デュッセルドルフ日本商工会議所50周年に当たって 外務大臣 岸田 文雄

デュッセルドルフ日本商工会議所50周年に当たって
外務大臣
岸田 文雄
デュッセルドルフ日本商工会議所が設立50周年を迎えるに当たり,日
本国政府を代表して心からお祝い申し上げます。
デュッセルドルフを州都とするノルトライン=ヴェストファーレン州
には,1950年代から我が国の企業が進出しはじめ,現在は日本企業約
600社が進出しており,欧州における日系企業の一大集積地となってい
ます。こうした発展は日本企業の皆さまの長年にわたる御努力及び地元政
府,経済関係者の御支援のたまものです。
日本が,戦後高度経済成長を達成し国際貿易を拡大させる中で,ここド
イツを舞台とした日本企業の活躍に言及しないわけにはいきません。その
中でも,デュッセルドルフは「ライン川の小東京」と呼ばれ,日独の経済
交流の中心であっただけでなく,欧州最大の日本人学校,中・高等教育で
盛んな日本語教育,日本食レストラン,大規模日本文化関連イベントであ
る「日本デー」等の存在ゆえに,ドイツにおける日本文化の中心地に発展
してきました。そのような歴史の中心としてデュッセルドルフ日本商工会
議所がこれまで活躍をし,本年50周年を迎えられたことは大変意義深い
ことです。
現在,日本とドイツは,自由,民主主義,法の支配等といった基本的価
値を共有するグローバルパートナーです。こうした強固な日独関係の下,
今日,経済,先端技術,文化,芸術等を始めとする日本の強みをオールジ
ャパンでヨーロッパに発信する拠点としても,ここデュッセルドルフは大
変重要な地域であると認識しています。日本の更なるプレゼンス向上のた
めにも,引き続きドイツ国内及び欧州等の広い地域で活躍されている皆様
のお力添えをいただければ幸いです。
ノルトライン=ヴェストファーレン州における日本企業とデュッセル
ドルフ日本商工会議所のますますの御発展と日独経済関係の更なる御進
展を祈念しています。