サントリー美術館新収蔵品 コレクターの眼 ヨーロッパ陶磁と世界のガラス

№ sma0024
(2016.10.20)
「サントリー美術館新収蔵品
コレクターの眼
ヨーロッパ陶磁と世界のガラス」展 開催
会
期:2017年1月25日(水)~3月12日(日)
色絵花鳥文鉢
切子 籠目霰文三段重
オランダ
日本
18世紀
江戸後期~明治初期 19世紀
サントリー美術館(野依利之氏寄贈)
サントリー美術館(辻清明コレクション)
サントリー美術館(東京・六本木/館長 鳥井信吾)は、2017年1月25日
(水)から3月12日(日)まで、
「サントリー美術館新収蔵品
コレクターの眼
ヨーロッパ陶磁と世界のガラス」展を開催します。
サントリー美術館は、1961(昭和36)年11月20日に東京・丸の内の
パレスビル9階に開館して以来、今日まで美術各分野のさまざまなご所蔵者の皆様
とのご縁に恵まれ、コレクションを拡充してまいりました。
2017年3月30日に六本木開館10周年を迎えるに先立ち、本展覧会では、
近年コレクションに加わった作品のうち初めて一括公開する、陶磁器とガラスの
コレクション、あわせて約200件をお披露目いたします。
1
《 展示構成
第1部
》
ヨーロッパ陶磁
野依利之氏
色絵楼閣山水文瓢形瓶
色絵草花鳥獣文大皿
オランダ
オランダ
18世紀
18世紀
*いずれもサントリー美術館(野依利之氏寄贈)
の よりとしゆき
野依利之氏は、エミール・ガレやドーム兄弟などアール・ヌーヴォー期をご専門に、
美術商として優れたガラス芸術を数多く日本へ紹介するという重要な役割を長きに
わたり担ってこられました。同時に、野依氏の芸術に対する深遠な興味はガラス
芸術のみに留まらず、職業とは別に、ご自身が心を動かされた美術工芸作品を分野・
地域・時代の枠組を越えて幅広く蒐集を続けておられます。
これまでサントリー美術館の企画展にご協力いただいたご縁により、野依氏の
コレクションのうち陶磁器をご寄贈賜る運びとなりました。
コレクションの中心は、オランダのデルフトウェアです。デルフト陶業の最盛期は、
およそ17世紀後半から18世紀前半といわれます。その頃に作られたと思しき
華やかな調度品や食器が含まれ、欧米の著名な美術館・博物館のデルフトコレク
ションの類品もあります。デルフトウェアは、17世紀にオランダ東インド会社の
商船に載って輸出された東洋の磁器が、如何にヨーロッパの富裕層を熱狂させて
いたかを知ることのできる存在でもあり、当館所蔵の肥前磁器群とも緩やかな繋がり
を有しています。
また、同コレクションはイタリアのマヨリカ陶器やフランス近代のガラス芸術の
巨匠エミール・ガレの陶器など、広い地域と時代に及んでいます。
欧米では、デルフトやマヨリカは長年にわたって研究され、著名な美術館・博物館
にも多くの収蔵例があります。しかしながら日本国内では紹介される機会が少なく、
日本国内におけるコレクションは貴重な存在であるといえましょう。ヨーロッパの
豊かな陶磁文化の香り高い品々を、展示室でお楽しみいただければと思います。
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【おもな出品作品】
染付人物図ケンディ
オランダ
17世紀
染付芙蓉手人物図大皿
オランダまたはドイツ
17-18世紀
染付人物図瓢形瓶
オランダ
17-18世紀
染付花鳥文大壺
オランダ
17-18世紀
染付花卉文瓢形瓶
オランダ
18世紀
色絵草花鳥獣文大皿
オランダ
18世紀
色絵楼閣山水文瓢形瓶
オランダ
17-18世紀
染付花鳥文大皿
オランダ
18世紀
色絵花鳥文鉢
オランダ
18世紀
ファルネーゼ家紋章皿
イタリア
16世紀
色絵唐草文ブロッカ
イタリア
16世紀
花器「フランス菊」
エミール・ガレ作
フランス
1881-85年頃
*作品はすべてサントリー美術館(野依利之氏寄贈)
第2部
世界のガラス
辻清明氏
紋章文オペークツイストステムゴブレット
カットガラス碗
ガラス:イギリス,
イラン
3~7世紀
エングレーヴィング:ドイツ・ザクセン州ドレスデン
*いずれもサントリー美術館(辻清明コレクション)
1760年
つじせいめい
ろくろ
しがらき
辻清明氏(1927-2008)は、9歳の頃から轆轤を回し始め、信楽をはじめ
やきしめ
あか
さ
とする焼締を中心に作陶し、侘びた風情と華やかな明るさの共存する「明る寂び」
という独自の美意識を打ち立てた陶芸家です。作家として活動する一方で、無類の
骨董好きとしても有名でした。すでに4、5歳から、実業家の父を訪ねる古美術商
が持参する骨董品に触れ、自らの審美眼を磨きました。9歳の誕生日に一目見て
気に入った野々村仁清作「色絵雄鶏形香炉」を買ってもらったのが、コレクション
のきっかけといわれます。
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木・陶・漆・鉄・ガラス器等々、辻氏の蒐集品は材質も時代も産地も幅広く、
多岐にわたっています。彼はこうした骨董品をただ見て飾るのではなく、常に触れては
日々の生活に活用し、ともに生きていきました。
サントリー美術館に収蔵された辻氏のガラスのコレクションも、他素材と同様に、
直感的な共感によって見出されました。その分野は、古代ローマから、オリエント・
中国・ヨーロッパ、そして和ガラスに及びます。彼はガラスの器に、炎によって
生み出され、使い手や環境によって変化し、持ち味を深めていくという点で、陶器に
通ずる運命を感じていました。一方で、ガラスの最大の魅力は、
「透明感」、
「プリ
ズムのような輝き」そして「変幻自在であること」と語っています。土とは違った
煌きの素材感に惹かれては想いをめぐらし、また不透明なやきものの世界に戻って
いく、そんな時間を繰り返していたのではないでしょうか。
新しく当館のコレクションに仲間入りした、作り手・辻清明氏のガラスを通して、
それらが元あった場の風情に想いを馳せていただくとともに、進化し続ける当館の
ガラス・コレクションのさらなる可能性も感じ取っていただければ幸いです。
【おもな出品作品】
コアガラスアラバストロン
イタリアあるいは東地中海沿岸地域
紀元前4世紀中期-前3世紀初期
リブ装飾碗
東地中海沿岸地域
紀元前1-紀元後1世紀
カットガラス碗
イラン
ゴールドサンドイッチタイル
3-7世紀
東地中海沿岸地域あるいはビザンチン
8-12世紀
黄色鳳凰文瓶
一対
中国
乾隆時代
18世紀
紋章文オペークツイストステムゴブレット ガラス:イギリス、
エングレーヴィング:ドイツ・ザクセン州ドレスデン
水差「葉」
エミール・ガレ作
フランス
1760年
1890年
紫色蕪形徳利
日本
江戸時代
18世紀
切子
日本
江戸後期-明治初期
19世紀
日本
江戸後期-明治初期
19世紀
吹雪文氷コップ
日本
大正-昭和初期
20世紀
龍頭角形杯
日本
籠目霰文三段重
薩摩切子
菊文皿
5枚
辻清明作
1991年
*作品はすべてサントリー美術館(辻清明コレクション)
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【本展における特別プログラム】
パクキュ ヒ
◎美術館コンサート「朴葵姫
ギターリサイタル」
2月25日(土)14時開演(13時30分開場)
出演:朴葵姫(ギター)
会場:6階ホール
定員:100名
料金:自由席3,000円(入館料込)
*チケットは11月16日(水)10時より3階受付・ローソンチケットにて
販売(美術館での販売は火曜日、展示替休館期間をのぞく)
*詳細はホームページにてご確認ください。
「サントリー美術館新収蔵品
コレクターの眼
▼会
ヨーロッパ陶磁と世界のガラス」展 開催
期:2017年1月25日(水)~3月12日(日)
※作品保護のため、会期中展示替を行なう場合があります
▼主
催:サントリー美術館、朝日新聞社
▼協
賛:三井不動産、三井住友海上火災保険、サントリーホールディングス
▼会
場:サントリー美術館
港区赤坂9-7-4
東京ミッドタウン
ガレリア3階
〈最寄り駅〉 都営地下鉄大江戸線六本木駅出口8より直結
東京メトロ日比谷線六本木駅より地下通路にて直結
東京メトロ千代田線乃木坂駅出口3より徒歩約3分
【基本情報】
▼開館時間:10時~18時
※金・土は20時まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
※shop×cafeは会期中無休
▼休 館 日:火曜日(ただし3月7日は開館)
▼入 館 料:一般1,000円、大学・高校生800円、中学生以下無料
※20名様以上の団体は100円割引
▼前
売:一般800円、大学・高校生600円
サントリー美術館、
チケットぴあ、
ローソンチケット、
セブンチケット、
イープラスにて取扱(各種プレイガイドは一般のみ販売)
※前売券の販売は11月16日(水)から2017年1月24日(火)まで
※サントリー美術館受付での販売は11月16日(水)から2017年1月9日
(月・祝)までの開館日
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▼割
引:
■きもの割:きものでのご来館で100円割引
■HP割:ホームページ限定割引券提示で100円割引
■携帯割:携帯サイトの割引券画面提示で100円割引
■あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引
※割引の併用はできません
▼点茶席(お抹茶と季節のお菓子)
1日限定50名(当日先着順)
1,000円(別途要入館料)
6階茶室「玄鳥庵」にて
日
時:1月26日(木)、2月9日(木)
、23日(木)、3月2日(木)
11時30分~17時30分(入室は17時まで)
13時、14時、15時にはお点前があります。
※点茶券は当日10時より3階受付にて販売(予約不可、お一人様2枚まで)
▼一般お問い合わせ:03-3479-8600
▼ホームページ:
http://suntory.jp/SMA/
▽次回展覧会
六本木開館10周年記念展「絵巻マニア列伝」
2017年3月29日(水)~5月14日(日)
▽プレスからのお問い合わせ:〔学芸〕安河内(第1部)・土田(第2部)、
〔広報〕光田
TEL:03-3479-8604 FAX:03-3479-8644
メールでのお問い合わせ、及びプレス用画像ダウンロードのお申し込み:
10月20日(木)から
http://www.suntory.co.jp/sma/info_press/
以
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上