2016年6月に見頃の天体 ★木星(もくせい):Jupiter ★二重星(にじゅうせい):Double star 南西の空に輝く木星は太陽系最大の惑星で、直 6月の夜空では、いくつかの重星を観望することができます。重星は、肉 径は地球の約11倍もあり、望遠鏡を使うとしま 眼で見ると1つの星ですが、望遠鏡をのぞくと2つの星に見えます。 模様と周りを回る衛星のうちの数個を見ることが かに座のイオタは、黄色と青白色の対比が美しい2つの星が見える二重星 できます。 です。しし座のガンマ(アルギエバ)は、オレンジ色と黄色の2つの星が見 このしま模様の正体は、木星の雲の模様です。 える重星で、619年の周期でお互いのまわりを回る連星です。この他にも、 木星は主に水素とヘリウムの気体からできている 惑星で、アンモニアや水からできている小さな氷 北極星や、うしかい座のイプシロン星(プルケリマ)、りょうけん座のアル 撮影:ハッブル宇宙望遠鏡 WFC3 2009年7月23日(NASA / ESA / STScl) ファ星(コル・カロリ)など、二重星は多いです。 の雲が上空を取り巻いています。木星の自転周期 は約10時間と非常に速く回っているので、上空には常に東西方向に強風が 吹き、雲も東西方向に流されてしま模様となって見えるのです。 ★火星(かせい):Mars ※後半の時間帯のみ 東南の空の低いところに、真っ赤な火星がひときわ明るく昇ってきます。 ★赤色巨星(せきしょくきょせい):Red giant うしかい座のアークトゥルスは、南東の空でオレンジ色に輝いています。こ の星は赤色巨星で、直径は太陽の約20倍大きいことが観測されています。 恒星は、安定して輝く時期が長く続きます。しかし、恒星の内部の水素を 使い果たすと、恒星は自身の重力で縮み始め、その際に発生する熱によって 火星が赤いのは、地表に鉄サビのような成分を多く含むからです。 火星は 外側のガスはさらに外へと膨張し、巨大な星になります。ガスが膨れると表 約2年2カ月ごとに地球に近づきますが、火星の公転軌道は楕円ですので、 面の温度が低くなるため、赤色に見えます。 地球との接近距離が年によって変わります。今年はかなり近づきますので、 火星は大きく見えます。 天体観望会の日程や時間帯は イベントスケジュールをご覧ください!
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