平成28年度予算の概要 私学を取り巻く環境が厳しさを増している中においても、本学の基本理念の実 践、基本構想の具現化のために、学生生徒、時代のニーズに応える特色ある教育 活 動 及 び 質 の 高 い 研 究 活 動 、社 会 が 求 め る 最 先 端 の 医 療 活 動 を 推 進 す る と と も に 、 財政基盤の確立に向けて取り組んでいます。 このような方針に基づき、各部門の事業計画については、本学の経営戦略上、 真に必要不可欠な事業に限定し、全体の財政収支も勘案した上で、予算措置を行 いました。 本 年 度 の 予 算 編 成 方 針 に つ い て は 、従 来 か ら の 経 営 指 針 で あ る 、 「基本金組入前 当年度収支差額5%確保」が財政基盤確立に必要な数値目標であることに変わり はないものの、直近の予算編成状況、決算状況を直視し、収入に見合った支出予 算の編成を目標としました。 以下、理事会・評議員会の議を経て承認されました平成28年度当初予算の事 業計画予算及び事業活動収支予算の状況について、概要をご報告します。 [事業計画] 教 育 、研 究 、診 療 の 環 境 整 備 に 関 す る こ と に お い て は 、(1 )教 育 活 動 を 高 め る た めの環境整備として①御井学舎校舎新築工事、②御井学舎教室マルチメディア設 備 更 新 、 ③ 附 設 高 中 校 の 図 書 シ ス テ ム 更 新 事 業 他 全 9 事 業 。 ( 2 )研 究 活 動 充 実 の ための環境整備として、①研究棟・動物実験センター(仮称)建築工事、②私立 大 学 研 究 ブ ラ ン デ ィ ン グ 事 業 。 (3 )診 療 活 動 充 実 の た め の 環 境 整 備 と し て 、 ① 附 属 棟 ・ 放 射 線 治 療 セ ン タ ー( 仮 称 ) 【 更 衣 室 棟 含 む 】建 築 事 業 、② 病 院 ロ ボ ッ ト 手 術 支 援 シ ス テ ム ( da Vinci ) 導 入 他 全 6 事 業 。 (4 ) 省 エ ネ 対 策 及 び 施 設 設 備 の 適正な維持管理に係る改修事業として、施設設備等の維持管理と、全学的な省エ ネ対策事業を計上し、事業計画に係る予算総額は43億2000万円となりまし た。 [事業活動収支予算の状況] 事業活動収入計の540億8200万円から、事業活動支出計の550億46 00万円を差引きました基本金組入前当年度収支差額は、マイナス9億6400 万 円( 事 業 活 動 収 入 に 占 め る 比 率 は マ イ ナ ス 1 .8 % )と な り 、2 7 年 度 補 正 予 算 比で1億200万円の減となります。 内訳として、経常収支差額はマイナス14億8400万円となり、27年度補 正 予 算 比 で マ イ ナ ス 3 億 8 7 0 0 万 円 、 3 5 .3 % 減 少 し て い ま す 。 主 な 増 減 は 、 教育活動収支において、医療収入では両病院とも増を見込んでいますが、経常費 等補助金で減、付随事業収入では、医学科の国等のプロジェクト終了等による受 託事業収入の減を見込んでいます。雑収入は退職金財団交付金収入等の減を見込 んでいます。人件費は給与、退職給与引当金繰入で増を見込んでいます。医療経 費を除く教育研究経費では、ここ数年の教育、研究、診療環境の整備により減価 償却費で増、消耗品費は予算圧縮により全体で減となっていますが、御井学舎、 大学病院、医療センターの委託料で増、御井本館関係の資産処分費で増を見込ん でいます。医療経費は、両病院の消耗品費で減、薬物費では増、医療材料費は医 療センターでは減ですが病院では増を見込んでいます。管理経費については、予 算編成方針に基づき、支出抑制に取り組むことで減を見込んでいます。 特別収支差額は5億7000万円となり、その他の特別収入における施設設備 に関連する寄付金、補助金の増を見込んでおり、27年度補正予算比で2億85 00万円の増となります。 また、基本金組入額は19億9700万円を予定しています。 以上の予算編成結果に基づき、今後の収入確保及び経費の節減をもって、収支 のマイナス幅解消に努めていく所存です。 このように、今年度も予算としては厳しいものとなりましたが、平成28年度 におきましても、さらなる発展と教育・研究・医療の充実に全学を挙げて邁進す る所存でありますので、教職員・同窓会・父母の会等の皆様の一層のご理解と物 心両面でのご協力を切にお願い申し上げます
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