インド:石炭ブロック競売 決済システムを決定

インド:石炭ブロック競売 決済システムを決定
2016 年 5 月 26 日掲載
5 月 10 日付けの地元報道によると、政府は商業採炭推進の観点から、6 月開始予定の 16 石炭ブロック
の競売にて、前払システムと最低競売価格を決定した。
石炭省は、連邦政府・州政府が所有・操業する鉱業者に対して 16 石炭ブロックへの入札は適格と決定
し、また中小規模の消費者への石炭販売は自由であるとした。現段階は、炭鉱の一部開放であり、民間企
業の入札は禁止した。
入札者の不安に答えるため、石炭ブロックの固有価格は、ディスカウントキャッシュフロー(DCF)由来
の正味現在価格に基づき算出されるとした。固有価格の 10%は、前払いでは 5%、2.5%、3.5%の 3 回分割
払いが可能となる。これは、政府系企業に割当てられた炭鉱/ブロックへの前払方式での計算方法と類似し
ている。最低競売価格は石炭ロイヤリティーと同様に、ブロック落札者の実際の生産レベルに応じて、石
炭生産管轄の州政府へ、トン当たり炭価を基準に支払われる。
16 ブロックの内訳は、Madhya Pradesh(5 ブロック)、Telengana(3 ブロック)、Chhattisgarh(2 ブロッ
ク)、Jharkhand(2 ブロック)、Mahararashtra(2 ブロック)、Odisha(1 ブロック)、West Bengal(1 ブロッ
ク)。
今回の競売にて、40 年ぶりに商業採炭が、連邦政府系企業以外の企業へ開放される。しかし、政府は、
商業採炭が、いつ、どの様にして、国内外の石炭会社に開放されるかは曖昧にしている。政府は、石炭部
門に民間会社が参入することは、
政府の切り札になるとはしたが、
全面開放を今のタイミングで行うのが、
適切かどうか確信がないとした。
(石炭開発部 辻
誠)
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