委託業務仕様書 1.委託事業名 戦略的基盤技術導入促進事業委託業務 2.委託期間 契約締結の日から平成 29 年 3 月 31 日まで 3.事業目的 県内のサポーティング産業が脆弱であるのは、本土から遠く離れているため自動車や家 電などの大手メーカーと協力体制にある工場が殆ど無く、製造技術を高度化する機会が極 端に少ないことが一つの要因だと考えられている。 本事業は、県内企業のみでは実施することが難しい電動車に関連する技術について、県 工業技術センターと県内企業が連携した研究開発を実施することで、波及効果の期待でき る基盤技術を蓄積し、サポーティング産業の高度化を図るものである。 図1.電動車の開発で蓄積される基盤技術の例 4.事業内容 電気自動車には図2に示すように様々なカテゴリがあるが、本事業で開発する電動車は コミュニティビークルと呼ばれているもので、ホテルやテーマパーク、工場など大規模な 施設の中で活用される車両である。コミュニティビークルは、今後の超高齢化社会におい ても需要が増加すると考えられている。 県内でこれまでに製作されている EV バスや一人乗りのマイクロ EV、既存の自動車の ボディを流用したコンバート EV は、コストや耐久性などの面で十分な魅力を示すことが できずにいるが、コミュニティビークルについては、沖縄の独自性を車両作りに盛り込む ことが比較的容易であることから、将来的に県産コミュニティビークルが実現される可能 性もある。現在想定されているコミュニティビークルの活用例を図3に示す。 1 本事業では、コミュニティビークルに関する細かなユーザーニーズに対応するため、車 両性能に大きな影響を与えるモーターおよびコントローラの開発を行う。 モーターおよびコントローラの開発は、沖縄県工業技術センターと提案者である県内企 業が連携して取り組む。工業技術センターでは、開発に使用する機器の導入や設計支援の ためのシミュレーション、試作品の評価などを行い、提案者である県内企業では沖縄県か ら開発業務の一部を受託、実施するものとする。 電気自動車 公道走行可 ○普通乗用車のEV(例:日産リーフ) ○コンバートEV(市販車のボディを流用) ○超小型モビリティ(軽自動車より小さい規格) ○マイクロEV(一人乗り) ○コミュニティビークル(大規模施設の移動手段) 図2.様々な電気自動車 ショッピングモール 病院 公園 各種工場 スポーツ施設 図3.コミュニティビークルの活用例 2 遊園地 5.委託内容 (1)コミュニティビークルで使用するモーターおよびコントローラについて、設計仕様 を定めるのに必要な市場調査 (2)上記で得られた調査結果に基づくモーターおよびコントローラに関する設計 なお、設計仕様は沖縄県工業技術センターと協議の上、決定する。 6.その他 (1)事業完了時に実際に要しなかった経費があるときは、相当の委託料を減額する。 (2)本事業の実績をまとめた成果報告書を1部及び、その電子ファイルを沖縄県に提出 する。 (3)本事業は、沖縄振興特別推進交付金などを活用して実施するものであり、受託者に おいては、補助金等に係る予算の執行適正化に関する法律(昭和 30 年法律第 179 号)に基づき、適正に執行する必要がある。 (4)この仕様書に定めない事項及び疑義が生じた場合は、受託者と委託者の双方が協 議して定める。 3
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