小学校用

平成27年度学校生活支援教員配置事業
自
作
教
材
集(第1分冊)
小学校(LD、ADHD等通級指導教室)
1
ナイスキャッチ!
2
「漢字解剖シート1」
3
動くボールをとめよう!揺れるボールをうとう!
4
パタパタカード
5
「?偏(へん)のつく漢字を書こう」
6
「お話しサイコロ」
7
「学校で見る『この人』だあれ?」&「顔合わせゲーム」
8
どんな気持ちかな?
9
どこに何が入るかな?
10
プチプチ選手権だ! -プチプチを全てつぶしてタイムを競おう-
11
数のきまり
12
ファイブパズル(どんな形になるかな?)
13
気持ちの温度計
14
数字読みファイル
15
鍵盤ハーモニカで曲が弾けるように
16
熟語カード
17
ともだちすごろく
18
九九を使って遊ぼう
19
ひらがな カタカナ神経衰弱カード
20
自分の言葉で表現しよう・・
「お話タイム」の取り組み
21
漢字パズルで楽しく漢字を覚えよう
22
三角形のしきつめパズル
23
中学校に向けての移行支援
24
こころの温怒計(おんどけい)~怒りにはレベルがあることを知らせる~
25
自分でチョキチョキパズル作り
26
コーディネーショントレーニング
27
レシピで作文!
28
自分とにらめっこ
29
読み書きゲーム
30
漢字カルタ
31
考え方アップ↑気持ちもアップ↑【プラス思考を考えてみよう】
32
パクパク計算をしよう
33
“ぼうタッチアトラクション”
34
「ひらがな(拗音・促音など)
」
35
お話しよう ~自分を伝えよう~
36
「おうちをさがそう」
37
数マッチング
38
漢字の組み立て(漢字組み立てパズルセットを使って)
39
漢字を作っておぼえよう
40
かけ算名人になろう
41
「こころが おちつく おまじない」
42
多面体サイコロで計算ゲーム
43
「ビジョントレーニング」
44
算数の文章題をイメージしよう
45
九九くじ引きカルタ
46
ストライクスピーチ
47
レッツ、コミュニケーション
48
九九のひみつを見つけよう「九九おぼえ表」
49
「ことばのブラックボックス」
50
思い出をまとめよう!(作文の学習)
51
漢字のたし算をしよう(どんな漢字ができるかな)
52
「お話 聞かせて」
53
拗音・促音・長音カード
54
『チャレンジ!どんぐりびん』
55
ふり返り作文
56
漢字のなぞり書きシートと練習用ワーク
57
ステップゲーム
58
数字カードタッチ
59
ブロック名人
60
Level Up トークン表
61
「イライラ対処法のレベルのスケール」
62
「気持ちを表現してみよう」
63
案が-スキルマネジメント
64
いろいろな形を分けよう
65
「お買い物しよう!」
66
買い物しよう
67
漢字パーツ合せゲーム(4・5年の漢字)
1 教材名
「ナイスキャッチ!」
2 ねらい
・ 標的物を注視し続けることができる。
・ 標的物を追視する力を育てる。
3 指導の形態
個別指導 ねらいによっては、2人でも可能
4 指導の内容
(1) 準備物
三色ミニ三角コーン(紙コップ、カップ)
スーパーボール(ビー玉)
テーブル(児童によっては、児童机)
(2) 手順や活用の仕方
①左右色違いのコーンを児童に持たせる。
②テーブルを挟んで、コーンの色に対応したボールを教
師が持つ。
③2色の色違いの一方のボールを教師が転がす。
④ボールの色に応じたコーンでキャッチする。
※慣れてきたら、左右を入れ替えたり、違う色のコーンに取り換えたりする。
5 指導上の留意点
・ 児童の実態に応じて、机の大きさを変えることでボールを転がす距離ができ、ボールを見る時間、
反応する時間を変化させる。
・ ビー玉に慣れてきた頃に、ボールの大きさ、素材を工夫することで転がり方に変化が出て、より注
意してボールを見るようになる。スーパーボールだとバウンドさせることもできるので、児童によ
って飽きさせずに取り組ませることができる。
・ 色だけでなく、教師がボールを転がしながら、
「右手」
「左手」と声をかけて取らせるのも、手、目、
耳と五感を多く活用して刺激になると思われる。
・ 多動性のある児童の中には、机上での学習の合間に取り入れることで、その後の課題への集中力が
高まることも期待できる。
1 教材名 数字読みファイル
2 ねらい
・位のカードを手掛かりに位の読み方を理解する。
・空位に関しても「0」を記入することを理解する。
3 指導の形態
個別指導
4 指導の内容
(1)準備物数字読みファイル(大きな数のファイル・小数のファイル)※紙ファイル
(2)手順や活用の仕方
①教師が言った大きな数を、児童にファイルで作らせてから読
ませる。
②教師がファイルで大きな数を作り、それを児童に読ませる。
③大きな数の計算プリントを行い、答えの数字をファイルで
作らせてから読ませる。
④教師が言った小数を、児童にファイルで作らせてから読ませ
る。
⑤教師がファイルで小数を作り、それを児童に読ませる。
⑥小数の計算プリントを行い、その答えの小数をファイルで
作らせてから読ませる。
5 指導上の留意点
数字の下に位が書いてあるので、出来た数字を位ごとに読ませ
ていく。その時、
「0」は言わないことを練習する。ただし、小数ファイルでは「0」も言う必要がある
ので、ファイルを色分けし、ルールをファイルの表に書いている。慣れるまでは、使う前にファイルの表
に書いているルールを読ませてから使うのが望ましい。
小さな数字からスモールステップで位を上げたり、下げたりしていく。また、慣れてくるとファイルの
中で足し算・引き算することが可能。
ともだちすごろく
1 教材名
2 ねらい
・ すごろくをすることで、自分の良さに気付いて自尊感情を高める。友だちの良さに気付き、自分を
アピールすることでお互いを理解しあう。
・ ゲームの理解を守って、楽しさを共感することで、友だちと楽しく過ごす成功体験を積み上げる。
3 指導の形態
個別学習 グループ学習
4 指導の内容
(1) 準備物
手作りすごろく、さいころ、駒(消しゴムなどを代用)
(2) 手順や活用の仕方
① 自分の駒を確認
② 順番を決める
③ ルールを確認
④ 順番にさいころを振って
進める。
⑤ みんなで内容を確認する。
(3)内容
自己理解―「すきな遊び」
「誕生日の数だけ進む」
「好きな場所」
「好きな曜日とそのわけ」
「ほしい物」
「家族の名前を紹介しよう」
「クラスみんなでしたいこと」
自尊感情―「自分のいいところ」
「がんばっていること」
「とくいな勉強」
「たからものをおしえて」
「みんなにいい所を言ってもらおう」
スキンシップ―「握手をしよう」
「おんぶをしよう」
「となりの人の肩たたき 10 回」
「あっち向いてほい」
体を動かす―「うでを前後 5 回まわそう」
「ジャンプを 10 回」
「ゴールしたらハイタッチ」
ゲーム―「一回休み」
「じゃんけんして勝った数進む(負けた数もどる)
」
「始める時にあいさつ」
5 指導上の留意点
・ はじめにルールを明確にして、ルールを守ると楽しめることを実感させる。
・ 同じところに止まると違う回答を考えたり、友だちと助け合って考えてもいいことにして、助け合
うことでうまくいく経験につなげる。
・ 勝ち負けよりも、ゲームの楽しさを味わえるようにする。
1 教材名
ひらがな カタカナ神経衰弱カード
2 ねらい
・ひらがな、カタカナの読みに慣れる。
・拗音、拗長音、促音の読みに慣れる。
・短期記憶を鍛える。
3 指導の形態
個別指導
4 指導の内容
ひらがなカード
(1)教材について
・絵カードとそれに対応した読みを書いた字のカードである。ワードの表を使い作成し、切断した後ラミネー
ト加工する。
・カードの絵はインターネットを活用する。
(2)手順と活用方法
「ひらがな カタカナ神経衰弱」
・机の上にひらがな、カタカナどちらかのカードを全て裏返してお
く。
・後はトランプの神経衰弱と同じ要領でゲームを進め、たくさん取
った人が勝ちになる。
・読み札をめくったときには、必ず声に出して読むことをルールと
して決めておく。
「ひらがな、カタカナカルタ」
・絵札を表を向けて机の上に並べる。
ひらがなカード
・文字の札を裏向けて重ね、交替に 1 枚ずつ引く。
・引いた人はカードに書いてある字を声に出して読み、二人で絵カードを取り合う。
5 指導上の留意点
・読みの習熟をねらいにした教材なので、必ず声に出して読むこと
を約束にする。
・間違えた読みをしたときは、読み直しをするように促す。
・勉強しているという感覚がないように、楽しく取り組める雰囲気
を作る。
カタカナカード
1 教材名
自分の言葉で表現しよう・・
「お話タイム」の取り組み
2 ねらい
楽しみながら、わかりやすく話す機会を増やし、書く活動に
つなげる。
3 指導の形態
個別指導
4 指導の内容
(1) 準備物
やわらかいボール・話すテーマを書いた
サイコロ・表情カード・ニミ作文用紙・文づくりヒントカード
(2) 指導の実際
〈キャッチボールやサイコロで話そう〉
当たっても痛くないやわらかいボールを使ってキャッチボー
ルをしながら「楽しかったこと教えて」などと聞いていく。
また、いくつかのテーマの書いてあるサイコロをふって出たテ
ーマについて話をする。話す
事が得意ではない児童も不思
議とキャッチボールやサイコ
ロを振る事で体を使いながら
話し合っていくと、表情が明るくなり、話しやすい雰囲気になる。
〈話したことをミニ作文に書こう〉
楽しく話した内容を、5W1Hを意識した文づくりでミニ作文に書く。
書き出しや、どのように書いたらよいか困っている様子の時は、文づ
くりカードをヒントにしていく。しかし、何度か「お話タイム」を経験
すると、カードがなくても順序を覚えていて、スムーズに書くことがで
文づくりのヒントとし
て、必要に応じてカード
を提示する
きるようになる。
通級に来ている児童の中には、自分の気持や周りの状況について、う
まく話せない子がある。自己表現できないことでイライラし、感情のコ
ントロールができない場合も多い。自分の気持ちを誰かに話せること
が学習への意欲にもつながる。
1 教材名
レシピで作文!
2 ねらい
・ 動画を手掛かりに短い文章を作成する。
・ 語彙の拡充、構文力をつける。
・ コミュニケーションの力を育てる。
3 指導の形態
個別指導
4 指導の内容
(1) 準備物
・児童が興味を持つ動画(例:ホットケーキづくり、おうちを建てる 等)
・言葉を書くカード 3種
・材料カード(使う道具、材料などを書いたカード)
・助詞カード(て、に、を、は、などを書いたカード)
・動作カード(児童からの言葉を書くカード)
・作文用紙
(2) 手順や活用の仕方
① 動画をみる。
動作カード
材料カード
② 材料や使う道具をカードを使って確認する。
③ 手順を思い出しながら、動作カードを作る。
④ 材料カードと助詞カード、動作カードを並べ、文を作る。
⑤ できた文を声に出して読む。
⑥ 再度、動画をみて、作った文を確認する。
⑦ できた文を作文用紙に書き写す。
助詞カード
⑧ 挿絵を描き、レシピを仕上げる。
5 指導上の留意点
・ 文を作る時に言葉に迷ったり、順番を忘れたりした時には、その都度、動画に戻り言葉を引き出す
ようにする。
・ 書くことに対して苦手感のある児童には、児童から出た言葉を指導者がカードに書くようにし、書
くことへの負担を軽減する。また、⑦の出来上がった文を書き写す際にも、
「どれか一つ。
」等、数
を減らすような配慮を行う。
・ 家庭や在籍学級と連携し、完成したレシピを自分以外の人に見てもらうことで達成感を持たせたい。
“ぼうタッチアトラクション”
1 教材名
2 ねらい
・ 体の軸を意識して上体のバランス感覚を育てる。
・ 新聞棒で紙筒の上をそっと打つことで、力加減したりゆっくり動いたりする力を育てる。
・ 感覚を正確に捉えて細かい動きができるようにする。
・ 紙筒の上にお手玉やボールを乗せ、的に注目することで、視覚と運動の調整力を高める。
・ テープの色を聞いて覚え順番にタッチすることで聴覚、記憶、運動の力を高める。
3 指導の形態
個別指導(グループ指導でも可)
4 指導の内容
(1) 準備物
新聞棒(1 日分)ガムテープ
紙筒 お手玉 バランスクッション
(2) 手順や活用の仕方
① 紙筒を倒さないように並べる。
② 紙筒の上にそーっとお手玉やボールを乗せる。
③ 紙筒を倒さないように、お手玉を新聞棒でタッチする。
(1回、2回、3回、
、
、 )
④ 紙筒を倒さないように色テープをタッチする。
④ バランスクッションの上に乗ってお手玉をタッチする。
⑤ 慣れてきたら、頭の上にハンカチやお手玉をのせて行う。
⑥ 新聞棒を手のひらの上で立たせる。
(1 秒、3 秒 5 秒、
、
、
)
5 指導上の留意点
・ 児童の実態に合わせて、
「赤、黄、黄、赤、
、
、
」の等、タッチの回数
を多くしたり、乗せる物の種類を変えたり増やしたりしてレベルを
調整する。
・ バランスクッションや青竹乗りと組み合わせてプレイエリヤを作
り楽しく活動できるようにする。
参考文献 「感覚統合を生かした楽しい教室づくり」
佐藤 和美著
1 教材名
思い出をまとめよう!(作文の学習)
2 ねらい
・ 経験したことを順序立てて話したり、文章に書いたりすることができる。
・ 写真やメモ等の手がかりをもとに、話したり、文章を書いたりすることができる。
3 指導の形態
個別指導
4 指導の内容
(1) 準備物
作文のテーマに関する写真や資料(修学旅行の写真・日本地図)
、お話ポイントプリント
(2) 手順や活用の仕方
① 修学旅行に行った場所を、地図や写真で確認する。
④ 感想を書く。
お話ポイント(メモ)
プリント」を見ながら文章にまとめる。
いつ
どこへ
行きのこと
一日目の見学
宿のこと
③ 感想を内容が記入された「お話ポイント
二日目の見学
を箇条書きにする。
帰りのこと
て、教師と話しながら、思い出した内容
感想
② 「お話ポイントプリント」にもとづい
5 指導上の留意点
・内容を思い出すために、修学旅行先の地図や写真を見ながら話を進める。
・教師と思い出を話すことで、どんなことを書けばよいのかという見通しがついてくる。
・話す内容につまずいたときには、予想される事柄をいくつか質問し、記憶を引き出す。
・話した内容が、十分に記入されていない場合があるので、話を聞きながら、教師も簡単なメモをと
るとよい。
・下書きをしたり形式にこだわったりすると意欲をなくすことがあるので、まずは「書くこと」を優
先する。
・書き慣れないうちは、段落の途中で気持ちや感想を入れると戸惑うので、最後の段落にまとめて書
くようにする。
・将来自力である程度文字数のある作文も書くことができるようになるように、メモをとったり、い
ろいろな法則で並べ替えたり、
「はじめ」
「なか」
「おわり」の構成をしたりするようなステップを教
え、段階的な指導をする。
ステップゲーム
1 教材名
①カテゴリーカード
2 ねらい
・言語理解…カテゴリーを理解する。語彙を増やす。
・ワーキングメモリー…色を覚えながら、言葉を探す。
・ボディーイメージ…リズムに合わせて、体を動かす。
3 指導の形態
個別指導(グループ指導でも可能)
4 指導の内容
(1) 準備物
① カテゴリーカード
(野菜・果物・動物・文房具・教科・アニメキャラクターなど)
② 机上練習用シート
カテゴリーごとに
赤青黄緑の4色を用意
③4色の輪
(2) 手順や活用の仕方
① 指導者が、カテゴリーと色がバラバラになったカードを
1枚ずつ順番に児童にみせる。
② 児童は、カードに示されたカテゴリーに合う言葉を言い
ながら、リズムに合わせて、カードの色の輪に移動する。
③ ①②の動作を繰り返す。
④ ゲームが終了する場合
・カテゴリーに合わない言葉を言った時 ・色を間違えた時
・今までに出た言葉をもう一度言った時
・リズムに合わなかった時
「終了~!」の合図をする。
②机上練習用シート
【カテゴリーカード「赤の動物」の場合】
「ステップゲーーム!」指導者・児童 足踏みスタート
リズム
指導者
児 童
1・2
カードを見せながら「動物」 カードを見る
3・4
「トン・トン」
5・6
考える
「キリン」と言いな
がら赤の輪に移動
7・8
「トン・トン」
基本の位置に戻る
~次のカードを見せ、1~8を繰り返す~
③4色の輪
5 指導上の留意点
①様々な要素を含む課題であるので、失敗経験を感じさせないよう、スモールステップで指導する。
(レベル1)カテゴリーカードを見て、それに合った言葉をみつける。
(レベル2)手拍子を入れながら、リズムに合わせて答える。
(レベル3)机上練習用シートの上で、消しゴムを使い指でやってみる。
(レベル4)体を使ってやってみる。
(リズムをゆっくり→はやく)
②カテゴリーの項目には、児童の興味のあることや得意なことを入れ、関心をもたせる。
※参考:日本テレビ「世界一受けたい授業」から