平成 28 年 6 月 13 日 平成 28 年第2回神奈川県議会定例会 総務政策常任委員会報告資料 平成27年度給与改定に伴う差額支給に係る所得税等の取扱い に関する誤りの発生について 1 事案の概要 (1) 平成27年度給与改定に伴う差額給与を平成28年3月28日に支給した。 (2) 当該差額給与に係る所得税等を次のとおり取り扱い、源泉徴収事務を行った。 ・ 平成27年4月~12月分の差額給与は「平成27年の収入」 ・ 平成28年1月~3月分の差額給与は「平成28年の収入」 (3) この取扱いに関し、国税当局から、差額給与全額を「平成28年の収入」として処理し直す ようにとの指導があった。 (4) 県としては、この指導に沿い、給与、所得税等の取扱いの修正を行う必要が生じた。 (5) この修正に伴い、市町村が行う平成28年度の個人住民税の賦課徴収事務において、税額の 変更が必要となるなど、他の業務にも大きな影響が及ぶこととなった。 ※ 対象職員…知事部局、教育委員会(市町村立学校を含む。)、企業庁等 約62,000人 平成27年 平成28年 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 月 分 差 額 県の当初の判断 27年収入 28年収入 28年収入 国税当局の判断 2 経緯及び問題発生の原因 (1) 所得税法基本通達によれば「差額給与の収入時期は、給与改訂の効力が生じた日」とされ ており、国税当局によれば「当該日は原則として議会の議決日」とのことであり、原則に従 えば、平成27年度の差額給与は全額「平成28年の収入」として処理する必要があった。 (2) しかし、原則どおり処理するためには、人事給与システムの改修を行った上で、その後毎 月の給与処理において大量の手作業を組み合わせて処理しなければならないという難点があ った。 (3) そこで、民間企業における収入時期は「労働協約等の効力が生じた日」とされていること から、県においては「神奈川県職員労働組合連合協議会との合意日(平成27年12月22日) 」を 収入時期とすることで、平成27年4月~12月分の差額給与を「平成27年の収入」として処理 することができるものと判断した。なお、原則以外の取扱いに関し、横浜中税務署には事前 に相談はしたが、最終的な確認はしなかった。 (4) その後、国税当局から、あくまでも原則どおり全額を「平成28年の収入」として処理とす べきとの判断が改めて示され、本県が差額給与の収入時期に関する判断を誤った。 1 3 これまでの対応 (1) 市町村に対し、文書及び訪問により、お詫び及び今後の対応を依頼した。 (5月17~23日) (2) 職員に対し、文書により、状況の説明、お詫び及び今後の対応を依頼した。 (6月2日) 4 今後の対応 (1) 市町村に対し、修正後の平成27年分給与支払報告書を提出する。 (2) 職員に対し、修正後の平成27年分源泉徴収票を配付し、その後の手続きを周知する。 2
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