海 外 調 査 計 画 書

様式2
海 外 調 査 計 画 書
(海外調査団長(議員) 加藤礼一 ) 1 調査テーマ
産業用大麻(ヘンプ)の産業化の可能性及び
オランダ・フードバレーの実態に関する調査
【産業用大麻(ヘンプ)の産業化に関する調査】
○産業用大麻(ヘンプ)は2万5千種類以上の製品を生み出す原材料として、近年、
欧州を中心に急速に注目を集めている。我が国おいても、国内全体で2万ヘクタール
を超える作付けが行われていた時期もあったものの、戦後の規制強化や化学繊維の普
及などにより作付け面積は激減しているが、収量の高さや広範な活用が見込まれるこ
とから、次世代の基幹作物との見方もされている。しかしながら、所有や栽培などに
ついての制限のほか、大麻に対する様々な意見もあるなど課題もあるのが現状であ
る。
○こうした中、平成25年8月、北海道が主催して「北海道産業用大麻可能性検討会」
を立ち上げ、また、道総研において育成試験を実施中であり、栽培技術の研究、種子
の確保や活用方策に関する取組を中期的な計画のもと実施している。さらに東川町な
どでは、民間による試験栽培が行われるなど全道規模で注目が集まっている。
2 調査の必要性
○このような流れを受け、道議会においても「北海道議会産業用大麻推進研究会」を
立ち上げ、これまで栽培農場の現地調査をはじめ、専門家との情報収集など行い産業
化に向けた検討を続けている。
○平成28年6月、ドイツ・ヴェッセリングにおいて、第13回EIHA(ヨーロッパ産業用
大麻協会)の国際会議が開催されることから、北海道議会として同会議に出席し、情
報収集を行うとともに、現地において、関係者との意見交換や施設視察を行うことに
より先進的な取組事例や薬物大麻との違いと有用性について地域の理解をどのように
得たのかを直接把握することが必要不可欠である。
【オランダ・フードバレーの実態調査】
○農産品の輸出を視野にいれた競争力強化が求められる中、6次産業化をはじめ農産
物の付加価値向上を図るためにも食産業を総合的な視点で捉えることが重要であり、
北海道が進める食産業立国を成し遂げるため、産学官が一体となった先進的な取組を
進めるオランダ・ワヘニング大学を訪問し、オランダを訪問するこの機会にあわせ
フードバレーに関する現地調査の実施が必要である。
3 調査目的
産業用大麻(ヘンプ)の栽培や商業ベースに載せた利活用の先進地であるオランダ及
びドイツを訪問し、国際会議への出席や州政府要人、民間企業幹部との意見交換、関
係施設の視察を行うとともに、フードバレーの先進地であるオランダのワヘニング大
学を訪問し先進事例の調査を行うことにより今後の議会議論に資することを目的とす
る。
4 調査内容
①州政府機関や民間企業幹部との意見交換
②産業用大麻(ヘンプ)の活用実態の調査
③産業用大麻(ヘンプ)栽培農場の視察
④国際会議への参加
⑤フードバレーの取組の実態調査
5 調査先
(1) 訪問国
オランダ、ドイツ
(2) 調査先
■アムステルダム、フローニンゲン、ワヘニンゲン(オランダ)
ヘンプ博物館、栽培農場、農業機械メーカー、加工場、ワヘニング大学
■ヴェセリング、シュツットガルト、ジンデルフィンゲン、ネルトリンゲン、フランクフルト(ドイツ)
EIHA国際会議、州政府、ダイムラークライスラー社、タンガリグズード社等
(3) 調査先を選定した理由
北海道における産業用大麻の産業化の可能性を調査するにあたり、ドイツで開催さ
れる国際会議に参加し、先進事例の実態調査を行うとともに、会議へ出席する多くの
要人との交流も可能であり、人的関係強化が図られること。また、州政府要人や民間
企業幹部と意見交換を行うとともに麻を住宅用内装材や自動車内装材として活用する
関連企業を訪問することが可能であることから今回の調査先を選定した。
6 調査行程
平成28年5月28日(土)~6月5日(日) 9日間