被害認定調査とは(Q&A) Q.1 被害認定調査は、どんな目的の調査ですか。 A.地震や風水害等の自然災害により被害のあった住宅について、内閣府の定める「災害の被害認定基準」に基づき、全壊、 半壊等の「被害の程度」を認定する調査です。 Q.2 全壊、大規模半壊、半壊とは、それぞれどんな被害なのですか? A.それぞれ、以下の被害をいいます。(「災害の被害認定基準」から) 全 壊:損壊が甚だしく、補修により再使用することが困難なもの 大規模半壊:半壊し、柱等の補修を含む大規模な補修を行わなければ当該住宅に居住することが困難なもの 半 壊:損壊が甚だしいが、補修すれば元通りに再使用できる程度のもの なお、具体的な判定に当たっては、以下のような数値基準が定められています。 【損害基準判定】 住家の主要な構成要素の経 済的被害の住家全体に占め る損害割合 Q.3 全壊 大規模 半壊 半壊 半壊に 至らない 50%以 上 40%以 上 50%未 満 20%以 上 40%未 満 20% 未満 第1次調査、第2次調査は何が違うのですか? A.第1次調査では、屋根、壁(外壁)、基礎の3部位を外観調査するのに対し、第2次調査では、壁(外壁)を7部位に細 分化し、全部で、9部位を調査することになります。それぞれの調査に伴う部位別構成比は以下のとおりになります。 1) 木造・プレハブ家屋の場合(軽量鉄骨造を含む) 第1次調査(外観調査) 第2次調査(内観調査) 屋根 15% 屋根 15% 柱 15% 床(階段を含む) 10% 壁(外壁) 75% 外壁 10% 内壁 15% 天井 5% 建具 10% 設備 10% 基礎 10% 基礎 10% 合計 100% 100% Q.4 第2次調査で判定が変わることはありますか? A.あります。それは、第1次調査(外観調査)で外壁の構成割合が 75%と大きいのに対し、第2次調査(詳細調査)で は、外壁の構成割合が10%に下がるためです。その他、細分化された柱や床、内壁などは再調査し、損傷の割合や程度に よって、損害の割合を算出することになり、第一次調査と第二次調査の判定が変わることがあります。 (例)条件として屋根・基礎部分の損害割合が同じと仮定した場合 一次調査 → 40%(部位損傷率)×75%(外壁構成比)=30%の損害 二次調査 → 40%(部位損傷率)×10%(外壁構成比)= 4%の損害 第1次調査(外観調査結果) 第2次調査(内観調査結果) 屋根 7% 屋根 7% 柱 4% 床(階段を含む) 5% 壁(外壁) 30% 外壁 4% 内壁 6% 天井 2% 建具 3% 設備 3% 基礎 4% 基礎 4% 大規模半壊(判定) 41% 半壊(判定) 38% (参考) 部位別損害割合の算出については、下記のとおりになります。 部位別損害割合 = 部位の損傷率 × 部位別構成比 = 損傷部分の割合 × 部位の損傷程度 × 部位別構成比 損傷部分の割合 = (当該部位の損傷部分の面積等) ÷ (当該部位の全面積等) 損傷程度 = 運用指針において各部位ごとに定める5段階の損傷の例示に対応した割合 Q.5 応急危険度判定とは違う調査なのですか? A.応急危険度判定は、余震等による二次災害の防止のため、被災した建物について、一定の基準に基づき、当面の使用の 可否を判断し、「危険(赤)」、「要注意(黄)」「調査済(青)」のステッカーを貼付するものです。 Q.6 応急危険度判定で「危険」と判断された住宅は、被害認定でも「全壊」になるのですか? A.必ずしも「全壊」と認定されるわけではありません。 例えば、住宅そのものに被害はないが、隣家、擁壁が倒れてきそうで危険な住宅は、応急危険度判定では「危険」と判断 されることはありますが、被害認定調査では「半壊に至らない(=一部損壊)」となります。 Q.7 保険会社の調査と何が違うのですか? A.住宅総合保険等に加入している住宅が被災した場合、保険金の算定のため、鑑定人が被害額の査定等を行います。一方、 被害認定調査は、各種支援策の適用の判断基準とするため、住家の主要な構成要素の経済的被害の割合により被害の程度を 認定する調査です。 Q.8 補修に係る費用が非常に高額になる場合は、全壊と判定してもらえるのですか? A.被害認定調査は、住宅の主要な構成要素(Q.3を参照)の経済的被害の全体に占める割合で被害の程度を認定するため、 規模の大きい住宅等では、補修に係る費用が非常の高額であっても、全壊と認定されない場合もあります。 Q.9 被害がひどくてとても住めない場合は、全壊と判定してもらえるのですか? A.損壊は甚だしいが、補修により再使用可能なものは半壊とされています。実際には、被害認定調査において算定される 住宅の損害割合を元に被災住宅の被害の程度は認定されます。 Q.10 住宅内の家財道具にも大きな被害があるのですが、被害認定に反映されるのですか? A.家財道具の被害は、住宅の被害認定には反映されませんが、所得税の軽減等の支援措置を受けられる場合もありますの で、税務署にご相談ください。(家財、動産等の証明に使用する被災証明については、町民保険課町民案内係で行います。) Q11 「半壊」や「半壊に至らない(=一部損壊)」と判定された住宅を、やむを得ず住宅を解体した場合、 判定は変更になりますか? A.なりません。被害認定としての判定は、あくまで「半壊」や「半壊に至らない(=一部損壊)」と判定しているからです。 Q.12 どんな支援措置が受けられるのですか? A.罹災証明書の交付を受けられてから、証明書の内容によって異なります。詳しくは役場庁舎1階〈被災者生活再建支援 窓口〉〈担当 福祉課社会福祉係〉
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