熊本地震で被災された方の声 番組では被災地にアンケートを行いました。連絡が先についた人から優先して情報を集めたので、 人工内耳関係が多くなっていますが、様々な声があります。現在は、状況が変わっている可能性が ありますが、当時の声として載せています。 < 4 月 19 日 ま で に 寄 せ ら れ た 声 > ■熊本県熊本市 人工内耳装用 主婦(79) 一回目の地震で、室内は手の施しようがないほど散乱したので、外に出たら門柱がかたむいて、裏庭に 大きな(50~60cm 位)亀裂が走り(長さ 20m位)、プロパンガスおよび、温水器が前向きに倒れか かり、一目散に逃げた。まだ今も余震が続いている。食事は白米のおにぎり1つだけで避難所は全然ね むれず体を壊した。 人工内耳はマイクの声がはっきり聞き取れない。怖くて食事がとれず、自宅にかえるより道がない。つ らい。水、トイレットペーパー、衛生品などがほしい。地震発生以来、睡眠がとれず、頭痛がしている。 < 4 月 20 日 ま で に 寄 せ ら れ た 声 > ■熊本県八代市 ろう 男性 避難所に行っても意味がないです。情報がもらえないです。聞こえないからどうすればいいのかわからない。自宅の周 りは山だらけで、いつ崩れるかわからない状態。家族と車中泊を続けています。たった震度1でも、ストレスはマックスに なります。 < 4 月 21 日 ま で に 寄 せ ら れ た 声 > ■大分県別府市 人工内耳装用 会社員 女性(30 代) 自宅2階で就寝中に、被災しました。掛け時計が落ち、食器類も破損、積んでおいた本が崩れる等、物 への被害があったが、家族、自分ともに、ケガなどはありませんでした。 スピーカーを通した音が聞き取りづらいので、緊急時の電話や放送がうまく聞き取れないことが不安で す。また、夜間に災害が起きた場合は人工内耳を外しているため気づけないこともあります。 ■大分県 人工内耳装用児(息子)の母親 主婦(30 代) 本震時は自宅で就寝していた。警報アラームの直後に家が大きく揺れ、食器棚の食器がガチャガチャとぶつかり 合う音がしたが、特に大きな被害は無かった。 人工内耳を使用している息子は、就寝中は外すため、アラームには気づかず、あの大きな地震の中で寝ていた。 アラームを聞くと、とても怖がるので、この時は聞こえなくて良かったと思ったが、同時にもし私たち健聴者がそば にいなければ、この子は気づく事は出来ないのかと不安にも思った。 ■大分県大分市 人工内耳装用児(小3息子)の母親 主婦(40 代) 息子は、寝る時は人工内耳を外しますし、揺れにも全く気づきません。人工内耳の部品など(いつもは必要無いも の)は全部車に載せていますが、非常食、水、衣類などをまとめると、到底一人では持ちきれない量になりますし、 子どもと手をつなげない状態になります。日中は主人も居ないので日中の避難方法が今度の課題です。 今回、人工内耳メーカー(2 社)より『電池などお役にたてることは無いでしょうか?』とご連絡が有り、大変有難かっ たです。人工内耳友の会[ACITA]大分支部の会員には直ぐに連絡が出来ましたがそれ以外は連絡方法が無く、 各役場に被害状況の確認と装用者からの訴えは無いかの確認しかできませんでした。これからは、横の繋がりが 必要だと思いました。 ■大分県速見郡日出町 人工内耳装用・会社員 男性 自宅で被災。建物の被害やケガはなし。強い余震が続いているので、不安で夜も安眠できない。テレビを見てい ればある程度の情報は入るが、24時間テレビを見ているわけにいかず、重要な情報が入ってこないのではない か?という不安が常にあり、ストレスがたまっている。テレビでの地震情報は、報道過多な一面があり、被災地の人 たちは逆に不安をあおられる。本当に必要な情報だけ伝えてもらえないか。一人暮らしの聴覚障害者は、特に情 報が得にくい分、健聴者よりストレスが強いと思う。 ■熊本県宇城市 人工内耳装用 男性(83) 自宅の居間で TV を見ている時、神棚の神札、榊などが落下した。屋根瓦が大きく落下。ブロック塀の一部が倒 壊。夜だけ避難所にいたが、家族と一緒のときは安心感があっても、離れると不安が高まる。
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