土 壌 の物 理性 第6 4 号 p ．2 1 ∼2 6 （19 9 2 ） ［ 亘 二二 耳 土 壌 薄 片 に よ る土 壌 の 三 相 分 布 の 測 定 の 試 み 平 山 良 治 A ttem p t to m ea su re m en t o f th ree p h a ses d istrib u tio n o f so il b y so il m icro m o rp h o lo g・ica l m eth o d R y oji H IRA Y A M A N ation al S cien ce M useum ，T suk ub a B ota nical G a rden S u m m a ry T h e so il s a m p le w a s im p re g n a te d w ith th e u n s a tu r a te d p o ly e ste r r es in w ith lO O cが m a d e o f m e ta l a c y lin d e r C O re fo r th e a c tu a l− V O lu m e n o m e tr ic m e th o d t T h e s a m p le o f e a ch m e ta l，W h ic h d id w a s im p r eg n a te d ，W a S C u t O u t b y u s in g C B N c u ttin g b la d e w ith slic in g m a c h in e・A c o n se c u tiv e s o il th in s ec tio n w a s e a s ily o b ta in e d ．T h e re w a s a v e r y h ig h c o r re la tio n w ith g a se o u se p h a se ra t io o f th e a c tu a l− V O lu m e n o m e tric m e th o d a n d v o id ra tio o f th in S e Ct io n・ T h e g a se o u se p ムa se ra tio w a s a b le to b e p re su m e d fr o m th e v o id r a tio o f th e so il th in s e c tio n w ith a l o t o f la r g e g r a v el． K e y w o「 d s ：s o il th in s e c tio n ，V O id ，th re e p h a se s d is trib u tio n （S o il P h y s・ C o n d ．P la n t G r o w th ，J p n ． ，64 ， 2 1− 2 6 ， 1 9 92 ） Ⅰ． は じ め に 土 壌 三 相割 合 の 美容 積 測 定 は ，一 般 的 な土壌 調 査 の 際 に は 非 常 に よ く使 わ れ る 。 土 壌 薄 片 作 成 依 頼 の 時 に よ く 著 者 は土 壌 薄 片 を優 っ て土 壌微 細 形 態 の研 究 を進 め て きた0 最 近 土壌 薄 片 の作 成 の依頼 が学会 等か ら くるこ と が 多 い 0 し か し未 据 乱 の 土 壌 採 取 を 依 頼 して も適 切 な 採 取 は 望 め な い こ と が 多 く， 運 送 途 中 の 破 損 な ど の 問 題 も 起 き て い る 0 粘 土 含 量 が 多 い 土 壌 は ま だ し も砂 質 の 土 壌 では適 当 な型 枠 を用 意 して それ で採 取 しな けれ ば な らな い 0 さ らに 金 属 な ど の よ う に 型 枠 の 種 類 に よ っ て は 切 断 で き な い な ど作 成 上 の 問 題 が あ り， ま た 型 枠 か ら試 料 を 取 り出す の に破 損 す る可 酸 性が高 い 。実 験 に よっ ては， 固 化 させ る た め に 液 状 プ ラ ス チ ッ ク を入 れ て 置〈 容 器 を 試料 の 大 き さ に 対 応 させ な け れ ば な ら な い な ど 問 題 が あ る0 一 方 ， 土壌 調 査 に従 事 す る人 の 多 くは， 美容 横 測 定 用の た め の 10 0 cm 3金 属 円 筒 に よ る土 壌 採 取 を よ く行 っ て い る0 1 0 0 cTが金 属 円 筒 で の 土 壌 採 取 を依 頼 す れ ば ，依 頼 さ れ る方 も 認 識 が 楽 で 運 送 上 の 問 題 も 少 な い 。 しか し ， 現 在 聞 か れ る こ とは ，大 礫 の 多 い 土 壌 で は 1 0 0。 m喰 属 円 筒 で の 土 壌 採 取 が う ま く行 か な い と い う こ と で あ る 。 土 壌 調 査 報 告 書 の そ の 欄 は 空 自 に な る た め に 近 似 値 で も求 め ら れ な い か と い う要 求 が あ る 0 土 壌 物 理 性 測 定 法 8） に は ，全 容 積2 ， 0 0 0 cm 3の 金 属 円 筒 で の 測 定 法 が 紹 介 さ れ て い る 。し か し， 大 礫 の た く さ ん あ る よ う な 土 壌 で は 大 き な 金 属 円 筒 で も礫 を 避 け て 取 る こ と は 困 杜 で あ る 。 ま た ， 一 般 的 に はこ の 様 な 大 型 の 測 定 器 を 持 っ て い る こ と も希 で あ る 。 こ れ ら の 問 題 の解 決 の た め に ， 金 属 の 円 筒 試 料 ご と切 断で き か つ 容 易 に 土 壌 薄 片 を 作 る 方 法 を考 案 し た 。 さ ら に金 属 円 筒 試 料 ご と切 断 し た 土 壌 薄 片 を使 っ て 測 定 し た 孔隙 率 と美 容 積 測 定 か ら得 ら れ た 気 相 率 との 関 係 を 調 べ た0 こ の 孔 隙 率 と気 相 率 と の 関 係 を利 用 して ，1 00 。が金 属 円筒 で採 取 困難 な土壌 三 相分 布 割合 の推 定 を大 型 の土 壌 薄片 を使 っ て 行 っ た 。 の技 術 で は 土 壌 薄 片 を作 成 す る 時 に ダ イ ヤ モ ン ド切 断 刃 を使 用 して い る た め に 金 属 円 筒 を そ の ま ま 切 断 で き な い Ⅱ ・ 金属 円衝 を含 ん だ ま までの 薄片 の製 作 法 の検 肘 でい る 。 国立科 学博 物館 筑 波 実 験植 物 園 〒 30 5 茨 城 県 つ くば 市 天 久 保 4 丁 目ト 1 キー ワ ー ド ニ土壌 簿 片， 孔 隙， 三相 分 布 卜実 験 方 法 a ） 土壌 試 料 とプ ラ スチ ッ クに よ る固化 実 験 に使 用 した 試料 は 筑波 実 験 植物 園 の土 壌 で 淡 色黒 2 2 土壌 の 物理 性 第 64 号 （1992） 6 0 0 ℃ 以 上 で 酸 化 を お こ し た り，炭 素 と鉄 の 親 和 性 が 強 い ため 鋼 に 犯 さ れ や す い 短 所 が あ る 。 よ っ て ア ル ミニ ウ ム 52 や炭 素 を 含 む 鉄 類 の 切 断 に は 使 用 で き な い 。C B N の熟 に 対す る 安 定 性 は 1 ， 400℃ で あ る。 物 の堅 さ を示す ヌー プ硬 1 0 0 c c 金属製 円筒 度は ダ イ ヤ モ ン ドが 7 ， 000 に対 し C B N は 4 ，70 0 で ， や や 低い 値 で あ る。 ち な み に 酸 化 ア ル ミナ 系（A 砥 粒 ）2 ， 200， 炭化 珪 素 （G C 砥 粒 ）3 ， 0 0 0， 石 英 7 8 8 で こ れ ら と 比 べ る と L 非常 に 堅 い （竹 中 ら7） ）。 ダ イ ヤ モ ン ド と C B N の 結 晶構 造は と も に 良 く似 て お り物 理 化 学 的 特 性 に 類 似 点 が 多 い o C B N ▲ 一一一 ■ − ・ ． ： ヽ ヽ い tレ 1 て 近 年 脚 光 を浴 び ， た と え ば フ ァ イ ン セ ラ ミ ッ ク ス な ど の 加 コニ に ダ イヤ モ ン ド砥 石 と共 に 利 用 さ れ る 。 金 属 が 切 ■ ヽ − −−■ ●●一 ● ● ■ ● ● ■ ■ ■ ＝ ‥ は ， こ の よ うに ダ イ ヤ モ ン ドに つ ぐ堅 さ を持 ち ，温 度に 対 し て 非 常 に 安 定 し て い る た め に 新 し い 砥 粒 材 と し ： のや ：ノ ． 断 で き な お か つ 石 英 も切 断 で き る 砥 粒 で あ る 0 ● − I ● − ■ し か し反 面 非 常 に 高 価 で あ る。 グ リー ン カ ー ボ ラ ン ダ ム （G C ）砥 石 の ヌー プ 値 は 前 述 アク川 製容器 の よ う に 3 ，0 0 0 で あ り，石 英 よ r）非 常 に 堅 い 。G C 砥 石 は ， も と も と祁 オ， 鋳 鉄 や 鋼 な ど の 研 削 作 業 に 利 用 さ れ て お 5 4 6 0 り， 金 属 が 切 断 で き な お か つ 石 英 も切 断 で き るo 単 位 ニm m C ）切 断 機 械 試 料 切 断 機 は ス ラ イ シ ン グマ シ ン N R − 3 0 型 半 自動 型 図− 1 樹 脂 包 埋 用容 器 の 形状 S h a p e o f re s in im p r e g n a ta tio n v e sse l・ （ 日興 機 械 製 ） を使 用 し た 。 こ の 機 械 は 金 属 の 試 料 薄 片 を切 り出 す 金 属 加 工 機 械 で ， 試 料 を 固 定 す る チ ャ ッ ク 自 ボク 土 で あ る 。乱 さ な い よ う に 試 料 を 1 00 cm8の 金 属 円 筒 に 採取 し ， 実 験 室 に 持 ち 帰 り， 図 − 1 に 示 す 透 明 ア ク リ ル 製容 器 に 番 号 ， 上 下 位 置 な ど わ か る よ う に 入 れ ， そ の ま ま 急 冷 凍 結 乾 燥 に か け 乾 燥 し た （平 山 3り。 そ の 後 ， 真 空 浸潤 法 で 不 飽 和 ポ リエ ス テ ル 樹 脂 を 注 入 し た 0 使 用 し た 不飽 和 ポ リエ ス テ ル 樹 脂 は 実 験 の 過 程 が よ く わ か る よ う に 透 明 性 の 高 い ポ リ ラ イ ト T C − 2 4 1 （大 日本 イ ン キ 製 ） を使 用 し た 。 注 入 後 ， 数 気 圧 加 圧 し完 全 固 化 す る ま で 放 置 し た （ 平 山 2り 。 体 が 回転 す る ため に切 断 距離 は 半径 分 です み， 水 平 移 動 距 離 が 少 な い た め に 機 械 の 精 度 が よ い 0 美 容 積 10 0 cmi円 筒 で は 試 料 の 水 平 送 り距 離 が 3 0 m m で あ る0 使 用 で き る切 断 刃は205 ×0 ． 8 ×弧 8 mm が 最 大 で あ る。実 験 で は 2 0 5 × 0・8 × 5 0 ．8 mm の 切 断 刃 を使 用 し た 。 2 ．結 果 と考 蕪 数 多 く作成 した土壌 薄 片 の 一 部 につ いて 透過 光 で写 真 に 拡 大 した 一例 を 写 真 一 1 に 示 し た 0 こ れ は 花 崗 岩 風 化 物 に有 機 物 を混 入 した人工 土壌 で，即 ）だ した断 面 で あ る。 周 囲 には 金 属 円筒 が 輪郭 と して写 っ て い る0 円 筒の b ） 切 断 刃 の選 択 切 断 刃 の 必 要 条 件 は ， ダ イ ヤ モ ン ドが 下 記 に 述 べ る 理 由 に よ り金 属 を 切 断 で き な い た め に ， そ れ 以 外 の 切 断 刃 で 金 属 が 切 れ て な お か つ 土 壌 中 に 含 ま れ る一 番 堅 い 鉱 物 石 英 が 容 易 に 切 断 で き る 能 力 を持 つ 物 で な け れ ば な ら な い 。一 般 の 金属 加 工 用 切 断 刃 の中 で ，以 下 に 述べ る理 由 に よ り C B N 砥 石 と グ リー ン カ ー ボ ラ ン ダ ム （G C ）砥 石 内 部 は 透 明 な 石 英 や 長 石 な ど の 鉱 物 と黒 色 昧 の 強 い 有 機 物 が 観 察 で きた。 この 試料 の 有機 物 は完 熟 した腐 葉 土 で あ る 。 腐 葉 土 は 何 も 処 理 し な い で 乾 燥 さ せ る と収 縮 し ， す き 間 が あ き ， 孔 隙 が で き る0 この 薄 片 で は この有 機 物 の 周 り に 孔 隙 が ほ と ん ど な い の で 収 縮 し な か っ た と推 定 で き る。 試 料 を 固 め る 不 飽 和 ポ リエ ス テ ル 樹 脂 は ど こ の 製 品 で とを選 ん だ。 c BN 砥 石 は ， 一 般 に は ボ ラ ゾ ン （B o ra z o n ） と 呼 ば れ て い る 米 国 G e n e r a l E le c tr ic 社 製 の 立 方 晶 窒 化 ホ ウ 素 （C u b ic b o r o n n itr id e， 略 称 C B N ） を 砥 粒 材 と して 使 っ た 砥 石 で あ る （旭 ダ イ ヤ モ ン ド工 業 1） ）。 こ れ は 鋼 材 ， 酸 化 ア ル ミニ ウム な らび に炭化 ケ イ素 の研 削作 業 に利 用 き れ て い る。 ダ イ ヤ モ ン ドは， 耐 熱 性 が 低 く空 気 中 で は も 良 い が ，こ の 実 験 で は 大 日本 イ ン キ 製 の ポ リラ イ ト T C 〝 24 1 と い う透 明 性 の 高 い も の を 使 用 し た 。以 前 は 樹 脂 の 浸 潤 が 非 常 に 難 し い と い わ れ て き た が ， 最 近 は ア セ トン 等 の 希 釈 液 を 不 飽 和 ポ リエ ス テ ル 樹 脂 と 等 量 近 く ま で 混 合 し， 固 化 時 間 を 長 く す る こ と で 比 較 的 簡 単 に 浸 潤 で き る よ う に な っ た 。た だ し T C − 2 4 1 は あ ら か じ め 希 釈 さ れ 2 3 報文 ：土 壌 薄 片 に よ る 土 壌 の 三 相 分 布 の 測 定 の 試 み r i れg 一〇 〇 〇 ゝトラ m e t a l ゝト声 c o n t a i n s 一〇 〇 〇 w h i c h 一∽ぜ 主 s e c t i o n ヽ ニ 。バ 白 色 光 ， 黒 い 金 属 の 直 径 は 5 4 mm S o il th in 巧 一。ゾ 、 t、 ラ 金 属 試 料 円 筒 を含 ん だ ま ま 切 断 し た 土 壌 薄 片 一ひ ○ 写共− 1 ヽト 、 芦 しト 、 ゴ ﹁ o f即n ic l a t te rS 一〇 〇 〇 一 0〇 i （】 一∽○ ⅤO 屯 ．㌦ 一一 ＿ ．1 e t a l Cy lin d er rln g・ P la n e lig h t，th e m e ta l c y lin − der r i n g w h i c h l o o k s b l a c k ， i t s d i a m e t e r a re 5 4 m illim e te rs ． て い る た め ， こ の 場 合 の ア セ トン の 量 は 樹 脂 本 剤 の 2 5 ％ 程 度 と な る。 こ の 実 験 で は ， プ ラ ス チ ッ ク の 浸 潤 面 が 上 面 だ け に 限 ら れ て い る た め に ， ア セ トン の 量 を 5 ％ 上 げ ●− 一 3 0 ％ に し浸 潤 を助 け た。 さ らに 触 媒 （ メ チ ル エ チ ル ケ ト 一 ■ ＝ ■ ■ ■ ● ■ − ● − ン バ ー オ キ サ イ ド） と促 進 剤 （ 6 ％ ナ フ テ ン 酸 コ バ ル ト） を プ ラ ス チ ッ クの 浸 潤 時 間 を 長 く維 持 す る た め に そ れ ぞ れ 0・1 ％ と 0 ． 0 5 ％ の 低 濃 度 に し た 。こ の 調 合 で 浸 潤 が 成 功 し た 。 で き た 固 化 物 は 従 来 の 物 よ り柔 ら か い 。 切 断 は， C B N 切断刃 と G C 切 断 刃 で は ど ち ら も遜 色 な く切 断 で き た 。 た だ し G C 砥 石 は ， 強 度 が 非 常 に 弱 く 6 0 mm 加 工 中 に 壊 れ る こ とが 多 か っ た。 切 断 途 中 で 刃 を 取 り替 え る事 は 切 断 精 度 上 好 ま し く な い 。 よ っ て 試 料 切 断 中 は 壊 れ に くい 切 断 刃 C B N 図− 2 砥 石 を 用 い るべ き で あ る 。 樹 脂 固化 物 の切 断 方 法 M e th o d o f c u ttin g re sin s o lid ific a tio n th in g ． 切 断 方 法 は， ス ライ シ ン グマ シ ンの チ ャ ッ クに試 料 を と りつ け C B N 砥石 で一 回切 断 した の ち，切 断刃 の 取 り こ の 結 果 ， 試 料 チ ャ ッ ク を 連 続 的 に 繰 り 出 す こ とに よ し ろ 8 0 0仰 に 対 し て ， 残 す 試 料 の 厚 さ 1 0 0 叩 ， そ れ に 切 断 り，1 0 0cm B円 筒 か ら は 数 十 枚 程 度 の 連 続 し た 土 壌 薄 片 が 得 誤差 1 0 0岬 を 加 え た 計 1 ， 0 0 0 仰 を 送 り 出 し切 断 し た 。 こ れ ら れ る。 を 図 − 2 に 示 し た 。 こ の 方 法 で は ，釣 1 00 仰 の 厚 さ の 試 料 がで き る が ， こ れ 以 上 薄 い と安 定 し て 試 料 の 切 り 出 しが Ⅲ・ 土 壌 薄 片 の 孔 陳 と 乗 客 柵 の 気 相 の 関 係 でき な か っ た 。 土 壌 微 細 形 態 学 で 使 用 す る 土 壌 薄 片 の 理 想的 厚 さ は ， 含 ま れ る 石 英 の 最 大 干 渉 色 が 灰 色 か ら 淡 黄 色に な る約 3 0 仰1で あ る 。 よ っ て ， こ こ で 得 られ た 試 料 の 厚さ は 理 想 よ り厚 い 事 に な る 。 固 化 物 は 余 り堅 くな い が ， 機 械 の 精 度 の 向 上 と砥 石 の 切り込 み 量 の 設 定 に よ り加 工 時 の 歪 み も ほ と ん ど生 じな かっ た 。 前 出 の 実験 の 結 果 が示 す よ うに 多少 厚 め で あ るが 連 続 的に 土 壌 薄 片 が 金 属 型 枠 を含 ん だ ま ま の 試 料 か ら切 り出 せた。 土壌 薄 片 に よる物 野 性測定 の数 少 な い例 と して は， 田 淵5） が 土 壌 間 ゲ キ を 調 べ る 方 法 と して 土 壌 薄 片 法 を採 用 し てい る 。ま た 田 淵 ら 6） は 土 壌 薄 片 の デ ー タ と限 界 間 ゲ キ の 24 土壌 の物 理 性 第 64 号 （1992） 表− 1 性質 ， 通 気性 ， 透 水性 等 を総合 比較 して い る。 土 壌 薄 片 法に よ る 土 壌 の 物 理 性 の 測 定 に つ い て ，田淵 5） も述べ て い る よ うに ， 薄 片 試 料 に よ る ば ら つ きや ， 薄 片 試 料 作 成 時 にお け る 乾 燥 収 縮 の 土 壌 物 質 の 変 化 等 が あ り， 観 察 に 供 画 像 解析 処 理 の 流 れ F low schem a of im ag e an aly sis 土壌 薄 片 の 透 過 光 画 像 を カ メ ラ で 入 力 必要 に よ って は， 実 体 威微 鏡 な ど偏光 装 置 で 画像 入力 する た め に は 薄 片 の 試 料 数 に つ い て 検 討 す る 必 要 が あ る。 統計 的 に 処 理 す る と し て も数 十 仰 の 薄 片 一 枚 で は 誤 差 論 コン ピ ュ ー タ に 入 っ た 画 像 を処 理 す る 上聞題 が 多 く，薄 片の 枚数 を増 や す 必要 が あ る。 土 壌 薄 片を使 っ た デ ー タ に 対 す る 他 の 物 理 化 学 デ ー タ の 比 較 は ， 各種 補 正 処 理 ，階 調 変 換 等 同 じ 断 面 ま た は 同 じ層 位 な ど近 傍 点 で 採 取 し た 別 個 の 試 料で 求 め た デ ー タ と の 比 較 で あ る 。田 淵 ら6） の研 究 も土壌 デー タ の 2 値 化 処 理 薄片 の デ ー タ に 対 す る そ の 他 の 物 理 性 の 測 定 は 別 個 の 試 し きい値 設 定 料で 行 っ て い る 。 土 壌 と い う 不 均 質 な 物 質 の 実 験 で は ， 一般 的 に は 白 と 黒 の 画 像 と な り 孔 隙 を 黒 と す る こ と が 多 い 実 験 に供 試 した材 料 そ の もの で複 数 のデ ー タが得 られ る 方 が デー タ相 互 間の 信頼 性 が 高 い。 その た め に非破 壊状 計測処 理 態 で 複 数 の デ ー タ が 得 ら れ た 方 が 望 ま しい が ， そ れ が で き な い 場 合 は な る べ く復 元 可 能 な 方 法 が 望 ま し い 。 取 り 入 れ た 全 体 の 面 積 に 占め る 黒 の 面 積 を 算 出 す る そ の 第一 歩 と して， 薄 片 の孔 隙 と実容 積 測 定器 に よ る ソコ ン に 取 r）込 む 。 取 り込 ん だ 画 像 に 各 種 の 画 像 補 正 処 気 相率 の 比較 を行 っ た。 理を した 後， 薄 片 中 の孔 隙 に催 す る輝 度値 で 2 倍 化 処理 l ．土壌 孔隙 と気相 率 との 関係 する 。 2 値 化 処 理 し た 数 値 を 計 測 す る と 孔 隙 率 が 得 ら れ a ）供 試土 壌 とプ ラ スチ ッ クで の 固化 使 用 し た 土 壌 は ， 北 海 道 の 粗 粒 火 山 灰 表 層 と下 層 ， 静 岡 の 黄 色 土 表 層 と 下 層 ，北 海 道 垂 粘 貿 土 壌 の 表 層 と 下 層 ， そ れ に 関 東 ロー ム 層 の 表 層 か ら 下 層 ま で 日 本 各 地 の 土 壌 る。 輝 度 値 と は ，真 っ 黒 で 光 を 通 過 させ な い 場 合 を 0 と し ， 1 00 ％ 光 を 通 過 し た 場 合 を2 5 5 と し ，こ の 間 を 2 5 5段 階 に 区 と 人 工 的 に 岩 石 や 砂 な ど を混 合 し て 作 っ た 土 壌 （以 下 人 分し た 値 で あ る 。 孔 隙 を 示 す 輝 度 値 は 薄 片 の 状 態 に よ り 工 土 壌 と称 す る） つ ま り 花 崗 岩 由 来 の マ サ 土 や 安 山 岩 砕 い ろ い ろ な 値 を 示 す 。 こ れ を テ レ ビ 画 面 と実 体 鏡 を な が 屑 物 と腐 葉 土 や 火 山灰 を混合 した人 工 土壌 の 合計 3 1 点 で め な が ら実 際 の 孔 隙 の 緑 を確 認 し て 決 め る。 た と え ば 孔 隙 は 22 4 以 上 の 輝 度 値 を 示 し ， 他 の 土 壌 物 質 は よ り低 い 値 あ る。 1 0 0cがの 金 属 円 筒 試 料 の 実 容 積 を 直 ち に測 定 器 で 測 定 し を 示 し た とす る 。 孔 隙 割 合 を 求 め る た め に は ， 孔 隙 の 輝 た 。 測 定 し た 試 料 は ， 土 壌 水 分 を 自然 含 水 比 と し た ま ま 度 値 2 2 4 か ら 1 を 引 い た 値 を し き い 値 と し，22 4か ら 2 5 5 ま 図 − 1 に示 す透 明 ア ク リル製 容器 に 入れ ， そ の ま ま急冷 で をす べ て 25 5（白 色 表 示 で 孔 隙 部 分 ） ， 223か ら 0 ま で を 凍 結 乾 燥 に か け 乾 燥 し （平 山 3） ） ， 水 分 減 量 を 測 定 し た0 前 述 と 同 様 の 方 法 で 不 飽 和 ポ リエ ス テ ル 樹 月 旨を浸 潤 させ ， の 画 像 が で き る が ， こ れ を 2 倍 化 処 理 と い う。 取 り込 ん で 2 値 化 し た 画 像 の 内 2 5 5 の 輝 度 値 の 割 合 を 求 め る とそ れ 固 化 させ た 。 が 即 孔 隙 割 合 と な る。 一 般 に は ， 得 ら れ た 2 倍 化 画 像 は b ）薄 片 中の孔 隙 の測 定 土 壌 薄 片 中の 孔 隙 の測 定 は ， ピ ア ス製 L A 0 （黒 色 部 分 で 土 壌 物 質 部 分 ） に し た 。 こ の と き 白 と黒 555型 画像 解 析 装 置 を使 用 し ， 作 成 し た 土 壌 薄 片 を切 り 出 し た そ の ま ま の 厚 さ で 孔 隙 率 を測 定 した 。 他 の 計 測 処 理 を す る た め に 自 と 果 を 反 転 させ る 。 C ） 結 果 と考 察 試 料 が 多 少 厚 め （約 1 00 仰 ）で あ る か ら 透 過 光 で み る と 土壌 微 細 形 態学 では， 薄 片 中の 末 充填 部 分 を 「土 壌 孔 孔 隙 以外 は暗 い， 実 体 顕微 鏡 での 同 時観 察 に よ り孔隙 の 隙 」と し て い る。 こ の 用 語 と土 壌 物 理 分 野 で 使 わ れ る「 土 境 を よ り正 確 に 決 定 し ， 孔 隙 の 輝 度 値 を 決 定 で き た 。 精 壌 間 隙 」 と言 う 用 語 の 使 用 が どの よ う な 関 係 か は っ き り 度 的 に は， 全 視 野 を直 径 5 2 mm で 計測 した 場合 ， 直 径5 0 岬 しない が， こ こで は 土壌 微 細形 態 学 上 で の 「土 壌 孔 隙」 程 度 の 孔 隙 は識 別 可能 で あ るが， 光 の透 過 条件 に よ り光 と し て 取 り 扱 う 。 画 像 解 析 に よ る と薄 片 中 の 土 壌 孔 隙 の の屈 曲の ノイ ズ を拾 っ て い る この が考 え られ る。 よ って 形状 や分 布状 態 な ど求 ま るが ， こ こ では 孔 隙 の平 面上 の 画 像 処 理 に よ り約 3 0 0仰 以 下 の 大 き さ を 自動 的 に 計 測 しな 面積 を求 め た （神 保 ，4） ）。 薄 片か ら孔 隙率 を求 め る方法 は ，表 − 1 に示 した0 薄 片 を 実 体 顕 微 鏡 の 透 過 光 で カ メ ラ 揖 保 し， そ の 画 像 を パ い よ う に し ，さ ら に 厚 さ が 10 0 仰 あ る の で 安 全 率 を 見 越 し て 50 0 仰 の 大 き さ以 下 も 計 測 し な か っ た 。 こ れ は ，面 積 で は 1 ％ 以 下 の 誤 差 に お さ ま っ て い た 。 1 試 料 当 た りの 薄 2 5 報文 二土壌 薄 片に よる土 壌 の三 相 分 布 の測 定 の 試 み ％ 州 ○ 画 像解 析 によ る薄 片中 の孔隙 率 ∽ ＋ J 回 帰 直 線 − ♂の 線 よ り外 に で た も の は ，粒 団 間 に 孔 隙 は あ る け れ ど も 土 壌 基 質 の 中 に は 孔 隙 が 余 りみ ら れ な い 土 壌 であ っ た。 孔 隙 の測 定値 が小 さ くな った理 由 は， 次 の ●2 ．− ケ 二 つ が 考 え ら れ る。 一 つ は ， 前 述 の 孔 隙 の 測 定 値 が 大 き ● 3 く な っ た 理 由 と 同 じ く， 孔 隙 の 分 布 が 偏 っ た 試 料 で ， 分 布 が 少 な い 部 位 を薄 片 化 し た 。 も う 一 つ は ， 二 次 元 の 薄 ●㌧ 片 で は 微 小 な 点 で あ る が 立 体 的 に 見 る と非 常 に 細 長 く， ● ●● 大 き な 容 量 を持 つ 孔 隙 で あ る 可 能 性 が 考 え ら れ る 。 土 壌 ● 孔 隙 の 立体 的 な 配置 な ど も含め も っ と詳細 な研 究 が 必要 ●t l n＝ 3 1 で あ る。 r− −0 ． 8 0 8 ．′● ‘ 1 0 y 二 0 ． 7 ●8 7 5 x ＋ 3 ・ 5 6 5 ● 9 10 0（ガ の 円 筒 で は ，美 容 横 が 測 定 で き な い 大 礫 混 じ りの 10 20 30 10％ 実容 積 測 定 に よ る 気 相 率 図− 3 2 ．大熊 が 多 く存 在 す る土壌 で の 三相 朝 食 の 推 定 実 容 積 に よ る 気 相 率 と薄 片 中 の 孔 隙 率 と の 関 係 R e la tio n b e t w e e n g a s e o u s 土 壌 で 大 型 の 薄 片 を 作 成 し， そ の 孔 隙 率 か ら三 相 割 合 を 推 定 した。 a ）実 験 法 p 試h料 a採 s取 に e は， r 精a 確t にi切o り出 bし た y 直 径 1 2 cm ， 長 さ 1 0 cm actua lv olu m enom eter m eth od and vo id ratio の 塩 ビ 管 を使 用 し た 。 土 壌 を 採 取 す る 前 に ， 塩 ビ管 の 質 o n th in 量 を 測 定 し て お き ， 少 しず つ 土 壌 中 に こ の 塩 ビ 管 を 押 し s e c t i o n ． 込 み， 礫 が邪 魔 に な らな い よ うに 注意 して 土壌 を採 取 し 片 は 3 − 5 枚 で ， 孔喋 率 は そ の平 均 で あ る。 1 枚 の 薄 片 た 。 続 い て 一 回 り大 き い あ ら か じめ 質 量 を 測 定 し た ス テ 中の 誤 差 は 1 ％ 以下 で， 薄 片 3 ∼ 5 枚 間 の 誤差 は最 大 5 ン レ ス の ビー カ ー に こ の 試 料 を 入 れ 質 量 測 定 す る 。 液 体 ％以 下 で あ った。 窒 素 で 急冷 した 後 前述 した 方 法 で凍 結 乾燥 を行 い， 乾燥 こ れ ら土 壌 薄 片 か ら得 ら れ た 孔 隙 率 と ， 寛 容 横 測 定 に よ る 気 相 率 の 関 係 を 図 ¶ 3 に 示 し た 。 孔 隙 率 と気 相 率 は 非 常 に 高 い 正 の 相 関 を示 し た （ r ＝ 0 ． 鮒 8）。 一 例 を示 す と図 中 の 1 は ， 北 海 道 の 垂 粘 質 疑 似 グ ラ イ 土 の 薄 片 で ほ 後 の 重 量 を 求 め る。こ こ で 容 横 内 の 仝 水 分 量 が 得 ら れ る。 前 述 し た 方 法 で 樹 脂 を 注 入 し， 開 化 後 薄 片 に し た 。 b ） 結 果 と考 察 薄 片 の 一 部 を写 真 − 2 に 示 し た 。 3 0仰−と薄 い た め に 岩 と ん ど水 で 満 た さ れ て い る た め に 気 相 率 は 非 常 に 低 い が ， 石 （こ の 写 真 の 場 合 は 蛇 紋 岩 ） も 透 明 に な る 。 よ っ て 孔 微小 な孔 隙 が あ っ た。 図 中 の 2 は静 岡 の赤 色 土 表 層 であ 隙 量 を画 像 処 理 で 求 め る場 合 は 次 の よ う に 工 夫 し た 。 景 る， 大 孔 隙 が 多 く 中小 の 孔 隙 は ほ とん ど な い 。 特 定 の 分 初 は 通 常 の 白 色 透 過 光 で 画 像 を コ ン ピ ュ ー タ に 取 り込 み ， 布 パ タ ー ン は ， 土 壌 型 に 依 存 す る こ と が な く， 土 壌 の 孔 次 に 偏 光 を か け た 画 像 を コ ン ピ ュ ー タ に 取 り込 む 。 孔 隙 隙 の種 類 や大 き さに よ って い る よ うで あ る。 この こ と を は 白 色 光 で 白， 偏 光 で 黒 に な る が ， 岩 石 は ， 白 色 で 自 ， 検討 す る に は 分 析 点 数 が 少 な い 。 図 中 の 点 線 は ， 孔 隙 の 偏光 で も 白 く な る 。 よ っ て そ の 差 を 求 め る と孔 隙 を 求 め ば らつ き を標 準 偏 差 ♂の 帽 で 示 し た も の で あ る。 こ の 回 る事 が で きる。 この結 果 ， 孔 隙率 が 30 ． 5％ で あ っ た。 気 帰直 線 ＋ ♂ の 線 よ り孔 隙 が 多 く測 定 さ れ た の は ， 花 崗 岩 相率 は ， 図 − 3 の 回 帰 直 線 か ら求 め た 。 そ れ か ら 求 め た 由来 の マサ 土 ，腐 葉 土 や 火 山灰 を混合 した 人工 土 壌（3 ， 気相 率 は 2 7 ． 2％ とな る。 固 相， 液 相 は概 算 式 で 計 算 す る 5 ， 6 ） と北 海道 の粗 粒 火 山灰 表層 （4 ， 7 ）であ っ た。 と，液 相率 は最 初 に求 め た全 水 分 量 で 3 ． 9 ％，固 相 率 は気 回 帰 直 線 ¶ ♂ の 線 よ り孔 隙 が 少 な く測 定 さ れ た の は ， 静 相率 と 液 相 率 か ら求 め ， 10 【 0 岡の 黄色 土 表 層（ 9 ， 10 ）， 安 山岩 砕 屑物 で作 った 人工 土 な り， お お よ そ の 推 定 値 が 求 め ら れ た 。 （2 7 ． 2＋3 ． 9） で 68 ． 9％ と 壌 （8 ）， そ れ に北 海 道重 粘 質 土壌 の微小 孔 隙 の まっ た く 見ら れ な い 土 壌 （1 1 ） で あ っ た 。 回 帰 直 線 の ＋ ♂ の 線 よ Ⅳ ． お わ り に り外 の で は 大 孔 隙 が 多 くみ ら れ た 。 孔 隙 率 の 測 定 値 は ′ ト さい 孔 隙 を切 り捨 て て い る た め に 小 さ な 値 に な る は ず で 実 容 積 測 定 用 の 10 0 cが金 属 円 筒 を 含 ん だ ま ま十 数 枚 の 薄 ある 。 孔 隙 の 測 定 値 が 大 き くな っ た 理 由 は ， 次 の 二 つ が 片が 簡 単 に 得 ら れ た 。 美 容 穣 測 定 に よ る 気 相 率 との 薄 片 考え られ る。 一 つ は ， 美 容 横 側 定 器 で 測 定 で き な い 独 立 し た 孔 隙 が 存 在 し た 。 も う一 つ は ， 孔 隙 の 分 布 が 偏 っ た 試料 で ，孔 隙 の 多 し一部 位 を 薄 片 化 し た こ と が 考 え ら れ る 。 の孔 隙 の 関 係 か ら， 従 来 の 測 定 と は 異 な っ た 三 相 分 布 割 合の 推 定 が で き る よ う に な っ た 。 こ こ で 得 ら れ た 薄 片 は 1 0 0〝m と 多 少 厚 め で あ る が ，こ れ 26 土壌 の物 理 性 第 6 4 号 （1992） r ock（ serpe nt in e） 三に微 細 形 態学 で使 用 す る用 語 等 が 煩雑 で 理解 が 困難 で YO id ある な ど が 考 え ら れ る。 しか し な が ら二 l二 壌 微 細 形 態 的 観 察 が な くて も こ の 報 告 書の よ う な 実 験 に は 試 料 と し て 便 川 で き る 。 ま た 連 続 し た切 片 で は ， あ る 特 定 の 孔 梓 や フ ィ ー チ ャ ー （土 壌 物 質 内の 認 知 可 能 な 集 合 体 ） に 焦 点 を 合 わ せ て ， こ れ ら を 立 体的 に 把 握 で き る 。 さ ら に 孔 隙 と 粒 団 との 関 係 ， 粘 土 の 移動 状 態 や 量 の 概 算 が で き る。 現 在 非 常 に 発 達 し て き た 画像 解 析 用 コ ン ピ ュ ー タ で 処 理 す れ ば さ ら に 孔 隙 の 詳 細 な立 体 画 像 が で き る 。 こ の 方 法 で 土 壌 内 部 の 孔 隙 の 配 置 や内 部 組 織 の 変 化 な ど の 観 察 が 目 視 で き る よ う に な る。 ま だ こ の 実 験 方 法 は 緒 に つ い た ば か り で あ る か ら今 後 の研 究 に よ っ て ほ 新 し い 段 階 に 発 展 で き る と確 信 す る。 こ の 報 告 を ま とめ る に 当 た り， 筑 波 実 験 植 物 園 の 矢 野 義治 育 成 主 幹 と筑 波 大 多 田 敦 教 授 に は 貴 重 な 御 助 言 を い ただ い た ， ま た （株 ） 束 電 設 計 の 村 岡 政 行 氏 と （株 ） ク レア テ ラ の 美 濃 又 幹 男 氏 に は 人 二 l二土 壌 の 試 料 を提 供 し て いた だ い た ， 記 し て 感 謝 す る 次 第 で あ る 。 引 用 文 献 写井 一 2 大 きな石 を含 む大 型の 土 壌薄 片 白色光 ， 横 幅 8 0 mm S o il la r g e th in se c tio n w h ic h c o n t a in s la rg e sto n e ． p la n e lig h t， W id e le n g th 80 m illi− m e te rs ． 1 ） 旭 ダ イ ヤ モ ン ド工 業 ：A S A H I B O R A Z O N ル マ ニ ュ ア ル ）， p p （テ ク ニ カ l − 20 ， 1 98 6 2 ） 平 山良 治 ：巨大 サ イ ズの ニヒ壌 薄 片 の作 成 法 に つ い て ， 筑 波 実 験 植 物 園研 究 報 告 ， 2 ， 4 7 −5 4， 19 83 らを さ らに研 磨 して 約30仰 程 度 に仕 上 げ れ ば， 本格 的 な 微細 形 態 学 の 連 続 薄 片 も簡 単 に 得 ら れ る事 に な る 。 土 壌 薄片 を 作 る こ と は と り も な お さ ず ， 土 壌 微 細 形 態 学 の 手 法で あ る 。 土 壌 微 細 形 態 学 は 日 本 に お い て は あ ま り発 展 し て い な い 。 しか し な が ら微 細 形 態 学 的 記 載 デ ー タ は ， 国際 的 な シ ン ポ ジ ウ ム や ワ ー ク シ ョ ッ 7 0な ど の 土 壌 断 面 デー タ に 併 せ て ， 物 理 性 ， 化 学 性 の デ ー タ と共 に 必 須 の デー タ と な っ て い る。 土 壌 微 細 形 態 学 は ， 土 壌 内 部 の 組 成や 内部 組 織 の 変 化 な ど の 観 察 に は 有 効 な 手 段 で あ る 。 しか し， 土壌 微 細 形 態学 が 余 り土壌 の分 析 法 として取 り 入 れ ら れ る こ とが 少 な い 理 由 に は い〈 つ か 考 え ら れ る。 第 一 に 土 壌 の 物 郵 ヒ学 分 析 と異 な り経 験 を 必 要 とす る 野 外 の 断 面 調 査 の 記 載 と 類 似 点 が 多〈 ， 見 た 目 は 山 目 瞭 然 で あ るが 偏 光 顕微 鏡 に よ る微 細 形 態 の観 察 記載 が経 験 不 足 に よ r）で き な い 。 第 二 に 薄 片 の 作 成 が 困 難 で あ る 。 第 3 ） 平 l山良 治 ：土 壌 薄 片 作 成 の た め の 脱水 鼠 3 a （ 1 ）， 1 9【 森林立地， 2 4， 1 99 1 4 ） 神 保 徹 ：パ ソ コ ン に よ る 画 イ 象 処 理 入 門 ，p p l − 70 ，地 人書 館 ， 東 京 ， 1 990 5 ） 田 淵 公 子 ：土 壌 薄 片 の観 察 に よ る土 壌 間 ゲ キ の研 究 Ⅶ 関 束 ロー ム と磐 田原 赤 黄 色 土【 農 業 土 木 研 究 ， 別 冊 7 ， 21 − 3 1， 19 6 3 6） 田淵 俊 弧 l糊 詞公 子 ， 長 田 昇 ：関 東 ロ ー ム の 大 間 ゲ キ と透 水性 との 関係 ，農 業 土 木 研 究，別 冊 7 ，53 −6 0 ，1 963 7 ） 竹 中規 雄 ， 佐 藤 久 弥 ：研 削 砥 才了の使 用 法 と選 択 （機 械 加二 L 技術 シ リー ズ 1 ），p p l − 18 0，誠 文 堂 新 光 社 ，東 京 ， 1 9 71 8 ） 土 壌 物 芦別年淵■ 」 定 委 月 会 絹 ：土 壌 物 理 性 別 定 法 ，1 − 24 ， 養 賢 党 ， 東 京 ， 19 7 8 （′ 受理 年 月 日 1 9 9 1 年 6 月 3 日 ）
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