は じ め に 今年の冬は暖冬という長期予報でしたが、年明けから記録的な寒さが日 本列島を襲ってきました。弥生三月だというのにうっすら雪化粧。啓蟄も 間近になりましたが、さぞ動植物も驚いていることでしょう。 二度目の東京オリンピックが平成32年(2020年)に開催されるに あたって、その年から順番に小中学校の新学習指導要領が全面実施されま す。世の中のグローバル化は私たちの社会に多様性をもたらし、また、急 速な情報化や技術革新は私たちの生活を量的・質的に変化させつつありま す。こうした社会的変化の影響が身近な私たちの生活を含め社会全体に及 び、教育のあり方も変化しつつあります。 次期学習指導要領改訂の一つに、「アクティブ・ラーニング」が注目さ れています。子ども達を育てる「授業」のあり方に変化が求められ、子ど も達主体の「授業づくり」が求められます。 これから15年後の2030年の日本は、少子高齢化がさらに進行し、 生産年齢人口が総人口の58%まで減少するといわれます。また、グロー バル化や情報化が進展する社会では、先を見通すことが難しくなり、子ど も達が将来就く職業も技術革新の影響で大きく変化するといわれていま す。最近の自動車業界等を見ていると、そのことが予測されます。 さて、四万十市教育研究会のあり方も大きく変化して、昨年度からの運 営委員会や校長会、教育委員会での議論をもとに、今年から教科外・領域 サークルへ全員加入することになりました。21世紀は「知識基盤社会」 といわれ、新しい知識・情報・技術が社会のあらゆる領域での活動の基盤 として飛躍的に重要性が増してきます。また、全国的な教職員の大量退 職・新規採用の大量採用につれて、現在、学校現場で行われている様々な 仕事の質を落とさず、新しい教育内容を取り入れながらさらに向上させて いくことが大切と考えます。 32サークルの研究団体や各学校、研究協力校・協力員の実践事例が満 載されました。どうか一度手に取っていただき、じっくり読んで頂ければ 事務局として望外の喜びです。 平成28年3月 四万十市教育研究所長 松本 公夫
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