仕 様 書 1 件 名 平成28年度林道施設及び木製構造物等の維持管理、点検手法に関する調査事業 2 目 的 林業の成長産業化に向けて木材の有効活用を図るためにも、間伐等の森林施業 に必要な路網整備を推進していくことが重要な課題となっており、路網整備の推 進に当たっては、既存の林道施設の長寿命化に加え、丈夫で簡易な路網の開設を 図る必要がある。 既設林道施設である橋梁(橋長4m以上)については、設置後50年以上経過 し て い る 橋 梁 が 全体の 26%(平成 2 4 年度 末 )、トンネ ルが 全体の 36% ( 平 成24年度末)という状況である。今後、林野庁インフラ長寿命化計画(行動計 画)に基づき、橋梁など重要な林道施設の維持管理・更新等を適切に行っていく ことが重要な課題となっている。 林道施設管理者は平成32年までに個別施設計画を策定することとなってお り、その参考とするため、これまでに「林道施設にかかる個別施設計画策定のた め の ガ イ ド ラ イ ン 」( 平 成 2 6 年 度 )、「 林 道 施 設 長 寿 命 化 対 策 マ ニ ュ ア ル 」( 平 成 27 年度)を作成しており、今後は林道施設の点検手法に関する調査を進める必 要がある。 また、点検の頻度については今後の施業計画の有無や間伐・主伐計画量、路網 の開設計画などに応じて実施する必要があることから、これらに関する知見や事 例を収集する。 3 事業内容 (1)調査検討会の開催 事業の実施に当たっては、林野庁と協議の上選定した5名以上の実務経験者 等で構成する調査検討会を設置し、3回(事業着手直後、調査結果とりまとめ 時、実績報告作成時)以上開催し、さらに林道施設の点検手法に関する現地調 査箇所での現地検討会を開催すること。 また、その運営業務(検討会日程の調整、各委員への必要な謝金、旅費、日 当等の支払、会場準備、会議資料の作成等の庶務)を行う。 調査検討会では、林道施設の点検手法の仕様書(案)や歩掛(案)を作成す るための調査方法に関する詳細な仕様内容の検討や歩掛調査箇所の選定、調査、 調査結果及び長寿命化した具体的な補修事例等についての検討を行う。 (2)調査・分析等 ① 橋梁など重要な林道施設の維持管理、点検手法に関する調査 平 成28年3月に制定した「林道施設長寿命化対策マニュアル」の点検手 法(一般管理型点検、予防保全型点検)に則した仕様書(案)や歩掛(案) を作成するため、橋梁点検に係る都道府県の実態調査を行うとともに他省庁 等で定める類似の仕様や歩掛等の情報を収集する。あわせて、木橋の位置、 延長等の情報についても収集する。 現 地調査については、一般管理型点検、予防保全型点検を5地域程度選定 (北海道、東北、関東、四国、九州を想定)し、各2橋以上調査し、これら を分析・検討し、標準的な仕様書(案)及び歩掛(案)を作成する。 ② 橋梁の補修事例集の作成 橋梁の損傷程度を踏まえた補修等事例を収集して、補修事例、機能強化(補 強)事例集を作成する。なお、標準歩掛に掲載された補修工法も写真図説など 入れて事例として掲載すること。 ③ 施業計画(木材搬出量)、路網密度に係る調査 人工林の成熟に伴い、今後主伐等が増加することになり、搬出経路に橋梁等 の林道施設が利用されることとなる。路網密度の高く、林業専用道(規格相当 を含む)等の構造や路網配置等の優れた地域における木材搬出量等の状況を調 査し、林道施設への影響による点検頻度を検討する。 なお、資料収集に当たっては、路網密度が高い地域で、林業専用道(規格相 当を含む)の構造、路網配置や木材搬出に係る優良事例や先進事例等について、 既存データ等の資料収集する。 更に、施工地レベルでの路網整備水準の実態を把握するため、育成単層林に おける路網密度について資料収集する。 (3)事業実施計画書の提出 契約から10日以内に事業の実施スケジュール及び体制を記載した事業実施 計画書を提出する。 (4)報告書等の提出部数 調査報告書 85部 電磁記録媒体 CD-R等 3式 納入する電磁媒体資料は、ウイルスチェックを行い、ウイルスチェック に 関 す る情 報(ウイ ル ス対策 ソフ ト名、 定義 ファ イル のバ ー ジ ョ ン 、チ ェ ック年月日等)を記載したラベルを添付して提出する。 4 事業期間 事 業 期 間 は委 託 契 約締 結 日から平 成2 9年 3 月 10 日(金 ) ま でと し、 本 事 業 に係る全ての業務を終了すること。 5 その他 (1)受託者は、事業の進行状況等を毎月報告するほか、監督職員の求めに応じて 報告を行うものとする。 (2)業務の目的を達成するために、監督職員は、業務状況・進行状況に関して必 要な指示を行えるものとし、受託者はこの指示に従うものとする。 また、本仕様書に明示されていない事項で業務の目的を達成するために必要 な事項が生じたときは、監督職員と受託者が協議を行うものとする。 (3)受託者は、本事業の実施に当たって、再委託を行う場合は、事前に林野庁と 協議を行い承認を得るものとする。 (4)受託者は、業務により知り得た情報について、外部に漏らしてはならない。 (5)事業実施計画書及び報告書等の提出先は林野庁整備課とする。
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