工学部数学「出題の意図」

平成 28(2016)年度 大阪市立大学個別学力検査(後期日程)
工学部数学「出題の意図」
第1問
本問は, 微積分の基本的事項,接線と微分の関係,面積と積分の関係などの理解度をみ
る問題である.正確な計算力も試している.
第2問
本問は,場合の数に関する問題である.組み合わせ的な考察力と発想力とともに,論理
を問う問題である.問1と問2がそれ以降の問のヒントになっている.
第3問
本問は,整数の基本的性質を題材とした問題である.問1と問2は多項式の計算力を確
かめることが目的である.問3では整数に関する基礎的な事実を利用して,関係式から
必要な情報を取り出し,場合分けをしながら丁寧な論証をする能力が問われている.
第4問
本問は,空間図形に関する問題である.空間ベクトルの基本的な性質,とくに媒介変数
表示を用いた点の表示を理解していれば解くことができる.問2で 4 点が同一平面上に
あることを導くにはベクトルの表示の一意性を用いる.問4は,問3から四角形 PRQS
の対角線が直交していることから面積が容易に求められる.
第5問
問1と問2は,関数の微分を計算し最小値あるいは最大値を求めるという基礎的な力を
確かめる問題である.問3は,関数を多項式で近似することを背景にしており,例とし
て正弦関数を扱った問題である.