東日本大震災の被災者に対する医療費一部負担金免除を受けた 仙台市

記 者 発 表 資 料
平成28年5月25日
(担当)健康福祉局障害企画課
(内線)700-3120
(直通)214-8162
(担当)子供未来局子育て支援課
(内線)720-3270
(直通)214-8504
東日本大震災の被災者に対する医療費一部負担金免除を受けた
仙台市医療費助成受給者に対する助成金返還請求の誤りについて
仙台市では、心身障害者医療費助成制度および母子・父子家庭医療費助成制度 *1により、支給
対象者が医療機関等の窓口で支払った医療費一部自己負担相当額の全部または一部について償
還払いで助成金を支給 *2している。
このうち、国民健康保険(以下、「国保」という。)加入者で東日本大震災被災者に対する一部
負担金免除措置*3を受けている受給者の一部について、国保による一部負担金免除分の給付と医
療費助成との二重支給*4が生じた。(3月30日クラブレク実施)
医療費助成の過払いが判明した者(1098件 30,938,254 円)について、4月末から5月上
旬にかけて返還請求を行ったところ、本人から自己負担金を払っていたとの申し出が5件あり、
調査の結果、返還請求の誤りが見つかった。
1
経緯
平成28年4月末から5月上旬にかけて、青葉区、若林区、太白区、泉区保険年金課に、震
災免除の対象になっていない、あるいは、医療機関で自己負担額を支払っており、返還の対象
にはならないのではないかとの問い合わせが合計5件あった。医療機関等に確認したところ、
5件全てについて、震災免除の対象になっていない人に対して、医療機関から医療費助成の返
還請求が出されていたことがわかった。
2
原因等
返還請求対象者を特定する際に、震災免除者として請求されている医療機関のレセプトと医
療費助成実績のデータと突合し抽出したが、レセプトに下記(1)(2)が含まれていたため、
対象ではないものが抽出された。
(1)震災免除者ではない者を震災免除者として医療機関が請求した場合
(2)震災免除者ではあるが、免除証を忘れるなどして自己負担金を払ったが、負担しなかった
ものとして医療機関が請求した場合
3
誤りが判明した返還請求の内訳
【心身障害者医療費助成】
区
人数
請求金額
青葉区
1
18,714 円
若林区
1
42,690 円
泉区
1
4,936 円
計
3
66,340 円
【母子父子家庭医療費助成】
区
人数
請求金額
太白区
1
24,622 円
泉区
1
1,838 円
計
2
26,460 円
4
対応
(1)これまで連絡をいただいた方は、個別に医療機関等に確認し、謝罪の上、返還の必要が
ないことを説明した。
(2)今後、他にも同様の事例がないか調査し、該当者が見つかった場合は、まだ返還納付し
ていない方については、事情を説明し謝罪の上、返還の必要がない旨を説明する。また、
既に返還納付されている方については、事情を説明し謝罪の上、返金する。
裏面につづく
※1
心身障害者医療費助成制度・母子・父子家庭医療費助成制度
仙台市に居住する心身障害者、母子・父子家庭の父母・児童および父母のない児童に対して、
入院・通院治療などに要した医療費のうち、保険診療の自己負担分(高額療養費などが支給され
る場合はその額を差し引いた額)の全部または一部を助成する制度。(所得による制限あり)
国民健康保険加入者の場合、医療機関等の窓口で月1回受給者が助成申請書を提出し、医療機
関が診療点数等を記載した上、宮城県国民健康保険団体連合会を通じて本市に提出する。この助
成申請書の記載に基づき、本市が助成額を計算し、約 2 カ月後に受給者へ口座振込により助成す
る。
【資格登録者数】
※2
(平成 28 年 4 月末現在)
心身障害者医療費助成
国保
5,839 名
(後期高齢除く)
社保
4,414 名
母子・父子家庭医療費助成
国保
6,947 名
社保
8,497 名
10,253 名
15,444 名
心身障害者医療費助成・母子・父子家庭医療費助成の流れ
提出
レセプト
受診、自己負担額
支払
受給者
(保険給付分請求)
助成申請書
宮城県国民健康
保険連合会
医療機関等
助成申請書
(保険給付分支払)
月 1 回提出
(保険給付分支払)
助成申請書に診
療点数等を記載
保険者
(仙台市国保)
(社会保険
各保険者)
助成申請書
回付
助成金支払
通常、診療月の
2ケ月後に口座振込に
より助成(償還払い)
(*)
①助成申請書の内容を審査
の上、データ化
②データをもとに医療費助成
システムで助成額を計算
仙台市
(医療助成)
(*)償還払い
一旦受給者が医療機関等の
窓口で一部負担金を支払い、
後日、仙台市から受給者に対
し助成金を支払う方式。
※3 東日本大震災の被災者に対する医療費一部負担金免除措置
<平成23年3月~平成25年3月>
住家の全半壊、全半焼またはこれに準ずる被災をした方、主たる生計維持者が死亡または重篤な
傷病を負った方、主たる生計維持者が行方不明である方等を対象とする
<平成26年4月~平成28年3月> 仙台市国民健康保険、宮城県後期高齢者医療加入者のうち、
市町村民税非課税世帯で、住居が全壊若しくは大規模半壊、または主たる生計維持者が死亡若し
くは行方不明となった世帯
(社会保険については、ほとんどの保険者が平成24年9月で震災による一部負担金免除を終了
しているが、保険者により継続している場合もある)
※4
医療費助成と保険給付の二重支給
【通常】医療費助成は、保険給付を受けた後の
最終的な自己負担額を助成する
【免除を受け、かつ助成を受けた場合】
総医療費(保険診療分)
総医療費(保険診療分)
一部自己負担
助成金
保険給付
(一部自己負
担)
免除分)
保険給付と助
成金の二重支
給となる。
助成金
保険給付(10 割)
保険優先のため、医療費
助成金が過払いとなる。