1.研究課題名:フィールド調査とロボット・センサ・通信技術をシ ームレスに連結する水域生態系モニタリングシステムの開発 2.研究代表者氏名及び所属:海津 裕 (東京大学大学院農学生命科学研究科) 3.研究実施期間:平成 28~30 年度 4.研究の趣旨・概要 本研究は,我が国のラムサール条約湿地を中心とした湿地の生物多様性の維持と生態系 サービスの持続可能な利用,そのための自然再生や保全の迅速な推進を可能とする監 視・管理技術の開発を目的とする。ドローンやフィールドサーバーにより保全の対象と なる鳥類,昆虫類等の生物相や生息場の効率的な監視を可能とする技術開発を行う。さ らに,生態系の管理上問題となるハスの駆除を省力化するためのロボットボートの開発 も行う。フィールド,ロボット工学,情報処理の研究者で連携して,この一連の監視・ 管理技術開発を行うことで,現地調査への展開に支障に及ぼしていたコスト,ユーザビ リティの問題を打開する。これを湿地の標準的な監視・管理手法として普及・定着させ たいと考えている。本研究では国内最大規模の鳥類の飛来地である宮城県伊豆沼・内沼 を研究対象として,上記の技術開発を行う。 5.研究項目及び実施体制 ①ロボットボートによる生態系モニタリングおよびマネジメント (東京大学) ②ドローンによる空中からの広域生物相モニタリング (酪農学園大学) ③センサネットワークによる地上・水面からの生物相モニタリング (北海道大学) ④モニタリング技術の適正運用に向けたマニュアル・ガイドライン作成 ((公財)宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団) 6.研究のイメージ ミッション:宮城県伊豆沼・内沼をベースに最新ロボット技術を用いて,水鳥を軸とした 生態系の監視に有用な、低コストかつ高ユーザビリティを有する総合的モニタリングシス テムと管理用ロボットを開発。マニュアル・ガイドラインを整備し本技術を全国の湿地に 普及可能な物とする。 水鳥監視ドローン サブテーマ2:ドローンを用いた 空中からの生物相モニタリング サブテーマ3:センサネットワーク システムを用いた地上・水面からの 生物相モニタリング ハス刈取 ロボットボート サブテーマ1:ロボットボート を用いた生態系モニタリングお よびマネジメント フィールドイメージング ネットワーク端末 サブテーマ4:モニタリング技術の適正運用 に向けたマニュアル・ガイドライン作成 ①ロボットボートによる 生態系モニタリングお よびマネジメント ②ドローンによる空中か らの広域生物相モニタ リング ハス生長管理・ 植生タイプ・面積計測 使用法の簡便化要望 保全や管理上の要望 ③センサネットワークに よる地上・水面からの 生物相モニタリング 鳥類 種類・個体数計測 従来法との比較 運用時の問題・要望 昆虫類 種類・個体数計測 従来法との比較 運用時の問題・要望 ④モニタリング技術の適正運用に向けたマニュアル・ガイドライン作成(宮島沼と連携)
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