「固体酸化物エネルギー変換先端技術ラボ」設立の概要

「固体酸化物エネルギー変換先端技術ラボ」設立の概要
背景と設立目的;
2014年にエネルギー基本計画の改定、水素・燃料電池戦略ロードマップの策定が行われ、 水素・燃料電池技術の
社会導入促進が期待される中、2020年東京オリンピック・パラリンピックを控え、水素をはじめとする新技術のデモン
ストレーションも予定されている。また、政府は2030年までに温室効果ガスを26%削減(2013年度比)することを目標
に掲げ、COP21に参加し低炭素社会をめざしたイノベーション技術開発に取り組むことを表明している。
このような背景において、高効率な発電、水素製造が期待できる固体酸化物形燃料電池(SOFC)-高温水蒸気電解
(SOEC)関連技術の本格社会実装が必要であり、それに向けて革新的・次世代技術によるさらなる高効率化、低コ
スト化、高耐久化が必要である。
このような社会的要求に対して、従来の国プロや共同研究に加えて、技術的ブレークスルーを起こす連携・枠組みと
して、固体酸化物エネルギー変換先端技術コンソーシアム(ASEC)を2016年6月に設立する(関連企業10社以上と産
総研とのイノベーションコンソーシアムとして設立)。ASECに参加する企業との共同研究を通じて、低炭素社会実現
のための革新技術を開発し当該技術の社会実装を加速化させるとともに、10年後に必要となる先端技術を開発する
産総研の研究集団として、“固体酸化物エネルギー変換先端技術ラボ”を設立する。
固体酸化物エネルギー変換先端技術
コンソーシアム(ASEC):
参画企業
大学研究機関
連携拠点化
つくば・中部
SOFC・SOECのナショナルセンター
固体酸化物エネルギー変換
先端技術ラボ
産学連携・国際連携
水素エネキャリ
関係連携
福島再生可能エネルギー
研究センター
福島
(構成: 省エネルギーRI、創エネルギーRI、
無機機能材料RI から約15名)
先進コーティングセンター
・革新材料、革新セルスタック製造技術
・劣化診断・寿命予測、電解技術
つくば
・規格・標準、エネルギーマネージメント
薄膜製造
関係連携
研究概要:ラボが取り組む技術開発の位置づけ
ラボの主たる技術開発立ち位置:
1.10年先の将来必要となる先端技術課題に対して取り組む (国プロより先端技術で非カバー領域)
2.2030年以降の技術の社会実装を実現する戦略シナリオをASECとともに検討
3.向こう5年以内で実現し、従来枠で対応できないASEC参画企業の直近課題解決
4.大学・研究機関との連携も図り、若手研究者・学生等の人材育成
実証
直近課題
耐久性向上
NEDOプロ
・SOFC迅速劣
化評価(10年耐久)
・実証研究
低コスト化
次期国プロ想定
高効率化
(スタック20万円/kW)
次期国プロ想定
(60%超LHV)
ラボで取り組む技術
方向性議論
(革新材料、革新セルスタック技術
など、家庭用~業務用・産業用、
適用性拡大
IGFCに展開できるコア技術)
JSTー
CREST他の
基盤研究
先端
基盤研究
2年後
7年後
10年後
時間軸(2016年から実用化する時期)
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