長岡京市庁舎等再整備基本構想策定業務仕様書(案)

長岡京市庁舎等再整備基本構想策定業務仕様書(案)
1.はじめに
現長岡京市本庁舎(以下、「現庁舎」)は昭和 36 年に現在の位置に建設され、その後二度
の増築を経て、現在に至っている。築後 50 年以上が経過し、建物の老朽化に加え、耐震性能
の不足、執務スペース等の狭隘化、庁舎の分散化等の課題が顕在していることから、過年度
検討において抜本的な課題解決に向けては建替が望ましいという方向性が示されている。
一方、現庁舎が立地する長岡京市中心市街地では、その活性化が都市政策上の大きな課題
かいでん
になっているが、昭和 32 年に都市計画決定された開田土地区画整理事業については、まだ具
体的な施策に着手できていない。まずは、阪急長岡天神駅周辺整備の具体化に向け検討を始
めたところである。
こうたり
このような中、現庁舎南側に立地していた開田保育所が神足小学校との複合化により移転
し、中心市街地に向けた貴重な用地として、また現庁舎敷地だけでは実現できない市庁舎の
機能強化に向けた活用が可能な状況になった。
このような背景のもと、現庁舎用地、現京都信用金庫長岡支店用地及び京都信用金庫長岡
支店の移転予定用地を除く開田保育所跡地等を対象として、新長岡京市庁舎(以下、「新庁
舎」)及び中心市街地活性化に寄与する施設等(以下、「中心市街地施設」)を有効的に活
用及び整備するために、まずは基本構想の策定が必要となった。
2.業務目的
本業務は、現庁舎用地及び現京都信用金庫用地(以下、2用地を合わせて「北敷地」(約
6,600 ㎡))、京都信用金庫長岡支店の移転予定用地を除く開田保育所跡地及び分庁舎3(以
下、2用地を合わせて「南敷地」(約 3,100 ㎡))を対象用地とする。
新庁舎については、庁内での協議を踏まえ、広く市民の意見を把握しながら、新庁舎の機
能、役割、規模、事業手法及び財源に関する考え方について調査・検討する。
中心市街地施設の整備については、阪急長岡天神駅周辺を含めた市街地活性化の起爆剤と
なるべく、新庁舎と一体感があり、市街地の中心地にふさわしい施設であることを条件に、
商業施設や宿泊施設等の集客施設の市場調査を行った上で、事業手法の可能性調査を行う。
これら調査・検討した結果を整理し、基本構想を策定することを目的とする。
3.業務内容
以下は概要を示したものであり、業務を適正かつ円滑に実施するために、本市担当職員と
密接な連絡を取り、業務の方針・条件等の疑義を質すものとする。また、その都度受託者が
議事録等により記録し、双方がこれらを確認することとする。
3.1
現況把握
1
(1)
現庁舎及び分庁舎の概要、課題の整理
・現庁舎及び分庁舎 1~3 の概要
・執務環境の現状と課題の整理
・市民サービスに関する現状と課題の整理
・防災拠点としての機能に関する現状と課題の整理
(2)
対象用地(北敷地及び南敷地)
・用地範囲及び権利関係
・現在の立地建物の概要
・周辺道路等の状況
・インフラの状況
・法的条件等
3.2
新庁舎等基本構想(案)の策定
(1)
必要機能及び規模の検討
新庁舎及び中心市街地施設について、新庁舎建設に係る一時的な庁舎(仮設庁舎)等
の必要性の有無を含め、必要機能及び規模の検討を行う。なお、京都信用金庫長岡支店
の再整備は用地の等価交換を原則とし、同信用金庫による施設再整備を基本とするため、
必要機能及び規模の検討は実施しない。
①
新庁舎の機能、規模
②
中心市街地施設の機能、規模
後述の「マーケティング調査」等により決定されるものであるが、ここでは先行し
て配置計画等を検討するために、商業施設や宿泊施設等の機能、規模を仮設定する。
(2)
整備方針(基本性能)の検討
3.1 の現況把握、必要機能及び規模の検討を踏まえ、新庁舎及び中心市街地施設の整備
方針を検討する。
・新庁舎等整備の基本理念
・新庁舎等整備の基本方針
・新庁舎等整備に求められる機能、空間等
(3)
市民等の意向把握に向けた整備イメージ検討
新庁舎及び中心市街地施設の複数案の整備イメージを作成し、市民等の意向把握を行
うこととする。
3.3
①
ゾーニング
②
配置計画
③
整備イメージの作成
事業手法等の検討
(1)
近年の庁舎等整備におけるPPP/PFI手法等による民間活力導入の事例調査
(2)
中心市街地施設のマーケティング調査
2
(3)
事業スキームの検討
(4)
民間事業者の参入意向調査
(5)
事業手法の検討
上記の検討を踏まえた複数の事業手法案を比較できるよう、事業費の算出と事業スケ
ジュールを整理する。また各案の実現に向けた課題等の検討を行う。
3.4
運営・支援
(1)
各種会議等及び市民に係る運営・支援の実施
新庁舎等基本構想(案)の作成時及び作成後に庁内会議、市民の声を聞く機会を設け
る必要がある。ついては、これらの運営及び支援を実施する。
①
会議の資料、進行案、想定質疑応答等の作成
②
会議の参加
③
会議後の議事録作成及び意見の整理
④
市民の声を聞く機会の手法の検討
⑤
④での意見集約及び公表資料の作成
(2)
議会対応
①
3.5
議会説明用資料の作成
今後の進め方と課題の整理及び新庁舎等基本構想の作成
3.1~3.4 を踏まえて、今後の基本計画・基本設計等の進め方と課題の整理を行い、新庁
舎等基本構想を完成させる。
なお、検討対象地は都市計画法によって近隣商業地域、第 2 種住居地域・第 2 種高度地
区に指定されており、事業性向上や新庁舎に求められる機能・空間整備に向けてこれら規
制の緩和が望まれる場合には、都市計画面での対応方針を合わせて検討する。
4.契約期間
契約締結の翌日から平成 29 年 3 月 31 日まで
5.成果品
次に掲げる成果品を提出する。
(1)
(2)
「基本構想(案)(本編・資料編)」及び「基本構想(案)(概要版)」
①
A4縦型左綴じ製本したものをカラー刷りで各 50 部
②
提出期限:平成 28 年 12 月予定
「基本構想(本編・資料編)」及び「基本構想(概要版)」
①
A4縦型左綴じ製本したものをカラー刷りで各 100 部
②
提出期限:平成 29 年 3 月予定
3
(3)
前各号の電子データ
①
CD-RまたはDVD-Rにて提出する。
②
提出期限は前各号に準じる。
③
市のホームページ等にて公表するため、一般的に閲覧可能なPDF形式のファイ
ルに変換したものとする。
④
製本化した成果物の元となったデータファイルも合わせて提出する。
・文書、表、グラフ・・・Microsoft Office 2010 ソフトの形式
・写真・・・JPEG 形式
・図面・・・DXF 及び JWW 形式
・その他・・・委託者が求める方式
6.成果品に係る著作権等
(1)
受託者は、本業務に係る成果品、資料等の所有権及び著作権は全て成果品の引き渡し
時に委託者に譲渡するものとする。
(2)
受託者は、委託者の承諾を得ることなく成果品等の内容を公表してはならない。
(3)
受託者は、著作権法第20条第1項に規定する権利を行使してはならない。
(4)
受託者は、委託者に引き渡した成果品の全てについて第三者の有する著作権等を侵害
するものではないことを保証するとともに、第三者の有する著作権等を侵害した場合は、
その損害を補償し、必要な措置を講じなければならない。
(5)
受託者は、第三者の有する特許権、実用新案権、意匠権、商標権等の知的財産を使用
するときは、その使用に関する責任を負わなければならない。
以上
4
参考平面図(状況により変更する可能性がある)
①
②
④
③
【北敷地(約 6,600 ㎡)
】
①赤線内・・・現庁舎の有効用地
②橙線内・・・現存する京都信用金庫長岡支店の有効用地
【南敷地(約 3,100 ㎡)
】
③青線内・・・開田保育所跡地と分庁舎3から④を引いた用地
【参考】
④緑線内・・・京都信用金庫長岡支店の移転予定用地