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アンダーソン局在(1982年度 物性若手夏の学校報告)
加藤, 敬子
物性研究 (1983), 39(5): 251-251
1983-02-20
http://hdl.handle.net/2433/90840
Right
Type
Textversion
Departmental Bulletin Paper
publisher
Kyoto University
1982年度
物性若手 夏 の学校報告
ア ンダー ソン局 在
東大 ・物性研
福
山
秀
敏
ア ンダー ソン局在 とい うのは,乱雑 さによってお こる電子 の局在化現象 の ことで, 1958年
に, P.W。Ande
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nが最初 に指摘 した。次いで, Mot
tは, 直観 的 な物 理 的 考察 よ り,
Ande
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on 局 在 に特徴 的な性質 として,易動端 (Ec;局在 ・
非局 在を分ける臨界エネルギー ),
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n), va
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ngehoppi
ng (とび移 りに,特徴 的な距離
最小金属伝導率 (
r。
が通
常 の hoppi
ngと違 って,温度 に依存 す る )の存在 を示 した。
1979年 , 4人組 (Abr
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on,Li
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n)に よって ,ス
ケー リング理論 が発表 され た. ここで は,非局 在状態 のエネル ギー固有 値が,境界条 件 の変化
に対 して,敏感 で あるのに,一方,局在状態 では,境界条 件 を変 えて も,エネル ギー固有 値は
それ ほ ど変化 しない。す なわ ち,境界条件 の変化 に伴 うエネルギー固有値の変化 の割合は,状
態 の局 在,非局 在 を区別す る目安 となる とい う考 えが根 本 になってい る。
この理論か ら導 かれ る結論 は
02次元系 では,易動端 は存在せず,全て の状態 は指数 関数的 に局 在す る。
。
3次元系 では,易動端 は存在す るが,電気伝導度 Oは連続 的 に変化 し Omi
nは存 在 しない。
とい うこ とであ り,従 来信 じられてい た事 と全 く異 な っていた。
このスケー リング理論は,後 の微視的理論 を生み出す契機 とな った。
さ らに,講義 では, スケー リング理論 に続 いて 2次元弱局在領域 の微 視的理 論について も請
していただいた。
(文責
加藤敬子 )
星
禎
超 イ オ ン導電体
東大 ・物性研
埜
男
7月 25日 ・26日の午前 中 に行 なわれ た標 記 の講 義 について報告す る。 聴講者 が 12名 と比
較 的少人数 のため,以下 に掲げ る参考文献 の別刷 が各 人 に配 られ た。
O 「
超 イ オ ン導電 体研究 の最近 の進歩」星埜禎男 :固体物 理 16(1981)298
0 「TheP
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