別紙様式第２号 横浜国立大学 学位論文及び審査結果の要旨 氏 エ 名 ン チ タ ル ア ー メ ド タ 学 位 の 種 類 博士(工学) 学 位 記 番 号 工府博甲第494号 学位授与年月日 平 成 28年 3月 24日 学位授与の根拠 ル ハ EMTITHAL AHMED TALHA 学位規則（昭和28年4月1日文部省令第9号）第４条第１項及び横浜国 立大学学位規則第５条第１項 学府・専攻名 工学府 物理情報工学 専攻 学位論文題目 Dependable medical network using super external channel code with existing cellular networks according to various medical QoS levels （医療情報のQOSレベルに応じた既存セルラーネットワークに外部 通信路符号を用いた超高信頼医療用ネットワーク） 論文審査委員 主査 横浜国立大学 教授 河野 隆二 横浜国立大学 教授 濱上 知樹 横浜国立大学 教授 辻 宏之 横浜国立大学 教授 落合 秀樹 横浜国立大学 准教授 李 還幇 横浜国立大学 准教授 杉本 千佳 論文及び審査結果の要旨 本論文は，遠隔地、途上国などの高信頼な医療専用ネットワークがない環境下でも、既存 の携帯電話のセルラーネットワークを流用して、外部通信路符号化・復号を追加し、医療情 報に求められる QoS レベルおよび既存セルラーネットワークを含む通信路状況に応じて、 誤り検出・訂正能力や能力の異なる符号と復号法を適応的に最適設計・切り替える方式の考 案と性能解析に関する研究を英語でまとめたものである。 本論文では、医療用無線 BAN の国際標準 IEEE802.15.6 で定義されている 8 段階の QoS レベルの要求に応え、利用する既存携帯電話セルラーネットワークの通信路や利用環境を 考慮し、高信頼医療用ネットワークを構成するために、第 2 世代 2G(GSM)と第 3 世代 3G(WCDMA)を既存セルラーネットワークとして仮定し、バイタル情報パケットの異なる QoS レベルとセルラーシステム通過後の残留誤りの複数のモデルの組み合わせに対応して、 最適な符号と復号法を選択する方法とその性能限界を導出している。特に、符号の検出・訂 正能力を超える誤りに対する復号誤りを考慮し、医療用に相応しい超高信頼無線ネットワ ークの経済的な構成法の議論を展開している。 別紙様式第２号 横浜国立大学 以上のように、本研究は医療専用の高信頼ネットワークが社会インフラとして未だ構成 されていない途上国や離隔地域においても、既存の移動通信ネットワークを利用した経済 的な超高信頼ネットワークできる方法を考案し、実用環境での有効性と限界を示し、産業的 価値も高い成果を上げている。現在研究が盛んな第５世代移動通信ネットワークにおいて も、本成果の導入が期待される。これらの一連の研究成果は、学会論文誌、国際会議などに 既に発表され評価を得ており、本論文は博士（工学）の学位論文として十分な価値を有する ものと認められる。
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