聖クルアーンについて - Tokyo Camii

東京ジャーミイ金曜日のホトバ
2016 年 6 月 17 日
聖クルアーンについて
以下の章句において、全能の神は次のように告げておら
しもべになる方法を教えてくれています。私たちはただ
れます。「ラマダーンの月こそは、人類の導きとして、
漫然と創られたのではないこと、私たちは導き手として
また導きと(正邪の)識別の明証としてクルアーンが下
の責任を負わされた存在であることを思い出させてくれ
された月である(2 章 185 節)」。
ます。良き息子、良き娘となる方法を教えてくれている
兄弟、姉妹の皆様!
書物なのです。それはこう告げています、「両親に対し
ある日、預言者(彼の上に平安あれ)は、アブドゥッラ
て、声を荒げてはならない」。また、こうも告げていま
ー・ビン・マスードに以下のようにおおせられました。
す、「両親に対して、謙虚に翼を低く垂れ、優しく接し
「おお、アブドゥッラーよ。私に、クルアーンを読んで
なさい」。知恵ある年長者に対し、優しくふるまうには
ください。あなたの口から、聞きたいのです」。アブド
どうあるべきかを教えてくれています。良き父、良き母
ゥッラーは答えました。「おお、神のみ使いよ。あなた
誰がそれをもたらしますか
の心に啓示されたクルアーンを、この私が読んでよいも
であるにはどうあるべきかを教えてくれています。良き
のでしょうか」。すると神の使徒は、こうおおせられま
教えてくれています。どうすれば孤児を幸せにしてあげ
した。「他の人が読んでいるのを聞きたいのです。それ
られるのか、どうすれば障害を抱えた兄弟や姉妹たちに
があなたなら、なおさらのこと」。そこでアブドゥッラ
笑顔になってもらえるかを教えてくれているのです。
ーは、婦人章を読誦し始めました。彼は孤児(みなし子)
親愛なる兄弟、姉妹の皆様!
たちについての章句を読みました。そして「われが、そ
さあ、始めましょう。聖なるクルアーンが下されたこの
れぞれのウンマから一人の証人を連れてくる時、またあ
月、慈悲と恩寵と栄光のこの季節に、私たちの心と意識
なた(ムハンマド)を、かれらの悪に対する承認とする
をゆたかなものとしましょう。偉大なこの書物に込めら
時は、どんな(有様)であろうか(4 章 41 節)」の章
れたメッセージと情緒から、私たちの心が逸脱すること
配偶者、良き友人、良き隣人であるにはどうすべきかを
のないようにしましょう。神の使徒(彼の上に平安あれ)
全体規則)
句にさしかかると、栄光の主のみ使いの目から涙があふ
れました。そして私たちの預言者はこうおおせられたの
です。「今は、もうこれで十分です」。OF
が、警告として私たちにおっしゃられたことを思い出し
ISLAM ISましょう。
EASY 「本当に、心にクルアーンを持たない者とは、
兄弟、姉妹の皆様!
荒れ果てた空き家のようなものです」。クルアーンの、
私たちの偉大な書物であるクルアーンは、人類に対して
真実の世界に触れましょう。地上の楽園にクルアーンが
普遍的な価値をもたらし、また人類を、高い価値あるも
下されたこの月、私たちの心の楽園に、再びクルアーン
のとして祝福しています。啓示が下された最初の瞬間か
が下されるようにしましょう。神の使徒の、大切なスン
ら、真実、正義、慈悲、倫理、そして美徳へと全人類を
ナであるムカーバラと共に、クルアーンに対する私たち
招いています。この書物は善と悪、正しさと誤り、美し
の愛情と認識がより強固なものとなるようにしましょう。
さと醜さ、善行と悪行の分別を私たちに教えてくれてい
聖クルアーンに対し、向き合えば向き合うほど、寛大に
ます。私たち自身の意識を、私たち自身の心のより近く
もすべての扉が開かれ、私たちの視野もより広くなると
へと導いてくれる、それがこの書物なのです。そしてま
いうことを忘れずにいましょう。それが私たちを、唯一
た私たちの心を、私たちの意識のより近くへと導いてく
の神の平安と幸福が下される心の宮殿へと招いてくれる
れるのも、この書物であります。私たちの魂を、私たち
ことでしょう。
の体のより近くへと導いてくれるのもこの書物でありま
私たちの預言者(彼に平安あれ)のハディースをもって、
す。このように、自分自身の中に唯一の神を思い起こさ
本日のホトバを終わりたいと思います。「最も優れた言
せてくれる書物であり、唯一の神への信仰へと導いてく
葉とは神のみ言葉であり、最も優れた導きとはムハンマ
れる書物なのであります。
ドの導きである」。
兄弟、姉妹の皆様!
私たちの書物、聖なるクルアーンは、私たちに、善良な