平成28年4月発行 第48号[PDF形式]

迦 陵 園 だ よ り
平成 28 年 4 月
第 48 号(1)
平 成 28 年 4 月
社会福祉法人 迦
発
行
陵
園
(児童養護施設)
〒606-0802
京都市左京区下鴨宮崎町 109
TEL(075)701 - 0250
発行人
編
集
小
島
信
活
迦 陵 園 編 集 部
迦陵園 基本方針
養育目標
◎子どもの命と人権を守る。
○人間性豊かな子を育てる。
○心身共にたくましい子を育てる。
○健全な社会人として生きていけるような子を育てる。
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理事長就任のご挨拶
社会福祉法人迦陵園理事長 廣 啓司
このたび迦陵園の理事会において理事長に選任され、1 月 13 日就任いたしましたので、紙面を借り
て一言ご挨拶を申し上げます。
ご案内のとおり当迦陵園は、昭和 27 年に「ろうあ児入所施設」としてスタートしましたが、時代の
変化の中に生じてまいりました児童福祉の社会的対応の必要性を認識して、初代理事長加藤康祐氏が昭
和 34 年に社会福祉法人迦陵園として位置づけ、家庭問題から子どもたちを守り、育成するという意義
ある沿革の上に存在している施設でございます。
今日まで社会福祉事業を続ける中、昭和 58 年初代理事長逝去に伴い、長男の医学博士加藤幹夫先生
が二代目理事長に就任。平成 16 年同先生の逝去により先生のご夫人加藤美子女史が三代目理事長とし
て事業を続けてまいったのでしたが、高齢による体調不良と、新しい課題処理への責任を痛感されて辞
意を表明されたのでした。
理事会において諸般の事情を考えました結果、辞意を了承し四代目理事長に私に決定しました。
私個人といたしましては未熟の上に、他にも法人の役を持っていることもあって、緊急の重大な課題
を持つ迦陵園の代表責任者に就くことは熟慮いたしましたが、他面、迦陵園理事につきましては、二代
目理事長の時から諸問題についての相談を受け、処理のお手伝いをして参りましたことからも、現実の
課題を痛感し、このたび要請受諾に至った次第でした。
しかし、孔子が顔回を失ったときの述懐ではありませんが、「天の配意は人意の外」でありまして、
かかる変動のさ中の本年 2 月 1 日、加藤美子前理事長が急逝され、2 月 6 日告別式の運命に遭遇したの
であります。当迦陵園の再生発展にスタートを切っていた私たち理事会及び評議委員会、更に迦陵園後
援会の全員が、この青天の霹靂に、大変心胆を寒くした次第でした。
とは申せ、私たち迦陵園の背負っている社会的責任は重大であります。ややもすると今の平和で自由
な社会の中に生まれる歪みの落差が、子どもたちの個人の尊厳を傷つけ、あるいは愛し合い助け合う社
会的倫理性を失った子どもたちにしてはいけないのでありまして、私たち役員及び職員が一丸となって、
新しい施設長を陣頭に、日々の事業に当たらなければならない時なのでございます。
幸い、その新たなる計画も、昨年からスタートした「こがもの家」や従来から取り組んでいる「菜園」
「園
庭」活用を充実させ、日々の活動スケジュールにも新しさを加えて一歩ずつ前進を計っているところで
ございます。
どうか皆様におかれましても、迦陵園の充実と発展のために、今まで同様の温かいご支援、ご教導を
賜りますよう心からお願い申し上げて私のご挨拶といたします。
(2)平成 28 年 4 月
迦 陵 園 だ よ り
第 48 号
平成 27 年度クリスマス会
ケアワーカー 木村 剛士
今年度も迦陵園クリスマス会がなごやかに行われました。幼児さんのかわいらしい劇から始ま
り、ダンスや小学生の劇、バンド演奏は子どもたちだけでも披露することができました。そして冬
にピッタリなハンドベルや合唱、そして目玉は職員も参加した女装コンテスト。爆笑の渦が会場全
体に響いていました。
今回のクリスマス会で進行する側として一番嬉しかったのが子どもたち全員が何かしらの出し
物で舞台に立てたことです。子ども全員の楽しんでいる顔を日頃関わって下さっている方々に見て
いただけたことが一番の収穫だったと思っています。
夜の立食パーティーでは様々な料理が並べられ、目移りしながらも思い思いの料理に箸を伸ばし
ていました。笑顔の絶えない一日となり、反省点がなかったわけではありませんが、これが今の迦
陵園であることを実感できる良い機会となりました。
平成 28 年 4 月
迦 陵 園 だ よ り
第 48 号(3)
ドラゴンゲートプロレス招待
ケアワーカー 松本 悟史
1 月、2 月と計 3 日間、ドラゴンゲートプロレスに招待していただきました。
継続して招待していただいていることで、今や日常的にドラゴンゲートプロレスの話題で盛り上
がったり、選手のポーズや髪形を真似るぐらいはまっている児童がでてきたり、ドラゴンゲートプ
ロレスの招待は子どもたちにとってなくてはならないものになっており、本当に感謝してもしきれ
ません。
今後は、プロレスのパフォーマンスを楽しむだけでなく、プロレスを通じてその中にある友情や
思いやりなど仲間の大切さなども感じ取ってくれれば、さらに嬉しいことだと思っております。
文化の集い
ケアワーカー 梅津 幸生
2 月 20 日、京都市西文化会館ウエスティにて「文化の集い」が開催されました。文化の集いは、
京都市内の児童福祉施設がダンスや踊りなどのステージ発表や、子どもの作品発表を行うもので
す。迦陵園は 6 年ぶりにステージ発表でバンド演奏を行いました。
文化の集い当日、ウエスティの様な大きな舞台での演奏は子どもたちにとって初めての機会で
す。子どもたちの顔には緊張の二文字がくっきりと浮かんでいました。しかし本番、「小さな恋の
歌」、「鼻唄」、メンバーが変わっての「深夜高速」の 3 曲は、どの曲も素晴らしい歌で心を動かさ
れました。そして演奏を終えた子どもたちの顔が、持てる力をすべて出し切ったと言わんばかりの
充実感に満ちていたのが、とても印象に残っています。当日を迎えるまで、バンド内で意見が衝突
し、ケンカをしたこともありました。それを乗り越えて精一杯演奏した子どもたちは、文化の集い
を通して一回りも二回りも成長してくれたと思います。当日はたくさんの子どもが応援に駆け付け
てくれ、迦陵園の団結力を見せてくれました。
子どもたちの成長の場として、迦陵園の団結力を表現できる場として、文化の集いは大きな役割
を担ってくれました。子どもたちにとっても良き思い出になったことと思います。
(4)平成 28 年 4 月
迦 陵 園 だ よ り
第 48 号
卒業・卒園お祝い会
ケアワーカー 副島 佳苗
3 月 12 日、平成 27 年度卒業・卒園お祝い会を行ないました。
今年、幼稚園・中学校卒業を迎えたのは 8 名、そして卒園を迎えるのは 6 名と多くの子どもた
ちを送り出す会となりました。
長い時間を園にて過ごしてきた子もいれば、短くも濃厚な時間を過ごしてきた子どもたちばかり
で、送り出すには胸が熱くなる想いで一杯でした。
今回は子どもと職員のみでの会となりましたが、和やかな雰囲気で子どもたちが主体となる会を
持てたのも皆様のお心遣いのおかげだと感じています。
また長年お世話になった暁サッカーの内藤コーチには、園児からささやかな気持ちを贈る機会と
させていただき、とても良い場となったこと、感謝しております。
園を巣立っていく子どもたちの不安や心配は職員の気持ちそのもので、送り出す不安は自分の娘
や息子を送り出す気持ちの様に感じる部分があります。
まだまだ未熟な子どもたちが新たな道を切り開き、それぞれの想う未来へ進んでいく事を願う温
かい場となりました。
卒園生の挨拶
N.M
卒園しても周りの大人を頼って色々とお世話になろうと思います。
迦陵園では色々ボロクソ言うこともありましたが、私は迦陵園の職員を信用していましたので、
これからも周りの大人を頼って頑張っていこうと思います。
一人暮らしにあたって自炊を頑張ります。それと声優という中学生からの夢をもって出ていくの
で、正直とても緊張したり不安なことはありますが、同友会の方に始まり、沢山の方々に支えられ
てきたので、その周りの人たちの期待に応えられるように努力したいと思います。
K.R
私は迦陵園に来て約 6 年になりました。初めは、園の暮らしやみんなに慣れるのに精一杯でした。
今では、頼れる姉さん的な存在になってきたみたいです。少しは成長出来たかなと思っています。
今年は卒園ということで、今まで職員さんに手伝ってもらっていた自分の身の周りのことを、こ
れからは仕事をして、学校に行って、帰ってから、自分一人で色々と家事等をしなければいけない
一人暮らしをするのが不安でいっぱいです。
朝が苦手なので、仕事に遅刻しないか心配です…。不安が一杯ですが、私なりに園で培ってきた
ものを一生懸命発揮し、普通の生活が送れるように頑張ります。要領が悪いので、なるべく早巻き
して動くようにしたいです。
将来は、建築(もの作り)に関わる仕事をしたいです。その為にも、色々な資格を取りたいです。
平成 28 年 4 月
迦 陵 園 だ よ り
第 48 号(5)
小規模施設「こがもの家」での1年間
地域小規模施設「こがもの家」 ケアワーカー 澤 亮太
私が地域小規模施設「こがもの家」に配属されたのは
去年の5月でした。それまでは、ずっと本園で勤務して
おり小規模施設との関わりはあまりありませんでした。
いきなりの配属で最初は「子どもたちはどんな反応をす
るのだろう」「小規模でやっていけるのだろうか」と不
安が大きかったことを覚えています。しかし、実際にこ
がもの家に行ってみると子どもたちは温かく迎え入れて
くれました。「児童養護施設に入所してくる子どもの気持ちはこのような感じなのかな」と私自身、
思うところがありました。
その日からまもなく1年が経とうとしています。1年間を振り返ってみると子どもたちの成長に
驚かされます。身体的な成長はもちろんですが、日々の子ども同士の声かけや気遣い・職員との関
係性など地域小規模、少人数だからこそできる強みがぎっしり詰まっているように思います。温か
い食事を作っている職員と一緒にすぐに食べる事ができる、落ち着いた日々を過ごすことでより子
どもたちの安定に繋がるのだとこの1年を通して改めて感じました。
もちろん、トラブルもあります。子ども・職員ともに距離が近くなりますので、特に子ども同
士の日々の生活の小さなストレスが積み重なっていきある日、爆発するという事があります。「家」
なのですけれども、住んでいるのは言わば「他人」なわけですので、そこに地域小規模の難しさが
出てくるのだと思います。ちょっとした口調に腹を立てたり、生活音が苦痛になったりと子どもに
よってストレスを感じる点は違ってきます。そんなときに職員は、子どものストレスをなるべく中
和できるように振舞う事が重要であるという事を学びました。ストレスを子どもたちが担うのでは
なく、大人が担う事で日々の生活を過ごしやすくして、子ども同士の相乗効果が生まれやすいよう
に努めています。起こり得るトラブルを未然のうちになくしてしまう事が、子ども・そして職員に
とって暮らしやすくなるポイントなのではないか
と思います。
まだまだ、手探りの段階ではありますが迦陵園全
職員一丸となって「こがもの家」を作りあげていけ
たらと思っております。今年度は施設としてもはじ
めて町内会長の役を「こがもの家」が担うことにな
りました。すべてがチャレンジですが、子どもたち
のために精一杯頑張っていきたいと思います。
(6)平成 28 年 4 月
迦 陵 園 だ よ り
第 48 号
フロムキッチン
子どもたちが食べにくいものに『豆』があります。
料理に入れても、端によけたり残したりする子が多く、ちゃんと食べてくれる子は多くありません。
今回は、子どもたちも大好きな、大豆が原料である豆腐をふんだんに使った『豆腐ハンバーグ』を
ご紹介します。
☆豆腐ハンバーグ(2 人分) <材料>
木綿豆腐 300g つけ合わせ 合挽き肉 120g いんげん豆 40g
卵 1 ケ 炒め油 少々
玉ねぎ 80g ミニトマト 6 ケ
パン粉 40g バター 大さじ 1/2 ソース(各大さじ 1)
塩 少々 レモン汁
こしょう 少々 みりん
炒め油 少々 しょうゆ
大根 5cm バター
・ 豆腐を 2cm 角に切り、ざるにペーパータオルを敷いてのせ、皿でおもしをしてよく水けをきる。
・ 玉ねぎはみじん切りにして、フライパンに油をひいて薄茶色になるまで炒める。(耐熱容器に
入れて 5 分間レンジでも OK)。
・ ボールに豆腐とそれぞれの材料を入れて混ぜ合わせる。粘りが出るまでよく混ぜる。
2 等分にして小判型に成型し、真ん中に少しくぼみを入れる。
・ フライパンに油をひいて、こんがり焼いて上下を返して弱めの中火で 7 ~ 8 分蒸し焼きにする。
(オーブンでは、190℃、20 分で加熱する)。串を刺して、透明の肉汁が出ればよい頃合い。
・ ハンバーグを皿に盛って、軽く汁を切った大根おろしをのせ、ソースをかけて出来上がり。
< 付け合わせ >
・ いんげん豆の端を切り捨て、半分に切断し、1 分~ 2 分間ゆがく。ゆがけたら、フライパンに
油をしき、塩こしょう少々ふって、焦げ目がつくまで炒める。ミニトマトは、水で洗っておく
< ソース >
・ 大根を 5cm 程切り、皮をむいておろしにする。
・ 耐熱容器にソースの材料加えてレンジで 10 秒ほど加熱し、混ぜ合わせる。
タネをフライパンで焼いたときは、まわりの油や肉汁をキッチンペーパー等でふき取り、ソー
スの材料を加えてひと煮立ちさせ、ハンバーグの両面にからめる。
迦 陵 園 だ よ り
平成 28 年 4 月
第 48 号(7)
新採職員紹介
この度縁があって、ケアワーカーとして迦陵園でお世話になるこ
とになりました、阿部天と申します。
児童福祉の分野での経験はまだまだ浅く、力不足ではありますが、
一日一日を大切に、子どもと向き合いながら成長していきたいと考
えております。至らないところも多々あると存じますが、ご指導ご
鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
阿部 天
4 月からケアワーカーとして勤めさせていただくことになりました
樽本香代と申します。
児童養護施設で働くことは、初めての経験ですので、戸惑うことも
多々あると思いますが、子どもたちの穏やかな成長を支えられるよう
に、精一杯頑張りたいと思います。
年齢は重ねておりますが、未熟者でございます。皆様にご指導をい
たただきながら日々精進してまいります。どうぞ宜しくお願いいたし
樽本 香代
ます。
迦陵園後援会の入会と年会費納入のお願い
~子どもたちの応援団になって下さい~
迦陵園後援会は児童養護施設迦陵園の経済的支援、法人への寄付勧奨活動、迦陵園こども祭りやクリスマス会
など児童のための活動支援を目的とする団体です。迦陵園後援会の趣旨に賛同していただき、何卒ご入会いただ
きますようお願い申し上げます。年会費の納入や入会を希望される方は同封の振込用紙をお使い下さい。
個人会員 年会費 1 口 2,000 円
法人会員 年会費 1 口 5,000 円(何口でも結構です)
(8)平成 28 年 4 月
迦 陵 園 だ よ り
第 48 号
児童養護施設におけるセラピストの仕事の実際 第 8 回
~大切な人との別れで感じる心の痛み~
心理療法士 横山 隆行
4 月は新しい出会いの時期ですが、その前には大切な人との別れがあることがあります。例えば、
進学する場合には大切な友人や先生との別れがあったり、遠方の大学に進学したり、就職したりす
る場合には親子の別れがあることもあるかもしれません。また、長い人生では、自分にとって大切
な人が亡くなってしまうこともあるでしょう。私たちは大切な人との別れを経験すると、寂しい気
持ちや、心細い気持ち、自分の心にぽっかりと穴が開いたような気持ちになることがあります。
児童養護施設で生活をしている子どもたちはとりわけ別れに敏感です。なぜなら、施設に入所す
る前に自分の親と離れて暮らすという大きな別れを経験しているからであり、子どもによっては入
所前にも親の離婚や死別など複数の別れを経験している場合があります。
このような子どもたちは、別れによって感じる辛い気持ちを考えないように良くない行動で表現
したり、別れの辛さを感じなくて済むように人と深く関わらないように振る舞うことがあります。
しかし、それでは大人と信頼関係や、親密な人間関係を構築することが難しくなったり、社会生活
に支障をきたすこともあるでしょう。
私の行っているセラピーでは、お盆とお正月の年に 2 回、2 週間(2 回分)の休みを意図的に設け、
毎週あるセラピーに別れの場面を作ります。私は子どもたちに休みの一カ月前ぐらいから、毎回セ
ラピーの初めに休みの説明をします。
私が休みについて話すと、カレンダーを隠したりする子どももいれば、耳を塞いで聞かないよう
にする子どももいます。また、休み明けのセラピーでは、遊びの中で自分が見捨てられたという表
現をしたり、私を攻撃してくる子どももいます。
私はそのような行動を取る子どもたちに、「休みによって横山先生に会えないことはとても辛い気
持ちなのだろう」といった内容の言葉かけをします。このような言葉は子どもに過去の別れの経験
を思い出させる辛いことかもしれませんが、子どもたちが大切な人との別れで経験した辛い気持ち
を消化していくには必要な過程です。なぜなら、子どもに限らず私たちは、情緒的な気持ちを自分
の心の奥底にしまい込み、考えないようにするといった方法では、辛い気持ちは簡単に意識上に浮
かび上がってきてしまい、何度も苦しむことがあるからです。
「悲しむ」という心の機能はとても重要なものであり、素直に悲しめないから苦しいのです。しか
し、その悲しみを出すには条件があり、その悲しみを受け止めてくれると思える相手が目の前にい
ないといけません。
セラピーでは子どもの辛い気持ちを表現する機会を提供し、受け止めるという行為を続けながら、
子どもが素直に悲しめるようになるのを助けます。そして、また決まった曜日の決まった時間に会
えるというセラピーの構造を体験し続けることで、自分のことを変わらずに考えてくれる人がいる
と感じられるようになっていきます。
大切な人との別れは辛いものです。しかし、別れで感じる悲しみときちんと向き合うことによって、
私たちは前に進むことができるのです。
4 月になり新しい年度がスタートしました。編集委員も横山と梅津が担当するこ
編集者からの
ひとこと
とになり、迦陵園だよりも新しい気持ちで発行していきたいと思います。
前理事長である加藤美子氏のご冥福を心よりお祈り致します。
ホームページ http://www.karyouen.or.jp/