地域医療連携室だより141号を掲載しました。

ふれあい ささえあい 地域と共に
141号
呼吸サポートチーム(RST)メンバー
□医師のご紹介
□地域医療連携室 室長あいさつ
□生理機能検査紹介№1
□呼吸サポートチーム(RST)の活動紹介
□食中毒を防ぐ
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トピックス
外来担当医変更のお知らせ
6 月 1 日より下記の通り変更いたします
□24 診 呼吸器内科;金曜日
川崎 聡医師より島 賢治郎医師へ
基本理念
・病める人の権利と心情を重んじ、信頼される医療を行い
ます。
・質の高い医療を目指し、器機および療養環境の整備と
研修・研究・教育に努めます。
・急性期から在宅まで一貫した医療を推進するため、
地域および当院関連の医療・福祉施設と連携を深めます。
・地域住民の健康増進と福祉向上に貢献します。
信楽園病院広報誌
地域医療連携室だより141号
発行日 平成28年6月 1 日
編 集 社会福祉法人 新潟市社会事業協会
信楽園病院 地域医療連携室
〒950-2087 新潟市西区新通南3-3-11
TEL025-260-8101 FAX025-260-8102
Http://www.shinrakuen.com
医師のご紹介
研修医 古沢 祐真(ふるさわ ゆうしん)
2016 年 4 月より信楽園病院で研修医として勤務しております古沢祐真と申します。出身は埼玉
県で、新潟大学に入学するときに新潟に参りました。
学生時代は、他の多くの学生とは少し異なる角度から医学を眺めていたような気がします。そん
な私ですので、
「学生時代は〇〇と××に力を入れていて・・・」というよくある自己紹介をするの
が苦手であります。そこで、あまりにも有名な手塚治虫先生のライフワーク「火の鳥」の中で、私
が感銘を受けたシーンのうちの1つを抜粋し、自己紹介の一助とさせて頂きます。医学が純粋に
science としてのみ発展することに警鐘を鳴らし、医学は science と art の両方の側面をもつもの
であることを再認識させられました。科学や文明が高度に発展した現代だからこそ、私たちはより
一層 art としての側面に注意を払い、医学のあり方を常に厳しく問い続けなければならないのだと
私は思いました。
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タケル「無駄だ。あれは人間以上の鳥なのだ。なぜおぬしはそんな手の届かないものを望むんだね?」
オグナ「…しかし…」
タケル「たしかにあの鳥の生き血を吸ったものは永久に不滅の命を持つというこ
とだ。だがおぬし…人間の寿命が伸びて…伸びたところでいったい何になる?…
そうだ、おぬしに会わせたい人間がいる。
」
~(中略)~
おじい「火の鳥はわしだけでなくクマソ全部の守り神になった。
」
オグナ「ばかだな!なぜ火の鳥を捕まえて血を飲まないんだい?そうすれば老いぼれずに…」
おじい「お若いの、人間はな、死なないことが幸せではないぞ。生きている間に…自分の生きがい
を見つけることが大事なんじゃ。」
タケル「おじいの言う通りだ。私はこのクマソの歴史を仕上げることが私の一生の生きがいだった。
オグナ、おぬしも悔いのない一生を送れ。力いっぱい生きるのもいい。そうすればたった 50 年の
人生だって充分のはずだ。」
オグナ「…」
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まだまだわからないことばかりで皆様にご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、これか
ら少しずつ成長できるよう日々努力して参りますので、ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願い致し
ます。
地域医療連携室
室長あいさつ
このたび、地域医療連携室長を拝命いたしました看護師の松井昌子(ま
ついあつこ)と申します。平成 18 年 5 月の病院移転時より地域医療連
携室に配属となり、退院調整を担当しておりました。地域の医療機関の皆
様、介護福祉関係機関の皆様には大変お世話になっております。この場を
お借りしてお礼を申し上げます。
地域医療連携室は1階の地域医療連携係と2階のソーシャルワーク係、居宅介護支援係で
構成されています。地域医療情報部長である高澤副院長統括の下、地域医療連携係は看護師
2名・事務員2名、ソーシャルワーク係は医療ソーシャルワーカー5名、居宅介護支援係は
ケアマネジャー2名が配属されています。地域医療連携係は、主に医療機関からの紹介業務
の窓口として患者様の迅速な受入に対応しています。看護師2名のうち1名は退院調整看護
師として、院内外の多職種の方々と連携しながら、退院される患者様が病気を抱えながらも
地域で安全に安心して療養生活が送れるよう支援を行っています。ソーシャルワーク係は、
独居・老老世帯等様々な背景を抱えている患者様について、制度を活用しながら対応してい
ます。また、居宅介護支援係は、院内にあることで、透析、神経難病、脳血管障害等医療依
存度の高い患者様が、介護が必要となった時にすぐに対応することができます。
この 10 年で医療を取り巻く情勢が大きく変化してきました。地域医療構想、病床機能報
告、診療報酬改定と医療制度変革の中、地域における病院のあり方が問われています。地域
包括ケアシステムの構築が重視される今、在宅医療・介護といかに連携を図っていくことが
できるかが大きな課題であり、西区の地域包括ケアシステムを確立していくには、看護の視
点で全体をマネジメントすることも有効と考えます。地域包括ケア病棟を持ち、訪問看護ス
テーションを併設し、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設の関連施設である当院の利点
を活かし、これまでの地域連携業務、退院調整で培った経験から、院内外の多職種チームを
コーディネートする役割に微力ながら貢献できたらと考えています。
信楽園病院が地域住民の皆様に信頼され、安心して利用して頂けるよう、邁進していく所
存でございます。今後とも地域医療連携室をどうぞよろしくお願い致します。
生理機能検査室
NO.1
心電図検査とは??
心臓を動かすとき心筋から微量な電気が発生します。その電気を波形として捉え
記録するものが心電図検査です。
所要時間は約3分程度で痛みはなく、簡単に行える検査であり心臓疾患に関するス
クリーニング検査の中でも最初に用いられています。
この心電図検査で不整脈はもちろんのこと、心筋異常(虚血障害や壊死、肥大など)
や電解質異常の推測が可能です。しかし心臓に異常があれば必ず心電図に変化が現
れるというわけではありません。気になる症状がありましたら主治医の先生にご相
談ください。
*問題です:この不整脈は? (正解は次回号に掲載します)
呼吸器サポートチーム(RST)の活動紹介
近年、チーム医療による多職種連携が重
要と言われている中、当院ではその一環と
して平成 21 年に医師、看護師、理学療法
士、臨床工学技士からなる呼吸サポートチ
ーム:RST(Respiratory Support Team)
を立ち上げ、活動を開始しました。
活動の目的は、院内の呼吸ケアの質の向上と、患者様への安全・安楽な呼吸
ケアの提供を目指して、呼吸ケアに関するマニュアルの作成や勉強会の開催、
看護師教育、呼吸に関連した医療機器の管理などを行っています。
そして、平成 25 年からもう一つの活動として院内の人工呼吸装着患者を対
象に、人工呼吸器からの早期離脱と、人工呼吸機器や患者様の安全管理を目的
とした RST 回診を行っています。人工呼吸器装着患者は集中治療室で管理する
ことが望ましいと言われていますが、全ての人工呼吸器装着患者を集中治療室
に入室していただくのは困難です。また集中治療室には病床数の限りがあり、
人工呼吸器を装着したまま一般病棟へ転出することもあります。そこで RST が
中心となり、人工呼吸療法が効果的かつ安全に行われるようにサポートしてい
ます。現在、年間約 40 件の回診を行い、年間約 10 名の人工呼吸器からの離
脱に関与しています。また人工呼吸器装着患者を看ている病棟看護師からは「呼
吸器のことで何かあった時にすぐに相談できる」、「回診のアドバイスを患者ケ
アに活かしている」といった言葉が聞かれ、人工呼吸器装着患者の管理の一助
となっています。
これからもチーム一丸となり、患者様への安全でよりよい呼吸ケアの提供を
目指して活動をしていきます。
<RST 回診の流れ>
医師
理学療法士
データ・画像診断、診察
体位管理
呼吸ケア計画の決定
離床計画の立案と実施
看護師
臨床工学技士
回診対象患者の選定
人工呼吸器装着患者のリストアップ
回診記録・呼吸ケア計画書の作成
人工呼吸機器の管理
食中毒を防ぐ
管理栄養士 岡畑 美帆
食中毒を引き起こす原因は「細菌」と「ウィルス」です。
「細菌」が原因となる食中毒は6月~8月の夏場は気温も高くなり、湿度も高くなる
ので細菌の増殖が活発になり、多く発生する時期になります。
食中毒にならないために予防することが大切です。
夏の食中毒の原因となる代表的な細菌
●カンピロバクター
●腸管出⾎性⼤腸菌
(O157)
原因:生肉、加熱不十分
な肉を食べたりすること。
症状:腹痛、水のような
下痢、出血性の下痢。 原因:この細菌の付いた
生肉、加熱不十分な肉を
食べたりすること。
症状:吐き気、腹痛、水
のような下痢。初期症状
では発熱や頭痛、筋肉痛、
倦怠感など。
●サルモネラ属菌
原因:牛、豚、鶏などの食肉、卵
が主な原因食品。また、ペットや
ネズミなどによって食べ物に菌が
付着する場合もあり。
症状:細菌の付着した物を食べて
から半日~2日後くらいで、激し
い胃腸炎、吐き気、嘔吐、腹痛、
下痢。
食中毒予防の5つの原則
①つけない
洗うタイミングは
★調理前★生の肉や魚、卵を取り扱う前後★調理の途中で、トイレに行ったり、
鼻をかんだりした後★おむつ交換、動物に触れた後★食卓につく前
②増やさない
細菌は10℃以下で増殖が低下、-15℃以下では増殖が停止します。
③やっつける
中心部75℃で1分以上加熱が目安です。ふきんやまな板、包丁などもよく洗っ
て、熱湯をかけましょう。台所殺菌剤の使用も効果的です。
④持ち込まない
嘔吐や下痢のある場合は調理は避けましょう。
⑤ひろげない
正しい手の洗い方
手洗いの前に 〇⽖は短く切っておきましょう。
〇時計や指輪ははずしておきましょう。
手洗いは食中毒予防
流⽔でよく⼿をぬらした ⼿の甲をのばす 指先・⽖の間を
後、⽯鹸を付け、⼿の ようにこすります。 念⼊りにこする。
ひらをよくこすります。
親指と⼿のひらを ⼿⾸も忘れずに ねじり洗いします。 洗います。
⽯鹸で洗い終わったら、⼗分に⽔で流し、清潔なタオルや
ペーパータオルでよく拭き取って乾かします。
指の間を洗う。
の基本中の基本です。
手洗いを怠らず、 行うことでこの夏も 食中毒になる
ことなく、健康
な夏を過ごしま
しょう。