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中世の農村と都市
中世の農民生活
Ⅰ
農業技術の改善
10 、 11 世紀ころから(教科書では 12 世紀) 【1:
】が普及
鉄製農具の普及は 12 世紀ころから。
(1)左図のX、Y、Z は【2:
】こうほ
3つあるので三圃制
二圃制の時代もあった
(2)この順に3年でローテーション
休閑地・・・・家畜を放牧。地力回復のために手間をか
↓
けるので最も大変である。
秋耕地・・・・小麦、ライ麦
領主が食べる麦
↓
秋に種を蒔き越冬して収穫
春耕地・・・・大麦、えん麦 【3:
】のエサ
↓
春に種を蒔き夏に成長(雑草と競合)
X
Y
Z
1091 年
休閑地
秋耕地
春耕地
1092 年
秋耕地
春耕地
休閑地
1093 年
春耕地
休閑地
秋耕地
1094 年
休閑地
秋耕地
春耕地
(3)農奴各戸の保有地、直営地は3つの耕圃にまんべん
なく散在していた。もしそうでないと・・・
例えば農奴aさんの保有地がYに集中していると・・
(4)重い鉄製の【 4:
】を使用、転回が
大変なので細長い畑となる。
これを短冊形地条あるいは地条という。
(5)耕圃や地条の境界は、土を盛り上げた程度である。
生け垣、塀などはない。これを開放耕地制という。
もしこうしておかないと・・・
三圃制農法の普及以前に、10世紀ころには、ほぼ西ヨ
ーロッパ各地で荘園は成立していた。
Ⅱ
農民(農奴)たちは、村落社会の固い絆で結ばれていた。
①農民は【5:
】を個々に与えられ、それらは識別されていたが、開放耕地となってい
るため、主な農作業は共同で行われた。
②農民は相互扶助と相互規制の両面を持つ村落社会の固い絆で結ばれていた。
・・・日々の過酷な労働、楽しい祭礼、教会行事はもちろん、領主に反抗する時も村落でまとまって行
った。教区教会も村落を単位に組織されていた。
③村落社会には土俗的色彩の濃い宗教土壌の上に、カトリックが持ち込まれた。マリア信仰、聖人・聖遺
物崇拝、泉水での治癒祈願などが行われていた。・・・・カトリックは本来、こういうものを認めない。
商業と都市の発展
西ヨーロッパの都市の発展に着目しよう
1)ローマ時代に起源を持つ都市も少なくない。 例
ナポリ(ネアポリス)、マルセイユ(マッサリア)
2)農業生産に余剰が生まれると、定期市が発達。まず、ヨーロッパ内部での商業が発展した。
この段階で、すでに都市の人口増加が始まり、貨幣経済が広まり始めた。11 世紀のことである。
3)十字軍の遠征で、遠隔地商業が頻繁に行われ、貨幣経済も都市もますます発展した。
4)12 世紀以降、本格化した商業の発展は、西ヨーロッパ内部での毛織物業の発展を基盤としていた点でも
画期的であった。はっきり言えば、東方貿易は以前からあったが、それまでは西ヨーロッパは金(きん)
以外売る物がなかった。毛織物という輸出商品を得たことは大きかった。
5)11~12世紀に「商業の復活」があった。
①地中海交易圏
【6:
】の港市 ←
香辛料・絹織物・綿織物
地中海東岸諸都市
南ドイツ産の銀、銅、フィレンツェ産の毛織物 →
フィレンツェは大富豪【7:
】の所在地。
②バルト海・北海交易圏
【8:
】地方の毛織物業の隆盛を背景とする。
③これら①(北)、②(南)の商業圏は、基本的に陸路で結びついていた。(14 世紀には、海上交易)
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南北の交易圏を結ぶ都市も発達した。
フランスの【9:
】地方
・・・・「シャンパン」の名はここから
南ドイツの【10:
】
ここは大富豪【11:
】の本拠地。
④北イタリア、ミラノなどロンバルディア平原の諸都市は、神聖ローマ皇帝の南下に対抗して
【12:
】を結成した。
⑤バルト海・北海交易圏を制したのは、リューベックを盟主とする【13:
】である。
記入例 a:ヴェネツィア b:ジェノヴァ c:フィレンツェ d:リューベック e:ハンブルク f:ブレーメン
スウェーデン・ノルウェー同君連合
1)スウェーデン、ノルウェー、デンマークは、ハンザ同盟に対抗 しつつ
発展した。
1397 年 ノルウェー王を兼ねていた デンマーク女王マルグレーテ は、 カ
ルマル同盟によってスウェーデン王も兼ねるこになった 。北欧
三国の同君連合(デンマーク連合王国)が成立した。
1523 年 スウェーデンが独立し、3国の同君連合は解消したが、ノルウ
ェーはデンマーク連合王国に留まった。
2)「北欧三国」とはノルウェー、スウェーデン、デンマークのこと。
共通点は、ノルマン人による建国、立憲君主制であること!かつて連合王国を結成していたこと(フィ
ンランドとアイスランドは共和国)。国民の大多数がルター派であること。
【
1:三圃制(農法) 2:耕圃 3:家畜 4:重量有輪犂 5:農民保有地 6:北イタリア 7:メディチ家
8:フランドル 9:シャンパーニュ 10:アウグスブルク 11:フッガー家 12:ロンバルディア同盟
13:ハンザ同盟
】記入例