ViC・ウーマンについて Village Conductor of Womanの略称で、 「地域のよりよい『農林水産業とくらし』を指揮する女性リーダー」を意味します。 県では、特色ある地域農林水産業や住みよい社会づくりに取り組み、優れた地域活動の 実績を持つ農山漁村女性リーダーを「ViC・ウーマン」として認定し、地域農林水産業 の振興や農山漁村の活性化の推進役を担ってもらっています。平成6年度からスタートし て、現在、県内364名のViC・ウーマンが様々な方面で活躍しています。 ★「ViC・ウーマン」に認定されるメリット 県では、「女性リーダー育成セミナー」や「農山漁村女性の日大会」を開催するなどし てViC・ウーマンのスキルアップに向け応援していきます。 また、地域県民局単位に組織されている「ViC・ウーマンの会」に加入することで、 農山漁村で活動する女性たちとの交流ができ、人脈が広がります。 ★「ViC・ウーマン」の活躍 ViC・ウーマンは、認定後も自己研鑽に励んでおり、審議会委員や広域的な組織のリーダー を務めるなど活躍の場が広がっています。 農山漁村地域の活性化を推進します 農山漁村地域の男女共同参画を推進します ViC・ウーマンは、市町村における「人・農地プ 地域特産品を活用した加工品販売やレストラン ラン」検討会、農業再生協議会、学校給食運営審 の開設、産地直売施設の運営やグリーン・ツーリ 議会や地域県民局における地域活性化協議会 ズムの実践等、地域活性化の牽引役として活躍 の委員等に登用され、女性の意見を施策に反映 しています。 させています。 農山漁村女性による起業活動 (H27.3.31現在) ViC・ウーマンの方針決定の場への参画状況 (H27年5月末現在) 審議委員 年次 平成27年 市町村 議会議員 農業委員 JA役員 2 21 5 年次 女性起業数 年間売上金額 平成26年 369件 58億円 単位:人 県段階 市町村段階 30 83 地域資源を活かした 直売・加工活動 ★「ViC・ウーマン」の認定について 市町村長は、管内に在住する農山漁村女性の中に、「ViC・ウーマン」としての要件 を満たすと認められる者がある場合、関係する地域県民局地域農林水産部長と協議の上、 知事に推薦することとしており、知事は適任と認める者に対して認定証書を交付します。 <認定要件> 次のアの要件を満たし、かつ、次のイからエまでのいずれかの要件を満たす農山漁村女 性とする。 ア 認定年度の4月1日現在おおむね35歳以上60歳未満の者 イ 農山漁村女性組織の組織活動において指導的役割を担っている者 ウ 合理的な経営を実践するなど地域農林水産業の振興や農山漁村生活の向上に意欲 的な者 エ 円満な人格と優れた生産・生活技術を有し、農山漁村の若い担い手女性の育成に 熱心な者 漁家レストランと体験受⼊で 地域の魅⼒を発信 こだわりの⽶粉シフォンケーキ で広がる交流の輪 地元に愛されるおらほの味を伝承 阿部よしえさん(今別町) 舘田トモ子さん(弘前市) 川﨑啓子さん(五戸町) 夫婦で漁業を営む阿部さんは、平 成10年に、津軽国定公園の高野崎に 漁家レストラン「信光丸」を開業しまし た。営業は4月から10月までの季節営 業で、毎週月曜が定休日です。 人気のメニューは海鮮丼や刺身定 食、ホタテ丼、ウニ丼。郷土料理の貝 焼き味噌や若生おにぎり、モズクうど んなどもお客さんに喜ばれていま す。 北海道新幹線奥津軽いまべつ駅開 業をみすえ、グリーン・ブルー・ツーリ ズムによる誘客を目指し、お客さんに 感動を与えられるような料理体験に も取り組んでいます。 舘田さんは、自宅敷地内にある義 母から受け継いだ工房「伝承ひまわ り」で、自家生産している米や野菜、 くだものを使った米粉シフォンケーキ (約40種類)を毎日2種類ずつ製造し ています。 弘前市内の直売所とカフェで販売 し、固定客がつくほどの人気商品と なっています。 平成22年には、ジュニア野菜ソムリ エの資格を取得、平成24年には、市 内の女性起業家(ViC・ウーマン)5人で、地 域の食と文化を守り育てるグループ 「巧みなママねっと」を組織するな ど、ビジネスとして成長するため頑張 っています。 川﨑さんが所属するJA八戸女性 部の五戸町川内地区では、昭和50年 頃から自家用の味噌作りに取り組ん できました。この味噌作りを受け継 ぎ、現在は、JA直売所等での味噌の 販売や小学校での串餅作りの体験を 実施しています。 また、女性部では、毎月第3土曜日 にJR八戸駅周辺で軽トラ市を開催し ており、部員の所得向上を図っていま す。 青森ごのへグリーン・ツーリズム協 議会にも加入し、伝統調味料「すま し」作りや郷土料理の体験を受入れ し、町のPRと食文化の伝承を行って います。 津軽海峡本まぐろを使ったメニュー シフォンケーキの出来上がり 念願の「軽トラ市」での販売 地域の皆様に⻑く愛される おかず屋を⽬指して 明るい未来へ導く仕掛け⼈ 〜私が取り組む後継者⽀援対策〜 100年以上続く 「東通そば」の伝統を若い世代へ 中村嘉子さん(つがる市) 赤石スミさん(六戸町) 竹林鶴子さん(東通村) 中村さんは、JAつがるにしきた女 性部稲垣支部女性部員の有志7人で 平成15年に「おかず屋」を設立し、弁 当と惣菜の移動販売を開始。 お客様の大半が高齢者であるた め、昔懐かしい惣菜の作り方を生活 改善グループ員から教わり、メニュー 開発の参考にしています。 地元食材にこだわり、毎日、茶碗蒸 し、酢の物、ねりこみ、漬物等、1パック 100円(税込)の惣菜を70品目作り、 車5台で販売。 訪問販売を楽しみに待っていてく れる相手の顔を思い浮かべ、笑顔と 暖かい言葉を添えて、惣菜を届けて います。 赤石家では、一年中農繁期とも言 える生活にメリハリを付け、お互いを 尊重した生活を送りたいとの思いか ら、平成12年に家族経営協定を締結。 この協定により、長男は結婚し、その 後、お嫁さんも含め、産前産後・育児 休暇を盛り込んだ協定を再締結して、 新しい農業経営を確立しています。 また、赤石さんが加入するJA女性 部六戸支部では、小学生を対象に、年 5~6回、野菜の植え付けから収穫ま での農作業体験や、料理教室等を実 施しています。地域に住む次世代の 農業後継者を育成するため、食農教 育にも力を入れています。 東通村では、平成15年から「そば」 の地産地消を推進するため、村内7つ の会場にて「ひがしどおり新そば街 道まつり」を5月と10月に開催してい ます。竹林さんは、12年間に渡って、 その実行委員会の会長を務め、円滑 なまつり運営のために、村や各会場 提供者との調整等、リーダーシップを とっています。 竹林さん自身も、目名集落におい て、「さらしなの会」(6名)の会長とし て、そばを提供しています。その際、 配膳係を地区のお嫁さんたちに依頼 し、若い世代へ技術を継承する機会 づくりも心がけています。 地域の仲間との勉強会 仲間と力を合わせてそばを提供 お弁当には笑顔と暖かい言葉を添えて
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