「フシギ? の世界―ここではないどこかへ」展 解説

あじびコレクション展
フシギ?の世界―ここではないどこかへ
2015年9月3日(木)~ 12月15日(火)
アジアギャラリー
私たちの目は、遠いものを小さく、近い
ものを大きく描いた絵をみると、本物らし
く 感 じ ま す。し か し、ち ょ っ と 昔 ま で は、
大切なものや権威ある人を大きく描くなど、
別の視覚をもっていました。
本展では、まず、アジアに西洋から遠近
法や陰影法といった技法がもたらされ、奥
行きのある画面、立体的な建物などを描く
ようになった時代の作品から、「視覚のフシ
ギ」に迫ります。
次のフシギ?は、まるで魔法にかけられ
た世界に迷いこんだような作品。フシギな
風景ですが、実は心の景色としてならよく
見る世界かもしれません。そんな「ここで
はないどこかへ」みなさんをお連れします。
▲ 作家不詳 (中国) 「西洋楼閣の図Ⅰ」 彩色 ・ 紙、 18 世紀
(「1. 視覚のフシギ」 より)
最後に、見なれた身近な町や生活の場が、思いがけない場所や時代にワープしてしまった「いつもの場所な
のに!?」と思うような、奇妙な空間の作品をご紹介します。
1.視覚のフシギ
▲ サヤー ・ ソオ (ミャンマー)
「ミャンマー王室の肖像」
グワッシュ ・ 布、 19 世紀末-20 世紀初頭
▲ 作家不詳 (パトナー派) (インド)
「宮廷の屋上でブランコを楽しむ婦人たち」
鉛筆、 グワッシュ ・ 紙、 1810 年頃
▲ 作者不詳 (中国)
「西洋風楼閣の図 II」 「庭園の図」 「街中の図」
「風景図」 「洋館のある街」 「帆船団の図」 「湖水辺の風景」
彩色 ・ 紙、 18 世紀
2.ここではないどこかへ
▲ デーン ・ ブアサーン (タイ)
「雨季に降る花」
アクリル ・ 画布、 2005 年
▲ ルチア ・ ハルティニ (インドネシア)
「青い月」
油彩 ・ 画布、 1988 年
▲ シャイル ・ チョーヤル (インド)
「森の中で」 油彩 ・ 画布、 1989 年
▲ ツェレンナドミディン ・ ツェグミド (モンゴル)
「キャラバン」 油彩 ・ 画布、 1994 年
3.いつもの場所なのに!?
▲ ワン ・ ジュンジエ (王俊傑) (台湾)
「コンコルド」
チバクロームプリント、 1997 年
▲ ランプー ・ カンサノウ (タイ)
「熱心な清掃人」
油彩 ・ 画布、 2012 年
▲ リ ・ ミンズ (李明則) (台湾)
「左営の風景」
アクリル ・ 画布、 2001 年
▲ チェン ・ チンヤオ (陳擎耀) (台湾)
▲ ジュー ・ チュンリン (シンガポール)
「居酒屋/庵 ・ 酔ったお客さま (レストラン ・ プロジェクト in 福岡)」
「あそびにいこうよ! 1、 2」
ストップ ・ モーション ・ アニメーション (4 分 1 秒 )、 銅板、 「カレー屋/バークレー ・ ヨガマスターの三兄弟 (レストラン ・ プロジェクト in 福岡)」
写真 (レーザー ・ プリント)、 2012 年
2008 年