ロシア:石炭輸送費に関する会議 2016 年 6 月 2 日掲載 5 月 19 日の現地報道によれば、メドヴェージェフ首相の指示に基づき、ドヴォルコヴィッ チ副首相が 17 日に石炭価格における輸送費について討議する会議を開催した。石油企業、 ロシア鉄道や、関係省庁の代表が参加した。 情報筋によれば、現在クズバス地方の露天掘りによる石炭生産単価は最大 1400 ルーブル/t であるが、鉄道輸送料金は極東までで同程度、バルト海向けは 1000 ルーブル/t 程度。その ほか港での積み出しに 300 ルーブル/t とのことで、輸送費の縮小は石炭企業にとって大きな 支援となりうる。しかし会議でロシア鉄道側は、今のところ輸送料金に対する輸出割り増し (コークス炭:13.4%、一般炭;1.4%)を廃止するつもりはないとして、石炭会社側に何が ネックになっているのかを判別するために、原価の詳細内訳を提示するよう求めた。これに 対し石炭会社側も、ロシア鉄道のサービスに関して同様の要請をした。 ロシア鉄道の強硬な態度を受けて、会議では代替案として港湾料金値下げの話も出たが、 石炭会社の多くは自前のターミナルを利用していることから難色を示し、また連邦反独占局 も、港湾荷役会社のマージンはそれほど大きくないとして、港湾荷役会社を支持した。 (モスクワ事務所 屋敷 真理子) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すもので はありません。正確な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能 性もあります。本レポートに基づきとられた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレ ポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガ ス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
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