社会環境コース - 北海学園大学工学部

2017
社会環境工学科
社会環境コース・環境情報コース
Department of Civil and Environmental Engineering
北海学園大学 工学部
Faculty of Engineering
社会の持続的発展に貢献する
人と自然に優しいインフラ整備とまちづくり
これからのまちづくりは、
自然との共生を図り、高齢者に優しく、
将来に負の遺産を残さない、
「社会の持続的発展」を考えたまちづくりが必要です。
社会環境工学科では、現在から未来に向けて、
人口減少や高齢化、あるいは高度な情報社会に
対応できる国土の構築を目指しています。
現在から未来を指向した時代の変化と要請を踏まえ、
本学科では従来からの社会基盤施設の整備や
維持管理に関する教育を継承しつつ、未来に向けた
新技術と知識に幅広く対応できる能力を身に付けるため、
社会環境
工学科
維持管理
平成19年度から「社会環境コース」と
人文社会
「環境情報コース」の 2 コース制を展開し、
社会環境
コース
環境科学
時代の変化に対応できる教育内容の一層の充実を図っています。
社会環境工学科は、このような社会の要請に対応しながら、
防災
防災科学
公的機関、様々な産業、そして市民相互の
技術者倫理
情報交流と連携促進に貢献できる人材を養成します。
設計・
デザイン
環境情報
コース
環境
都市学
1
情報
導入教育・初年度教育
充実した就職指導・資格取得
技術者倫理教育
高校から大学に進学したときには、いろい
本学科は、伝統的に高い就職率を誇っ
近年、技術者による不祥事件(杭基礎
ろなギャップがあり戸惑うことがあります。
ています。資格取得の面も充実しており、
不正、食品加工業、自動車メーカー、官
そのため本学科は、
1年次の導入教育・初年度
JABEE 認定による技術士補資格の他に
製 談 合、耐 震 強 度 偽 装 な ど)が 多 発 し、
教育に力を入れています。例えば、大学入学
も、測量士補などの資格を卒業と同時に
技術者倫理の重要性に対する認識が急速
前の数学、物理学の履修が十分でない学生に
得ることができます。
に高まりつつあります。
対し、基礎物理数学セミナー、数学基礎セミ
本学科教職員と、4,000 名以上にもお
本学科では「技術者倫理・演習」を必修
ナー(いずれも選択)を開設しています。
よぶ卒業生の OB会(北杜会)との緊密な
科目とし、さらに科目間での技術者倫理
また、専門教育への準備として、シビルエ
連携とバックアップによって、皆さんが
教育を横断的に行うことにより、公共の
ンジニアリング
(CE)基礎セミナー、あるい
社会人として活躍できるチャンスを強力
利益を守り、社会的に信用・信頼される
は CE 総論などの科目も開設しています。
にサポートします。
技術者の育成を目指します。
本学科の目指す技術者像
Ⅰ.技術者の人間形成に資する幅広い教養、倫理観、コミュニケーション能力を身に付けた人
Ⅱ.専門技術者として要求される基礎能力を身に付けた人
Ⅲ.自然環境ならびに地域特性を考慮した社会の要求に応える能力を身に付けた人
道内私大で唯一 JABEE(日本技術者教育認定機構)認定を受けた教育プログラム
1. JABEE 認定とは?
2. JABEE 認定校を卒業すると?
3. 国際的な評価は?
JABEE(日本技術者教育認定機構)とは、大
高度な知識と応用能力を有する技
JABEE により認定された教育プロ
学等の高等教育機関の工農理系学科で行われて
術者は国家試験によって「技術士」の
グラム修了生は、北アメリカ・ヨー
いる技術者育成に関わる教育の認定制度です。
資格を取得することができます。こ
ロッパ・アジア等の主要 17 加盟国の
国際的に通用する技術者の育成を目的として
れは工学系技術者にとって最も権威
プログラム修了生と同じ技術者教育
1999 年に設立されました。JABEE の認定制
ある国家資格です。JABEE の認定を
を受けた者として認められます。本
度は、任意の第三者認定制度で、工農理系学協
受けた教育プログラムの修了生は、
学科は、今のグローバル時代を見据え
学科は、今のグローバル時代を見
会と連携して審査を行います。
この「技術士」の第一次試験合格と同
た教育プログラムを展開しています。
た教育プログ
育プログ
グラムを展開していま
ます
ます。
JABEE 認定は、技術者教育の内容と水準が
格の資格である「技術士補」を自動的
国際的に通用するか、また、適切かどうかの視
を
に取得できます。つまり、本学科を
点から行う教育プログラムの認定です。技術者
技
卒業すると同時に、将来皆さんが「技
教育の分野では国際的な同等性を確保すること
門
術士」となるための第一段階の関門
が重要です。そのため、JABEE は技術者教育
き
である「技術士補」の資格を取得でき
認定の国際的枠組みに加盟しています。
るわけです。
本学科の教育プログラムは、平成17 年度に私立大学としては北海道内で初めて
て「土木および土木関連分野」におけ
における
JABEEの認定を受けました。さらに平成22年度に社会環境コース・環境情報コースともに認定継続審査を受けて認定さ
れ、現在も認定プログラムが継続しています。
JABEE 認定された本学科の教育プログラム修了生は、平成 28 年 3 月末で 769 名にのぼります。今後、本学科卒業生
から多くの技術士が輩出されることが期待されます。
「技術者教育認定制度」とは
大学などの高等教育機関の技術者教育プログラムを、外部機関として専門
的、中立かつ公平に評価し、国際水準や社会的要求に適合する内容とレベ
ルの教育が実施されている事を専門認定する制度です。日本技術者教育認
定機構(JABEE*: Japan Accreditation Board for Engineering
Education)は、技術系学協会や産業界と密接に連携しながら技術者教
育プログラムの審査・認定を行う非政府団体です。日本を代表する技術者
教育認定団体としてワシントン協定に加盟しています。
社会環境工学の仕事
*JABEE は登録商標です。
参照:JABEE ホームページ http://www.jabee.org/
社会環境工学科の前身は、本学工学部創立
とともに発足した土木工学科です。土木工学
OB から MESSAGE
は人間の生活に深く関わる学問であり、道路
や鉄道などの交通インフラ施設、河川や港湾
に関わる技術、トンネルや橋などの構造物、
社会環境に関する技術知識を身につけ
社会で活躍できる大きな喜びを !!
水道、ガス、電気などのライフライン等々、
人間が便利で快適な生活ができるように、土
木技術者は日夜黙々と努力しています。以前
私は小さい頃から図画工作やブロック遊びな
は自然破壊や環境汚染などの原因となったこ
どモノづくりが好きで、将来は道路や橋を作る
ともありましたが、
仕事に関わりたいと本学に入学しました。在学
現在では環境問題、
中は社会環境工学に関する建設や情報処理分野
防 災、減 災、危 機
アジア航測株式会社
システム販売グループ兼
G空間 ICT部 主査
管理や様々なイン
フラ施設の長寿命
さ
さ
き
りゅう
佐々木 龍(38歳)
化、予防保全など、
技術士(情報工学部門)
社会の持続的発展
に向けた国土造り
に励んでいます。
鋼トラス鉄道橋
プロフィール
2003 年北海学園大学大学院工学
研究科建設工学専攻修士課程修
了、アジア航測株式会社へ入社。
業務管理技師を担当しながら、シ
ステム構築の企画・提案等の営業
的な役割も同時におこなっている。
主な資格は技術士
(情報工学部門)、
RCCM(建設情報)
、測量士。
の技術や知識について幅広く学ぶことができ、
現在の会社ではデジタル地理データや公共系の
システム構築等のプロジェクトを担当し、とて
もやりがいを感じています。本学では、社会環
境工学に関する技術や知識を幅広く学ぶことが
できます。皆さんも本学で技術的な知識や人と
の関わりについて基礎力を磨いていただき、活
躍できる社会人を目指してください。
2
社会環境コース
社会基盤施設の計画・設計・建設と維持管理。
社会の持続的発展に貢献する新時代の専門建設技術者を養成します。
社会環境コースでは、国民の生活基盤を支える社会資本の整備、経済活動の活性化のための生産・流通などの計
画・設計・建設、および国土のグラウンドデザインのための基礎的な技術者教育を行います。さらに社会基盤施設の
維持管理、補修・補強、長寿命化のための種々の新技術、深刻化する自然災害への適切な対応能力に習熟し、既成の
概念を超越した発想から、今後の社会の持続的発展に資する“専門技術者”の育成を目標としています。
KEY WORD1
KEY WORD2
KEY WORD3
設計・デザイン
防 災
維持管理
これからの技術者に要求される能力は、幅
多発する地震、台風による風水害、地滑り、火
かつての土木工学では、過去に多数のライフ
広い地球的視野と、建設系に限らず、様々な工
山活動の活発化など、近年、地球は活動期に入
ラインや道路などの社会基盤施設を建設し、快
学知識を統合する能力であり、その上で社会
っています。国民の理解と合意形成を得て行わ
適な市民生活の形成に貢献してきました。しか
基盤施設・構造物の計画・設計・デザインを行
れる防災対策は、安全安心な国づくりには必要
し、近年これらの施設の老朽化が目立ち始め、
うことです。そのために、工学基礎としての数
不可欠です。社会環境コースでは、表−1の水工
これからの社会環境工学では、これらの維持管
学、物理学、構造力学、水理学、土質工学など
系、構造・材料系、土質・施工系の各科目群か
理・長寿命化が重要な課題となっています。本
の教育に重点を置き、さらに表−1に示す、計
ら、防災対策の施設・設備について学びます。さ
コースでは、表−1の計画・維持管理・設計系科
画・維持管理・設計系、構造・材料系などの科
らに表−3における環境情報コースの都市情報
目を中心に、北海道の地域特性を考慮したイン
目において、計画・設計・デザイン能力の育成
系、都市防災系と連携し、避難行動、情報伝達
フラ施設の設計や維持管理技術を学習し、新時
を目指します。
などの方法についても学ぶことができます。
代の建設技術者の養成を目指しています。
●都市・交通計画
札幌駅前雪印パーラー(施工前)
都市交通では、幾つかの交通機関の役割分担が
重要ですが、業務交通の主役は自動車即ち道路交
通です。この業務交通は特に都心部での路上駐車
を伴い、それが大きな問題ともなっています。
津波による被害
●防災工学
頻発する地震・台風・津波などの悲惨な大規模
災害から住民を守るためには、平常時、災害時、復
旧時の各時点における総合的な対策が必要です。
この科目では各種災害について、原因とハード・
ソフト両面からの対策を学びます。
●社会基盤施設維持管理工学
コンクリート構造物、鋼構造物それぞれにおい
て、錆、疲労、凍結融解、アルカリ骨材反応等の劣
化の要因と現状、初期設計時の対応を学習し、劣化
後の補修工法、ライフサイクルコスト最小を目指
した維持管理計画について学びます。
表−1 社会環境コース 専門教育科目
環
水
境
工
系
系
計画・維持管理・設計系
環境工学序論
保全生態学
景観工学
環境地質学
環境アセスメント
環境計測学・実習
表−2 一般教育科目(数
物理学概論Ⅰ・Ⅱ
土 質 ・ 施工 系
総
合
系
自然科学
環境生物科学Ⅰ・Ⅱ
人文科学
倫理学Ⅰ・Ⅱ
社会科学
法学
北海道学
北海道史
化学セミナーⅠ・Ⅱ
上下水道工学Ⅰ・Ⅱ
都市環境工学
水理学Ⅰ・演習
防災工学
水理学Ⅱ・演習
港湾工学
計画数理Ⅰ・演習
道路工学
都市・交通計画
寒冷地舗装工学
コンクリート構造設計演習
構造力学Ⅰ・演習
構造材料実験
構造解析学
構造力学Ⅱ・演習
コンクリート工学
コンクリート構造工学
土質工学Ⅰ・演習
鋼構造工学
地盤工学
土質工学Ⅱ・演習
橋梁工学
火薬学
シビルエンジニアリング基礎セミナー
情報処理Ⅱ・演習
測量学Ⅰ・Ⅱ
シビルエンジニアリングデザインセミナー
微分積分学Ⅰ・Ⅱ
シビルエンジニアリング総論
プログラミング
測量実習
プレゼンテーション
代数学Ⅰ・Ⅱ
情報処理Ⅰ・演習
CAD演習
インターンシップ
技術者倫理・演習
教養科目
河川工学
計画数理Ⅱ・演習
社会基盤施設維持管理工学
建設マネジメント
構 造 ・材料 系
コンクリートの劣化
基盤科目
地震工学
言語
英語、ドイツ語、 韓国・朝鮮語
身体
健康とスポーツの科学
情報
コンピュータ科学
工学基礎科目
線形代数学Ⅰ・Ⅱ
専門教育科目
卒業研究
確率統計
大 学 院
※2017年度入学者の予定カリキュラムです。
3
環境統計学・演習
環境情報コース
環境に配慮し、あらゆる生物に優しい安全、安心なまちづくり。
文理融合型の技術者を育成します。
環境情報コースでは、都市環境工学、都市情報工学、都市経営工学、都市防災工学の基礎的な技術者教育を行いま
す。さらに、近年重要性を増している環境保全対策、防災政策、福祉生活に必要不可欠なリスク管理、社会調査およ
び合意形成などの手法に習熟し、環境への配慮を常に欠かさない自然と人間の調和を視野に置き、あらゆる生物にと
って優しい安全・安心なまちづくりを目指す“文理融合型の技術者”の養成を目標とします。
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KEY WORD3
都市学
情 報
環 境
都市学に関する科目は、主に表−3の都市経
情報に関する基礎的知識の習得はもちろん
環境関連科目の中心となる、表−3の都市環
営系に示されています。特に積雪寒冷地にお
のこと、表−3の都市情報系における情報処
境系科目では、環境問題に関する正しい知識
ける交通対策や、交通弱者に対するバリアフ
理・演習、プログラミングなどをはじめとする
を習得し、環境保全と人間生活が両立できる
リーなどの福祉政策の策定において、市民の
応用的な科目も多数配置しています。例えば、
社会を実現するための考え方、手法を幅広く
合意形成をつかさどる能力を養成します。さ
高齢化社会に求められる人に優しい情報技術
学びます。実験・実習を多数配置しており、講
らに、市民や社会とのコミュニケーションな
や、まちづくりにおける市民参加と合意形成
義で学んだ知識を実践に応用する技術を身に
どを深く考える社会調査法や住民参加論など
を支援する情報技術の応用なども学びます。
付けることができます。例えば、環境計測学・
の科目群も多数配置し、自然と人間の融合に
表−3の都市防災系の科目と共に、防災システ
実習では環境の質を把握する方法を座学で学
関する幅広い視野と見識を持った文理融合型
ムの構築から管理まで幅広く対応できる能力
んだ後、実際の測定方法・解析方法を実習で実
の技術者の育成を目指します。
を養成します。
践を交えて学びます。
●情報処理Ⅰ・演習、情報処理Ⅱ・演習
●環境工学序論
●寒地・都市経営論
写真:寒地土木研究所 提供
積雪と寒冷という厳しい自然条件下での北海道
の歴史的発展を学ぶとともに、人口190万人も擁す
る札幌市の寒冷地政策と建設技術を学びます。ま
た、寒冷地都市のあり方、除雪事業などの雪対策に
ついて考えます。
表計算ソフトを用いた数値データの扱い方、
様々なグラフの作成方法を情報処理Ⅰ・演習で、応
用問題の解き方を情報処理Ⅱ・演習で学び、データ
処理論実習やプログラミングなどの応用科目への
基礎学力を身に付けます。
環境問題の原因は、人口とエネルギー消費量の爆
発的な増加です。講義ではまずこの2点について
歴史から学びます。さらに、地球上の水や物質の循
環に果たす生き物の役割について学び、環境への
理解を深めます。
表−3 環境情報コース 専門教育科目
多く 開講されている科目の一例)
数学概論Ⅰ・Ⅱ
地球科学Ⅰ・Ⅱ
環境工学序論
環境計測学・実習
環境アセスメント
物質環境科学
数学セミナーⅠ・Ⅱ
環境地質学
上下水道工学Ⅰ・Ⅱ
景観工学
宇宙科学Ⅰ・Ⅱ
地球環境セミナーⅠ・Ⅱ
保全生態学
環境評価論
言語学Ⅰ・Ⅱ
歴史学Ⅰ・Ⅱ
微生物学
都市環境工学
マスコミ論
情報処理Ⅰ・演習
データ処理論実習
CAD演習
情報処理Ⅱ・演習
プログラミング
防災情報システム
計画数理Ⅰ・演習
社会調査法
都市・交通計画
計画数理Ⅱ・演習
寒地・都市経営論
道路工学
住民参加論
地域交通論
防災工学
鋼構造工学
橋梁工学
コンクリート工学
リスクマネジメント
地盤工学
地震工学
コンクリート構造工学
寒地・都市防災論
河川工学
構造材料実験
日本国憲法
北方圏文化論
都 市 情 報 系
大学史
フランス語、中国語、ロシア語、
学Ⅰ・Ⅱ
都 市 環 境 系
都 市 経 営 系
体育実技
情報技術論
都 市 防 災 系
(主な科目)
物理学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
シビルエンジニアリング基礎セミナー
構造の力学A・演習
基礎土質工学A・演習
シビルエンジニアリングデザインセミナー
振動・波動工学
シビルエンジニアリング総論
構造の力学B・演習
基礎土質工学B・演習
プレゼンテーション
測量学Ⅰ・Ⅱ
流れ学A・演習
技術者倫理・演習
測量実習
流れ学B・演習
インターンシップ
幾何学Ⅰ・Ⅱ
基盤数理系(主な科目)
総
合
系
卒業研究
品質管理・演習
応用数学Ⅰ・Ⅱ
大 学 院
4
実験・実習紹介
社会環境工学科にはさまざまな実験や実習があり、実践的な技術を習得することができます。
構造材料実験(土質の部)
測量実習
構造材料実験「土質の部」
(仮称)では、
「締固め」
、
「強さ」、
測量実習は教室で学んだ測量理論を実践する科目です。反
「含水比と変形性」
、
「圧縮性」をテーマに実験を行い、結果と
転授業の形態をとり、事前に配布された資料に基づき実際に
測量するための準備に加え、班単位で行動する上で各人の役
考察をレポートにまとめることで、社会基盤を支える
「地盤」
割を明確にするなどチームで成果を出すことを学びます。
の特性を理解することを目的としています。
環境計測実験実習
構造材料実験(コンクリートの部)
環境計測学で学んだ知識を、実際に手を動かして計測する
コンクリートは、我々の社会活動の基盤を形成し、自然の
ことでより深く理解します。計測の対象は身近にある河川の
脅威から我々を守り、環境を保全する重要な材料です。コン
水質、暖房や自動車の排気ガス中の大気汚染物質、大学横の
クリートの力学性能を理解することは現場での施工・維持
国道沿いの騒音などで、
日々の生活と環境の関係も学びます。
管理を行う場合に重要です。実験では供試体を作成し、その
力学性能を習得します。
あ
る
朝
の
社
会
環
境
工
学
授業
科
学
生
の
帰宅
一
日
アフター
ファイブ
起床して洗顔、朝食(ライ
必修科目は必ず履修する。
バスに乗っていたら、途中
直 帰 し て 勉 強 す る の も よ
フライン、上下水道、
選択必修は幾つかの講義の中から好きなものを選ぶ。
の橋で見回りをしている人た
し。サークル活動に参加する
電気、ガス)
。お手
選択科目は自由に選べる。1学期と 2 学期で開講科目
ちがいた。専門の先生の話だ
のもよし。バイトに勤しむの
洗いを済ませ
が異なるので、開講時期にも注意が必要だ。大学は、
と、5 年に 1 回、必ず橋の点検
もよし。大学生ならではの時
(上下水道)
、
高校と違って好きな授業を選べるけど、
その科目の「履
をしてデータを集め、造り直
間の過ごし方ができる。ただ
いざ学校へ。
修登録」をしないといけない。卒業単位数は 124 単
したり修理したりするそう
し、明日の授業に差し控える
位以上。ちなみに、各科目、90 分授業 15 回で 2 単
だ。前は道路工事とか、税金の
ので、あまり夜遊びするのは
位修得できる。
無駄使いくらいにしか思って
やめておこう。
質問があれば、オフィスアワーに直接先生の研究室
いなかったけど、この頃は人
電車、地下鉄、バス、自転車、
に直行。親切かつ熱心に教えてくれる。
間の生活を守ることは大事だ
徒歩(都市・交通計画、鉄道
お昼は生協食堂へ。ここでもライフラインが重要な
なと感じるようになってきた。
工学、道路工学、都市環境学)
役目を果たしている。午後の授業は眠いけど、実験や
を利用して学校到着。掲示板
実習は面白い。この学科が、人間の暮らしを支えてい
を確認してから教室へ。
ることを知って驚いた。間もなく今日の授業も終了だ。
通学
5
日
2015 年度 卒業研究発表会
2015
社会環境工学科では、4年生に進級直後の4月に各研究室への配
表−4 2015年度の主な卒業研究テーマ
属が決まります。配属された学生は、1学期は卒業研究を円滑に行
う基礎知識を習得する目的で、シビルエンジニアリングデザインセ
グループ
本格的に卒業研究に取り組みます。また、1学期には「プレゼンテー
ション」の授業によって、学生自身が選んだ様々なテーマについて
調査・研究を実施し、
その成果を発表する機会が用意されています。
大学生活4年間の集大成として、それまで勉強した授業の知識を
最大限に発揮し、翌年2月中旬までに卒業論文の執筆、完成と卒業
研究発表会での研究発表を行います。その後、卒業単位124単位以
上を修得し、卒業研究に合格した学生は、卒業式において学士の称
号とJABEE認定証書を手にします。
グループⅠ
︿土・施工・計画系﹀
ミナーを受講し、研究遂行のための様々な準備を行い、2学期から
2015年度、各研究室で担当教員の指導のもと、70名が卒業研
教員名
・粗面系舗装の路面テクスチャに着目したすべり抵抗
と路面反射グレアの研究
・すべり止め材の散布方法による路面残存率とすべり
武市 靖
抵抗の関係
・札幌市 10 区の地域特性を考慮した雪氷管理の評価に
関する研究
教授
・舗装の構造解析
教授
上浦 正 樹 ・鉄まくらぎ軌道の応力解析
・地図情報のシステム開発
・都心商業地域での路上駐停車行動に関する調査研究
教授
堂柿 栄 輔 ・タクシーの客待ち駐車行動について
・路上駐車のアイドリング行動について
・凍上・融解による法枠変位解析のための室内実験
教授
小野 丘 ・グラウンドアンカーに作用する凍上力解析
・地盤調査の自動化の検討
究に合格し、社会人として学舎を巣立っていきました。表-4は
卒業研究は、土・施工・計画系のグループⅠ、構造・数物系のグル
ープⅡ、水・環境系のグループⅢに分かれ、各担当教員の指導を受
けながら、学生自らの自由な発想と努力によって卒業研究を完成
させます。卒業研究発表会では、10分程度の研究発表を行い、そ
の後5分程度の質疑応答の時間を設けています。出席者からは、な
かなか難しい質問が飛び交いますが、多くの学生は卒業研究で得
た知見を総動員し、的確な受け答えができる能力を身に付けてい
ます。発表会は公開されていますので、3年生が研究室選びの一助
グループⅡ
︿構造・数物系﹀
2015年度の各研究室の代表的な卒業研究テーマです。
主な 卒業研 究テー マ
のために参加したり、OB、OGが聞きに来てくれるなど、様々な情
報交換の場になっています。
・RC梁のストランドシートによる曲げ補強について
教授
高橋 義 裕 ・RC梁のストランドシートによるせん断補強について
・樋門のせん断補強について
・長周期地震動を受ける超高層ビルの地震応答性状と
応答変位軌跡
佐々 木 康 彦 ・地中埋設管路の地震応答特性と表層厚急変部の影響
・強震動を受ける構造物−地盤連成系のエネルギー応
答特性と損傷度評価
教授
・Raspberry Pi を用いた低コスト防災監視システムの
開発に関する研究
小幡 卓 司 ・圧電素子を用いた橋梁構造物の損傷同定に関する研究
・各種橋梁点検要領の比較検討と今後の BMS に関する
一考察
教授
グループⅢ
︿水・環境系﹀
・美々川源流部の河床からの湧出速度の測定方法と,
湧出速度係数・湧水圧に影響する要因
教授
・美々川源流部の河床からの湧出水による汚濁負荷量
余湖 典 昭
について
・美々川左源頭部湧水群の窒素化合物濃度の経年変化
とその原因
・水文確率値算定の評価基準の研究 教授
許士 達 広 ・将来における時間降雨確率値の推定法について
・水位流量曲線の最適化に関する研究
・むだ時間の非線形流出解析モデルへの適用に関する研究
・損失項を有する一般化貯留関数法の貯留指数の総合
嵯峨 浩
化に関する研究
・カシミールの流出解析への活用に関する基礎的研究
教授
・サロベツ原生花園跡地の地下水質に関する研究
・サロベツ湿原における地下水位変動に気象条件等が
山本 裕子
与える影響
・酪農畜産地帯における河川水質に関する研究
准教授
2015 年度 就職状況
2015
社会環境工学科は、例年高い就職率を維持しています。卒業後は、
国家・地方公務員、建設会社(ゼネコン)、設計コンサルタント、各
種団体など幅広い分野に就職可能です。
情報通信 2%
卸売・小売 2%
サービス 2%
教育・学習支援 2%
運輸・郵便 5%
金融・保険 1%
2015 年度 主な就職先
運輸・郵便 :JR 北海道、日本郵便、日本通運など
ゼネコン等 :熊谷組、五洋建設、西松建設、宮地エンジニアリングなど
コンサル等:ドーコン、開発工営社、北海道土木設計、北開水工コンサルタ
ントなど
公 務 員 : 北海道開発局、北海道庁、青森県庁、札幌市、旭川市、滝川市、
設計コンサル
タント等
20%
ゼネコン等
34%
国家・地方公務員
32%
北見市など
6
平成29年度入試情報
社会環境工学科
募集人員内訳
コース
社会環境コース
募集人員
一般入学試験
環境情報コース
入試
公募
10名
募集人員
公募
コ ー ス
Ⅰ期
6名
2名
9名
3名
4名
2名
5名
3名
時間
科 目
「数学Ⅰ」「
、数学Ⅱ」は必須、
「数学Ⅲ」
、
「数学A」
、
「数学B」から1題を試験時選択
配点
60分
150点
60分
100点
外国語
コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、
60分
英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ
100点
数 学
「数学Ⅰ」「
、数学Ⅱ」は必須、
「数学Ⅲ」
、
「数学A」
、
「数学B」から1題を試験時選択
60分
100点
選 択
{国語総合
(近代以降の文章に限定)
、現代文B}
、理科
{生物
(生物基礎、生物)
、化学
国語
(化学基礎、化学)
、物理
(物理基礎、物理)
より各 2 問
(計 6 問)
を出題するので、そのうち
2問
(科目混合可)
を選択解答する}より1つを試験時選択
60分
100点
出
1校
2コース
合わせて3名
3名
書類審査
小 論 文
面 接
1校から
複数名可
5名
書類審査
面 接
1校
2コース
合わせて3名
3名
書類審査
小 論 文
面 接
1校から
複数名可
願
要
若干名
満点
試験地
350点
札 幌
100点
選 択
出願要件
若干名
3名
コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ、コミュニケーション英語Ⅲ、
60分
英語表現Ⅰ、英語表現Ⅱ
書類審査
面 接
募集人員
海外帰国生徒
10名
9名
旭 川
帯 広
函 館
盛 岡
300点
東 京
件
試験地
高等学校の
「普通科」
、
「理数科」
、
「総合学科」
に在学する生徒、または
『専門教育を主とする学科
(
「土木系」
、
「建
設系」
、
「農業土木系」
等の社会基盤関連学科)
』
に在学する生徒で、次の要件にすべて該当し、高等学校長の推
薦がある者
(1)
出願する年度に高等学校を卒業見込みの者
(2)
高等学校の成績と単位数について
イ)「
普通科」
「理数科」
、
「総合学科」
、
に在学する生徒
全体の評定平均値が 3.5 以上で、かつ「数学」と「理科」に関する科目の評定の合計数を科目数で除した
評定平均値(小数点以下第2位四捨五入)が 3.5 以上の者、ただし、
「数学」
(
「数学Ⅰ」と「数学Ⅱ」を含
む)
10 単位以上および「理科」8単位以上を修得または修得見込みの者
ロ)『
専門教育を主とする学科 (「土木系」、
「建設系」、
「農業土木系」等の社会基盤関連学科 )』
に在学する生徒
全体の評定平均値が 3.5 以上で、
「数学」7単位以上(
「工業数理基礎」を含むことができる)および「理
科」4単位以上を修得または修得見込みの者
(3)
高等学校在学期間中、
勉学や課外活動を通じて、
充実した高校生活を過ごしたと認められる者
高等学校の
「普通科」
、
「理数科」
、
「総合学科」
に在学する生徒、または
『専門教育を主とする学科』
に在学する生
徒で、
次の要件にすべて該当し、
高等学校長の推薦がある者
(1)
出願する年度に高等学校を卒業見込みの者
(2)
高等学校の成績と単位数について
イ)
「普通科」
「理数科」
、
「総合学科」
、
に在学する生徒
全体の評定平均値が 3.5 以上で、かつ「数学」と「理科」に関する科目の評定の合計数を科目数で除した
評定平均値(小数点以下第2位四捨五入)が 3.5 以上の者、ただし、
「数学」
(
「数学Ⅰ」と「数学Ⅱ」を含
む)
10 単位以上および「理科」8単位以上を修得または修得見込みの者
ロ)
『専門教育を主とする学科』
に在学する生徒
全体の評定平均値が 3.5 以上で、
「数学」7単位以上(
「工業数理基礎」を含むことができる)および「理
科」4単位以上を修得または修得見込みの者
(3)
高等学校在学期間中、
勉学や課外活動を通じて、
充実した高校生活を過ごしたと認められる者
科 目
教 科
6名
幌
札
(豊平校舎)
配 点
(リスニングテストを除く)
外国語 『英語』
(近代以降の文章に限定)
国 語 『国語』
1教科選択
200点
(100点科目は200点に換算)
『数学Ⅱ・数学B』
数 学 『数学Ⅰ・数学A』
「化学」
「生物」
「地学」
理 科 「物理」
2教科
3科目選択
600点
(100点科目を200点に換算)
合 計
800点
※「外国語」、
「 国語」について、2 教科受験した場合は、高得点の教科を合否判定に使用
※「数学」、
「 理科」について、2 教科 4 科目受験した場合は、高得点の 2 教科 3 科目を合否判定に使用
社会環境コース
Ⅱ期
2名
外国語 『英語』
(リスニングテストを除く)
国 語 『国語』
(近代以降の文章に限定)
1教科選択
200点
(100点科目は200点に換算)
数 学 『数学Ⅰ・数学A』
『数学Ⅱ・数学B』
1科目選択
200点
(100点科目を200点に換算)
理 科 「物理」
「化学」
「生物」
「地学」
1科目選択
200点
(100点科目を200点に換算)
合 計
600点
※「外国語」、
「 国語」について、2 教科受験した場合は、高得点の教科を合否判定に使用
※「数学」について、2 科目受験した場合は、高得点の 1 科目を合否判定に使用
※「理科」について、2 科目受験した場合は、高得点の 1 科目を合否判定に使用
(リスニングテストを除く)
外国語 『英語』
国 語 『国語』
(近代以降の文章に限定)
1教科選択
200点
(100点科目は200点に換算)
数 学 『数学Ⅰ・数学A』
『数学Ⅱ・数学B』
1科目選択
200点
(100点科目を200点に換算)
1科目選択
200点
(100点科目を200点に換算)
4名
理 科 「物理」
「化学」
「生物」
「地学」
2名
外国語 『英語』
(リスニングテストを除く)
国 語 『国語』
(近代以降の文章に限定)
1教科選択
200点
(100点科目は200点に換算)
数 学 『数学Ⅰ・数学A』
『数学Ⅱ・数学B』
理 科 「物理」
「化学」
「生物」
「地学」
1科目選択
200点
(100点科目を200点に換算)
合 計
400点
※「外国語」、
「 国語」について、2 教科受験した場合は、高得点の教科を合否判定に使用
※「数学」、
「 理科」の2教科の中から 2 科目以上受験した場合は、高得点の 1 科目を合否判定に使用
工学部 社会環境工学科へのお問い合わせ
☎(011)841−1161(代) FAX(011)551−2951
工学部事務室(山鼻キャンパス)
工学部
合 計
600点
※「外国語」、
「 国語」について、2 教科受験した場合は、高得点の教科を合否判定に使用
※「数学」について、2 科目受験した場合は、高得点の 1 科目を合否判定に使用
※「理科」について、2 科目受験した場合は、高得点の 1 科目を合否判定に使用
環境情報コース
Ⅱ期
本学の個別学力試験は課さない。
Ⅰ期
大学入試センター試験利用入学試験
期
員
{国語総合(近代以降の文章に限定)
、現代文 B}
、理科
{物理(物理基礎、物理)}
より
国語
1つを試験時選択
選抜方法
環境情報コース
人
13名
社会環境コース
指定校
推薦入学試験︵専願制︶
指定校
コ ー ス
数 学
13名
集
センター試験利用入試Ⅰ期 センター試験利用入試Ⅱ期 推薦
(指定校) 推薦
(公募) 推薦
(併設校)外国人留学生
教 科
外国語
社会環境コース
一般入試
60名
環境情報コース
コース
募
入学定員
http://eng.hgu.jp/
http://eng.hgu.jp/cvl/
地下鉄東西線
地下鉄東豊線「学園前」駅直結〈「さっぽろ」駅より6分〉
すすきの
中島公園
南大橋
230
幌平橋
藻岩山
古紙配合率100%再生紙を使用しています
北海学園大学
豊平CAMPUS
幌平
453
橋
12
南警察署
豊平川
十二
条大
橋
36
豊平公園
地下
鉄東
美園
豊線
平岸
通
南二
北海学園大学
自衛隊総監部
この印刷物は植物油インキを
使用しています。
学園前
中の島
南十 地下鉄
平岸
九条
大橋 南北線
山鼻CAMPUS
表紙写真:石狩湾に注ぐ石狩川と三日月形を描く茨戸川。
バスセンター前
豊水すすきの 豊平
橋
南七
条大
橋
中島公園
〒064 - 0926 札幌市中央区南26条西11丁目1番1号 ☎(011)841−1161(代)
山鼻キャンパス
大通
一
条
大
橋 菊水
〒062 - 8605 札幌市豊平区旭町4丁目1番40号 ☎(011)841−1161(代)
じょうてつバス 札幌駅バスターミナルから 系統 快速7 快速8 南54 南55
「大通西1」停留所から 系統 快速7 快速8 南55
地下鉄東西線「西11丁目駅」停留所から 系統 南4 南54 南64
すべて「北海学園大工学部前」停留所下車〈徒歩1分〉
札幌市電
「石山通」電停より徒歩10分
西11丁目
市電
豊平キャンパス
社会環境工学科
札幌
さっぽろ
南平岸