘上 が汽水域で堆積 した ことを示 して い る。産出量 は、 Loc.Dn 2の 2試 料 で多産 したが、後 は産 出 はまれであった。 なお、 ダイノ調査 において は、同 じ有機質の殻か らなるクンシ ョー藻 (Pediastrum)が い く つか の試料 で多産 した。 ク ンショー藻 は、緑藻類 のアオ ミドロ科 に属す る淡水棲 のプランク ト ンで ある。従 って、 この産出 は淡水域 を示す ことにな り、ダイ ノ と同様 に堆積環境 の指標 とし て用 いた。ク ンショー藻 が産 出 した試料 は表 4-3-10に 示すように、Loc,Dn-1の 3試 料 と Loc Dn 3の 1試 料 であ り、その うち 2試 料 で は、ク ンシ ョー藻 とダイノ化石 ユ zθ 励 ゅケが共産す る。 これ は、汽水域 へ淡水棲 のクンシ ョー藻 が河ナ IIの 流入 によって混 ざった もの と考 えられ る。 ―- 72 -― D.花 粉化石詳細調査 花粉化石分析用 の試料 は図 4-3-9に 示す 3地 点 で採取 した。採取試料 のそれぞれの層準 は、分析結果図 の柱状 図 に示 されてい る。 Loc.Po-1 :し ょうじ幼稚園前 の崖の粘 土 層 :最 下部 の粘 土 層 上部 の海成 粘 土層 (細 粒部 Loc.Po-2 :ト レンチ L-1-N(2試 4)よ (細 粒部 1)よ り 1試 料、 り 4試 料 料) Loc.Po 3 :少 路高校南方 の 2枚 の海成粘土層 が露出す る崖 (3試 料 ) 索ざ 驀 ==ざ 図 4-3-9 花粉化石試料採取 地点図 採取 した試料 は図 4-3-10に 示す処理方法 によリプ レパ ラー トを作成 し検鏡 した。採取 し た10試 料すべ てか ら花粉化石 は産出 した。 各試料最終地点 か ら産 出 した花粉化石 の種類 は表 4-3-11∼ 表 4-3-13に 示す通 りであ る。 また、図 4-3-11∼ 図 4-3-13に は、 それぞれの試料 か ら産 出 した花粉 の頻度 を示 し てある。これ らの うち、それ ぞれの採取地点 で卓越す る種 は Loc.Po lで は、Diploxylon,TAX‐ ODIACEAE(Cryptomeriaを 除 く),CUPRESSACEAE,Quercus,Fagusな ど、Loc.Po-2で は、Diploxylon,TAXODIACEAE,(Cryptomenaを 除 く),Alnus,QuercuS,Fagus,Loc Po 3で は、Cryptomeria,Sciadopitys,Fagus,Zelkovaな どである。 この うち特徴的な ことは、 Loc.Po-1お よび Loc.Po-21こ おいて、TAXODIACEAE(MetasequOiaで あると考 えられるもの)、 Liquidamberの 第 二 紀型 の絶滅化石植物 タクサが産出す ることである。従来、大阪層群最下部 の地層か らは、メタセコイヤ植物群 の繁栄期 のフロー ラの要素である比較的大型 のスギ科花粉 ―- 73 -― 対 象 試 料 採 取 ボー リング、露頭、坑内 よ り目的 に応 じた試 料 を採取す る 択 分析試料深度 の間隔を設定す る粘 土 層 で は一 般 に lm間 隔 基 準 量 摘 出 汚染部分 を除去 し、試料 の粒度 によ り50か ら 試 料 選 200gを 使用 泥 化 分 散 処 理 KOH溶 液等の分散剤 により試料 をホモジナイ ザーで泥化・ 分散 細 粒 物 質 除 去 5ミ クロン振動 マ イクロフ ィル ターで コロイ ド分 を分離・ 除去す る 微 化 石 濃 縮 大型時計 皿 とアスピレー ターによ り振蕩 。攪 判法 で微化石 を濃縮 沸化水素酸処理 珪酸塩鉱物質 を溶解・ 除去す る 重 比重 1.6か ら1.9の 重液中で遠心分離 し植物質 液 分 離 を濃縮す る 理 アセ トリシス処理 により脱水 とセル ロース分 を溶解・ 除去す る 水 洗 ・ 濃 縮 遠心分離機 によ り水洗 し水 溶性物質 を溶解・ 脱 水 処 除去す る 標 本 作 成 グ リセ リンゼ リーによ り包理 しプ ンパ ラー ト を作成す る 鑑 定 統 計 。 計 数 処 理 顕微鏡 でプ レパ ラー トを帯分析 し花粉化石の 種類 と数 を鑑定す る 鑑定結果 を集計 しコン ピュータに入力、 処理、 図表 を出力す る 解 析 地層の識別、区分、対比 につ いて の検討 を行 ない、年代推定、地質構造・ 堆積環境解析等 を行 なう 図 4-3-10 花粉化石 試 料処理 方法 ―- 74 - 表 4-3-H Loc.Po― Hこ おける産 出花粉化石一覧表 *が 産 出 した種 〔POと とEH TnXA LIST〕 Locし I Podocarpus Ⅲ 2 0iploxy188 = 3 Httploxylon 1 5 ntie日 2▼ T]「 axュ cun 手 き0 80HPOSITnE I Si llEx Ⅲ32 Acgr 33 nestulus 1 4 Picea 1 34 Tilia 「 6 Tst19ュ 1 7 Pseudotsugュ I B C「 yptoneri己 Po-1 S5 0と EACEnt きも ryric己 Ⅲ 9 TnxoolncEAE 1 10 Stiadopitys 1 11 8UFRESSnCEnE 1 12 Ainu5 37 Ldqgrstr8gΠ ia I き B EUPHORBIAEEAE 1 39 LiquidEEbぼ 「 10 ROSACEAE [ 15 Bgtul己 ll EIEぼ agnus 1 1l Carpintls 12 8vmplo〔 os 8orylus 45 15 I Ib Ⅲ17 1 10 CY[10bユ lanopsis 44 αuer〔 us F己 CELASTRnCEnE Typhュ 45 8HE‖ 8PCDInCEAE 46 CARYOPHYLLACEAE , 17 POLY80HACEAE 9LIS 19 Castano,sis 20 21 Castanea Juqlans 18 CURCIFERAE 4, CnPRIFOと IACEAE 1 22 Ptercca「 ya 50 腑gnyュ nthes 1 23 1 21 Ulaus 51 Sanguiso「 をビlkovュ 25 Celtis 1 26 GRnHINEn[ b包 52 HntORnenCEAE 53 [RICnCEnE 1 54 ‖vriophγ IIun Ⅲ55 UHBELLIFERnE = 27 CVP[RAC[AE Ⅲ28 n「 tettisie ―- 75 - 表 4-3-12 表 4-3-12 Loc.Po-2に お け る産 出花粉化石 一 覧表 *ん ヾ 産 出 した 種 I POと LEH TAXA LIST ] Loc.Po-2 Podocarpus 29 XSCun TE「 ユ 1 2 0iploxγ lon 1 30 88HPOSITRE 1 3 円己,l oxylon Picea 31 llex , 32 n[er I 1 4 Ⅲ 5 Abies 1 6 Tsu9己 33 nesculus 34 rili己 1 7 Pseudotsuga 35 I B Crypto日 eri a Sb Hv「 】 [ュ t 9 TAX001ncEAE 37 LEqE「 1 10 Stiュ dopi tys Ⅲ38 EUPHORBIACEnE 8UPRESSnCEnE AInus Bgtula Carpinus 8orylus 4 3, LiquidttRber 1 I l 1 l1 12 13 ll 15 40 1 41 19 8sstanopsis Castttnea 21 Jugians 1 22 Pter8Carya 手 23 Ulnus 1 21 Zelkovュ ROSnCEAE Elュ eagnus 45 46 47 48 49 50 CHEHOPODInCEAE CARYOPHYLLnCEAE P9LYG9NnCEAE CURCIFERnE CAPRIFOLIACEAE Henvanthes 51 Sangui50「 ba 52 HnL8RASnCEAE 1 53 ERICaCEAE 25 Celtis Ⅲ26 8RAMINEnE 1 27 CYP[RnCEAE 28 st「 8eni己 42 SyBPlocos 4S CELnSTRACEnE 1 44 Typha i6 8yc19balBR9psis 1 17 0uercus 1 18 Fagus 20 0LEnCEnE Artgalsia - 76 -― 1 54 1y「 i ophYll ua 55 UHBEと とIFERAE 表 4-3-i3 Loc.Po-3に お け る産 出花粉 化石 一 覧表 *が 産 出 した 種 〔POLLEH TAXA LIST〕 , 2 pus Diploxylon I S Httploxvlon I Loc. Poむ oca「 2, 1 30 7 I B I S2 3S 34 Pseudotョ u9a Cryptotleri己 37 1 38 nesculus Tiliュ Lttgerstroぼ ni a EUPHORBInCEnE 41 [Iagagnus C]「 pinus 12 3yRPlocas 45 CELASTRACEAE 41 Typha i5 8orylus 1 1も Cycloも ュ 1己 ROpsis I 17 8uercus F日 ncer き9 LiquidaIBber 40 ROSnCEA[ I 12 ninus I 13 8etuIE 1 19 COHPOSITRE 35 0LEnCEng きも ‖yricュ , TAX001ncEnE 1 10 Scittd9pitys I II CUPRESSnCEAE 1 14 T息「 ax acuIE Si llex Ⅲ l PiEほ ユ ■ s nbigS I Ь Tsllqュ 1 Po-3 15 91Jg = 4も 19 Castanopsis 20 CastaneE 21 Juglans CHE‖ OFODinCEn〔 CARYOPHYLLnCEnE I 弔 7 POL平 88‖ nCEAE Pte「 oca「 yB 48 CURCIFERn[ 49 CnPRIFOLInCEnE 50 Hgnyanthes 1 23 Ulaus 51 1 24 Zg1lov己 52 HntORnSACEnE 53 ERICnCEAE 54 Myr_oPhylluB 55 UHBEと とIFERAE 22 25 1 2も 1 27 28 Cgitis GRA‖ 1‖ EnE CYPERACEnE n「 tgnisia ―- 77 -― Sangui50「 ba ﹄ L F I I I I ︲ ︲ ︲ ミ∞ ︱︱ I I I I I I I I ト ー 十 く B.5χ 図 4-3-H コ 1ロ ア ﹄告静 中 ざ ざ げ お け る花粉 ダイ アグ ラム ,︱︱︱︱︱︲︱︱︱︱︱︱︱ ー コ Loc.Po-1に Y帯ヾゞ干ゞ゛平↑ヽ'岱Sゞ蛉 コ コ コー ざ ︱︱ ﹃Φ II 1日 χ げ 中 s ざ 図 4-3-12 十 く B.5χ Loc.PO-2に おける花粉 ダイアグラム げ↑゛W,7゛ ηiゃ i◆ ドゞF ① コ 「│ ト -10Z +(0.5X 図 4-3-13 Loc.Po-3に お け る花粉 ダイ ア グ ラム ―-80 -― (Sequoiaあ るい は Cunninghamiaと 考 えられ る)や PseudOlalix,Keteleeriaな どの花粉化石 の出現 が知 られている。 しか し、 これ らの花粉化石 は Loc Po lお よび Loc.P02か らは産出 し なかった。また、Loc Po l,Loc.Po-2に は海成層 が あ り、大阪層群 最下部 には海成層 は放在 し ない とされている。以上 の ことか ら保存対象崖 お よびその周辺 に分布す る海成粘土層 は、 いわ ゆるメタセ コイヤ植物群 の消滅 期 に相 当す る時代 の層準 の もの と考 え られ る。また、Loc.Po l の 2枚 の火山灰層 を荻む海成粘土層 か らは、 TAXODIACEAEと Cryptomeriaが 同時 に産 出し、 CUPRESSACEAEが 卓越 す る点 で、堺市若松台の第 2海 成粘土層 (Ma 2層 )、 泉州沖関西新 空港予定地 の海底地盤 の P14花 粉帯 (Ma 2層 推定層)に 対比 され る。 4-4 古地磁気測定 しょうじ幼稚園前の崖 に露 出す る大阪層群 の堆積物 について古地磁気学的検討 を行 った。 そ の結果 を以 下 に報告す る。 4-4-1 試料作成 図 4-1-1に 示 した 4つ の層準 について各 々 2∼ 3個 の定方位試料 (直 径 10∼ 15cm程 度 ) を磁気 コンパ スを用 いて採取 した。それ を実験室 に持 ち帰 り、カ ッターで成型 した後 一辺2.4cm のプラスチ ック製 チ ューブ に封入 し、測定用試料片 を作成 した。上位 よ り層準 1は 淡灰色粘上、 層準 2は 白色凝灰岩、層準 3は 青灰色粘土、層準 4は 淡灰色粘土 よ りなる。試料片作成 に際 し、 風化 による二 次的な残留磁化 の影響 を最小限 にす るため、 クラックに沿 って褐鉄鉱 な どの しみ 込 みが観察 され る部分 は除外 した。 4-4-2 残留磁化測定 全 ての測定用試料片 について、京都大学 の超電導磁力計 を用 いて 自然残留磁化 の測定 を行 っ た。図 4-4-1は その結果 を層準 ごとに等面積投影図上 に示 した ものである。なお、今回の 試料 を採取 した崖で は、地層面がほぼ垂直 に傾斜 して い る。 そ こで、地層面 と水平面 との交線 を軸 とす る回転 によって古地磁気方位 の補 正 を行 った。本報告 に付 した等面積投影図 は、全 て そのような傾動補正 を施 した後 の古地磁気方位 をプ ロ ッ トした ものである。 4-4-3 消磁実験 各層準 か ら平均的な磁化方位、強度 を持 つ試料片 2個 を選 び出 し、各 々段階熱消磁 と段階交 流消磁 によって磁化 の安定性 を検討 した。熱消磁実験 は非誘導 に巻 い た電 気炉 を高透磁率合金 のシール ドに入れて10nT以 下 の磁場 の もとで行 い、消磁実験中に新 たな磁化 を獲得 しない よう -81- P l∼ 2 NRM P3‐ 5 NRM 。 0 。 。 + 。 0 DECL ⋮ -79.7 ー ー 2 嗜 ーー INCL DECL …10.9 ´12.9 ―S8 3 ‐64.4 -55.2 -57.0 -52.1 -54.ア 3.5 ‐2.4 -。 4 7.3 ‐1.5 図 4-4-! 自然残 留磁 化 方位 の 等面積 投 影 図 ―-82 -― 層準 4 INCL ‐35,3 26.7 ‐16.ア ー39.3 22.9 -37.4 -36.2 ⋮ P P ⋮ 6 7 コ84.7 ⋮ ⋮ P P -15.6 …62.5 ‐85.5 ‐86.6 ‐95.9 ‐82.3 INCL -172 6 -160.6 ‐175.6 -161.2 -161.5 ‐177.4 P8V9 NRM -86.5 -86.6 4 5 DECL i セ r P6″ 7 NRM DECL P P P -33.4 ´75.3 -33.4 -61 3 -86.4 -32 ア -6 3 -14.0 -11.0 -3.3 -11.5 12_6 -8 6 -12 0 3 ⋮ P P -87 8 INCL -41.3 -39.3 ‐30.9 (● 23.1 29 2 18.1 19.2 22.0 18.ア =下 半球 , ○ =上 半球 ) 留意 した。交流消磁実験 について も、高透磁率 シール ドの中で試料片の入 ったタンブラーを三 軸 回転 させなが ら行 う ことによって、非履歴性残留磁化 (ARM)な どの付加 を防 いだ。 一般 に、段階的 に熱 (交 流 )消 磁実験 を行 う ことによって試料片 の磁化強度 は次第 に減少す る。 これによ り低 いブロ ッキ ング温 度 (保 磁力 )を 持 つ粒子 によって担われて い る不安定 な磁 化成分 が消去 されてい くためであろう。今回測定 した試料 の うち層準 1、 3、 4に ついて は段 階消磁 によって磁化方位が大 き く変化す ることがわかった。傾動補正 を行 う以前 の状態 で はそ れ らの変化 は全て磁化方位が現在 の地 球磁場方向か ら遠 ざかって行 く傾 向 を示 して い る。すな わち この 3層 準 について は、地層 の傾動後 に地球磁場方向に獲得 した不安 定成分 が、段階消磁 によって次第 に除去 されている と考 えることがで きる。層準 2に ついて は段階消磁 によってほ とん ど磁 化方位 が変化 せ ず、 二 次的な磁化 の影響 をほ とん ど被 っていない ことが わかった。以 下 に段階消磁実験 の結果 を層準 ごとに示 す (図 層準 1:段 階交流消磁 において は2500eま 4-4-2、 図 4-4-3)。 で磁 化強度 が単調 に減少 し、 二 次磁化成分 が消去 さ れ つつ あるが、 3000e以 上 の消磁段階で は磁化方位、強度 ともに不安定 となる。段階 熱消磁 において も同様 の変化 が見 られ るが、高温 (300° C以 上 )で の消磁後 は不安定 に なる。 これ は、熱処理 によ り試料 中 にあ らたに生 成 した磁 性鉱物 (磁 鉄鉱 な ど)が 実 験室内 の磁場 によって獲得 した磁 化 の影 響 と考 えられ る。 層準 2:段 階交流消磁 お よび段 階熱消磁 によって非常 に安定 な磁化成分が見 い だされた。 層準 3:こ の試料 の場合、段階熱消磁が よ り効果的 で ある。500℃ 以上で は非常 に大 きな不安 定 成分 が見 られ るものの、400℃ まで磁化 強度 は単調 に減 少 し、磁化方位 は等面積投影図 上で大円を描 い て変化す る。 これ は、二 次磁化成分が選択的 に消去 されつつあること を意味 している。 層準 4:段 階交流消磁 によって200∼ 5000eの 区間でほぼ安定な方位 をもつ磁化成分 がみ とめら れる。 4-4-4結 層準 1、 2、 果 3に つい て は段階消磁実験 によ り、初生磁化 の伏角 が す べ て負 の値 を示 し、現 在 の地球磁場 と反平行 に近 い方位 を持 つ ことが わかった。 したが って、 これ らの層準 は逆帯磁 で あると考 えられ る。 層準 4に ついて は、安 定 な磁 化成分 は40度 前後 の正 の伏角 を示 し現在 の 地球磁場 とほぼ平行 である。 したがって、正帯磁 と考 えられ る。 ―- 83 - PAFD (TIヒ T CORRECT) Pl P5 PAFD (TILT CORRECT) P8 PAFD (TILT CORRECT) DECL -80 9 -8' 7 -96.8 -101 4 ‐104 ア -119 4 -118 3 -12S 5 -103 6 INCL -12 S -17 0 -24 , ‐28., ‐31 4 ‐35 ' -31 9 ‐35 8 ‐41 5 ‐35 5 -101.0 ‐113 1 ‐36.3 ‐12 8 -131 6 PAFD (TILT CORRECT) P6 N 図 4-4-2 LEVEL O INTENSITY 2.5E-96 1.6E-06 1 4E-06 2'.2 ‐14 8 -10 3 -1.5 -1_3 -2 1 28 5 30.5 30_8 31 S 38.5 400 11,0 58 1 600 -43 0 ,9 7 50 1 1〔 -06 8 9〔 ‐ 07 5 0E‐ 07 4 1E‐ 07 ,s loo 150 200 250 9 7E-00 Soo 6 2t-07 300 3 9E-0' 1.6E-0' 1.2C-0' OECL INCt -36 3 2' S ‐ 23.8 2S -19 ' 2 6 2 5 28 0 39 S 36_0 6 Y6 6 6 S 6 6 6 6 6 T000000000” 0げ DECt -86.0 -82 2 -81 4 ‐ 84 6 ‐ 98 1 -101 5 -104.6 …134_2 -117 2 -90.2 -145 1 ‐ 3' 4 段 階 交流 消磁 実験 に よ る磁 化 方位 、 強度 変化 (消 磁 段 階 の単 位 =Oe) 一- 84 - PTHD (TILT CORRECT) Pl DECL ‐S3 -91 -112 -141 102 -169 114 6 4 INCL -5 2 ‐23 ‐34 0 ア 2 4 -42 1 ‐50_2 9 4 -27 4 5 -46.4 112 7 82 3 P5 PTHD (TILT CORRECT) DECL INCL INTENSITY 1 0 -178 1 ‐ 53 9 1 2E-05 -1'3 7 -69.9 1 lE‐ 05 -171 6 -59 9 1,lE-05 1'7.S -52 8 9 0E-06 INTENSITY 2_6E-06 1 6〔 ‐06 1.lE-06 8 4E‐ 07 5 1E‐ 0' ア 8E-07 :I子 ;:, I:ど :: ::オ ::::o5 -163 9 3 4E-07 -191 0 1 'E‐ 07 -41 2 25 , 3 2E-06 1 2E― OS 0 P6 PTHD (TILT CORRECT) DECL -81 4 -86.8 ‐ 88_ア -100 0 -128 1 ‐168.8 -112 ' -44.8 INCL -5 2 INTENSITV -19 9 ‐28.9 -26.3 -50 1 -49 1 21 4 S 3 4-4-3 PTHD (TILT CORRECT) DECし -31 7 -25 2 ‐17,2 2 0E-06 1 2E-06 8.2C-07 6.8E-0' 3 3E-07 1.8E-9' 8.OE-07 4 2E-06 -13.3 2 1 22.4 62.' SS.4 O 図 P8 S00 INCt INTENSITY 30.7 5.4E-06 28.2 3.9〔 -06 2',9 3 1E-06 33 6 34.2 46.2 57.8 20.1 2 5ヒ ー06 9 0E‐ o7 5.2ビ ー07 7 3E-0ア 4.8〔 -07 0 段 階 熱 消磁 実験 に よる磁 化 方位 、 強度 変化 (消 磁 段 階 の 単位 =Oe) ―-85 -― 4-5 砂粒組成 調査 4-5-1 方 法 砂 お よび砂礫層の試料 の一部 を標準舘で、 φ スケールで節別 し、粒度分布の概 略 を調 べ た。 次 に中粒砂 (1∼ φ の粒子 ;250-500μ の粒子 )を 少量 とり、樹脂で固めた。今 回 は Pレ ジンを 用 い た。 固化 した試料 を岩石顕微 鏡用薄片 にして偏光顕微鏡で観察 した。石英、長石、岩片の 総量 が200個 をこえる程度観察す る。石英、長石、岩 片 の総和 を100と して百分率 を求 め、雲母 類 や重鉱物 はその総和 に対す る比 として計算 した。 試料 はしょうじ幼稚園前 の崖 よ り 6試 料 を採取 した (図 4-5-2結 4-1-1)。 果 粒度積算 曲線 が 図 4-5-1に 、各粒度別 の重量 百分率 の変化 が 図 4-5-2に 、中粒砂 の 石英、長石、岩 片 を三成分 とす る三 角ダイアグラムが 図 4-5-3に 示 され る。 粒度分布 で は、 Sl、 S3、 S6は 中粒砂 に高 い ピークが認 められ、淘汰が よい。特 に S3 は、 シル トサイズ以下や極粗砂が少 な く、特 に淘汰 が よい特徴 がある。 S2は 、 グラニ ュール や小礫 を含み、中粒砂 にピークが認 め られ るやや不淘汰 な試料である。 S4と S5は 非常 に粒 度分布 の特徴 が似 てお り、中粒砂 と粗砂 で約 70%を しめる。 組成 で は、石英 が約 50∼ 60%を 占め、長石が約 10%程 度、岩片が約 30∼ 40%含 まれ る。 6試 料 で大 きな違 い はない。 S2で やや石 英 が多 く、 S5で 長石 が少ない特徴 が認 め られ る。岩片 の種類 は、チ ャー ト、砂岩、頁岩か らな り、花闘岩起源 の岩片 は少ない。 この砂 の供給源 は古 生 層地域 を主 とす ると考 えられ るが、直接古生層地域 か ら供給 されれば もっ と岩片 の量が増加 す る と考 えられ、今回分析 の 6試 料 の石 英 の量 の多量 さは、神戸層群 の礫層 の風化 な どによ り、 石英 の量が増加 した と考 えられ、古生層地域か らの直接供給 の砂 でな く、神戸層群 に由来す る 砂 が 多 く含 まれていると考 えれ られ る。 ―- 86 - 9 9 8 7 6 5 4 3 2 1 。 , ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ ∞ 閾 Ю 5 重量 百分率 % 粒度積算曲線 図 4-5-1 粒 径 (mm) 1og2 ―-87 -― 2 1 0 ―1 L五 百 分率 % 50 40 30 20 10 0 こ2 20 20 iO O 50 40 30 -3-2-1 0 1 2 3 4 S4 S5 60 40 30 30 20 20 10 -5 -2-1 0 1 2 3 4 図 4-5-3 4-5-2 10 0 S6 60 50 40 30 20 50 50 40 図 -5-2-t O 1 2 5 4 位 径 tmmⅢ 60 O 60 iO O -5-2-10 1 234 1。 60 50 40 30 10 -3 -2-1 0 1 2 3 4 0 -3-2-i O 1 2 3 4 各粒 度別 重量百 分 率 の 変化 図 中粒砂 に おけ る石 英 、 長石 、岩片 の三 角 ダイ ア グ ラム (Q:石 英 、 F:長 石 、 R:岩 片 一-88 -― ) 5。 地 質 調 査 と分 析 調 査 の ま とめ と考 察 (し ょ う じ幼 稚 園 前 の 崖 を 中 心 と した 自然 史 :年 代・ 環 境・ 構 造 運 動 ) 5-1.調 査の まとめ 今回調査 の主対象 となった しょうじ幼稚園前の崖 (地 点 9)と トレンチの地層の堆積環境 や 年代 を中心 として調査結果 をまとめる。 地質調査 の結果 か ら幼稚 園前 の崖 と トレンチを含 めた地域 で は、幼稚 園前の崖の最下位 の細 粒部 1と トレンチの細粒部 Bが 対比 されたが、珪藻分析 の結果 か らもこの対比 は裏づ けられた。 この ことか ら本地域 で は、粗粒部 7回 、細粒部が 6回 くりか えす ことになる。下位 より細粒部 の堆積環境 についてのべ る。 トレンチで認 められ る細粒部 Aは 細 か くわれ る暗青灰色 の粘上 を 主体 とし、海成環境 を示す珪藻が多産 し、細粒部 Aの ほ とん どは海域 (内 湾域 )の 堆積物 であ る。 トレンチの細粒 部 Bは 幼稚園前の崖 の細粒部 1に 対比 で きるが、下部 の暗青灰色粘土 はほ とん ど海成環境 を示す珪藻が産 し、上部 のシル ト層 で は、汽水環境や淡水環境 を示す珪藻が非 常 に多量 に産 す る特徴 が見 られ、徐 々 に海域 か ら淡水域 に移 りかわ る傾 向が見 られ る。 細粒部 2と 3は 、 ほ とん ど淡水環境 を示す珪藻 を産 す る。 細粒部 4は 、火 山灰 をはさむ暗青灰色粘上 を主体 にし、 この部分 は産 出量 が少ないが、海成 種 が産 す る。上部 のシル ト部 は多量 の淡水成珪藻が産 し、細粒部 4も 海域 か ら淡水域 へ の変化 がみ とめ られ る。細粒部 5は 多量の淡水成珪藻が産す る。 このよ うにしょうじ幼稚園前 の崖 と トレンチを含 む地域 で は 3回 の海進 が認 め られ る。 粗粒部 は、泥塊 を含 む部分 が 多 く、下位 の地 層 をけづ りこんで堆積 した様子 がみ られ、 また 斜層理 が発達す ることか らかな りの水流の影響 のある河川環境下 の堆積物 と推定 される。 年代や千里丘陵東部 との対比 に関す る点 では、 しょうじ幼稚 園崖 の細粒部 4中 の上位火山灰 (Tl)は 吹田市 山田の第 2海 成粘土層 (Ma2)中 の 山田火 山灰 (T3)に 火山灰分析結果 か ら対 比 され、春 日丘穂積台の第 5海 成粘土層 (Ma5)中 の八丁池 火 山灰 (T4お よび T5)と 明瞭 に区 別で きることか らしょうじ幼稚園前の崖の細粒部 4の 海成粘土層 は Ma5で はな くMa2に 対比 さ れ る可能性 が 高 い。 また、 しょうじ幼稚園前 の崖 の細粒部 4中 の上位火山灰 (Tl)や 下位火 山灰 (T2)と 粘 土 層 が逆帯磁 を示す ことか らしょうじ幼稚園前の崖 の地 層 は松 山逆帯磁極期 に属す ると考 えられ、 この結果 も火 山灰 による対比結果 を支持 している。 花粉分析結果 で は、 トレンチ と崖 の試料 は、 メタセ コイア植物群消滅期 を示 し、 また幼稚 園 前 の崖の細粒部 4の 海成粘土層の試料 は、堺や泉州沖海底地盤 Ma 2層 の花粉組成 との類似性 が高 く、対比結果 を支持 している。 以上 の ことか らしょうじ幼稚園前の崖 の 2層 の火 山灰 と海成層 を含む細粒部 4は 、従来 いわ ―- 89 -― れたような千里丘陵東部 の第 5海 成粘土層 に対比 され るので はな く、第 2海 成粘 土 層 に対比 さ れ る ことが 明 らか にな り、島熊山西方の仏念寺山断層 に沿 う部分 の大 阪層群 の中 に重 要な基準 層 を作 ることがで きた。 5-2。 しょうじ幼稚園前 の農 を中心 と した自然史の復元 :年 代・ 環境・ 構造運動 5-1で のべ たようにあ きらかになった調査結果 を用 いて しょうじ幼稚園前 の崖 の地層が堆 積 し、構造運動 を被 る過 程 をまとめてみる。 この崖でみ られ る層厚約 31mの 地層が堆積 した年 代 は、100万 年前 か ら90万 年前 ころである。この年代 は火山灰分析結果、古地磁気測定結果、花 粉分析結果 に基づいて、細粒部 4の 海成粘土層が第 2海 成粘土層 に対比 で きることか ら推定 で きる。 したがって この崖 にみ られ る最下部 の地 層 (粗 粒部 1)の 堆積 は約 100万 年前頃 である。 この ころの この付近 は平野 の一部 であ り、 ときには河川環境下 におかれ、粗粒 な砂 な どが はこ ばれ、堆積 した。 この後堆積 した細粒部 1の 下部 の粘土層 か らは内湾性 の珪藻化 石 のみが産出 し、 この地域 に海 が進入 し、内湾 のような環境 になった。 この平野環境下か ら内湾の環境 へ の 変化 はその境界 も明瞭であ り、 また淡水環 境 の粘土や シル トを伴わない ことか ら、かな り急速 な ものであった と考 えられ る。細粒部 1の 上部 は汽水 環境や淡水環境 を示す珪藻が非常 に多産 す ることか ら、徐 々 に海域 か ら淡水域 にこの地点が変化 して い った。 この粘上 の堆積 の時期 は 古地磁気測定 の結果、正 帯磁 を示 してお り、ハ ラ ミロ・ エベ ン ト (約 90万 年 か ら97万 年前 )の ころで あろう。 この後堆積 した粗粒部 2は 河川環境 を示 し、特 に泥塊 を含む粗砂 な どか ら以 前 堆積 した泥層や上流側 の泥 層 をけずって この地点 まで運 んで きた ことが わかる。 また、 この砂 層 の砂組成 か らこの砂 を供給 した地域 は直接北側 の古生層地域 か らもたらされた ものではな く、 神戸層群 の砂礫層 か らの再堆積 が推定 され るので、現在 の島熊山地域 が露出 して い た可能性 も ある。 この あ と、 この付近 は静水域 となった ことが、淡水瑳藻 な どか ら推測 で きる。 この淡水 性水域 の時代 を経て、 また河川環境下 の時代 (粗粒部 3の 頃)と なる。次 に淡水性水域 の時代 (細 粒部 3の 頃)河 川環境 の時代 (粗 粒部 4の 頃)と 続 いて い った。細粒部 4の 下部 は非常 に 細粒 の海 成粘 土か らな り、 この地域 に再 び海が進入 し、内湾 の環境 になった。 この海 には 2回 の火 山灰 の降灰があった。 このの ち海退 に ともない、汽水 か ら淡水 性水域 へ と環境 が変化 して い き、 いったん粗粒 な砂 (粗粒部 部 5)が 供給 され る環境 になるが、す ぐに静水域 にな り (細 粒 5)淡 水 の珪藻が 多量 に繁殖 した。 この後、 この静水域 はな くな り、 この地域 は河川環境下 とな り、粗粒 な砂礫 が堆積 した り、水 の営力 が激 しい場合 (例 えば洪水 な ど)に は多量 の泥塊 や大 きな礫 も運 ばれて きた (粗 粒部 6の 頃)。 この崖で はこの ように 2回 の海進 をはさんだ堆積環境 の変化 をみ ることがで きる。 このよ う な堆積後、 ほぼ水平であった と考 えられ る地 層 が現在 み られ るような垂 直 になるような地殻変 ―- 90 -― 動 を こうむった。 この運 動 は相対的 に東方の島熊 山付近 が 隆起 し、西方 の千里川付近が沈 降す る運動 で ある。 この結果、 し ょうじ幼稚園前の摩付近 で垂 直 に近 く地 層 が変形 させ ら│れ た。 こ の変形の結果 は仏 念寺 山断層 とよばれ る上 町台地西緑 まで南北 にのびる構造線 として 表現 され る。 ―-91-一 し ょうじ幼稚 園東側崖 を中心 とした 地質調査 報 告書 1989盗 F3月 発行 豊 中 市 教 育 委 員 会 豊中市中桜塚 3丁 目 1番 1号 編集 社 会 教 育 課 文 化 係 印刷 や ま か つ 株 式 会 社 ―- 92 -―
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