の仕様書 - 沖縄県

「こどもを対象としたハンズオン体験型遊具の開発及び製作委託業務」の仕様書
1.業務名
「こどもを対象としたハンズオン体験型遊具の開発及び製作委託業務」
2.委託期間
契約締結の日から2017年3月10日まで
3.目的
沖縄県立博物館・美術館、美術館班(以下、当館とする。)では、県内作家や沖縄美術の
ながれについてコレクションギャラリーや企画展をとおして紹介し、沖縄の芸術文化の振
興に努めてきた。しかし、若年層や国内外の観光客等への認知がまだ十分とはいえない。
また、最近の美術館や博物館等の施設は、アクティブ・ラーニングや生涯学習などの観
点から、受動的に知識等を得る場所から、幅広い年齢や特性をもつ人々が「参加する、体
験する」インタラクティブな場所としての役割が求められてきている。
そこで、当館では、幼児から小学校中学年児童(以下、「こども」とする。)を主な対象
とし、こどもの外国人観光客も含め、直感的に操作しながら楽しめる体験型遊具の開発及
び製作を行うこととする。遊具に実際に触れながら(以下、「ハンズオン」とする。)形や
色の視覚、触覚、身体活動によって固有感覚や前庭感覚を刺激し、また沖縄らしい色や素
材、当館所蔵作品と関連する要素等を体感することにより、豊かな感性や表現する力を養
い、創造性を喚起しながら美術への関心を高め、こどもを含めた県民及び外国人観光客に
当館展示物への理解を深める。そして、継続的な来館者の獲得に繋げることを目的とする。
4.業務内容
こどもを対象としたハンズオン体験型遊具の開発及び製作 を行うことを業務とする。
(1)以下のハンズオン体験型遊具A、Bの開発及び製作を行うこととする。主な設置場
所は、当館エントランスホール美術館側の一部とする。
①
体験型遊具A
並べたり、積み上げたり、重ねたり、組み合わせたり、比較したり等しながら、
様々な形や色、配色を体感することが、遊びながらできる。
②
体験型遊具B
様々な素材を使った造形物を、並べたり、積み上げたり、重ねたり、組み合わせ
たり、比較したり等しながら、それぞれのもつ質感等を体感することが、遊びなが
らできる。
以下に留意して製作することとする。
ア.体験型遊具A,B共通
・こどもが、日本語による説明等がなくても直感的に使い方がわかり、周りからの指
示を受なくても操作できるものとする。
・こどもが遊具に主体的に関わりながら、ハンズオンで視覚、触覚、身体活動等をと
おし、豊かな感性や表現する力、創造性等の喚起を図れるものとする。
・こどもが両手で操作する等身体活動を伴いながら、体験できるものとする。 但し、
とび跳ねたり、滑り降りたりなど大きな動作を伴うものは避け、安全に使用できる
ものとする。
・色や形、素材等に、沖縄らしさのあるものや当館所蔵作品と関連付けられる要素を
取り入れたものとする。
・こどもが一人で使用することができる。また、複数のこどもが関わり合いながら、
使用することができるものとする。
・こどもが各々で使い方を工夫できる汎用性がある こととする。
・こどもを対象とした安全配慮が、適切になされていること。
「遊具の安全に関する規
準(JPFA-SP-S:2014)」や「玩具安全基準(ST-2016)」に準拠するものとする。
・特別な支援が必要なこどもへの配慮が十分なされているものとする。
・基本的に耐久性の高い素材を使用することとする。
イ.専用マットを製作することとする。
・幅約5.4m×5.4mで、衝撃吸収力のある材質でできており、この上で遊具A
及びBを使用することとする。AとBは同時に使用しなくてもよいこととする。
・マットは、履物を脱いで上がることとする。
・組み立てもしくは折り畳んで、安全に移動・設置ができる構造とする。
(2)使用説明マニュアルの製作(日本語と英語併記)
ア
イ
こどもが使用する説明マニュアルを遊具と一緒に設置することとする。
こどもにわかりやすい、見やすい内容であること。また、使い方を工夫できるヒ
ントとなる例示等が示されているものとする。ディスレクシアや色覚障害を持つ等
の特別な支援が必要なこどもへの配慮もなされていることとする。
ウ
紙媒体に印刷すること。必要に応じて製本を行うこととする。
(3)体験型遊具A、B及び専用マット用の運搬用ケースを製作することとする。
ア 耐久性のある材質で、遊具及びマットが平易に収納・取り出しできるものとする。
イ
角にRを付けたり、衝撃吸収性のある材質を使用し たりし、安全に使用できるも
のとする。
ウ
必要に応じ、取っ手やキャスターを付け、移動が安全かつ容易にできるようにす
るものとする。
(4)留意事項
ア
沖縄を活動の拠点とする美術家、デザイナー、工芸士等(以下、
「沖縄のクリエイ
ター」とする。)複数名が業務の主たる担当者であることとする。
イ
受託者は、当館と業務の進捗状況や業務内容等に関する打ち合せを実施すること
とする。なお、原則的に月1回とし、その他必要に応じて随時行うこととする。
ウ
エ
内容については、担当学芸員と調整しながら進めることとする。
製作は、原則県内で行うこととする。但し、県内において製作が難しいものは、
当館と調整しながら進めることとする。
オ
カ
製作を行う上で必要な資料等は、当館と調整の上、提供することとする。
こどもや保護者及び、幼稚園・小学校教諭、造形・幼児教育関連の有識者等(以
下、関係者とする。)への調査を行い、遊具に適切に反映させることとする。
・製作開始までに、関係者によるアドバイザー会議を設置し、複数回行うこととす
る。人選、時期等は、当館と調整しながら、受託者が行うこととする。
・試作品等のこどもや関係者への調査を適宜行い、集計・分析をすることとする。
結果は報告書を作成し提出することとする。
・調査は、行動観察や質問紙、インタビュー、先進施設の視察等、適切と思われる
方法で行う。調査対象や方法、時期等は、当館と調整しながら進めることとする。
5.再委託について
ア 一括再委託の禁止等
契約の全部の履行を一部又は分割して第三者に委任し、又は請負わせることができない。
また以下の業務(以下「契約の主たる部分」という。)については、その履行を第三者に委
任し、又は請負わせることができない。ただし、これにより難い特別な事情があるものと
してあらかじめ県が書面で認める場合は、これと異なる取り扱いをすることがある。
〇契約の主たる部分
・契約金額の50%を超える業務
・企画判断、管理運営、指導監督、確認検査など統括的かつ根幹的な業務
・報告書の作成業務
本契約のプロポーザル審査会参加者であった者や指名停止措置を受けている者、暴力団
員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年第77号。以下、
「暴対法」とする。)
第2条第2号に規定する暴力団又は暴対法第2条第6号に規定する暴力団員に該当する者
及びこれらの者と密接な関係を有する者に契約の履行を委任し、又は請負わせることはで
きない。
イ
再委託の承認
契約の一部を第三者に委任し、又は請負わせようとするときは、あらかじめ書面によ
る県の承認を得なければならない。ただし、以下に定める「その他、簡易な業務」を第
三者に委任し、又は請負わせるときはこの限りではない。
〇その他、簡易な業務
・資料整理・収集
・複写・印刷
・原稿や調査データの入力及び集計
・使用説明マニュアル等の英語翻訳
6.使用資料の著作権
当館で準備する資料等の著作権者からの承諾は、当館が行う。ただし、その他の資料に
ついては受託者が行うこととする。
7.納品物
(1)委託業務完了報告書
(2)体験型遊具A一式(運搬用ケース含む)
(3)体験型遊具B一式(運搬用ケース含む)
(4)専用マット一式(運搬用ケース含む)
(5)使用説明マニュアル(紙・デジタルデータ)
(6)設計図面一式(紙・デジタルデータ)
8.納入期限
2017年3月10日
9.積算見積
(1)積算の費目については、下記の内容を参考に提出すること。詳細の配分については
請負業者に任せる。
ア.直接人件費(ディレクター、デザイナー等)
イ.直接経費
・デザイン費
・製作費
・燻蒸費
※ 館外から製作物を搬入する場合必要となる。
・使用説明マニュアル製作・印刷費
・調査費
・アドバイザー会議諸経費
ウ.管理費等
10.瑕疵担保責任
本業務に関して納品された成果物に瑕疵が発見された場合には、次に挙げる各号の区
分に応じ取り扱うものとする。
(1)成果物の瑕疵が委託業者の懈怠または社会的常識を逸脱した過失に起因する場合
には、乙の負担により成果物の修補または代替物の納入をするものとする。
(2)成果物の瑕疵が、甲の発注時における不備が原因である場合には、甲の負担によ
り成果物の修補または代替物の納入をするものとする。
(3)成果物の瑕疵が、発注者、委託者、両者の責に因る場合またはいずれの責にも因
らない場合には、協議の上対処するものとする。
11.成果物の帰属
上記業務により発生する成果物の知的財産権は、当館に 帰属するものとする。
12.保守対応
製品保証は、納品後5年とし、保証期間中は、速やかに保守対応を実施できることと
する。
13.留意事項
(1)業務の遂行に当たっては、当館と調整を図り、その指示に従うものとする。
(2)受託者は、作業の内容とスケジュールを事前に説明すること とする。
(3)本件を遂行する上で作業内容に疑義や変更が生じた場合、又は仕様書に記載のな
い事項が判明した場合、受託者は直ちに当館と協議の上、作業内容を決めること
とする。
(4)納品後1年以内に生じた、又は発見された誤りは無償で修正することとする。た
だし、当館が提供した資料の誤りが原因であった場合については、その限りでは
無い。
(5)委託業務報告に係る資料等を、本年度を含め6年間、受託者の費用において保管
するものとする。必要に応じ当館に提出することとする。