ガソリン携行缶の試験確認に係る業務規程等の改正について

ガソリン携行缶の試験確認に係る
業務規程等の改正について
業務部
はじめに
危険物保安技術協会では、健全な危険物運搬容器の普及に努めるとともに、当該運搬容器による危
険物の運搬時における安全の確保に寄与することを目的として「運搬容器の試験確認に係る業務規程
（平成年月日危保規程第号を規定し、危険物運搬容器の試験確認業務を実施しています。
危険物運搬容器のうち、ガソリン携行缶については、
「ガソリン携行缶の試験確認に係る業務規程
（平成24年
月21日危保規程第10号）
」
（以下、
「業務規程」という。
）を規定し、ガソリン携行缶に係
る試験確認を実施しています。
このたび、業務規程を改正しましたので、その内容をご紹介します。
業務規程の改正概要等
平成26年12月に、海外の製造工場で製造されたガソリン携行缶を輸入販売する事業者（以下、
「ガソ
リン携行缶輸入事業者」という。）が販売した当協会の試験確認を受けているガソリン携行缶缶から
ガソリンがにじむ事案が発生し、原因を調査したところ、海外の製造工場における気密検査で不適合
となったガソリン携行缶が、人為的ミスにより出荷された可能性が高いということが判明しました。
同様の不具合事案を未然に防ぐため、定期性能調査の内容を中心に業務規程を改正しました。
なお、今回の改正に合わせて業務規程及び安全性能基準について、申請者又は当協会の行う手続
きをより明確にする目的で規程文全般の見直しも行いました。
主な改正項目等は表
表
のとおりです。
ガソリン携行缶の試験確認に係る業務規程等の主な改正項目等
ガソリン携行缶の試験確認に係る業務規程
改正項目
改正した内容等
ガソリン携行缶輸入事海外製造工場の品質管理体制や自主試験体制（全数気密試
業者の購買管理体制を験の実施等）について規程に新たに明文化し、海外の製造
規定
工場及び輸入事業者相互で保存することを規定しました。
定期性能調
査関係
ガソリン携行缶輸入事ガソリン携行缶輸入事業者が行う自主検査の内容や実施時
業者が行う自主検査を期について規程等に新たに明文化し、ガソリン携行缶の輸
規定
入事業者で保存することを規定しました。
定期性能調査延期願い個別試験方式について、ガソリン携行缶輸入事業者の輸入
を規定
実態に照らし、定期性能調査を延期することが妥当と判断
した場合の取り扱いについて新たに規定しました。
定期性能調査における新たに、海外製造工場における生産数等の記録、自主検査
調査項目の拡大
の記録、販売記録等を定期性能調査の際の現地調査時の確
認項目に追加しました。
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立入調査、情報収集の新たに、海外製造工場が立入調査の対象であることを規程
立入調査・
実施範囲を規定
に明文化するとともに、生産実態を把握するための情報収
情報収集
集についても規定しました。
買上調査
買上調査で異常が確認買上調査の結果を、
申請者に通知することを規定しました。
された場合の対応の規また、買上調査の結果で異常を通知した後、改善措置実施
定
のうえ出荷の再開前までに臨時調査を受けることとされて
いましたが、臨時調査の前に立入調査による現場の状況確
認等を行うことを規定しました。
手数料
製造設備の変更調査を製造設備の変更に係る調査と定期調査等を同時に行う場
定期調査等に合わせて合、試験確認の内容が重複する場合に限り、製造設備の変
行う場合の手数料の減更に係る調査手数料を減免することを規定しました。
免
様式
様式全般
様式中の文章を簡素化及び統一化するとともに、様式中に
合否の判定結果及び特記事項の記載欄を設けました。
ガソリン携行缶の試験確認基準（旧：ガソリン携行缶の性能試験及び安全性能に関する基準）
改正項目
改正した内容等
基準の名称変更
審査の対象として、ガソリン携行缶に係る品質管理状況等
を含むことを明記したことに伴い、基準の名称を変更しま
した。
新：ガソリン携行缶の試験確認基準
旧：ガソリン携行缶の性能試験及び安全性能に関する基準
施行について
改正業務規程は、平成28年
月15日から施行しました。
当協会では、業務規程に基づき適正な試験確認を実施していくことで、ガソリンをはじめとする
危険物の運搬時の安全確保に努めてまいります。
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