11-12 対談 - 西南学院大学

[特集2]
西南学院理事長・院長
対談
福岡商工会議所 会頭
株式会社西日本シティ銀行
代表取締役副頭取
創 立 100 周 年 を 記 念
し て 、福 岡 商 工 会 議 所 会
頭 の 礒 山 誠 二 氏 と G・W・
バークレー 院 長 の 対 談 を 行
い ま し た 。礒 山 氏 は 西 南
学 院 中 学 校のご 出 身 で す 。
今 回 の 対 談 で は 、本 学 と
地 域 の 関 わ り 、地 域 貢 献
や 国 際 貢 献のあ り 方 な ど
について 語 り 合ってい た だ
き ました。
地 域から世 界へ、世 界から地 域へ。
地 域 を 支 える人 材 を
輩 出 して き た 西 南 学 院
バークレー/はい。
100年の歴史を振り返る
と、
決して楽な時代ばかりではなく、
苦難の時
代もありました。
しかし、
絶えず建学の精神を
大切にしながら歩んできたおかげで、今日を
迎えることができたと思います。創立者の想
いを受け継ぎ、
今では世の中から〝語学の西南〟
として認知されるようになりました。
これは
多くの卒業生の活躍のおかげだと思っており
ます。
礒山/自由な校風からか、西南学院出身の人
たちは親しみやすい人が多いように思います。
院 長は 、
これから西南学院で学ぶ皆さんにど
のようなことを期待し、
いかに育てていこうと
お考えですか。
バークレー/今 、そしてこれから 西 南 学 院で
バークレー/西南学院は、今年で創立100
周年を迎えることになりました。卒業生は延
学ぶ人には、
世界を舞台に活躍する〝世界人〟
います。
チャレンジする人を育てていきたいと考えて
温かいご支援の賜物と感謝しております。
礒山/創立当初から今日に至るまで、
キリス
る多くの人材を輩出されてきたことに、私か
らも敬意を表したいと思います。
しかし、
100
年の長い年月の間にはご苦労もあったことで
しょう。
バークレー/会頭というお立場から、西南学
真のグローバル人 材の
育 成に期 待
ト教の精神を基盤に教育を続け、地域を支え
す 。広い視 野を 持 ち 、新しいこ とに 前 向 きに
という感覚を持ってもらいたいと思っていま
べ 万人を超えており、
これも地域の皆様の
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G.W.バークレー
創立100周年記念
礒山 誠二さん
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院に期待されていることをお聞かせいただけ
物事を考えることが大切です。
先日、
アメリカ
すか。
振り返って、印象に残る思い出などございま
皆さんが、卒業後も福岡で活躍できる場が広
南学院をはじめ、福岡で学ぶ多くの留学生の
ないかと思っています。
がれば、本当の意味での国際化が進むのでは
のシリコンバレーに視察に行きましたが、
そこ
学しましたが、
当時はすぐそばに海があり、
松
では日本にない発想で若者が起業し、ビジネ
ますか。
の緑がきれいでした。
毎週日曜日の午前中は、
年に西南学院中学校に入
スとして成功させていました。
若者のアイデア
だと感じました。
をビジネスや地域貢献につなげることは重要
礒山/私は、昭和
礒山/院長がお話になった〝世界人〟という
言葉に通じると思うのですが、
真のグローバル
所から大学院まで備え、
同じ理念のもと、
長期
つめる国際感覚を養う必要があります。保育
ですが、
日本の文化や歴史を理解し、
世界を見
礒山/地域貢献のあり方も、地元で就職して
は、
幅広い視点で勉強してほしいのです。
できると思います。だから本学院で学ぶ者に
それをヒントに新しいものを生み出すことは
とをそのまま日本に取り入れられなくても、
バークレー/同感です。
他の国で行っているこ
との取引に携わることもありますが、
この中
と思うようになったのです。現在、仕事で海外
りました。そして、
いつか海外で働いてみたい
方に触れたことで、
アメリカへの憧れが強くな
ません。西南学院中学校で西洋の文化や考え
たね。
初めて食べたパンケーキの味は忘れられ
の家で育った私にはカルチャーショックでし
しのスタイルがわが家とは違っていて、
純和式
家に招待されることがあったのですが、暮ら
発揮する人材に育ってほしいと思います。
力し続け、地域で、世界で、リーダーシップを
んには、
西南学院出身であることを誇りに、
努
が求められるでしょう。西南学院で学ぶ皆さ
を受け入れつつ、自分の意見も主張できる人
思います。
ボーダレス化が進む社会では、
他者
え方ができる人材を育成できる環境にあると
礒山/西南学院は、
グローバルかつ、
多様な考
バークレー/最後に、西南学院創立100周
人 材を 育ててもらいたいと 思っています。グ
的な視点で教育できる西南学院なら、真のグ
地元の発展に貢献するだけでなく、海外で経
年を記念して、
メッセージをいただけますか。
ローバル人材を育成いただけるものと期待し
験を積んだ後、地元に戻ってそれを活かした
教会に行っていました。教会の後、宣教師のお
バークレー/時間をかけて教育できるのは、
心
学時代の体験が原点でした。
ローバルな人間になるためには、語学も大切
の教育にも活かされています。西南学院の学
り、
中央から地元を支えたり、
いろいろな方法
ています。
生・生徒達には、キリスト教について最初は、
バークレー/西南学院が、会頭の今につなが
る好奇心を育むことができたのはうれしい限
礒山誠二氏プロフィール
があると思います。
バークレー/そうですね。
地域社会への貢献と
りです。
だけでもいいのです。
国際社会への貢献は一見、
相反するもののよう
いそやま・せいじ/西南学院中
学校、修猷館高等学校を経て、
慶應義塾大学商学部に進学。
卒 業 後 、旧 西日本 相 互 銀 行
(のちに西日本銀行)に入行。
博多駅前支店長や経営政策
室広報室長を歴任し、2004年
(株)西日本銀行と
(株)福岡シ
ティ銀行が合併し誕生した
(株)
西日本シティ銀行の取締役とな
る。2013年、代表取締役副頭
取。2015年9月、福岡商工会
議所会頭に就任。
﹁こんな考え方もあるのか﹂
と感じてもらえる
礒山/比較文化的な側面からも、若いときに
な人を受け入れる土壌があると思います。西
が、
福岡の人は開放的な気質なので、
さまざま
礒山/来福する外国人観光客も増えています
えています。
どで海外に出かける児童、
生徒、
学生が年々増
近く交通の便も良いので、研修旅行や留学な
とにも意義があると思っています。
アジア圏に
バークレー/私は、西南学院が福岡にあるこ
母 校に誇 り を 持 ち 、
努 力 し 続 けて 欲 しい
に思えますが、
実は相補うものですからね。
バークレー/ところで、ご自身の中学時代を
中学時代の体験で
海外に憧憬の念を抱く
宗教を学ぶのは大事だと思います。
私自身、
西
南学院中学校時代に、宗教の授業を受けたこ
とは、その後の倫理観の形成に影響している
と思っています。
地方が拠点でも、
世界思考で考えること
バークレー/西南学院の学生・生徒達に限ら
ず、福岡・九州をリードする人には、どんな素
養が必要だと思われますか。
礒山/九州・福岡を拠点にしても、
世界思考で
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